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03月06日-02号

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  1. 能代市議会 2017-03-06
    03月06日-02号


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    平成29年  3月 定例会          平成29年3月能代市議会定例会会議録平成29年3月6日(月曜日)-----------------------------------◯議事日程第2号                     平成29年3月6日(月曜日)                     午前10時 開議 日程第1 一般質問-----------------------------------◯本日の会議に付した事件 議事日程第2号のとおり-----------------------------------◯出席議員(22名)     1番  菊地時子        2番  小林秀彦     3番  小野 立        4番  落合康友     5番  武田正廣        6番  菅原隆文     7番  佐藤智一        8番  渡邊正人     9番  落合範良       10番  針金勝彦    11番  安岡明雄       12番  渡辺芳勝    13番  藤田克美       14番  中田 満    15番  畠山一男       16番  伊藤洋文    17番  安井和則       18番  原田悦子    19番  庄司絋八       20番  渡辺優子    21番  後藤 健       22番  藤原良範-----------------------------------◯欠席議員(なし)-----------------------------------◯説明のため出席した者  市長        齊藤滋宣   副市長       鈴木一眞  監査委員      小野正博   総務部長      秋田武英  企画部長      畠山一仁   市民福祉部長    長岡真紀子  環境産業部長    野呂田成功  環境産業部主幹   秋林俊明  都市整備部長    白山正人   二ツ井地域局長   佐藤喜美  総務部主幹     泉  篤   会計管理者     石出好子  総務部次長     淡路 誠   財政課長      石川佳英  教育長       須藤幸紀   教育部長      藤田孝盛-----------------------------------◯事務局職員出席者  事務局長      佐藤金弥   事務次長      伊藤 勉  係長        赤塚 悟   主査        保坂靖夫  主査        工藤真樹子  主査        米村洋志-----------------------------------                        午前10時00分 開議 ○議長(武田正廣君) おはようございます。ただいまより平成29年3月能代市議会定例会継続会議を開きます。 本日の出席議員は22名であります。 本日の議事日程は日程表第2号のとおり定めました。----------------------------------- △日程第1 一般質問 ○議長(武田正廣君) 日程第1、一般質問を行います。順次質問を許します。8番渡邊正人君の発言を許します。8番渡邊正人君。     (8番 渡邊正人君 登壇)(拍手) ◆8番(渡邊正人君) おはようございます。平政・公明党の渡邊正人です。新庁舎完成に伴い、さきの12月定例会まで使用していた二ツ井庁舎の議場から、新しい議場で行われる初めての定例会となりました。この3月定例会において、記念すべき最初の一般質問登壇者として当局に質問させていただきますことを、大変光栄に感じております。また、この機会を与えていただいきましたことを感謝申し上げ、一般質問をさせていただきます。順次、通告に従いまして質問をさせていただきますので、御答弁のほどよろしくお願いいたします。 初めに、平成29年度当初予算についてお伺いいたします。昨年11月に策定された平成29年度当初予算編成方針において、能代市総合計画や本年度が実質的なスタートとなった能代市まち・ひと・しごと創生総合戦略に位置づけられる施策の着実な実施とともに、市民の健康づくりや市民サービスの質の向上につながる施策に取り組むための重点事項を定めておられます。1.農業・木材産業などの基幹産業や観光の振興及び再生可能エネルギーなど、新たな産業の創出と雇用の場の確保に重点的に取り組むこと、2.市民が元気で健康に暮らすための施策に積極的に取り組むこと、3.人口の社会減少の早期解消及び自然減少抑制のための施策を積極的に推進すること、4.地域コミュニティー維持のための支援等、持続可能な地域づくりのための施策を積極的に推進すること、この4つを重点項目として予算を編成するよう庁内各部局へ通知しています。 そして、市長は12月定例会の私ども会派の同僚議員の一般質問において、平成29年度当初予算編成について「将来を見据えた投資と財政バランスを図り、将来世代に過度の負担を先送りすることなく、持続可能な財政運営ができるような予算編成を行いたい」と御答弁されておりました。 このたび、能代市の平成29年度各会計の当初予算案が示されましたが、一般会計では予算規模が283億5500万円となり、前年度と比較すると2億3200万円、0.8%の減となっております。 予算の内容を見ますと、歳入では市税が前年度より約1億5400万円ふえており、地方交付税についても1億円ふえておりますが、地方譲与税や地方消費税交付金等の各種交付金を合計すると、約2億2200万円減少しております。 歳出では、庁舎整備事業費が約15億4500万円減少しているものの、道の駅ふたつい整備事業費が約11億2800万円の増、能代市総合体育館整備事業費も約2億8400万円の増となっており、大型事業が途切れることなく続いています。 そのため、これまで以上に財政調整基金地域振興基金を活用するなど、財源の確保に大変な御苦労をされて予算を編成されておりますが、平成29年度当初予算についての市長の思いやお考えについて、改めてお聞かせいただきたいと思っています。 次に、今後の財政見通しについてお伺いいたします。財政調整基金からの繰り入れは、平成28年度当初予算では前年度より約4億6500万円ふえて約11億2800万円と、合併後最大になりました。平成29年度においてはさらに増加し、約12億2200万円の繰り入れとなっております。この状況が続くようであれば、幾ら財政調整基金があってもここ数年でなくなってしまうのではないかと心配であります。今後の財政見通しに対する考えについても、あわせてお知らせください。 ここからの3つの質問は、私ども会派の議員も同席して行われました自由民主党能代支部移動政務調査会において、地域の方々から出された意見や要望を入れております。 次に、デマンド型乗り合いタクシーについてお伺いいたします。デマンド型交通とは予約型の運行形態の輸送サービスを指し、要介護者、身体障がい者等であって公共交通機関を利用することが困難な移動制約者を対象に、必要な介助等と連続して、または一体として行われる個別的な輸送サービスなどの福祉輸送や特定施設の送迎サービス等は含まれないとされており、路線バスと同じように運行路線や運行時間、停留所を設定していますが、運行するのは電話等で予約がある場合のみであり、タクシー車両を使用して複数の利用者が乗り合って利用します。 能代市では平成23年に策定された能代市公共交通戦略の取り組みの中で、公共交通空白地の解消を目的にデマンド型乗り合いタクシーの導入を進め、平成24年10月から試験運転、平成25年10月から本格運行を行い、現在は東雲、檜山西部、富田・外面、濁川の4地区において市民の交通手段確保のため運行され、東雲地区は東雲一区から能代厚生医療センターまでの区間を1日6便、檜山西部地区は大森から東能代駅前までの区間を1日6便、富田・外面地区は富田から二ツ井駅前までの区間を1日4便、濁川地区は釜谷から二ツ井駅前までの区間を1日6便、全ての地区で月曜日から金曜日までの運行で、1回200円で利用できるようになっておりますが、現在の利用状況と今後のお考えなどがあれば、あわせてお知らせください。 次に、急傾斜地崩壊危険箇所の現状と対策についてお伺いいたします。土砂災害は毎年のように全国各地で発生しており、私たちの暮らしに大きな影響を与えています。平成13年4月に施行された土砂災害警戒区域等における土砂災害防止対策の推進に関する法律、通称土砂災害防止法とは、土砂災害から国民の生命及び身体を保護するために、土砂災害が発生するおそれのある区間を明らかにして、それらの区域で警戒避難体制の整備、住宅等の新規立地の抑制、既存住宅の移転推進等のソフト対策を推進しようとする法律で、国土交通省の土砂災害防止対策基本指針では土砂災害防止対策の基本的事項、基礎調査の実施指針、土砂災害警戒区域等の指定指針を定め、都道府県が区域指定及び土砂災害防止対策に必要な調査を実施するとあり、急傾斜地の崩壊、土石流、地すべりなど土砂災害により被害を受けるおそれのある区域の地形、土地利用状況について調査をすることとしております。 秋田県では、土砂災害防止法に基づく基礎調査を平成16年度から実施しており、平成25年3月31日の時点では県内で土砂災害危険箇所が約8,000カ所、能代市では317カ所確認されています。そのうち、傾斜度30度以上、高さ5メートル以上の急傾斜地で人家や公共施設に被害を生じるおそれのある箇所とされている急傾斜地崩壊危険箇所が198カ所確認されており、全ての基礎調査が終わっていないものの、土砂災害危険区域に31カ所が指定されております。急傾斜地の崩壊等が発生した場合に、住民の生命または身体に危害が生じるおそれがあると認められた区域とされ、各市町村、つまり能代市が土砂災害から地域住民の生命を守るため、災害対策基本法に基づき災害情報の伝達や避難が早くできるよう地域防災計画に定められ、警戒避難体制の整備が定められております。 そこでお伺いいたします。急傾斜地崩壊危険箇所における基礎調査の進行状況と、能代市における警戒避難体制の整備状況や今後の対策等についてのお考えをお知らせください。 次に、能代西高等学校閉校後の体育施設の活用についてお伺いいたします。健康寿命の延伸や、医療、介護給付費の抑制など、市民が健康で安心に暮らせる施策の推進は、高齢化が進んでいく本市にとって大変重要なものであり、継続して取り組む必要があると考えております。こうした中で、生涯健康を維持するため、ミニテニスや卓球、グラウンドゴルフなど、健康スポーツに取り組む高齢者が増加しており、各体育施設の利用が高まってきております。市では、各体育施設のほかに学校の体育館を開放し、スポーツの推進に努めてこられたと思いますが、一昨年12月17日から使用中止となっておりました富町にある正式名称厚生年金能代市体育館、通称能代市民体育館の廃止も予定されており、自由民主党能代支部移動政務調査会においても、施設の予約が難しい、施設が不足しているので、スポーツ施設の利用者の利便性向上などへの取り組みを進めていただきたい旨のご意見をいただいております。 そこで提案したいのですが、現在の能代西高等学校は、平成33年4月を目指し能代工業高等学校との統合を進めており、能代市民球場はその統合校の敷地の一部として活用されることが決まっており、スポーツ施設はさらに減少することになります。現在の能代西高等学校は広大な敷地を有するとともに、耐震化された体育館が2棟と武道場、陸上競技場に野球場、テニスコートなど多くの体育施設があり、そのままの活用やサッカーなどの練習場に転用することが可能だと思われます。また、プール跡地などを整備すればグラウンドゴルフ場にも活用できると考えられます。このように、能代西高等学校閉校後の体育施設を有効に活用して、総合的なスポーツ施設の一つとして検討するべきだと考えますが、お考えをお伺いいたします。 次に、カラス対策についてお伺いいたします。私たちの最も身近な野鳥の一つであるカラスですが、ごみステーションを荒らす、路上にふんを落とす、繁殖期には威嚇行動で危険を感じさせるほか、ねぐらに戻る前の夕方になると電線の上に何百羽もとまっている様子や、大きな群をなして飛び回る様子など、その外見とも相まって不快感を持つ方も少なくないと思います。 その一方、カラスは生態系の中で一定の役割を担う鳥獣保護法で保護された野鳥です。カラスには、大きく分けてハシブトガラスハシボソガラスの2種類がいます。ハシブトガラスは体長が約55センチ、太く丸みを帯びたくちばし、カァーカァーと澄んだ鳴き声、市街地や林を好む森林のカラスと呼ばれ、どうもうで肉を好みます。木々の枝葉が繁った4月上旬ごろから繁殖を開始し、子育て中は非常に神経質で過敏な反応をし、人に対しても威嚇をするという特徴があります。 それに対して、ハシボソガラスは体長が約50センチ、細く直線的なくちばし、ガアーガアーと濁った鳴き声、農耕地など開けた環境を好む草原のカラスと呼ばれ、農作物や昆虫を餌にします。雪解け時期から巣をつくり始め、枝を運んで飛び回るので目立ちます。子育て中は、ハシブトガラスより反応は弱く、人への威嚇はほぼ見られません。 カラスによる被害は、繁殖期に巣の近くを通行する人がカラスに威嚇、攻撃される。早朝、夜間もカラスがけたたましい鳴き声をあげ、安眠が妨害される。子犬、子猫などのペットが襲われる。公園などで人が持っている食べ物を横取りしようとしたりし、スーパーの買い物袋を持って歩いていると袋をつつかれたりする。ツバメやスズメなどの小鳥、セミなどの虫が過剰に食べられてしまう。本来カラスの天敵であるタカなどの猛禽類やフクロウなどを、逆に集団で襲う。カラスと人が共通に感染する可能性のある病原菌について、懸念する声もあります。 カラスがふえ続ける最大の要因は、人が出す大量の生ごみです。毎日排出される生ごみは、カラスにとっては格好の餌となり、安定した栄養の供給源となっています。カラスは自然界で苦労して餌を探すことなく、栄養価の高い餌に確実にありつけるのです。 次の要因としては、市内にはカラスにとって安全な住環境があることです。まず、カラスの天敵となるオオタカ、フクロウなどの動物がほとんど存在しません。また、風の松原など夜間に人が出入りしない鬱蒼とした林は、集団で夜を過ごす習性のあるカラスにとって都合のよいねぐらとなっています。 能代市では、ふえ続けるカラスへの対策として、山菜とりやキノコとりの時期を外した安全が確保される時期である11月から3月にかけて年間1,000羽を捕獲予定数に、市街地以外の向能代、南部、東部、中央、常盤、二ツ井の各地区の指定された場所で、山本地方連合猟友会の会員などからなる捕獲従事者が市の有害鳥獣捕獲実施計画に基づき、銃器を使ってカラスを捕獲していますが、今後カラスによる被害を少なくするために、現在の捕獲予定数1,000羽の枠を拡大するお考えはありませんか。 また、これまでも資源の有効活用の視点からごみの減量が進められてきましたが、カラス対策の視点からは特に生ごみの減量が効果的と考えられます。また、カラスの行動範囲は市町村の行政区域を越え、広範囲に及ぶ場合があります。そのため、ある特定の地域でのみカラス対策を実施しても、問題の根本的な解決になるとは限りませんので、広域的な解決に向けて周辺の市町村及び県に対しても、カラス対策への取り組みについて理解と協力を求め、連携していただくことも必要と考えますので、先ほどの捕獲予定数の拡大とあわせてお考えをお伺いいたします。 以上で一般質問を終わらせていただきますが、市役所の窓口対応でお褒めのお言葉をいただいたことを紹介させてください。転勤で能代に越してきた方から直接お話を伺ったのですが、転入届でもとの第4庁舎を訪れた際の職員の方がとても親切で丁寧な対応であったこと、またお子さんの小学校や保育園などさまざまな手続に関しても、とても親切で丁寧な対応をしていただき、感動したことを話されておりました。それに加えて、能代市は子育て支援の施策が充実していることを褒めていただいたことを、この場で御報告いたします。ちなみにその方は、私が市会議員であることを知らずにお話ししていたことを申し添えておきます。 通告しました一般質問への御答弁のほど、よろしくお願いいたします。(拍手) ○議長(武田正廣君) 市長。     (市長 齊藤滋宣君 登壇) ◎市長(齊藤滋宣君) おはようございます。渡邊議員の御質問にお答えいたします。 初めに、平成29年度当初予算編成と財政見通しについてのうち、平成29年度当初予算編成についてでありますが、平成29年度当初予算は健全な財政運営に配慮しながら、交付税算入のある有利な起債や財政調整基金地域振興基金等を活用し、能代市総合計画や能代市まち・ひと・しごと創生総合戦略を着実に推進するため、4つの項目を重点事項として編成いたしました。 重点事項の主な事業としましては、農業・木材産業等の基幹産業や観光の振興、及び再生可能エネルギー等新たな産業の創出と、雇用の場の確保では建設工事が本格着工となる道の駅ふたつい整備事業費等を計上したほか、新たな園芸メガ団地の周辺に形成するサテライト型団地に対するネットワーク型園芸拠点整備事業費補助金、電解水素水を用いた栽培試験を行う次世代農業可能性調査事業費水素エネルギーの利活用等を研究する次世代エネルギー研究事業費等を計上しております。 市民が元気で健康に暮らすための施策では、新たに能代市総合体育館整備事業費落合テニスコート整備事業費を計上しております。 人口の社会減少の早期解消及び自然減少抑制のための施策では、放課後児童クラブの3施設を移設や建設する放課後児童会費等を計上しております。 地域コミュニティー維持のための支援等持続可能な地域づくりのための施策では、新たに保育所等に防犯カメラや非常通報装置を設置する保育施設防犯対策整備事業費、防災や除排雪等の地域課題の解決に向けた体制づくりを支援する地域力向上人づくり事業費等を計上しております。 当初予算についての思いや考えということでありますが、平成29年度は能代市総合計画の最終年度であり、今まで実施してきたことをレベルアップさせるための予算編成はできたと考えております。合併後に実施しようとしてきたことはおおむね事業化でき、それが徐々に成果を上げてきております。能代のまちづくりの核になるものを目指す、第2段階に入っていく予算になったと思っております。特に、次世代農業可能性調査事業費次世代エネルギー研究事業費等エネルギーのまちづくりの取り組みは、将来的に地域を活性化させる大きな柱になると期待しております。 次に、今後の財政見通しはについてでありますが、平成29年度当初予算時点での財政調整基金は40億3981万6000円、減債基金は15億5615万3000円で、どちらも前年度当初予算時点と同程度になっております。また、能代火力発電所3号機及び風力発電所の建設による税収の増も見込まれることから、当面の財政運営には問題ないと考えております。 しかし長期的には、人口減少による市税や地方交付税の減少が見込まれ、厳しい財政運営になると思われます。そのため、総合計画や総合戦略を着実に推進していくとともに、行財政改革等の取り組みにより持続可能な財政運営を行ってまいりたいと考えております。 次に、デマンド型乗り合いタクシーについてでありますが、本市のバス路線は基本的に市街地の巡回バス、郊外の路線バスで構成し、バス路線以外の公共交通空白地デマンド型乗り合いタクシーで市民の移動手段を維持、確保しております。デマンド型乗り合いタクシーについては、東雲地区、檜山西部地区、富田・外面地区、濁川地区の4地区において平成24年10月に試験運行を開始しており、その後住民アンケート及び地元説明会の意見を参考に運行経路や停留所の位置を設定し、25年10月から本格運行に移行しております。 また、各地区の利用状況でありますが、延べ人数で東雲地区は26年度が571人、27年度は627人、檜山西部地区は26年度が87人、27年度は43人、富田・外面地区は26年度が234人、27年度は233人、濁川地区は26年度が6人、27年度は14人となっており、多くの利用は能代地域は病院であり、二ツ井地域は商業施設及び病院となっております。東雲地区及び富田・外面地区については一定の利用者数が確保されておりますが、檜山西部地区及び濁川地区については利用者数が少ない状況であります。 試験運行から5年が経過していることもあり、現在の利用状況や利用者のニーズを踏まえながら、今後運行経路や時間帯等について検討し、利便性の向上に努めてまいりたいと考えております。 次に、急傾斜地崩壊危険箇所の現状と対策についてでありますが、能代市内には急傾斜地崩壊危険箇所198カ所のほか、土石流危険渓流が111カ所、地すべり危険箇所が8カ所、計317カ所の土砂災害危険箇所があります。県では、これらの箇所について順次基礎調査と土砂災害警戒区域の指定を進めており、平成28年8月現在基礎調査が終了して指定を受けているのは226カ所となっております。このうち、急傾斜地崩壊危険箇所については156カ所が指定を受けております。県では今後も基礎調査を行い、31年度までに全ての箇所について土砂災害警戒区域の指定を終える予定であると伺っております。 警戒避難体制の整備状況についてでありますが、大雨による土砂災害の危険度が高まった場合には、秋田県建設部河川砂防課秋田地方気象台が共同で土砂災害警戒情報を発表します。この情報は、秋田県総合防災情報システム及び全国瞬時警報システムJアラートにより、市町村を初め関係機関へ伝達されるとともに、甚大な災害の発生が予想される場合には気象台から市へホットラインにより直接連絡が入る体制となっております。 こうした情報を受けて、市では消防機関と協力し防災行政無線による放送、防災情報メール及び緊急速報メールの配信、広報車による広報、自治会・町内会等への電話連絡等により市民に伝達するとともに、降雨の状況や土砂災害の前兆現象等を総合的に勘案し、避難勧告等を発令することとしております。 今後も、能代市地域防災計画に基づき、現在改定作業中の防災ハザードマップを活用して、土砂災害警戒区域指定緊急避難場所指定避難場所等についても周知するとともに、今年度から養成を行っている防災士の協力も得ながら、自治会・町内会及び自主防災組織等と連携し、警戒避難体制の充実に努めてまいります。 次に、カラスの対策についてでありますが、市ではごみの散乱防止等を図るため、昭和60年ころから毎年1,000羽を目標に山本地方連合猟友会能代支部へ有害鳥獣としてカラスの捕獲を依頼しております。今年度も11月から3月にかけ、風の松原周辺、落合海岸周辺、米代川周辺地域などにおいて実施しており、2月15日現在で648羽を捕獲し、おおむね捕獲目標数を達成できる見込みであります。 現在の捕獲予定数1,000羽の枠を拡大する考えについてでありますが、捕獲従事者の高齢化や後継者不足の課題はあるものの、自治会等からカラスのふん被害や威嚇行動に対する相談が寄せられていることから、捕獲数の拡大に向け関係機関と協議し、検討してまいりたいと考えております。 生ごみの減量についてでありますが、市ではごみの減量やリサイクル率の向上を図るため、今後の取り組むべき方策を定めた能代市一般廃棄物処理基本計画を策定しており、この計画の中で家庭から出る生ごみの減量、堆肥化の方法を調査研究することとしております。その一環として、コンポスト容器による生ごみ堆肥化を推進しており、市民の皆様に広く普及していくため各自治会・町内会の廃棄物減量等推進委員を対象とした研修会等で周知を図っているほか、コンポスト見直し隊による講座の開催、コンポスト容器購入への助成を行っております。 市といたしましては、生ごみを含めたごみの減量がさらに図られるよう、市民・事業者・市が一体となった取り組みを進めてまいりたいと考えております。市民の皆様には引き続き生ごみの減量とともに、カラス対策につながるごみステーションの適切な管理について御理解と御協力をお願いしたいと考えております。また事業者の皆様には、事業者向けの手引を配布するなどして、御協力をお願いしていきたいと考えております。 広域的な解決に向けたカラス対策への取り組みについてでありますが、市といたしましても今後の対策を進めていく上で周辺市町及び県との連携は必要と考えており、被害対策について情報交換等を行ってまいりたいと考えております。 先ほど渡邊議員から、窓口業務の応対に対してお褒めの言葉をいただいた報告をいただきました。ありがとうございます。これからも、新しい庁舎に入りまして、皆様方から喜んでもらえるような市民サービスを充実させるように頑張っていきたいと思いますので、どうか議員諸氏の皆様方の御指導をよろしくお願い申し上げます。 なお、能代西高等学校閉校後の体育施設の活用についての御質問につきましては、教育長から答弁させていただきます。以上であります。 ○議長(武田正廣君) 教育長。 ◎教育長(須藤幸紀君) 渡邊議員の能代西高等学校閉校後の体育施設の活用についての御質問にお答えいたします。市内の各体育施設や学校体育館、社会教育施設等は、各種スポーツや健康づくりの場として市民の皆様に広く利用されております。こうした中で、厚生年金能代市体育館の使用休止後はそれまでの利用団体に他の施設への変更をお願いし、利用の調整を図ってまいりましたが、一部の施設では曜日や時間帯によっては利用者の利用の希望が集中するなどの課題を抱えております。また、複数の利用団体から、屋内外体育施設の整備を要望されております。 教育委員会としましては、能代西高等学校の敷地内に屋内外体育施設が集中していることや耐震改修が行われていること、市の中心部から比較的近いこと等から、公共施設等総合管理計画を踏まえた上で、体育施設としての利活用について検討してまいりたいと思います。以上です。 ○議長(武田正廣君) 渡邊正人君。 ◆8番(渡邊正人君) 御答弁ありがとうございました。順次再質問をさせていただきます。 平成29年度当初予算に関しては、昨年28年の3月にも私ここで予算に関してのお考えをお伺いしましたが、今後ともよりよい能代市をつくっていくためにも、各施策の市長がおっしゃられたような推進をしていただけるようにお願いをして、次のデマンド型乗り合いタクシーについての再質問に移らせていただきます。 デマンド型乗り合いタクシーの運行路線等の検討に当たっては、路線バス・タクシー・福祉輸送サービスなど他の交通機関との明確な役割分担と、相互補完関係について整理・調整を行う必要があると思われます。先ほど市長の答弁であったように、試験運行から5年がたちました。そろそろ見直しの時期にあると思いますので、この利用状況を踏まえてさまざまな検討をしていただきたいと思います。 この要望に関しては、先ほども申したとおり自由民主党能代支部移動政務調査会においても、市内巡回バスへの接続、路線の延長など、地域の要望に合わせた利便性向上への取り組みを進めていただきたい旨の御意見をいただいております。また、能代市地域公共交通会議の中で市街地巡回バスはまなす号、向能代・落合地区の巡回バスしののめ号などのコミュニティーバス、市有償運送、それから路線バスの休止及び廃止についてなど公共交通のあり方を協議していただいておりますが、デマンド型交通が単なる移動手段にとどまらず、地域の住民の日常生活になじんだ生活の一部として機能し、誰もがデマンド型交通で楽しくお出かけすることにより、さらなる地域住民の交流が生まれるような仕組みづくりを進めることができればいいと考えておりますので、先ほど申しましたように利便性向上についての取り組みを検討していただけるということでしたので、また利用状況を踏まえて検討していただけますよう、改めて市長の何かお考えがあればお知らせください。 ○議長(武田正廣君) 市長。 ◎市長(齊藤滋宣君) 先ほども答弁の中で触れさせていただきましたけれども、5年もたちまして利用者のニーズ等も変化してきていると思いますので、アンケートだとかそれからヒアリング等をやりながら、利用者の皆さん方の御意見をお伺いして実態に合ったデマンドタクシーの運行に努めていき、そのことによって利用者の皆さん方、先ほども話の中にあったように病院ですとか、それから買い物施設に行く人たちが多いわけですけれども、時間帯の問題、場所の問題等いろいろ恐らく利用者の価値観も変わってきていますので、そういう問題も出てきているかと思います。 そういった市民の皆さん方の状況を把握しながら、よりよく充実した利用ができるように今後も整備するように努めていきたいと思います。 ○議長(武田正廣君) 渡邊正人君。 ◆8番(渡邊正人君) 御答弁ありがとうございました。続きまして、次の質問に移らせていただきます。急傾斜地崩壊危険箇所の現状と対策についてということで、先ほど市長の御答弁の中に、私が把握しておりました25年度の3月31日の段階での土砂災害警戒区域指定数が31カ所から156カ所指定されているという御答弁をいただきましたが、非常に進んでいるという印象を受けました。 この基礎調査ですが、調査をした上でまたさまざまなその後の対応をとるというふうに認識しておりますので、この基礎調査に関しては県で行う事業ではございますが、地域の方々が安心して暮らしていけるように、調査事業の一層の推進を県にさらにお願いするとともに、能代市が行う警戒避難体制の確立に当たっては、災害時に援護を必要とする高齢者、障がい者、乳幼児等の自力での避難が困難な方々にも十二分に配慮され、地域ごとの特色を踏まえた土砂災害に関する情報伝達や避難計画を推進していただけるようお願いをしたいと思いますが、何かお考えなどありませんでしょうか。 ○議長(武田正廣君) 市長。 ◎市長(齊藤滋宣君) 基礎調査は、御承知のとおり県が行うものでありますから、今後も土砂災害警戒区域の指定のために必要な調査でございますので、県に強く働きかけをしていきたいと思います。 それから、高齢者、障がい者、乳幼児等の避難行動要支援者につきましては、単独ではなかなか避難ができないわけですから、当然に我々としてもそういう人たちがどこにいて、いざ災害が起こったときにはどういう避難経路をたどったらいいのかということをしっかりと把握した上で、公的な行政だけでは当然賄い切れない数がありますので、町内会だとか自治会、さらには自主防災組織等の皆さん方のお力をお借りしながら、そういう弱者と言われる皆さん方がいざ災害となったときにしっかりと避難できるような体制を、日常的なところから準備していきたいと思っております。 ○議長(武田正廣君) 渡邊正人君。 ◆8番(渡邊正人君) 御答弁ありがとうございました。 けさ、北朝鮮からミサイルらしき物体が4発発射されたということで、本当に自然災害だけではなくてさまざまな災害が起こり得るということを想定して、避難計画であったりさまざまな住民の安全・安心を守るための行動、市としてできる限りの行動をとっていただきたいというふうにお願いして、次の質問に移らせていただきます。 先ほど教育長のほうから、検討していただけるということで御答弁をいただいておりますが、非常に立地条件も中心部から遠くありませんし、何より全て耐震化されて、現在使われておる施設ですので閉校後の検討ということになりますが、十分検討していただいて前向きに検討していただきたいと思いますが、改めて何か教育長のほうからお考えあればお知らせください。 ○議長(武田正廣君) 教育長。
    ◎教育長(須藤幸紀君) 渡邊議員の再質問にお答えします。議員おっしゃるように、西高等学校の建物等については利活用に非常に適した条件でありますので、できるだけ活用できるよう検討してまいりたいと思っております。以上です。 ○議長(武田正廣君) 渡邊正人君。 ◆8番(渡邊正人君) 御答弁ありがとうございました。先ほども何度も申しましたとおり、閉校後の活用になりますけれども十分検討いただいて、スポーツ施設の利用の向上につなげていただきたいと思います。 最後の質問の再質問に移ります。カラス対策についてですが、昭和60年ごろから実施というふうな市長の御答弁でありました。 先日私この質問をするに当たって、捕獲に当たっている方に直接お話をお伺いしてまいりました。苦労話ということでしたが、カラスは非常に賢い鳥でございまして、捕獲に向かうとその乗ってきた車を覚えていて、現地に到着するとその車だというふうに認識をしているのか、現場に着くと逃げてしまうというようなお話がありました。実際1,000羽を目標にということなのですけれども、カラスに逃げられないように捕獲をする苦労があるのですよというお話もされたのですけれども、またこの中で春先どうしてもカラスの営巣の時期、子育ての時期になりますと、ちょうど学校の新入学の時期と重なります。実際西小学校の通学路の中に、そういったカラスが巣をつくってある場所等々ありますので、非常に小さな子供が身の危険を感じるといった事例が発生しておるようです。私も街頭に立って、子供の交通安全指導等を行っているのですけれども、実際そういうふうな話も児童からカラスが飛んできてという話もありましたので、この事業がそういう子供だけでなくて市民の皆さんが安全で快適に暮らしていけるように、また能代を訪れた方々にとっても過ごしやすい環境が必要だというふうに考えておりますので、今後もこういった数の拡大を含めてカラス対策ですね、生ごみの対策を含めたカラス対策について改めてお願いをして、この質問を終わらせていただきたいと思います。 ○議長(武田正廣君) 市長。 ◎市長(齊藤滋宣君) カラス対策については、先ほども答弁の中で触れましたけれども、1つにはカラスを直接捕獲するという方法と、それからカラスの餌になるものを根絶するという2つの方法があろうかと思います。捕獲のほうにつきましては、大変今猟友会のメンバーが激減しているという状況と、高齢化になっているということで、非常に負担をおかけするわけでありますけれども、猟友会の皆さん方と御相談しながら、少しでも多くの捕獲ができるように御協力をお願いしていきたいと思っております。 それから生ごみ対策につきましては、やはり行政だけではどうしても立ち行かない問題も多々あります。やはり市民の皆さん方の御協力と御理解をいただかなければいけない。そのためには、行政として啓蒙活動をしながら生ごみを減らすこと、さらには分別をしっかりとやってカラスの餌になるようなものがカラスについばまれないようなそういう排出の仕方、そういったことも含めて考えていきたいと思っております。 いずれにしましても、今小学生の子供たちが危険を感じると言っておられましたけれども、確かに私のところもちょうど中学校がありまして、中学校の屋上が全部真っ黒になるぐらいカラスが集まるのですね。夜になってそこに集まってきたり、また朝に来たりして、すごいふん害が今発生しています。そういう被害も見ておりますし、それから結構ふん害だけではなくして、いろいろなものに餌にしようとして来るものですから、各家の中でも大変困っている方がいるお話も聞いております。総合的な対策を考えながら、少しでもカラスの被害が減るように行政としても指導していきたいと思いますし、対策を練っていきたいと思っております。 ○議長(武田正廣君) 以上で渡邊正人君の質問を終了いたします。 次に、7番佐藤智一君の発言を許します。7番佐藤智一君。     (7番 佐藤智一君 登壇)(拍手) ◆7番(佐藤智一君) 7番、会派希望の佐藤智一です。通告に従いまして、順次質問を行います。御答弁をよろしくお願い申し上げます。まずは、事業承継や法人成り等による入札参加資格継続の条件緩和についてお尋ねいたします。 初めに、中小企業の実態について共有を図りますが、総務省経済センサス基礎調査によれば、中規模企業及び小規模事業者を合わせた総数は平成26年には約381万社となり、全企業数に占める割合は99.7%とのことです。この実数からも、まさに我が国は中小企業に支えられ、経済が循環していると言っても過言ではございません。ただ、昨今ではこの中小企業において、経営者の高齢化により事業承継の難航が非常に大きな社会問題になってきたところであります。 経営者の高齢化を裏付けるデータとして、東京商工リサーチの調査によりますと、2015年における全国の経営者の平均年齢は60.8歳となっており、このうち秋田県は高知県・岩手県に続く第3位の高い平均年齢であり、62.5歳と社長の高齢化が顕著な地域であることがわかります。さらに、社長が70代である割合は全国で23.3%に達しているともあり、円滑な経営陣の交代や事業承継が行われていないのではないかという課題もうかがい知れます。また興味深いデータとして、増収・増益企業では30代以下の若年社長が多く、減収・減益の企業では60代、70代の経営者が多い傾向にあるようです。 このような中小企業の実態がある中、当市においても円滑な事業承継は重大な地域課題であり、仮に市内企業において後継者不足を理由とする廃業が増加をたどるものとなれば、雇用環境の悪化のほか地域経済の衰退、さらには産業自体の消滅など、幅広い方面で悪影響を及ぼす可能性が高まることは明白であります。 一方、当市の入札制度を確認いたしますと、能代市物品等指名競争入札等参加資格の確認に関する要綱では、第6条資格の継承として「営業を実質的に継承した者について、当該資格の継承を認めることができるものとする」条項があり、能代市建設工事入札制度実施要綱では第8条格付の継承として、「等級格付した者の営業を実質的に継承した者について、当該格付の継承を認めることができるものとする」とうたわれております。 事業承継にはさまざまな手法がございますが、一般的には大きく3通りの手段があり、同族いわゆる親族に承継するもの、親族以外の従業員等に承継するもの、M&Aで承継するもの、つまり合併や事業譲渡により承継を行う方法があります。さきに挙げた2つの要綱では、実質的に継承した者という表現がなされておりますが、この実質的に継承した者には合併や事業譲渡により新たな事業者になった者も対象となっているのか、疑問が残ります。今後は、この地域においてもさきに示した経営者の実態のように、合併や事業譲渡により雇用や産業を守る動きも見られ始める時期にきているのかもしれません。つきましては、地元企業の存続や円滑な事業承継の推進を踏まえ、事業を承継することにより入札参加資格を喪失するなど不利益をこうむることがないよう取り計らいの改善を求め、関連する以下の項目についてお尋ねいたします。 1、本市の中小企業等における事業承継は、今後どのような推移となる見通しか。 2、商工会議所など関連団体と、承継に関する実態把握等連携はなされているか。 3、本市の入札参加資格は事業開始から2年としているが、その意図と根拠は。 4、事業承継時や法人成りの際、明らかに以前と同一業務と見込まれる場合、入札参加資格は継続されるか。 5、入札参加資格が継続される条件はあるか。 6、事業承継により事業主が不利益をこうむることのないよう、条件緩和の考えは。 以上6点についてお伺いいたします。 次に、休日保育の拡充について質問いたします。この項目では、働き方が多様化する中で安心して子育てができる環境整備の一環として、休日保育の拡充を求めるものであります。 まずは、共働き世帯の動向でありますが、男女共同参画白書によりますと、共働き等世帯数は平成24年1,054万世帯、25年1,065万世帯、26年1,077万世帯、27年1,114万世帯と年々増加傾向にあり、この実態から一方の所得の伸び悩みをもう一方で補おうという傾向がうかがえるほか、場合によってはパート求人の増加に伴う労働環境の充実が関係しているとも見受けられます。また、有効求人倍率の最近の動向としては、厚生労働省一般職業紹介状況によりますと、平成25年0.97倍、26年1.11倍、27年1.23倍、28年1.36倍とこちらも年々増加傾向にあり、求職者に対して求人企業のほうが多い状態が続いております。これらの指標からは、共働き世帯は増加しつつも、依然として労働者不足は否めない状況下にあり、当市においても似たような雇用環境が存在し得ると考えられます。 この課題の有効策としては、例えばシルバー世代の人材活用であったり、子育て世代の女性の登用など有するスキルを遺憾なく発揮してもらうことが考えられますが、現状では働き方の多様化が進み、平日勤務に限定されず週末や祝日を含む勤務形態も増加しており、子育て世代にとってはその間に子供を安心して預けられるサービスが求められます。 現状、当市においては保育の多様化や子育て支援の充実を目的とし、子ども・子育て新制度が平成27年4月より施行されましたが、これにより休日保育加算を受けた施設の利用の際には休日保育の利用料が通常の保育利用料に含まれるようになったため、利用者にとってもそれぞれのライフスタイルに合わせやすい制度となりました。ただし、市内で休日保育を実施している施設は2法人にとどまり、かつ園外の児童も受け入れ可能な施設は1カ所となっており、手厚い環境が整備されているとは言えない現況がうかがえます。つきましては、労働力確保や世帯収入の増加につながる施策として、さらには間接的に少子化対策の一助にもなり得るという観点から、休日保育の拡充を求め、以下についてお尋ねいたします。 1、本市における休日保育の受け入れ状況など、現状は。 2、休日等共働き世帯に対する本市の施策は。 3、休日保育拡充の考えは。 以上3点となります。 次に、給食センターにおける緊急時の配食対応についてお尋ねいたします。今月1月下旬に、南部共同調理場において多数の職員がインフルエンザに感染し、給食の内容に一部変更があったという報告を、保護者の方から伺いました。給食の変更はおかずが数日間減ったとのことで、私個人も突発的なものであり、やむを得ないものと捉えておりましたが、児童や生徒からはおなかが減って部活に集中できなかった、きょうも少ない給食だったと、当事者にとっては残念な状況が続き大変悲しまれたと聞いております。保護者からは、緊急事態であれば、保護者に弁当持参のお願いをするなどほかにやり方はあったのではないか、といった協力的な言葉も耳に入っておりますが、今回の対応は結果的に適切な対処であったのか、やはり検証が必要であると認識しております。 今回、給食に変更があった調理場は南部共同調理場と聞いておりますが、当市にはこのほか北部共同調理場と二ツ井共同調理場が設置されており、いずれも同一業者による5年の業務委託となっております。別々の業者であれば緊急対応は困難であると推測できますが、市内3カ所の委託先が同一業者であるという現状下においては、仮に緊急事態であっても相互に補完し合える環境下にあったのではないかと疑問が生じます。つきましては、今回の対応の妥当性と今後の対応について、以下の6点をお尋ねいたします。 1、給食の内容に影響のあった生徒及び児童数は。 2、変更とした経緯及び対応の妥当性は。 3、生徒や児童、保護者からの反応は。 4、契約書では緊急対応についてどう記されているか。 5、変更とした根本の原因は何だったと捉えているか。 6、本事例から、今後の改善点は。 以上6点についてお尋ねいたします。 最後に、旅費の積算についてお尋ねいたします。職員や議員の研修視察等に係る旅費については、旅費に関する条例・規則等の規定に基づき算出されております。規定は概算費用を見積もるには十分な根拠になり得ますが、現状では規定に基づいた旅費よりも安い格安航空券やパック料金など、割安な旅行商品も販売されております。このような実態がある中、規定のもとに算出された概算費用と実費等に差額が生じるケースもあり得るのではないでしょうか。現行の旅費算定方法について、その妥当性を問うものとして、以下の2点についてお伺いいたします。 1、現行の旅費に関する規定は時代に即したものか。 2、旅費に関する規定を上限とする実費精算の考えは。 以上、通告に基づき第一質問を終わります。御答弁をよろしくお願い申し上げます。(拍手) ○議長(武田正廣君) 市長。     (市長 齊藤滋宣君 登壇) ◎市長(齊藤滋宣君) 佐藤議員の御質問にお答えいたします。初めに、事業承継や法人成り等による入札資格継続の条件緩和についてのうち、本市の中小企業等における事業承継は今後どのような推移になる見通しかについてでありますが、近年全国的に中小企業等の経営者の高齢化、後継者の不在による事業承継問題が深刻化しており、事業の存続に課題や悩みを抱える企業等が多くなってきている状況になります。この状況は、今後も急速に少子高齢化等が進む本市においても同様であると考えております。 次に、商工会議所など関連団体と承継に関する実態把握等連携はなされているかについてでありますが、能代商工会議所が平成26年に実施した事業承継に関するアンケート結果では、後継者が決まっていない、自分の代で事業をやめるつもりである等の回答が多くを占めております。これを受け、同所では28年度から専門の職員による事業所訪問を行い、相談体制の強化を図るとともに、後継者に対するセミナーを開催するなどして後継者対策を行っており、市でもこうした取り組みを支援しているところであります。 また、二ツ井町商工会では28年に実施した実態把握のためのアンケート結果が能代地域とほぼ同様の状況であったことから、経営指導員が重点的に事業承継の相談を受け、対応しております。事業承継の先送りは、結果として地域の産業や雇用における社会的経済的な損失につながるものと認識しており、今後も能代商工会議所及び二ツ井町商工会と連携しながら、効果的な対策に取り組んでまいりたいと考えております。 次に、本市の入札参加資格は事業開始から2年としているが、その意図と根拠は、についてでありますが、市では発注に際し市内業者を優先することとしております。その上で、入札参加資格を得ることを目的とした安易な事業所設置を防止することや、業務の適正な履行を確保するため、営業実績と市税等の納税状況を確認することとしており、市内で2年以上営業していることを条件にしております。 次に、事業承継時や法人成りの際、明らかに以前と同一業務と見込まれる場合、入札参加資格が継続されるか、についてでありますが、業務の継続だけで入札参加資格の継続を認めているわけではありません。 次に、入札参加資格が継続される条件はあるかについてでありますが、本市では秋田県の要綱等に準じて業務が継続される場合の資格審査を行っております。個人業または法人から法人への組織変更の場合、個人業の場合にあってはその事業主が、法人の場合にあってはその代表者が継承法人の代表者となること等が要件となります。また、個人事業主の死亡等の場合は個人事業主の相続人、または相続人に準ずると認められる者が継承者になり、個人事業主の相続人等が継続して事業を営むことを当該個人事業主の全ての相続人が同意していること等が要件となります。高齢等の理由により個人事業主が事業の営業を継続することが困難であると認められる場合も、同様であります。 次に、事業承継により事業主が不利益をこうむることのないよう条件緩和の考えはについてでありますが、市の取り扱いは入札制度における入札業者の履行の信頼性を確保するため、当該業者の営業を実質的に引き継ぐ者の取り扱いを定めた秋田県の要綱等に準じております。条件の緩和については、秋田県や他市の状況も見ながら研究してまいりたいと考えております。 次に、休日保育の拡充についてのうち、本市における休日保育の受け入れ状況など現状はについてでありますが、休日保育は保護者が日曜や祝日に就労等により児童を保育できないときに認可保育所等で預かる事業で、国が定める基準に基づき運営費加算を受けて実施する場合と施設の自主事業として実施する場合があり、対象者や定員の設定を含めて施設が選択できることとなっており、申し込みを受けて開設しております。今年度は2法人で実施しており、1法人は定員を3人とし、在園児以外も受け入れ運営費加算を活用しております。もう1法人は、定員を定めず在園児のみとし、運営費加算は受けず、利用料を徴収して実施しております。 実績として、平成27年度は3法人が事業を実施し、年間の休日66日のうち開設日数は1法人当たり平均38日、利用人数は1日平均1.7人となっております。28年度は1月末現在で、休日56日のうち開設日数は平均37日、利用人数は平均約2.4人となっております。 次に、休日等共働き世帯に対する本市の施策はについてでありますが、休日保育のほか児童を預けられる場としてイオン3階で開設しているつどいの広場一時預かりや、一定の研修を受講した提供会員が児童を預かるファミリーサポートセンター事業があり、平日、休日ともに利用が可能となっております。 次に、休日保育拡充の考えはについてでありますが、これまでの利用状況を見ると開設日数や利用日数に余裕があり、利用を断ったケースもないことなどから、休日保育の実施体制が不足している状況ではないと考えておりますが、事業等を知らず利用していないことがないように、さらなる周知に努めてまいります。拡充については、利用状況の推移を見ながら検討してまいりたいと考えております。 次に、旅費の精算についてのうち、現行の旅費に関する規定は時代に即したものかについてでありますが、本市の旅費に関する規定は国家公務員等の旅費に関する法律等に準じて、条例・規則等で定めております。その中で、旅費の積算に当たっては最も経済的な通常の経路、及び方法により計算するほか、公務上の必要または天災、そのほかやむを得ない事情がある場合には実際に利用した経路及び方法によって計算することとしております。その運用については、社会情勢や本市の交通事情に変化に応じ適宜見直しており、航空機を利用する安価なパック旅行商品等についても、国家公務員に準じて平成23年度から鉄道等による旅行に比べ経済的であり、かつ著しく時間・コストがかからない場合は利用できることとなっております。この場合には、実際にかかる旅行代金で旅費を計算することになります。現行の旅費に関する規定は、実情に即して適切に運用されているものと考えております。 次に、旅費に関する規定を上限とする実費積算の考えはについてでありますが、旅費のうち出張旅費については事前に概算で支給し、旅行後に精算することを基本としております。このうち交通費については、実際にかかる費用を見積もり概算で支給し、航空機の場合には精算時に領収書を添付することとしており、格安航空券やパック旅行商品を利用する場合も実費精算されることになります。また、宿泊料や日当等については、国に準じて職務の級、日数、宿泊地等に応じて条例で定める額を支給しており、実費による精算は行っておりません。旅費の取り扱いについては、今後も必要に応じて見直してまいります。 なお、給食センターにおける緊急時の配食対応についての御質問につきましては、教育長から答弁させていただきます。以上であります。 ○議長(武田正廣君) 教育長。 ◎教育長(須藤幸紀君) 佐藤議員の給食センターにおける緊急時の配食対応についての御質問にお答えいたします。 初めに、給食の内容に影響のあった生徒及び児童数はについてでありますが、南部共同調理場管轄の渟城西小学校、渟城南小学校、第四小学校及び浅内小学校の児童数は1,296人、能代第一中学校、能代第二中学校及び能代南中学校の生徒数は760人であります。 次に、変更した経緯及び対応の妥当性についてでありますが、南部共同調理場において調理員30人中11人がインフルエンザに罹患したため、1月30日から2月2日までの4日間、作業工程を縮小し、メニューを変更いたしました。品数を減らしましたが、2つのメニューを1つにまとめるなど、量的にも栄養的にも変更なく対応いたしました。また、学校及び保護者には文書で通知しております。加えて、調理場においては専門業者による場内の洗浄消毒を行うなど、罹患の拡大防止に努めたところであります。日ごろから食材調達の都合等により予定のメニューを提供できない場合があり、その際にはメニューの変更等により対応しております。今回も、それに準じた措置であったと認識しております。 次に、生徒や児童、保護者からの反応はについてでありますが、学校からおかずの内容がやや物足りなかったとの意見がありましたので、今後の給食の参考にさせていただきたいと考えております。その他、給食を停止せずに提供できたことはよかったとの声が寄せられております。 次に、契約書では緊急対応についてどう記されているかについてでありますが、学校給食業務に従事する調理員等を必要人数配置することとなっております。緊急時の取り決めはしておりませんが、調理員の不足が生じた際には他場からの応援等で対応することとしております。 次に、変更した根本の原因は何だったと捉えているかについてでありますが、南部共同調理場において調理員にインフルエンザの罹患があり、他の2つの調理場にも同様に調理員の罹患があったため、相互に補完できる対応ができなかったことによるものであります。 次に、本事例から今後の改善点はについてでありますが、職員の健康管理の徹底に努めるとともに、緊急時に対応するためシフト体制の改善等について委託業者と検討してまいりたいと考えております。今後も、子供たちの安全を最優先に、楽しく健康的な学校給食の実施に努めてまいります。以上であります。 ○議長(武田正廣君) 佐藤智一君。 ◆7番(佐藤智一君) 御答弁いただき、ありがとうございました。順次再質問させていただきます。まずは、大きく1つ目、事業承継や法人成り等による入札資格継続の条件緩和について、主にこの項目のうち6番について再質問させていただきます。 先ほどの御答弁の中でも御説明がありましたが、私も事業開始から2年以上の営業という部分につきましては、堅実な取り引き相手を選定するという観点からも一定の理解はしております。また、個人事業主から法人になった場合の同一人物が事業を継続される場合であったり、あるいは法人内で同族あるいは親族以外の方による代表者の入れかえについても、当然理解を示しております。 ただ、今回論点にすべきところといたしましては、先ほどの私からの話の中にあったとおり、例えばですけれども吸収合併や事業譲渡などに伴う新たな法人に対する取り扱いでございます。現行の制度を拝見いたしますと、新たな法人となった場合以前と同一業務を行っていると判断されても、入札参加資格は喪失されまして、再度2年を経過した後登録申請となるようです。当然、全くの新規での立ち上げの場合ですと、やはり先ほどの市長の答弁の中にもありましたが相手の信用問題もありますし、実績もわからない、納税の有無も当然わからないという観点からも、それは2年の縛りを課されるべきものだと思いますが、現状入札参加資格を持った企業、あるいは個人事業主がその事業を譲った場合、新たな法人ではまた意味合いが似ているようで非なるものだと私は感じております。 先ほど私の説明でもお伝えしましたが、やはり今後は事業承継による雇用の場の減少であったり、あるいは産業自体の喪失、あるいは廃業に伴う関連企業へのさらなる影響、そういったものを鑑みますと、やはり事業を承継することがどの企業にとってもリスクであってはならないと感じております。先ほど、県に準じて入札参加の制度があるというお話も伺いましたが、お隣の大館市のほうでは明確に合併の際の入札参加資格の継続資格であったり、あるいは譲渡の場合であったり、あるいは分割承継会社の場合であったりとさまざまなケースを想定して、こういった場合ですと、入札参加資格が継続されますよ、こういった場合は入札参加資格は継続されませんよと明文化しております。 やはり私は、今後は全国的にもそのような状況ですけれども、特に能代市においても先ほどの商工会議所や商工会のアンケートの報告のとおり、今後ますます拍車がかかり得るという状況下の中で、入札参加制度は時代に即したような形で緩和していくべきだと思いますが、改めて市長のお考えをお伺いいたします。 ○議長(武田正廣君) 市長。 ◎市長(齊藤滋宣君) 失礼いたしました。今のお話でも、例えばM&Aを考えてみれば、吸収合併といっても、能代の事業者が吸収してそのまま合併して企業として大きくなっていく場合と、逆に能代以外の人たちが入ってきて、能代の業者を吸収合併して法人として成り立った場合では当然違うわけですから、能代の皆さん方が会社を大きくするためにそういう吸収合併なりをやって、そのままの形で能代で営業やる場合にはそれは当然入札資格あるわけであります。 ですから、恐らく今の話もそうだと思うのですが、ケース・バイ・ケースでいろいろな形が考えられると思うので、今のところ大変正直に申し上げますとそういう形で事業継承でどうしたらいいかというような相談は、ほとんどないですね。ただ、後継者がいないということで、そういう会社を続けていくにはどうしたらいいかという相談はありますから、それは今言ったような範囲でも十二分に機能していると思っています。 ただ、今後今議員がおっしゃられたようにいろいろなケースが考えられますので、そのときにはぜひとも相談していただいて、我々の判断を仰いでいただきたいと同時に、そういうものが出てきた段階では当然それに適用していく制度でなければいけないわけですから、そのときには見直しをしなければならない場面があるのかもしれません。 ○議長(武田正廣君) 7番佐藤智一君。 ◆7番(佐藤智一君) 御答弁、ありがとうございます。市長のお話で、ケース・バイ・ケースでその都度それが有用なのかとか、しっかりと検討していきたいというお言葉をいただきましたので、ぜひそういったケースがあった場合には慎重な御審議をお願いしたいと思います。やはり民間企業というのは、従業員の生活を守るために本当に死に物狂いで受注先を探しております。やはり、世間では市のお仕事というのはごくごく一部の割合であって、その法人にとっては微々たるものだという方もいらっしゃいますが、私は決してそうではないと思います。たとえ市の受注であっても、本当に必死になって受注されたいという企業も多いかと思いますので、ぜひ今後はそういったケースがありましたら、御検討のほうよろしくお願いいたします。 ○議長(武田正廣君) 市長。 ◎市長(齊藤滋宣君) そのとおりだと思いますので、検討していくことは約束申し上げたいと思いますが、例えば今の2例につきましても2つの考え方があります。例えば、今言ったように市内にある業者の方たちが後継者がいなくなったというときにどういう対応をしているかでもって条件がつく場合と、それからもう一つ御理解いただきたいと思うのは、ここのところずっと多くなってきているケースとしては、能代山本全体で考えたときに郡部で仕事が足りない。だから、能代に行って本社機能だとかそういった営業所を出して、それでもって能代の仕事を取ろうという業者の方たちもおられるわけですね。 ですから一番先に話したように、地元の業者を守っていくという意味で2年という制度も考えています。ですから、いつでも来て、能代に本社でも営業所でも持ったら、すぐ仕事が取れるということになると、地元の市内の業者の皆さん方が大変困ることになるので、またそういうことが多くなってくると、せっかく会社をつくってきて、子供に譲っていきたいと思っても事業がつながっていかない、そういう場面もあります。ですから両方の面から検討した上で、しっかりと対応していきたいと思います。 ○議長(武田正廣君) 7番佐藤智一君。 ◆7番(佐藤智一君) ぜひ御検討のほうを進めていただければと思います。次に進みたいと思います。大きく2番、休日保育の拡充について、ということですが、先ほどの御答弁の中で具体的な数字を挙げていただきまして、よくよく私現状を理解させていただきました。というのは、まず利用実態から申しますと、5割とは申しませんが、5割、6割、7割ぐらいの利用率だったのではないかなと思っております。また、先ほど1日平均の利用者数ということで1.7人、あるいは2.4人という具体的な数字が出されました。 つまり私が今回の答弁を聞いていて強く感じたのは、労働者にとってはもっと休日保育を充実させてほしいというお声をいただき、当局のほうにそれを伺ったら十分な環境は用意されているのだと。このお話を聞いたときに、これうまくマッチングされていないなということを非常に痛感いたしました。ということは、その情報提供がうまくいっていない、あるいは労働者側も上手に情報を引き出せていない、そのようなミスマッチが生じていると感じましたので、ぜひ今後の対策としてはもしやられるのであれば、例えばですが対象を絞った子育て世代向けの広報なりアナウンスなりを発信されるなど、広く市民にお伝えするのではなくて、やはりターゲットを絞った形でお伝えしていくのがうまく市でやられていることが伝わるのではないかなと感じております。そのあたりの考えについて、市長はどうかをお伺いいたします。 ○議長(武田正廣君) 市長。 ◎市長(齊藤滋宣君) 先ほどの答弁でも話したとおり、我々自身もそういうミスマッチがあるのではないかということも考えています。ですから、ぜひとも今特定の人にということでしたけれども、それも大変必要なことでありますし、それから広報等を通じて全戸配布ですから、お父さん、お母さんの人たちが自分の娘さんにこういうのがあるよと教えることも大事ですので、まず一つはそういう広報等を使って全戸にお知らせする。そして、子育て世代の人たちがいろいろな相談に来たり、いろいろな会をやることがありますから、そういう中で繰り返し繰り返しもし休日、土曜日、仕事が入ったときに預けるところありますよ、こういう制度がありますよ、という周知は大変大事なことだと思います。両方含めて、熱心にやっていきたいと思います。 ○議長(武田正廣君) 佐藤智一君。 ◆7番(佐藤智一君) 続いて、大きく3番給食センターにおける緊急時の配食対応について再質問させていただきます。まず、ちょっと私なりの解釈なのですが、確認させてください。結果メニューの変更はよくあることで、保護者や生徒もそれについては了承している。メニューが減少になったことについては、カロリーベースで確保しているので問題はない。今回は4日間続くということでしたので、改めてしっかりとお知らせという形で文書により通知をした。保護者から見ますと、珍しく文書が届いたため、保護者も過剰に反応してしまったのではないか、そういった側面も見受けられる。また、給食を停止した場合に、保護者への弁当をつくったりなどの負担が大きくなるということから、それよりでしたら給食を停止しないでメニューを減らして配食した。その結果、メニュー変更で対応できたので、影響を最小限に抑えることができた。そういった一連の流れを鑑みますと、今回の判断には影響を最小限に抑えたという観点から、今回の対応は適切であったという御判断でよろしかったでしょうか。 ○議長(武田正廣君) 教育長。 ◎教育長(須藤幸紀君) 佐藤議員の再質問にお答えいたします。結果的に、給食をとめずに4日間精いっぱい稼動しながら提供したわけでありますけれども、生徒の声におなかがすいて部活等に集中できなかった、きょうも少ない給食だったという声がありましたので、この声には十分に傾聴しながら弁当持参等の対応も含めて、業者と十分対応していかなければならないなと、そういうふうな教訓としてまいりたいと思っています。以上です。 ○議長(武田正廣君) 佐藤智一君。 ◆7番(佐藤智一君) ありがとうございます。私は、この場で当局の一通りの流れの丁寧な説明を聞くことで、今回の対応には一定の理解を示しました。ただ現実問題、保護者や生徒、児童からこういった声や御意見が上がるということは、大前提として保護者や生徒、児童への周知徹底が、あるいは御理解が足りなかったのではないかと感じております。これは、一重に今まで一方的な伝達で済まされていたり、あるいは日ごろからのコミュニケーション不足により今回不満があらわれた形ではないかなと受け止めております。 もし改善点があるのであれば、保護者や生徒、児童らに対し給食に対し給食とは、どういった制度なのですよというわかりやすい制度の周知であったり、あるいはこういった今回のようなアクシデントの際には、どういった対応をする可能性がありますよという周知であったり、あるいは給食に対する御要望や御意見を収集するそういった仕組みの構築が必要なのではないかなと感じました。給食費も値上げをお願いしたばかりでございますので、非常に心苦しいところではありますが、より一層の丁寧な対応が求められる中であると感じております。 このような観点の中、先ほどの仕組みの構築については、教育長どのようにお考えでしょうか。 ○議長(武田正廣君) 教育長。 ◎教育長(須藤幸紀君) 佐藤議員の再質問にお答えいたします。丁寧な対応は当然のことでありまして、御指摘されたことについてはこれから部内でも業者を含めてまた検討してまいりたい、改善してまいりたいと思っておりますので、よろしくお願いします。以上です。 ○議長(武田正廣君) 佐藤智一君。 ◆7番(佐藤智一君) 前向きな御答弁いただきまして、ありがとうございます。最後になりますが、今回私さまざまな保護者の方から御意見を頂戴する中で、私もつい笑顔になってしまった発言があったのですが、大人が考える以上に、子供たちは給食を楽しみになさっているという話を聞きました。給食一つで学校へ行くモチベーションが上がるとは、大変ほほ笑ましい話だと感じて意見を伺ったのですが、御承知のところ恐縮ではございますが、いま一度この場の皆様と共有を図るという意味で、学校給食法の第2条学校給食の目標を読み上げさせていただきますと、「第2条学校給食を実施するに当たっては、義務教育諸学校における教育の目的を実現するために、次に掲げる目標が達成されるよう努めなければならない。1.適切な栄養の摂取による健康の保持増進を図ること。2.日常生活における食事について正しい理解を深め、健全な食生活を営むことができる判断力を培い、及び望ましい食習慣を養うこと。3.学校生活を豊かにし、明るい社交性及び協同の精神を養うこと。4.食生活が自然の恩恵の上に成り立つものであることについての理解を深め、生命及び自然を尊重する精神並びに環境の保全に寄与する態度を養うこと。5.食生活が食にかかわる人々の様々な活動に支えられていることについての理解を深め、勤労を重んずる態度を養うこと。6.我が国や各地域の優れた伝統的な食文化についての理解を深めること。7.食料の生産、流通及び消費について、正しい理解に導くこと。」 改めて読み上げてみますと、栄養の観点からは最善の対応だったと私も理解しております。ただその他の目標については、今回の対応で十二分に満足するものだったのか、疑問が残ります。 これらを踏まえまして、最後の質問になりますが、再度その対応の是非について教育長のお考えをお尋ねいたします。 ○議長(武田正廣君) 教育長。 ◎教育長(須藤幸紀君) 佐藤議員の再質問にお答えいたします。先ほど、子供たちは給食を楽しみにしているというお話でありましたけれども、本当にうれしい言葉だなと思っておりますし、私も行政から学校に帰ったときに学校給食は本当においしいなと、学校に通うのが楽しみだったことをちょっと思い出しました。 御指摘されたことについては、食育の観点から十分学校及び私たち全てを含めて、安全な健康で明るい楽しい給食を目指してまいりますので、よろしくお願いします。 ○議長(武田正廣君) 以上で佐藤智一君の質問を終了いたします。 この際、休憩いたします。午後1時、会議を再開いたします。                        午前11時34分 休憩-----------------------------------                         午後1時00分 開議 ○議長(武田正廣君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 次に、1番菊地時子さんの発言を許します。1番菊地時子さん。     (1番 菊地時子君 登壇)(拍手) ◆1番(菊地時子君) 改革ネットワークの菊地時子です。通告に従い一般質問をいたします。 2017年度の国家予算の特徴は、アベノミクスの行き詰まりと破綻が、景気や消費の面だけではなく、財政運営の面でも明らかになっています。大企業が史上最高の利益を上げる一方で、労働者の賃金は4年連続でマイナス、非正規労働者はふえたが正規労働者は3年間で23万人減り、経済の6割を占める家計消費はマイナスが続き、アベノミクス不況に陥っています。消費税率8%実施から2年が経過しても消費の落ち込みが続き、首相も予想以上に長引いているのは事実と見通しの誤りを認めています。苦しい財政事情の中でも軍事費は突出し、大企業には減税など応援を続ける、そのしわ寄せで社会保障を初め国民の生活向けの予算が圧迫されています。 社会保障の充実の多くは消費税増税にあわせて先送り、暮らしの予算は軒並み減額です。また、文教予算は平成15年度以降3年間連続の減額であり、未来を担う世代を育てる上でも格差と貧困を是正していくためにも、国際的にも極めて低い水準となっている日本の教育への公的支出をふやすことが求められているのに、それに逆行する予算となっています。国及び地方公共団体には、子供が心身ともに健やかに育成されるようにする責任があると定める児童福祉法に照らし、抜本的な経済的施策と保護者の声に応えた制度の改善が求められます。 以上のような政治情勢から、子供の貧困が生み出されているものと思われます。また、加速してきていると思われます。 子供の貧困の解決は、喫緊の課題と思われます。そこで、子供の貧困解決について一般質問をしてまいります。 2013年子どもの貧困対策法が成立した背景には、貧困と格差の広がりによって親の失業や低収入、病気、離婚など家庭の経済状況の悪化に伴い、子供の貧困が深刻となってきたことがあります。なぜ子供の貧困がふえているのでしょうか。非正規労働者が急増し、厚生労働省の平成27年賃金構造基本統計調査によれば、男女合計の平均賃金は正規で321万円、非正規で205万円ですから、非正規の増加が貧困の増大を招いていることは明らかです。 女性だけを見れば、正規で259万円、非正規で181万円と、とても自立して生活できる賃金ではありません。ここにひとり親家庭の親も入っているわけです。子供の6人に1人が貧困状態に置かれ、ひとり親家庭では2人に1人が貧困状態にあるのは、重大な社会問題です。 また、こうした子育て世帯の中には貧困という認識に至らず、自己責任と捉え、助けも求めず我慢している家庭もあると思われます。 秋田県は、平成28年3月に秋田県子どもの貧困対策推進計画を策定しております。そして、子育てに関する支援ニーズを把握し、県が実施する事業に反映させるためのアンケート調査を実施することとしておりました。アンケート調査の結果が公表されております。子どもの貧困対策の策定に資することを目的として、ひとり親世帯とひとり親以外の生活保護受給世帯を対象に、調査地域は全県25市町村で1万1697世帯、能代市は約800世帯と聞いていますが、回答率は37%、調査の結果は女性が88%、年齢は40代が多く、ひとり親になった理由は離別・離婚が87%、就労形態は女性の正規職員は46.5%、パートは40.4%、男性と比較して女性の労働環境は不安定です。子供の数は1人が一番多く、貧困世帯は49.9%、ほぼ半数が貧困世帯となっています。 アンケートの中でわかったことですが、全世帯のうち子供の進学を心配している世帯が74.4%、子供にお金がかかり困っている世帯が72.6%、子供の学習を心配している世帯が53.4%、子供の学習面や子育てにお金がかかることに困っている世帯が多いことがわかります。子供の人づき合いに関する心配事では、「他人とのコミュニケーションが得意でない」が55.2%、「携帯電話やスマートフォンがないため仲間に入れない」が20.8%、「中学生がいる世帯」では37.9%になっています。その他の心配なこととして、「ほかの子どもと遊べない」「付き合いを制限している」「いじめや望ましくない関係」などが挙げられております。 就労に関する悩み事では、「希望する仕事に必要な資格や技術がない」「就職活動しているが採用されない」「子どもとの時間を確保したい」「どこに相談すればいいか分からない」が54.7%、これは20代以下に多くいました。 子供の将来に関する心配事について、「生活するために十分な収入が得られる仕事に就けるか」「人との関係性を円滑に築ける社会人になれるか」「就職するために必要な学力が身につけられるか」など、将来の子供たちの成長に不安を感じている声ばかりです。自治体として、貧困対策にどう臨むのか、現状の認識が必要です。 貧困対策として、具体的には経済的支援が一番必要だと思います。これまでも何度か提案してまいりましたが、子供の医療費の助成を高校生まで拡充することが必要です。また、新入学用品費等の就学援助制度の拡充についてですが、2017年度の予算案で要保護世帯の新入学用品費の国の補助単価が2倍に引き上げられています。小学生に対する補助単価は、現在2万470円が4万600円に、中学生は2万3550円が4万7400円にそれぞれ引き上げられております。入学式に向けて、入学準備商品が展開されている折、12月議会で準備金の前倒しをされたことは、大変喜ばれているところです。しかし、ランドセル3万円から5万円、中学生用の学生服やセーラー服は男子が3万5000円から4万7000円、女子は4万円ほどだそうです。現在の就学援助金では、これらの費用と大きく乖離しています。準要保護世帯の援助単価の引き上げも考えるべきと思います。 子供の貧困を見逃さない仕組みづくりは、保育所や幼稚園、学校と連携するとともに、地域での居場所づくりに取り組んでいる皆さんとの協力も必要と思います。 以上のことから、次の点についてお伺いします。 1、県実施のひとり親世帯の子育てに関するアンケート調査の結果について、市長のお考えをお伺いします。 2、子どもの貧困対策法の実効ある具体化のためにどのような対策を検討しているか、お伺いします。 3、貧困対策への提案として次の3点についてお伺いします。 ア、子供の医療費助成高校生まで拡充を。 イ、新入学用品費等の就学援助制度の拡充を。 ウ、子供の貧困を見逃さない仕組みづくりと地域での居場所づくりへの支援を。 以上の3点についてお伺いします。 次に、市政情報についてお伺いします。市民の便利帳である能代市暮らしのガイドブックは、平成23年8月に発行されてから更新されておりません。市民からも、暮らしのガイドブックが大分古くなっているよ。更新しないの、と言われました。市のホームページでは、更新されているのですが、開けない人にとっては広報を見て確認したりしています。新庁舎に移ったこともありますので、もう少し充実させた便利帳を作成するべきと考えます。さらに、より正確な情報を提供するためにも、定期発行はできないかお伺いします。以上について御答弁をよろしくお願いいたします。 ○議長(武田正廣君) 市長。     (市長 齊藤滋宣君 登壇) ◎市長(齊藤滋宣君) 菊地議員の御質問にお答えいたします。子供の貧困解決についてのうち、県実施のひとり親世帯等の子育てに関するアンケート調査の結果について、市長の考えを伺うについてでありますが、この調査は県と市町村が共催して行っており、本市では717世帯を対象として248世帯、34.6%から回答をいただいております。 今回のアンケート結果により、ひとり親世帯の状況は全県と本市を比較すると、大きな違いがないことがわかりました。今後は、本市においても貧困対策の検討が必要と考えており、調査結果については収入別等の集計を進め、世帯の状況に応じた違いなどについてさらに分析を行い、施策検討に活用してまいります。また、貧困対策の検討に当たっては、ひとり親世帯の状況のみならず、子育て世帯全体の傾向を把握する必要があることから、独自のアンケート調査についても検討してまいりたいと考えております。 次に、子どもの貧困対策法の実効ある具体化のために、どのような対策を検討しているか伺うについてでありますが、子供の貧困対策は教育の支援、生活の支援、保護者に対する就労の支援、経済的支援と多くの分野が関連してくることから、それらを体系的に取り組むための計画が必要であり、その中で具体的な事業の検討を進めてまいりたいと考えております。 次に、貧困対策の提案のうち、子供の医療費助成高校生まで拡充をについてでありますが、子供の福祉医療費については少子化対策の1つとして市の総合戦略に位置づけており、子育て世帯の経済的負担の軽減、また次代を担う子供たちの健やかな成長につながる施策として、昨年8月から助成対象を中学生まで拡大するとともに、所得制限を撤廃して助成しております。助成対象をさらに高校生まで拡大することについては、財政的な課題等から現時点では難しいと考えております。今後は、少子化対策及び貧困対策の中で総合的に検討してまいります。 次に、子供の貧困を見逃さない仕組みづくりと地域での居場所づくりへの支援をについてでありますが、子どもの貧困対策の推進に関する法律で、「地方公共団体は地域の状況に応じた施策を策定し、実施する責務を有する」こととされております。今後は、さまざまな団体から御意見をいただいた上で、計画的な策定をするとともに、関係行政機関やNPO、自治会等と地域のネットワークを形成し、貧困を見逃さない仕組みづくりや必要な支援についても検討してまいりたいと考えております。 次に、市政情報についてでありますが、市民便利帳能代市暮らしのガイドブックは、直近では平成23年度に発行しております。発行から5年が経過し、各種制度等の改正により記載内容が現状と合わない部分が多いことや、新庁舎での業務が始まり9月には第1庁舎の改修も終了し、市役所全体の窓口や連絡先も決まることから、新たに発行したいと考えております。 発行に当たって、近年全国の自治体では作成等にかかる費用を市民便利帳に掲載する広告料で賄い、経費をかけずに行う民間事業者との共同による方法を採用している例も多いことから、本市においてもこの手法による発行を検討するとともに、29年度中の発行を目指したいと考えております。 また、定期発行については、掲載内容の適切な更新時期や広告掲載契約の期間等を考慮し、検討してまいります。 なお、貧困対策の提案のうち、新入学用品費等の就学援助制度の拡充をの御質問につきましては、教育長から答弁させていただきます。以上であります。 ○議長(武田正廣君) 教育長。 ◎教育長(須藤幸紀君) 菊地議員の子供の貧困解決についての御質問のうち、新入学用品費等の就学援助制度の拡充をについてお答えいたします。 本市の就学援助制度については、学用品費及び通学用品費、体育実技費、新入学用品費、修学旅行費、通学費、学校給食費、医療費の7項目を支給しております。認定基準は、世帯の所得が生活保護基準の1.2倍未満としております。新入学用品費の支給時期については、これまで6月支給であったものを見直し、今年度から入学準備の実情に合わせて入学前の3月に支給することとしております。就学援助の支給項目については、29年度から校外活動費と生徒会費の2項目を追加し、9項目に拡充する予定としております。以上であります。 ○議長(武田正廣君) 菊地時子さん。 ◆1番(菊地時子君) 再質問をいたします。まず、最初のアンケート調査の結果について市長の考えを伺うということでありました。結果については、市の34.6%からの回答を得ておりますが、県と大きな違いがなかったことがわかったということですけれども、私が市長にちょっと問いたかったのは、この事態をどう受けとめているのかなということをお聞きしたかったんですけれども。今後新たな独自のアンケートもやっていくというふうなお答えをいただいておりますけれども、私がるるアンケートの中身について問いましたけれども、そういう状況についてどのように、今の子供の貧困と言われる状態についてどのように考えているか、できればそのことをお伺いしたいなと。 ○議長(武田正廣君) 市長。 ◎市長(齊藤滋宣君) まず一つは、子供の貧困に対する国民の皆さん方の理解というのが、非常にばらつきがあるというのがあろうかと思います。それは何かというと、自分の周りに今6人に1人の貧困ということが言われて、それが実感としてわかる地域の皆さん、それから全くそういう貧困がないような地域におられる方と、そこの温度差みたいなものがあると思うのですね。 私自身は、今議員がアンケート調査の結果をお話しいただきましたけれども、やはり貧困の実態というのは、6人に1人という実態というのは大変厳しいものがあると思っています。それは何かというと、一つには負の連鎖、そういう貧困家庭から子供が生まれて、その子供たちがまた大人になって貧困家庭をつくって、また子供たちがそういう貧困家庭で育っていく、そういう負の連鎖というのが一つある。この負の連鎖が起こると何が起こるかというと、これはお茶の水大学の調査の中にありますけれども、学力テストの結果とそれからそういう貧困家庭を比較した表を見ますと、明らかに貧困家庭の収入と成績がリンクするのですね。要するに、収入が少ないところから高いところへ上がっていくときに、学力テストでやっている数学だとか算数だとか国語の成績が、やっぱり同じ形で移っていく。いわゆる貧困家庭と学力というものがイコールになっている。さらには、今この貧困の何が問題かといえば、一つには就職できるかどうか。例えば、高校でも大学でもいいのですけれども卒業したときに、貧困家庭で育った子供たちが大学まで行ける人は大分少なくなってきていますから、そうやって卒業したときに就職ができるか。就職したとしても、正規雇用であるか非正規であるか。それから正規で雇用されても、今言ったように学力の差がありますから、これは貧困家庭だけではないのですけれども、大学に行っている人と大学に行かない人では正規であっても非常に給料の差がある。そういった負の連鎖が起こっているというのが、今現実だと思います。 この負の連鎖が起こると何が起こるかというと、結局その貧困家庭の皆さんだけの問題ではなくて、社会全体で考えてもそういう連鎖が起こることによって、労働力の質の低下ということが起こりますから、経済で非常に今それでなくても低成長と言われている中で悪影響が及ぼされる。だから社会全体の中に、今の日本の経済全体の中にそういう負の連鎖が影響を与えて、経済の縮小ということが起こる。大体1年間15歳の方たちにどれだけの影響があるかというと、2.4兆円。ゼロ歳から15歳まで、負の連鎖が起こって失うお金が幾らかというと40兆円と言われていますから、非常に経済的にも悪影響を及ぼす問題だと思っています。 ですから私自身は、今御指摘ありましたけれどもどのように考えるかというと、ただ単に個人の問題だけではなくして社会全体の問題として、自分たちは関係ないのだという形ではなくて、一人一人がそういう貧困というものが経済情勢の中にも日本全体の中にも影響を及ぼすのだという認識を一つ持つこと。それからもう一つは、では我が町における実態は一体どうなのか。確かに県の調査は出ておりますけれども、先ほど申し上げたとおりやはり細かく分析することによってその対応というものも変わってくると思いますので、ぜひともアンケート調査を今後検討して、能代市の中における実態というものを確認したいと思っています。 ○議長(武田正廣君) 菊地時子さん。 ◆1番(菊地時子君) 市長の認識、私も本当に負の連鎖といいますか、これは国会の中でも自民党の石破議員が元大臣のときに、やはり同じように答えていらっしゃるのですね。非常に貧困の連鎖が及ぼす影響について語っておりますけれども、何よりも社会全体がこういう貧困を生み出さないような社会にしていく必要があるとともに、やはり私たち一人一人がそのような状況を認識するということが、非常に大事なことではないかなと私も改めて認識しました。ぜひ、次の独自のアンケートをやるときは、その点も踏まえて市民の皆さんがしっかり個人の問題とだけ捉えずにみんなの問題として捉えるような、そういうふうな観点で取り組んでいただきたいと思います。 2の貧困対策法の実効ある具体化のためにどのような対策を検討しているかということで、これからだとは思うのですけれども、まち・ひと・しごと創生総合戦略の中でやはり子育てに関する負担軽減の中でさまざまな施策をやっておるのですけれども、実際にそういうふうな中で新たに市独自の子供の貧困対策として取り組んでいくのか、それとも今あるものにそういったものを入れていくのか、そういった点での検討はなさっているのかどうか、ちょっと。 ○議長(武田正廣君) 市長。 ◎市長(齊藤滋宣君) 検討はまだこれからですけれども、ただ今お話のありましたとおり今やっていることで十分なのかどうか、さらには新たな施策が必要であるかどうかというのは、当然検討していかなければいけないと思います。足りないものについては、加えていかなければいけないと思っております。 ○議長(武田正廣君) 菊地時子さん。 ◆1番(菊地時子君) ぜひ、県の計画もあるでしょうし、それに沿ってやらなければいけない部分もあるでしょうけれども、実際に非常に最優先課題で私は子供の貧困の対策をしていかなければいけないのではないかと思いますので、そういった点では具体的にはこれに絞ってやってもらえればなと思っております。 三つ目の貧困対策の提案についてでございますけれども、子供の医療費の助成高校生までというのは、同僚議員からも前に出されておりましたけれども、そのときの市長の答弁の中で、今回の答弁でもおっしゃっておりますが、「貧困対策でやるのと今までの医療費助成でやるというのは、まるきり意味が違うのだろうと考える。対応するとするならば、貧困対策でやるならば、高校生全体ではなくして所得制限だとかそういったものを加味した上で、お金がないから医療に使うことができないという人たちが、どのくらいいるかというところからの検討をしなければならない。貧困対策としてそれが必要であれば、対応もやぶさかではない」という御答弁をしております。 そういう点で、私は今回は貧困対策として高校生までの拡充をということを上げましたけれども、こういった市長の答弁からしては検討していく必要があると思うのですけれども、その点に関して先ほど答弁の中であったかと思うのですが、現在の答弁からして貧困対策であれば検討していくというような、その点に関してはいかがでしょうか。 ○議長(武田正廣君) 市長。 ◎市長(齊藤滋宣君) 以前の答弁と、考え方は何ら変わっていません。ただ、先ほどもちょっと申し上げましたけれども、今貧困対策といったときにぜひとも我々が押さえておかなければいけないのは、本当に働けないで貧困になっている人、それから働かないで貧困になっている人というのは、また意味が違うと思うのですね。ですから、そういう意味ではきちっとした実態調査というのをしなければいけない。例えば、本当に体が悪くて働けない、それからいろいろな事情で働けない方には、やはり行政がしっかりとサポートしなければいけないでしょうけれども、でもやっぱり働かない人たちについては、ある程度自立を促すような対策というのをしていかなければいけない。だから、そういう方たちについては、10のものを10補助してはい、終わりではなくして、例えば10のうち補助するなら5にしておいて、ほかの事業で補助しながら、やはり親としての責任をしっかり自覚していただくような対策というものをとっていかなければいけないと私は思っています。 私は、あるときある本を読んでいましたら、ある学校の先生に子供さんが先生、どうして我々はこうやって勉強するのって聞くのですね。そのときに先生が、勉強していれば、将来大人になって働くときに非常に役に立つからとこう言ったら、その子供がどうして働かなきゃいけないの。お金を稼ぐんだったら、役所に行ったらもらえるじゃないって答えた子供がいたという話を聞いたのですね。非常にショックを受けました。 だから、やっぱり子供というのは親の背中を見て育ちますから、親が一生懸命頑張って、なおかつそういう生活できないということについてはきっと肯定的になれると思うのですが、働かないでただ単に役所の行政の応援をいただくということについては、そういう子供たちにも連鎖していくものではないのかなという思いもあるものですから、ですから親としての責任ということをしっかりと押さえていただいた上で、それで子育てというものを真剣に考える場面というのも必ず用意しておかなければいけないと思っているものですから、全て応援すればいいのではなくて、働ける方たちには足りないところを援助してでも、その違いみたいなところの差をつけていかなければいけないのではないのかなと考えています。 今議員から御指摘のありましたことについては、非課税世帯の親御さんたちとかそういったものの実態を調べながら、実際にそこまで応援することがいいのかどうかということも、検討させていただきたいと思います。 ○議長(武田正廣君) 菊地時子さん。 ◆1番(菊地時子君) 先日、NHKのクローズアップ現代でありましたか、非常に私ショックを受けたのですが、子供たちが中学生、小学生でしたけれども、親の仕事によって夜間子供だけでいる、そして子供だけで食事をしている。また、親が昼間も夜も働かなければいけないことから、夕食の準備や洗濯など家事を任され、部活や塾、友人との遊びなどできないというか、自分から進んで親が働いているから親には無理を言えない、そういうふうな観点で子供とは思えないような気配りをしているのがありました。 さっき親の背中を見てという話がありましたけれども、私が思うに確かに親の背中を見て子供は育つので、連鎖していかないようにというのもわかるのですが、子供は親を選べないし、子供は自分で稼いで自分の生活をすることはできない。そういう意味では、18歳未満は児童としてちゃんと自分がやりたいこと、夢を持つことを剥奪されない、子供としての権利をしっかり私は持っていると思います。そういう意味では、親が例えば金銭的にも精神的にも余裕がなくなっているときに、それを自己責任にするのではなくて、社会がそういった点で子供に影響がいかないように見るのが、私はこれは大人の務めではないかなという思いです。 確かに、いろいろな事情があってそういった親としての責任を十分に果たしていない、私はそういう方たちもたくさんいると思いますけれども、私はそこに至るまでの何らかの事情が必ずあると思っているので、子供には全くそれは責任はないのではないか。それを親ができなかったら、やっぱり周りがしっかり育てていく。そこに立たないといけないのではないかなと思っています。 私がこれまで、中学校までとか小学校を卒業するまでとかって医療費の無料化を言ってきましたけれども、18歳未満が児童だというのは児童福祉法でちゃんとうたわれている。だから、しっかりこの点に関して18歳までの医療費は、本来であれば国が責任を持って無料にするべきところだと思うのです。それを自治体が財政が厳しい折にやらなければいけないという状況もおかしいとは思うのですけれども、この間のいろいろな医療費の無料化などができている過程には、やっぱり市民からの声とかそういう声が大きくなってできていっている部分もありますので、これはやっぱり一番住民に身近なところの自治体がしっかりとそこを、子供たちを守るという姿勢でやるべきだと思いますけれども、いかがでしょうか。 ○議長(武田正廣君) 市長。 ◎市長(齊藤滋宣君) それは大変申しわけございませんが、議員の考え方とはかなり違います。国が、行政が18歳まで医療費を全部見なければならないということではなくして、本当に今お話がありましたけれども、子供が親を選べないのはそのとおりです。ですから、子供に責任を押しつけるとかそういうことを言っているのではなくして、親として自分がやらなければならないことを、しっかり役割を果たしていただきたい。それを、そういう何らかの理由もなく働かなかったり、それから子供たちにそういう姿しか見せられないということについて私は問題があると言っているので、一生懸命働いてそれでも足りなければ、当然セーフティーネットとして行政があるわけですから、そういう方たちには行政が支援していかなければいけないと思っております。 ですから、子供たちに責任があるとは思っていませんし、そういう家庭に生まれてきたことで子供たちがそういう結果になっていくことに対して、行政が手を差し伸べないということではなくて、親には親の責任があり、行政には行政の責任がありますから、それぞれの責任を共通して果たしていくことが大事ではないかと言っているわけであります。 ですから、医療費につきましても、親としてそれだけの収入があれば支払っていただくのは当然ですし、そういう能力がない方たちには支援していかなければいけない、そういうものだろうと思っています。 ○議長(武田正廣君) 菊地時子さん。 ◆1番(菊地時子君) 私は、非常に残念かなと思います。今私が一番最初に質問したときに、政治情勢や社会情勢、確かにひとり親世帯とか生活保護世帯を対象にしたアンケート調査の結果ではありますけれども、非常に厳しい今の社会情勢の中で親も大変な状況の中で子供を育てているわけです。そこのところがどうしてこういうふうになっているかというのを、私るる述べたと思うんですけれども、やはり私自身はそういう部分が変わらないとなかなか市長の言われる負の連鎖もとまらないだろうという思いですけれども、そこのところは考え方が違うと言われればそれまでです。 ただ、私どもの地域だけでなく、これは全国の子供たちにかかわる問題でもありますけれども、できれば昔は高校生はアルバイトしたりしながらやったりもしていましたけれども、しっかり学んでちゃんと大学まで行ける、市長が先ほどおっしゃったように大学へ行くのと高校だけ出るのとではまた違う学力の低下がある、それがまた労働力の低下にもつながっていくとおっしゃっておりましたので、そのようなことを考えるとやはり私は少しでも軽減していく、そこを早急に拡充していくことが求められるのでないかなと思いますので、もう一言だけお願いします。 ○議長(武田正廣君) 市長。 ◎市長(齊藤滋宣君) 私が言っているのは、貧困家庭の皆さん方に手を差し伸べる必要はあるというふうに言っているわけです。例えば今の貧困家庭は6人に1人と言われていますから、当然に貧困家庭でない方たちがおられます。その人たちには、貧困家庭の皆さんと同じ手当をしたり、同じ支援をするのではなくて、負担できる方たちには負担してもらったほうがいいのではないか。そして、貧困家庭の皆さん方の医療費については福祉政策ということ以前に、この間もお話ししたとおり貧困対策としての対応というのは可能だろうということを申し上げているわけです。 ○議長(武田正廣君) 菊地時子さん。 ◆1番(菊地時子君) イのほうにいきたいと思います。新入学用品費等の就学援助制度の拡充をということで、12月議会での新入学用品費についての前倒しについては努力されて、非常に喜ばれております。先ほど言いましたように、就学援助については今回国のほうで2倍くらいの金額に予算を組んでおります。それは、今回は反映されていかないということなのでしょうか。その点について、もう一度伺います。 ○議長(武田正廣君) 教育長。 ◎教育長(須藤幸紀君) 菊地議員の再質問にお答えいたします。国の29年度要保護児童生徒援助費補助金の予算案について、補助金単価の一部が見直され、新入学用品費等が増額改定されたことは認識しております。本市では、支給している費目のうち学用品費及び通学用品費、新入学用品費は生活保護の教育扶助関係基準額を参考にして支給額を決定しておりますので、今のところ2分の1になっております。そして、本市の厳しい財政状況の中で、支給額の引き上げについては難しいと考えておりますので、現行の支給額を維持してまいりたいと思っております。 それから、今まで6月のものを3月に支給しておりますので、その効果についても検討していきたいし、また7項目の支給項目を9項目にしましたので、そのことについても効果を検証してまいりたいなと。他の13市の状況も勘案しながら、調べていきたいなと思っております。以上です。 ○議長(武田正廣君) 菊地時子さん。 ◆1番(菊地時子君) 要保護世帯の補助単価が上がったわけですから、本来から言えば生活保護基準の1.2倍ということで、準要保護にもきちっと国の補助単価が適用されるべきだと思いますけれども、そういう部分ではそうしなくてもいいというふうなことなのでしょうか。 ○議長(武田正廣君) 教育長。 ◎教育長(須藤幸紀君) 菊地議員の再質問にお答えいたします。要保護の方々と同一にするというのではなくて、確かに要保護児童については国から支給されております。ただ、要保護児童生徒に対しては市の裁量で行うことになっておりますので、先ほど説明したように本市では学用品費及び通学用品費、新入学用品費は生活保護基準の2分の1を支給するというふうに決めて支給しておりますので、それを維持してまいりたい、そういう考えであります。 ○議長(武田正廣君) 菊地時子さん。 ◆1番(菊地時子君) 非常に残念だと思います。国がこれだけ努力している。しかしうちのほうの財政、これが裁量に任されているということなのでそういうふうにしたのでしょうけれども、全国で例えばいろいろなところで子供たちに係る子育ての応援のための負担軽減を図るのがやられていて、これをしっかりと頑張ってやろうと言っているところと、そうでないところが出てくれば、子供たちは地域によっては非常に、それは保護者の皆さんということになるのかもしれませんけれども違いが出てくる。このことについては、どう考えられますか。 ○議長(武田正廣君) 教育長。 ◎教育長(須藤幸紀君) 菊地議員の再質問にお答えいたします。先ほど申したように、生活保護基準の支給額の2分の1だという話をいたしましたけれども、これから支給していきながら、13市の状況を見ながら検討してまいるというふうにお答えをしておりますので、その線で進めていきたいなと思っております。 ○議長(武田正廣君) 菊地時子さん。 ◆1番(菊地時子君) 自治体の裁量に任せられているのであれば、それを子育てする市民に十分応援するような対応にしていただきたいと思います。 次に、子供の貧困を見逃さない仕組みづくりと地域での居場所づくりへの支援をということで、さまざまな団体から必要な支援をしていくということですけれども、子供の貧困を見逃さない仕組みづくりとして、まず保育園とか学校とかのお話をしましたけれども、特に学校のほうでは養護教諭、保健室での対応とか、またあるところでは歯の検診で貧困が見つかるということも言われております。こういった点で、例えば検診はしたけれども、虫歯を治していない、治療していないという子供も見つかるということですので、こういった点とか。さらに、私は地域での居場所づくりの支援をということで言いましたけれども、最近は公民館での子ども食堂がやられていたりします。これは市民が率先して、やはりしっかりは見えてこないのだけれども何だかそういう子供たちや、なかなか見えないところでも何とかしたいという思いで始められているというのを新聞でも取り上げておられましたけれども、始まったばかりでありますけれども、こういった人たちも含めてネットワークで学校とか、ただ政策をつくるときに誰か代表が行って話し合うだけではなくて、普段からのネットワークづくりを進めてほしいなと思います。 実は、子ども食堂だけではなくて、いろいろなサークルの中で子育てサークルもあったり、それから余り目立ってはいないのですけれども、やっぱりそういう子供たちのことを心配して取り組んでいらっしゃる方たちもおります。そういう人たちがネットワークづくりをしながら、いろいろな情報を共有し合ったり情報を出したりして、何が一番いいのかなとか考えていくことが必要ではないかと思います。また、そういうネットワークをつくったりそういうふうにしてやるところへの支援といいますか、今子ども食堂は向能代公民館でやっておりますけれども、行政が直接やるのだとかえってむしろいろいろな規則があったりして、なかなか誰もが安心してポンと踏み込めるようなところにならないということもありますので、そういった点も踏まえながら新規の居場所づくりみたいなものをもっと進めていってほしいなと思いましたので。 新聞では、参加した人の声で子ども食堂の取り組み、長い時間をかけて少しずつ何かを溶かし出してきたのだろう。そして、これからもそうやっていくのだろうみたいなことを書いていた人がおりましたけれども、見えない子供たち、私もさっき言いましたけれども、自分が貧しいとかお金がないとかというのを全面的に、外から見ればわからないような状況の中で暮らしている子供たちが多い。だけれども、そういう子供たちがふらっと来て、みんなと触れ合って元気になっていく、そういうふうな地域づくりとか場所づくりができればいいなと思いますので、そういった点でのネットワークを張れるように支援していただきたいなと思いますが、いかがでしょうか。 ○議長(武田正廣君) 市長。 ◎市長(齊藤滋宣君) 先ほど、例に虫歯の話もありましたけれども、確かにいろいろなところとネットワーク化をしていかなければいけない。足立区の実態調査の中で、貧困家庭の生活改善という中に1つあったのが、朝食を食べていない子供、それから歯を磨かない、そういう自立できない子供たちがふえてきている。だから、そういうところを見逃さないで、子供たちの貧困の実態というのを見ていく必要があるという、そういう報告もあります。 ですからいろいろな形で、今お話のあったように歯医者さんだとかNPOだとかそれから自治会だとか、そういったところと連携をとりながら実際に子供たちがそういう貧困家庭の中にいるのかどうか、それを確認していく必要があろうと思います。 それから、先ほど来お話ししている実態調査というのは、例えば今の子ども食堂が悪いという意味じゃなくて、行政がこの貧困対策に向かうときには、ただ単に子供に食事を与えるというだけの対策ではとても解決できないものがたくさんあります。ですから、まず我々行政がやらなければいけないのは、先ほど来言っているようにアンケート調査とか実態調査をしっかりやって、そして計画・体制づくりをやって、何をやるかということをしっかりやっていく。そして、このことは行政だけではやれませんから、当然に今民間の皆さん方や子ども食堂をやっていただいている皆さん方とも連携しながら、一緒に総合的に判断していく。そのことが、貧困対策に対する大きな施策につながっていくものだと私は思っています。 ですから、今すぐ子ども食堂を行政がやるとかそういうことではなくして、今民間でやっていただいているところにはお力をお借りして、そして今言ったように総合的に何をやらなければいけないかという、そういう体制づくりをするために、今はやはり実態調査というのをまずやるべきだろうと思っています。 ○議長(武田正廣君) 菊地時子さん。 ◆1番(菊地時子君) 私は、子ども食堂を自治体でやってほしいとか、そういう意味ではなくて、先ほども言いましたようにちょっと行政が直接かかわるとやっかいなことになるというような話もありますので、ただこれからいろいろやりたい人たちがいろいろなことをやっていく上で、要望とか出てきたりもするでしょうから、そういったときにはやっぱりちゃんと聞きながらそういう要望も取り入れていくというふうなことがいいのではないかと、そう思っております。 行政が貧困対策の骨格をしっかりつくって、民間だからできる柔軟性を尊重して、その連携によって市長がおっしゃるような施策を発展させていくのがいいのではないかなと思いますけれども、そういうことでやってほしいかなと思います。 次に、市政情報についてでございますけれども、暮らしのガイドブックの更新と定期発行についてですが、発行については民間のほうにということですけれども、これをつくっていく上で私は非常に市民の皆さんの意見を取り入れることが必要ではないかなと思うのです。さまざまなものが市民からも発信されたりして、例えば地図であったりいろいろなものが発信されたり、それから市から出るものでも高齢者向けのガイドブックであったりハザードマップであったり、いろいろなものがありますけれども、手元にやはり同じ箇所に置いていつでもあちこち行ったりしてもちゃんと見れるような状況になればいいかなと思っておりますけれども、そういったものを考えてやってほしいということ。 実は、この暮らしのガイドブックについて考えてはおったのでしょうけれども、ホームページが開設されてそれがすごく便利で、いろいろすごくそれでちゃんと市民の皆さんが利用されていることもわかっておりますけれども、なかなかホームページを開けないというそういう人方のほうが私はまだまだ多いのではないかと思います。そういう点では、できれば相談する場所というのは本当に大きくこれこれについて相談したい、ここの窓口はここだよというのを、余りあちこちではなくて一発でわかるようなそういう状況をつくり出してほしいなと思っておりますが、何か御意見ありましたら。 ○議長(武田正廣君) 市長。 ◎市長(齊藤滋宣君) 第1問目の市民の皆さん方の意見を聞くべきではないかということについては、今の段階ではそういうことを考えていないようであります。確実に正しく正確に市民の皆さん方に情報を伝えるということに心がけていきたい。それから、今言った一発で正しい情報が入る、それは一番理想的な姿ですので、そういう工夫をしながら市民の皆さん方がアクセスしやすい環境をつくっていく。今言ったように、パソコンでアクセスするといっても高齢の方はまずできませんので、そういったことも検討させていただきます。 ○議長(武田正廣君) 以上で菊地時子さんの質問を終了いたします。 次に、3番小野 立君の発言を許します。3番小野 立君。     (3番 小野 立君 登壇)(拍手) ◆3番(小野立君) 議会改革を推進する諸派の会の小野 立です。昨年8月、天皇陛下が御自身の進退及び現代における望ましい天皇のあり方について、初めてそのお気持ちを明らかになさいました。陛下は、日本国憲法のもと天皇が国政に関する権能を有しないことを踏まえられた上で、現行の皇室制度に具体的に触れることは慎重にお避けになりながら、天皇が高齢になられたときにどのような措置を講ずるのが、天皇御自身及び国民にとって望ましいかについて、陛下が個人としてお考えになってきたことを詳しくお話しになったのであります。 その中で陛下は、今後あり得べき措置として御公務の縮小と摂政の設置を挙げられ、それぞれ根拠をお示しになってその不可なるを指摘された上で、「これからも皇室がどのような時にも国民と共にあり、相たずさえてこの国の未来を築いていけるよう、そして象徴天皇の務めが常に途切れることなく安定的に続いていくことをひとえに念」ずるとおっしゃっておられます。今の時代における天皇のあるべき姿ということについて、誰よりも深くお考えになり、誰よりも真摯に模索し、かつそれを固い御決意によって片時もたゆむことなく実践してこられた陛下のお言葉は、まことに国民各層の心に染みるものと言わねばなりませんでした。そこに披瀝されたお気持ちは、広く国民全体の共感するところとなり、今や譲位を定める法整備の必要性それ自体については、国民はほとんど一致してこれを支持するに至っております。 そして論点は、それを今上天皇一代に限ったものにするか、恒久的な制度とするかに移っておりますが、さきに引用させていただいたお言葉から陛下の問題意識が御自身の身の処し方にとどまらず、御自身が皇位を引かれた後の未来における天皇と国民のかかわり合いにまで及んでいることは自明であります。私は、立法府が与野党の垣根を越え心を合わせて適正な結論を導き出されることを、国民の一人として強く念願するものであります。 では、通告に従って一般質問を行います。御答弁よろしくお願いいたします。まず初めに、政府が取り組む働き方改革、とりわけ長時間労働の是正と並んで、その主要な柱の一つとなっている同一労働同一賃金制の導入が、本市財政に与える影響について、お伺いいたします。 同一労働同一賃金の導入は、正規雇用労働者と非正規雇用労働者の間の不合理な待遇差の解消を目指すものであり、このことは政府が昨年12月に公表した同一労働同一賃金ガイドライン案の前文にも明記してございます。 安倍総理はまた、この国から非正規という言葉を一掃すると表明されております。一体この同一労働同一賃金という概念は長い歴史を持っておりまして、1946年のILO国際労働機関憲章が恒久的世界平和の基礎をなす社会正義の一例として、その前文に掲げるほど伝統的に重視されてきた労働環境をめぐる根本原則の一つでありますが、等しくこれを批准しているはずの各国の間で実施の様相は大きく異なっております。EU圏域内のようにこの原則が広く普及しているところもあれば、日本のようにほとんど有名無実化してきた国もある。なぜこんなことになるかと言えば、それはいわゆる同一労働の定義が国によってまちまちだからだそうですが、ともかく日本の賃金構造は同一労働同一賃金という字面とは全く裏腹なのが実態であります。 厚生労働省が2月22日に公表した平成28年賃金構造基本統計調査によると、雇用形態間賃金格差が正規雇用労働者を100としたとき、男女計で65.8、男性で67.4、女性で72.0となっております。可処分所得を見た場合、その格差は10倍に及ぶとの試算もあります。格差がこれほど大きくなることの背景には、定収入の人ほど負担感が大きくなる社会保険税の逆累進制が大きく関与しております。全労働者に占める非正規雇用の割合が約4割にも達した我が国にあって、こうした不合理の放置は相対的貧困率のさらなる上昇を招き、それは当然ながら少子化や未婚化の加速にも直結してまいります。 現在、この問題を検討する政府の有識者会議では、おおむねEU型の同一労働同一賃金制の導入で議論が集約されたようであります。遠くない将来の日本が、そこに暮らす人々にとって住みやすい、いい国でいられるかどうかを決める、これは緊要性を持った改革項目でもありますが、一方でこれを実行するには我が国において従来広く採用されてきた年功序列型の賃金モデルに抜本的な変更を加える必要があり、企業側あるいは正規雇用労働者側がこれをどう受けとめるかはなお不透明です。 ところで、我が地域に所在する団体で所帯がずば抜けて大きく、年功序列の賃金モデルを敢然に維持していて、かつ非正規労働者を多く抱え、したがって同一労働同一賃金制の導入の影響がことのほか大きいであろうところといえば、私は真っ先に能代市役所を思い浮かべます。過去に行った一般質問でも申し上げておりますが、行政が業務量の増加に伴う手不足を主に非正規雇用職員の雇い入れで補うスタイルは、反面行政みずからが地域雇用の不安定化と労働者の低所得化の原因をなす結果ともなり、財政計画上の必要からそれが避けがたいことを加味しても、人の使い方として私は疑問を持っております。 そこで、お伺いいたします。本市全職員における非正規雇用職員の比率と、そのうち同一労働同一賃金制の導入によって賃金が改定となる職員の比率をお知らせください。あわせて、今般の改革に伴う影響額をどう試算しているか。また、この改革は本市財政計画に相当規模の影響を与えると考えられますが、市としてどう認識しておられるかお伺いをいたします。 ところで、マクロ経済が専門の吉川洋立正大学教授が昨年出した人口と日本経済-長寿、イノベーション、経済成長、今月の段階でも紀伊国屋書店のベストセラーランキングで19位に入っておりますが、年末年始大変よく売れた本です。吉川氏は、次のように言います。人口減少は大きな問題だが、しかし一方で日本経済の成長については人口減少ペシミズムが行き過ぎている。人口が減っていく日本経済に未来はないといった議論が盛んになされるが、これは間違っている。先進国の経済成長は、基本的に労働力人口ではなくイノベーションによって生み出されるものだからであると、このように書いておられます。きょう、ここでこの問題に詳しく触れることはしませんが、日本の人口が減少トレンドにあるのは、いわば歴史の必然なのだということはよくよく頭に入れておくべきことだと思います。 その上で、本市における人口減少の最大の要因は、都市部への人口流出であります。わけても大きいのは、言うまでもなく18歳人口の進学もしくは就職に伴う流出であります。私は昨年秋、行政視察で埼玉県の和光市を訪れました。同市は東京都心部へ電車で20分圏内の町でありますが、同市職員から毎年3月になると、都心部に所在する勤め先や学校へ通うために若年者が大勢転入するため、人口はなお増加傾向にあるとのお話をお聞きして、これは当然と言えば当然のことなのですが、何とも割り切れないものを感じたのも事実であります。地方から流出した人口がそのまま都市部に流入する、まさにこれは構造的な人口移動であって、若年層の希望する進学先なり就職先なりが確保されない限り、この傾向を本市のみの努力で覆すことは困難であります。 一方、この地域で暮らすことを選択した若年者には少子化・晩婚化の傾向がありますが、その最大かつ唯一と言っていい要因は、子育て世代の経済的不安にあります。この問題への対策としては、子育て支援を充実させる以外にないと私は考えます。しかも、他の自治体の例を見ますと、子育て支援の充実は短期間で効果が出やすい施策であります。要するに、これは子育て支援に予算を傾斜投入することにほかならないのでありますが、これを行うためには子育て世代が現に直面している課題を詳しく把握する必要がある。言いかえれば、地域における子供の貧困の実態を調査することは、対策を打つ上で急務なのであります。なお、ここで言う子供の貧困とは、平均的な所得の半分を下回る世帯で暮らす18歳未満の子供の割合のことであります。 私は、昨年3月定例会で行った一般質問において、OECDの中でも日本における子供の貧困率が2012年の数値で加盟各国の平均を上回る16.3%となり、過去最悪を記録したことを紹介しつつ、本市における子供の貧困を問題にいたしました。その際、我が国ではこの問題について自治体単位での調査が行われていないことから、本市の子供の貧困の実態をうかがい得る外形的かつ客観的な唯一のデータとして、統計上も貧困が高い確率で存在するとされるひとり親世帯及び生活保護世帯の18歳未満人口の市全体のそれに占める比率を伺ったのですが、そのときの市長の御答弁は「生活保護受給世帯の17歳以下の子供の割合は、平成28年3月1日現在で約1.9%で、過去5年間を見ると毎年減少しており、5年前と比較して0.3ポイントの減となっている。またひとり親世帯の子供の割合は、県の調査している毎年8月1日現在の20歳未満の数になるが、平成27年は約16.9%で過去5年間で増加しており、1.7ポイントの増である」とした上で、「この問題はそれぞれの制度に該当している子供の数のみを見たものであり、国が詳細調査に基づいて算出している貧困率と比較するものではないと考えている」という、そういう御答弁でありました。 このところ、子供の貧困に関する実態調査を独自に行う自治体が続々出てきております。本市においても、市独自で当該調査が必要と考えますが、御見解を伺います。 さて、日本遺産は文化財群を活用して観光客入り込み数の増加や地域の活性化を図る国の事業で、各文化財群についてそれにまつわる物語を日本遺産に認定し、さまざまな媒体を通じてこれを国内外に売り出すほか、地域の伝統行事、文化等の継承を支援しようとする施策であり、オリンピック・パラリンピック東京大会が開催される2020年までに、国は全国で100件の物語の認定を目指すとしております。この日本遺産事業への申請をめぐる自治体間競争は、一面時間との勝負でもあります。早く着手すれば、仮に選に漏れても翌年度以降に再挑戦のチャンスがあるからです。 県は、去る2月2日文化庁に、八峰町・男鹿市・にかほ市に伝わるハタハタにまつわる物語で日本遺産への登録申請を行いました。本県における今年度の申請は、登録済み分を含めてこれで3件目となります。仮に登録となった場合に、観光業等にもたらされるメリットについては現在のところ未知数ですが、当該自治体単位では質的にも規模的にも到底できないレベルのプロモーションが国によってなされるのですから、相当の効果を期待するのはごく自然なことです。能代役七夕五町組協議会からは、昨年10月役七夕を核に据えた同事業への申請に関する要望が出ております。同協議会が要望する能代役七夕の日本遺産への登録は、我らが誇るこのすばらしい伝統行事の継承発展、さらには観光客の誘致に大いに資するものと考えますが、市長はそうお考えにならないか、御見解をお尋ねいたします。 3月定例会冒頭、市長は提案説明の中でイオン4グループのディベロッパー部門の責任者から、初夏までには開発行為等の本申請を行い、造成工事は許可を受け次第着手したいとの報告を受けた旨の発言をされました。このことに関連して、3つお尋ねいたします。 1点目、初夏と言えば本年6月ぐらいまでのことと普通には考えられますが、市長の認識はいかがでございますか。 2点目、送電線工事の実際の進捗について、市としてどのような認識をお持ちか。また送電線の工事の進捗は、本申請が確実に行われることを意味すると考えられるが、この点について市長はどのように認識しておられるのでしょうか。 3点目でありますが、3月4日の日経新聞の1面に300自治体町集約という特集記事が出ておりました。それによると2014年の改正都市再生特別措置法に基づく枠組みとして、全国309の市町村が立地適正化計画と呼ばれるコンパクト化の構想を検討中であり、背景には過疎化が進む中で商業地や宅地といった機能を中心部に集約しないと生活の利便性が低下し、行政コストも軽くできないことがある。国も自治体の財政破綻を回避するため、立地適正化計画の策定を支給要件の一つにした交付金事業を用意して、機能集中を押し進める、と記事にはあります。 私が改めて言うまでもなく、国が考えている地方都市の将来像は、機能を集約したコンパクトな町なのです。本市の中心市街地活性化に関する計画では、大型店の出店の有無にかかわらず中心市街地活性化を推進するとありますが、そのような計画は成功した例がなく、実現可能性は全く期待できません。例えば、東北6県の県庁所在地青森・秋田・盛岡・山形・仙台・福島の各地において、郊外にイオンモールができてなお中心部商業地が打撃をこうむらなかったのは、ただ一つ仙台市だけであります。仙台ほどの消費者人口があって、初めて大型店の誘致と中心市街地活性化は両立し得るのだということを、今改めて申し上げておきたいと思います。 市長は、これまでイオンの出店が地域経済に及ぼす影響について、前回調査から10年がたったので、仮にこれから本申請が行われ出店計画の全容が明らかになれば、その段階で再度シミュレーションを行うと、そのように再三表明されてきました。そこで伺います。このシミュレーションはどのような項目立てで行う予定でございますか。また、シミュレーションを行う目的は何でありましょうか。シミュレーションの結果いかんによっては、出店を拒絶するためでありますか、お答えください。 最後は、MOT8氏による巨大壁画の保全についてであります。世界を股にかけて活躍するストリートアーティストMOT8氏による3枚の巨大壁画がお目見えしたのは、昨年晩秋のことでありました。これは、バスケの街にふさわしいランドマークをつくり出したいと考えた地域おこし協力隊西村氏の企画で、このうち最大のものが柳町たっぺの坂下にございます。極めて芸術性の高い壁画であり、しかも制作にかかった費用は一部バスケのまちづくりに関する市補助金の支給を受けたものの、不足分はMOT8氏の意気に感じた地元の人たちが毎日お弁当を届けたり、その他もろもろ持ち出しをして完成にこぎつけたという、皆さんの思いが詰まった作品です。 ところが、壁画完成後間もなくこれが描かれたビルの壁画があるのとは別の壁面で剥落が起こり、危険を避けるため市の指導でその壁面下の市道が一部封鎖された状態となっております。仮に建物に解体の必要が生じた場合には、当該壁画はこのままですと打ち捨てられてしまいます。こんなすばらしい作品をみすみす捨て去ることは、ぜひ避けたいところです。市として、例えば総合体育館敷地内に移設すべきと考えますが、これについて市長の御見解を伺います。以上、御答弁よろしくお願いいたします。(拍手) ○議長(武田正廣君) 市長。     (市長 齊藤滋宣君 登壇) ◎市長(齊藤滋宣君) 小野議員の御質問にお答えいたします。初めに、政府の働き方改革(同一労働同一賃金制の導入)が本市財政に与える影響についてのうち、本市全職員における非正規雇用職員の比率と、そのうち同一労働同一賃金制の導入によって賃金が改定となる職員の比率は、についてでありますが、平成28年4月1日現在の本市の職員数452人に対し、臨時職員の実人数は372人、フルタイム換算で292人となっており、全職員に占める割合は実人数で45.1%、フルタイム換算で39.2%となっております。このうち、同一労働同一賃金制の導入によって賃金が改定となる職員の比率についてでありますが、国が示したガイドライン案は民間企業を対象としたものであり、地方公務員にはそのまま適用されるものではありません。現在国では、地方公務員における臨時・非常勤職員の適正な任用、勤務条件の確保が図られるよう見直しを進めているところであり、対象となる職員がどのような範囲になるのかが示されていないため、職員の比率については試算することが困難であります。同一労働同一賃金については、国の法改正等の動向を見ながら検討してまいります。 次に、本市財政計画への影響の規模に関する認識は、についてでありますが、国から地方公務員における臨時・非常勤職員の任用、勤務条件等の見直しの内容が示されておらず、財政計画への影響についても試算することは困難な状況にあります。市としては、影響がどの程度になるのか、国の動向を注視してまいりたいと考えております。 次に、子供の貧困についてでありますが、県では子供の貧困対策を総合的に推進するため、昨年3月に秋田県子どもの貧困対策推進計画を策定しております。また、昨年7月から8月にかけて、経済的基盤が比較的脆弱とされるひとり親世帯等の現状を把握し効果的な対策を策定するため、県内のひとり親世帯全てを対象としたアンケート調査を実施しております。そのうち、本市では717世帯を対象として248世帯、34.6%から回答をいただいております。この調査結果については、今後収入別等の集計を行い、世帯の状況に応じた違いについてさらに分析を進めるとともに、一般世帯を対象とした市独自のアンケート調査についても検討し、貧困対策に関する計画の策定に着手したいと考えております。 次に、日本遺産についてでありますが、日本遺産の認定は文化財や文化遺産の登録や指定と異なり、地域に点在する遺産を面として活用し発信することで、地域の活性化を図ることも目的としております。文化庁の認定により、確かに当地域の認知度は高まります。日本遺産を語る上で欠かせない魅力あふれる有形無形の文化財群を地域が主体となって整備し、活用してそのストーリーを戦略的に発信していくことで、地域の活性化につながるものと思っております。 次に、イオン出店問題のうち、本申請が行われる時期に関する市長の認識についてでありますが、開発行為等の本申請提出後、許可までの期間を考慮しますと、本年6月ごろが目安になるものと考えております。 次に、送電線工事の進捗と本申請の有無の相関関係について、工事の進捗を市としてどのように把握しているか、とのことでありますが、東北電力株式会社秋田支店によりますと、計画に基づき12月に着工しているとのことであります。また、工事の進捗は本申請が確実に行われることを意味するのかとのことでありますが、そのように認識しております。 次に、地元経済への影響調査についてでありますが、シミュレーションの項目は基本的に平成19年2月に実施したもと同様と考えております。10年が計画している地域情勢等を踏まえながら、新たな出店計画についての分析を行いたいと考えております。また、これはイオン出店が今の能代市にどのような経済効果をもたらすかを、改めて検証することを目的として実施するものであります。 次に、バスケの街にちなんだ巨大壁画についてでありますが、この壁画は今年度バスケのまちづくり市民チャレンジ事業補助金を活用して制作されたもので、能代駅から工業高校に至る仮称バスケロード上にある能代バスケミュージアムのシャッター及び柳町の2カ所の建物の壁面に、ストリートアーティストMOT8氏が描いたものであります。しかし完成後に壁画の側面の一部に剥落が確認されたため、市から建物の所有者に対し落下防止等の対策を講じていただきたい旨連絡しております。 市といたしましては、今後どのような対応ができるのか、建物の状況を踏まえ所有者と相談しながら検討してまいりたいと考えております。以上であります。 ○議長(武田正廣君) 小野 立君。 ◆3番(小野立君) 御答弁ありがとうございました。まず、働き方改革のことについてでありますけれども、まず全職員中の比率についてはお答えでわかりました。ただ、今おっしゃるとおり今般示されているガイドラインは民間向けのもので、地方公務員がどういう扱いになるかわからないということでありますけれども、そういうお答えですからこれ以上は議論しても仕方がないのかもしれませんが、常識的に考えまして同一労働同一賃金が導入された場合に地方公務員だけが対象外になるということはちょっと考えにくいと思います。当然、これがはまってくると思います。2のことに関連してお聞きしますが、今のように考えた場合に、能代市の財政に相当の大きな影響があると考えられるのですが、そういうことは腹づもりとしてといいますか、今後のことを考える上で何も想定しないのでしょうか。 ○議長(武田正廣君) 市長。 ◎市長(齊藤滋宣君) 恐らく、同一労働同一賃金のそういうガイドラインの性格から考えれば、相当数影響はあると思っております。 ○議長(武田正廣君) 小野 立君。 ◆3番(小野立君) 先ほど一般質問の中でも申しましたけれども、ILOの憲章では同一労働同一賃金ということは根本原則の一つとして例示をされているぐらいなのですけれども、各国で実施の仕方といいますか実態が全然違っておりまして、その言葉から受ける印象と現在の日本で行われている賃金の体系というものとは、かけ離れているものと言わざるを得ません。そして、安倍総理なんかが非正規という言葉をこの国からなくすとか、同一労働同一賃金を実現しようと、ああいうふうにおっしゃるというのは、まさに実態が同一労働同一賃金とはかけ離れているということの一つの証拠だろうと思います。 年功序列の賃金カーブの中にあって、これを収入が変わらないように同一労働同一賃金を実現しようとすれば、道は多分二つしかないだろうと思います。歳入が変わらないという条件をつければ、一つは正職員の賃金カーブの上昇の勾配を下げる、あるいは全体を押し下げる、これがまず一つ。もう一つは、職員の数を減らす。その二つに一つしかないのだろうと思います。そして、今の行政の業務量ということを考えると、多分職員の数を減らすという対応は非常に難しいのだろうと。実行するとしても、限定的なものになるだろうと思います。そうした中で、賃金カーブの勾配を緩やかなものにするということ以外に考えられないと思いますが、市長はそういうことを普段お考えになっておられないのでしょうか。 ○議長(武田正廣君) 市長。 ◎市長(齊藤滋宣君) 確かに、今小野議員がおっしゃるとおりだろうと思いますね。ただ二つという面も、一ついわゆる非正規の待遇を下げていく、そして賃金体系を全部下げていくというところはいいと思うのですが、職員の定数を減らすという話になると、すると総理が言っている非正規をなくすというところと全く矛盾してくるわけですよね。ですから、その辺のところを国がどう考えるかということが、大変大事なことだと思っています。 ですから私自身は、特に公務員の場合はなかなか賃金下げるということはできない、そういう状況になっていますから、そういう中でこういう同一労働同一賃金ということを国が言ったとき、では国はどうしていくのだろう。当然、これは正直国家公務員にも適用される話ですから、ただ国家公務員の場合は御承知だと思いますが、我々は地方自治法でもって期末手当とかそういうものを非正規公務員には払うことはできなくなっています。でも、国家公務員の場合には払っているのですね。だからそういう差もあるものですから、では国はそういった制度の枠組みをどうやってフレームをつくっていくのかということがしっかりわからない段階で、今の段階で我々としては先ほど質問のあったことになかなかお答えしづらいということであります。 ○議長(武田正廣君) 小野 立君。 ◆3番(小野立君) 安倍総理がおっしゃっている非正規をなくしていくということは、私の理解では非正規を正規並みの扱いにするということではなくて、そういう一面もありますけれども、そうではなくて非正規だ、正規だというそういうカテゴリー分けで不合理な待遇差があるような状況をなくしていくのだと。例えば、ヨーロッパなんかそうでしょう。先ほど言いましたとおり、可処分所得でいったら非正規と正規、同じように朝来て、同じような仕事をして、正規であるか非正規であるかというだけで可処分所得で10倍も差があると、こういう試算もあるぐらいで、こういうおかしなことを国としてなくしていきましょうということだと思います。 その上で、これに関連してお聞きしたいのですけれども、私はやっぱりまず現在までの日本の正規だ、非正規だというこの環境の中で、今日のような姿になっているのはしようがないかと思うのですけれども、やはり行政でも手不足を非正規を大量に雇うことによって賄っていく、そしてその結果としてやはり政府のガイドラインで言っている言葉づかいで言えば不合理な待遇差というところにその人たちを置いてしまっているということ、これはまさに現在までの賃金の体系とか財政の計画とかの中では全くやむを得ざる中でやってきたのだと思いますけれども、これは本来不合理なことだというふうに市長はお考えになりませんか。 ○議長(武田正廣君) 市長。 ◎市長(齊藤滋宣君) ちょっと認識違うのかなと思うのは、正規が減った分、全部それを非正規で賄っているというような言い方をされて、仕事がふえた分全部非正規といいますが、例えば私が市長になったときの平成18年のときの非正規の数と、今考えますと今の非正規は減っているのですね。実際には仕事の量がふえてきて、職員が210何人も減っているのですね、正規の職員。それだけ仕事がふえている中でも正規の職員も減っているし、非正規の職員も減っているのです。ですから、そういう意味では正規の職員が減った分を全部丸投げで非正規になっているかというと、決してそういうことではないということも御理解いただきたいと思います。 私自身は、やはり今回の問題の中で同一労働同一賃金ということをどう捉えるかだと思うのですね。今小野議員がおっしゃったように、安倍総理の非正規に対する考え方はそれは一つの考え方だと思います。ただ、今例えば非正規と正規の皆さん方の一番の違いは何かというと、一つはその職務に対して責任があるのかないのか。それからもう一つは、期間が決まっているかどうか。そういったことも全部加味されての賃金になっています。 ですから、国が言っている同一労働同一賃金のときに、では正規と同じ役割を持たせた上で、それでその仕事に対する同じ賃金というものを正規と同じにするという考え方なのか、それとも今までのように雇用の期間というものはある程度長くするけれども、短いけれども、正規の職員とまた違うような役割を持たせるというのか、その辺が非常に難しいと思うのですね。 ですから、今度どういう形で国がそれを考えているのかということを精査しないと、我々としてはそれに対してでは同一労働同一賃金というから、では正規と非正規は同じ給料でいいかどうかということが判断できない。こういう意味で先ほど来答弁しているのを、御理解いただきたいと思います。 ○議長(武田正廣君) 小野 立君。 ◆3番(小野立君) 今の問題に関しましては、先ほどので3度目の質問でございましたので、ちょっと今の市長のおっしゃったことにいささか私も言いたいことあったのですけれども、それは控えます。ただ、一言だけ。これ、質問ではないですからね。先ほど言いましたとおり、何で日本で同一労働同一賃金というそういう憲章を批准していながら、その実態がかけ離れていったかといえば、同一労働という言葉に対する解釈が、例えばヨーロッパなんかと全然違うからであります。正規と非正規の待遇差ということでいうと、日本よりもアメリカのほうが甚だしい格差があるのだそうで、ですから日本はヨーロッパとアメリカの中間ぐらいにあるのだそうですが、やはり今政府が目指しているのはどうもヨーロッパ型のものだそうでありますから、このことについてはまた機会がありましたら、御議論をさせていただければ幸いでございます。 さて、子供の貧困について。これ、先ほどほかの議員からも御議論があったところでありますが、前に去年の3月でしたかにこの御質問をしたときに、私がひとり親世帯にいる子供の比率、それでそのことを聞くことによって子供の貧困がどういうふうになっているのかということをお聞きしようと、そういう意図の質問をいたしました。そのとき、当局の皆さんとヒアリングの中でこのひとり親世帯の子供の比率というのを言ってもいいけれども、それイコール子供の貧困率ではないのだということを何度も言われまして、それは私も全くそのとおりで、ひとり親世帯だからといって別に貧困と限ったわけではないけれども、子供の貧困の様相を知るのに直接それを調査したものがない以上、そこを聞かないと。それが、まず一番それに近いデータなのではないかという意味で御質問したわけでありますが。 この1年たつ間に、県でもそのような調査をしたそうでありますし、よほどこのことについては変な話ですけれども、行政としても積極的にその実態を知ろうという姿勢に変わってきているなと。これは、県も市もそうですけれども、国全体もそういう方向に来ておりまして、市レベルで独自の調査をやっていこうというまちが出てきていますし、国のほうでもそういう調査をすることを要件の一つとして援助をしていこう、支援をしていこうという動きも出てきております。 再度伺いますが、能代市として来年度そうするとこういうような調査を実施するのでしょうか。
    ○議長(武田正廣君) 市長。 ◎市長(齊藤滋宣君) 先ほどの同僚議員の質問にも答えましたけれども、29年度調査をしたいと思っております。 ○議長(武田正廣君) 小野 立君。 ◆3番(小野立君) この子供の貧困対策というのは、こういう分け方がいいのかどうか知りませんけれども、これでうたわれる対策の対象というのは二つあると思うのですね。一つは、今現在まさに貧困、これちょっと話それますけれども、この間この問題について議論していてある人が言っていましたが、貧困という言い方が大体非常に人の口をつぐませるのではないかということ。言われてみて、初めてわかりました、それ。あなた、貧困家庭でしょうとか、あなた貧困に属しているでしょうと言われるのは、非常に何か人に抵抗を覚えさせる、それで口をつぐませてしまうということがあって、これも何か言い方を考えたほうがもしかしたらいいのかもしれませんけれども、現在のところそれに当たる貧しさとか乏しさとかいうのもおかしいですね。ただ、これポバティーという言葉の直訳だと思いますけれども。それはともかくとしまして、子供の貧困対策ということの目的には、大きく二つあると思います。一つは、現在そういう状態にある子供たち、まさに先ほどおっしゃったとおり負のスパイラル、貧困の連鎖ということで、何の罪もない子供たち、それから親を選ぶことができない子供たちが非常に不合理な状況に置かれるということから救い出すということと、もう一つはこれから子供を産み育てようという人方に、将来の経済不安を感じさせないということ、この二つがあろうかと思うのですね。 それで、これからの子育て支援ということを考えるときに、我々の社会が過去60年ぐらいかけて、例えば日本の社会も高齢者に対して、それまでは家族とか親戚とかそういう人たちが担ってきた役割を社会全体で担おうという、そういうふうに変わってまいりました。年金もそうですし、それから後期高齢者医療とか介護保険とか、全部そういうような発想に基づくものであります。高齢者を社会全体のお金で賄っていこう、それから力を出していこうということであります。 子育て支援というのは、非常に大ざっぱに言うとそれを子供にも、あるいは子育てしている親御さんたちにもそういうことをやっていこうということだと思うのですね。ちょっと、この点について市長はどういうふうに御認識されているのか、お答えいただければと思います。 ○議長(武田正廣君) 市長。 ◎市長(齊藤滋宣君) 今お話しのあった貧困対策の目的二つは、そのとおりだと思います。もう一つは、私は三つあると思っているのですが、やっぱり親御さんの経済的自立支援、これもやはりきっちりやっていかなければ、この負の連鎖を断ち切ることはできないと思っています。それから、今お話しのあったように国が要するに社会全体で高齢者問題でも、それからそういう貧困対策でもやっていこうという、そういう形になってきたのはそのとおりだと思うのですね。でも現実に、今では高齢者対策で国がどのぐらいのお金を使っているかといえば、55兆円ぐらい使っているのですよね。それに対して、実際に子供たちに対するそういう対策で何ぼ使っているかというと、6兆6000万円です。ですから、ちょっと私は遅きに失したというか、まあこれからでもいいのでうがった見方をして怒られるかもしれませんが、高齢者というのは有権者ですから、高齢者対策すればすぐ選挙に響くということで、手を入れやすいということがあるのですが、やっぱり子供たちの場合そういうことはない。だけれども、現実に将来この日本の次代を担うそういう子供たちにもう少し予算をしっかりつけて、それでこの貧困対策とかそういうことも含めてしっかりと予算化してもらいたい。これは、やっぱり国に我々が、市長会だとかそれから議長会通じてお願いしていかなければいけないことだろうと思います。特に、これからこういう時代に入ってくれば、なおさら国がそういう形でもって社会全体で子供たちを育てていくという、そういう意識というのは大変大事だと思います。 ○議長(武田正廣君) 小野 立君。 ◆3番(小野立君) まさにおっしゃるとおりだと思います。国として、余りにも子育て支援ということで傾ける力が足りなかったと、それは本当にそのとおりだと思います。その一方で、やはり子育て支援は市町村レベルでできる子育て支援ということを、それこそ国がやるような何兆円とか何億円とかいう話ではないのだけれども、もう少し小さな、そしてかゆいところに手が届くようなことをやって、市独自で対策を打って、実際にほかの町から子供が移ってきているとか、子供の数が前よりはふえたとかというところもあるわけでございますので、全国市長会やそういう6団体の中で要望を上げていくことはもちろんやっていただきたいのですけれども、やはり市独自の対策というものも、あるいは先ほど申しましたとおり予算の傾斜投入みたいなこともお考えいただければと思いますが、いかがですか。 ○議長(武田正廣君) 市長。 ◎市長(齊藤滋宣君) そういう施策が必要であるということを認識すれば、それは当然傾斜配分ということもあり得ます。ですから逆に言えば、議会の皆さん方からこういう議論を通して子育てにこういう有効な施策あるよ、これをぜひとも行政で取り上げたらというような御提案がありましたら、ぜひとも検討して取り上げていくようにしたいと思っております。 ○議長(武田正廣君) 小野 立君。 ◆3番(小野立君) 日本遺産について。先ほどの御答弁で、認知度は確かに高まると。そして、ストーリーを発信していくことで、活性化につながるものと考えているという御答弁でした。この間12月でしたかね、このことを取り上げたときに、行政として五町組協議会のほうで上げてきた要望はあるけれども、行政が主導してやっていくことは難しいのだ、他のさまざまな団体もあるので、というふうな御答弁だったかと思いますけれどもね、そのように私は認識しておりますけれども、やはりもしこれをやるのだとしたら、市のほうから声をかけないと実際には難しいのだろうと思うのですね。市として、これをやりたいという気持ちはないのでしょうか。ちょっと、そこをお伺いします。 ○議長(武田正廣君) 市長。 ◎市長(齊藤滋宣君) これ、議員御承知のとおりでありますけれども、この日本遺産の認定につきましてはシリアル型と地域型があります。実際に国指定の選定、さらには文化財が必ず1つ入らなければいけないということで、今の役七夕はそういう選定を受けていませんから、当然に今やろうとするとシリアル型でやらなければいけない。そうすると、シリアル型でやるとすると青森ねぶただとか弘前だとか、それから五所川原だとか、そういったところと連携しなければいけない。現実的には、我々もこのお話をいただいてから、観光を中心に各自治体にもお話をしています。そういう中で、では青森や弘前がその必要性を感じているかというと、全く感じていないのですね。もうその単体だけでもって国の登録文化財になっておりますし、人の動員もたくさんできますから、そういうことを必要としていない。実際に、五所川原もそうです。 ですから、どこと組むかということになると、今現在相手がいないというのが現状です。そうなってくると、今度はやり方としては地域型、自分自身の祭りが国指定選定の文化財になっていく、そして地域の皆さんのどこかを巻き込んで一緒にやっていくということを考えていかなければいけないし、さらには歴史文化基本構想をつくっていかなければいけない。もう一つはストーリーですね。この3つがそろわないといけないので、ですから今我々としてはシリアル型ではなかなかできないので、じゃあ地域型でやるとしたらどういう絵を描けるかということを当然に今後は要望いただきました五町組の皆さん方と相談しながらやっていかなければいけないし、その手続もしていかなければいけない。実際に手続申請に当たっては、非常にハードルの高いところもありますから、そういったことを五町組の皆さん方とクリアしながら、そしてそういう中で一緒にやっていけるのであれば、私どもはこの日本遺産の登録に向けまして努力していきたい、汗をかきたいと思っております。 ○議長(武田正廣君) 小野 立君。 ◆3番(小野立君) シリアル型でやる場合相手がいないというお話でしたけれども、この日本遺産というのは御承知のとおり文化財群を活用していこうと。その活用というものの目的として一番大きなものが、やはり何といっても観光でございます。観光の振興ということで、そういうことを考えると、ここにはやはり五能線がありますからね、そういう鉄道の路線を観光に絡めていく、そういう観光コースとか観光商品の開発とかということを考えた場合に、私はやはりシリアル型でいくことを目指すべきなのだろうと思います。相手がいないということですけれども、それは相手を説得するという必要もあるのだろうし。 そのことについては、(発言あり)いやいやお笑いになるけれども、ちょっと聞いてああ、うちのほうでは考えていませんよというだけで、では、私のほうでも結構です、能代も、では要りませんというのではなくて、やはりこちらのほうで必要なのであれば、それを何とか組んでもらうという努力ももちろん必要になってくるのだろうと思います。もし何かございましたら、お答えください。 ○議長(武田正廣君) 市長。 ◎市長(齊藤滋宣君) ですから、相手が断っているものについて、しつこく一緒にやりましょうというのはなかなか難しいと思います。そういう意味では、例えば民間が我々としてはそういう思いを持っているので、何とか一緒にやりましょうという働きかけとか、そういうことも一緒にやっていければいいと思いますし、ただ行政の立場で正式なルートで担当者の皆さん方にどうですかと聞いたものが、やはりうちとしては観光で完全に成り立っている行事なので、それを日本遺産というもので捉えていかなくても結構ですと言われると、それからもう一歩踏み込んでさあ、一緒にやりましょうというのは、なかなか言いづらいところがあるのも御理解いただきたいと思います。 ○議長(武田正廣君) 小野 立君。 ◆3番(小野立君) 次の質問に移ります。先ほどの御答弁で、送電線の工事がこれほど進んでいる。先ほどの御答弁でどのように、具体的にどのくらいの範囲でどのくらいの規模で進んでいるかということは余りよくわかりませんでしたけれども、とにかく進んでいることは確かでしょう。その進捗が本申請の行われることを意味しているのかという質問に対して、そうだということ。多分市長として確実に、要するにイオンの出店が行われるのだと。イオンの出店が確実にあるのだということをおっしゃったのは、これが初めてではないかと思いますが、そういう認識でよろしいのですね。 ○議長(武田正廣君) 市長。 ◎市長(齊藤滋宣君) 送電線のことで確実だと言ったのは初めてかもしれませんが、出店については今までも延期にはなっているけれども、出店はするということで言ってきているはずです。 ○議長(武田正廣君) 小野 立君。 ◆3番(小野立君) 余りたびたび延期が行われましたので、しかもその延期というのが延期した先に確実に出店が行われるというよりは、現在のところでは何月まで、例えば来年の何月までというふうに言っているけれども、そのときにでは果たしてできるかといえば、どうもわからないというような状況が正直言って10年間ぐらい続いてきたわけで、今回ほどはっきりともう出店は確実にあるのだというような意味でおっしゃったのは初めてでないかなというふうに思ったものですから、お聞きしたのです。多分、そういう御認識ですね。つまり、出店はもう初夏以降必ずあるのだという御認識なのですね。 ○議長(武田正廣君) 市長。 ◎市長(齊藤滋宣君) 必ずとか必ずではなくして、先方からそういうお話を伺っておりますから、当然その計画どおりに進めてくれるものだと思っているという意味であります。 ○議長(武田正廣君) 小野 立君。 ◆3番(小野立君) それから3番目といいますのは4の3ですね、シミュレーション調査のことでございますけれども、項目立てについてはわかりました。19年の調査と同じこととしてやると。これは、しかし結果のいかんによっては、やはり場合によっては能代として必要ないという答えも出得るのではないかと、出し得るのではないかと思うのですが、いかがですか。先ほどの同一賃金同一労働のことと関連して、例えば出店があると雇用がたくさん出てくるというのは、これは当たり前のことだと思います。ただその雇用の質が、良質な雇用なのか、良質の反対は何と言うのかわかりませんけれども、そうでない雇用なのかということもやはり加味して考えなければならないことでしょうし、能代市として歓迎できないという答えも出し得るのではないかと思いますが、いかがですか。 ○議長(武田正廣君) 市長。 ◎市長(齊藤滋宣君) 歓迎する、歓迎しないという結論については、ですからシミュレーションをやった結果として能代市のためにならなければ、そういう答えが出るかもしれませんし、ためになるという判断に立てば歓迎するということになるかもしれません。ですから、今の段階ではこれだけの情勢変化がある中で、店の当初の構想とも大分変わってきているやにも聞いておりますから、そういった面で改めてシミュレーションをやっていきたいという意味であります。 ○議長(武田正廣君) 小野 立君。 ◆3番(小野立君) 最後にMOT8さんの壁画のことでありますけれども、先ほどのお答えですとどのような対応ができるのか検討していきたいということで、大変寂しい御答弁でしたけれども。私自分ではバスケットやりませんけれどもね、やっぱり例えば能代から出ておりましたときも、出身地を問われて秋田の能代だというと、ああ、あのバスケの強いところと、必ず二言目にはそれですよ。外から見て、能代といえばやはりバスケットの街なのですよね。すばらしいものをつくってくれたと思います。しかもあんな芸術性が高くて、大きいというのもいいことですけれども、この場合ランドマークですから。体育館にあれがあったら、すばらしいと思うのですけれども、どういうふうにお考えになりますか。いいと思いませんか。 ○議長(武田正廣君) 市長。 ◎市長(齊藤滋宣君) その体育館というのは、市民体育館の話ですか。市民体育館は今耐震性がありませんから。(「そうじゃなくて総合体育館」の声)ああ、総合体育館。 これ、体育館の中にいいかどうかというのは別問題だと思うのですが、今我々が聞いている範囲では、最初あの絵を描いていただくときに、足場をつくったときに、業者の皆さん方がどうも西側が浮いているようだ。これをこのままやっていくと、剥離するかもしれないということを言われて、じゃあ今描こうとしている南側ですか、南側はどうだと言ったら、今のところ大丈夫だということであの南側だけに描いて、西側に描くのをやめたそうです。実際に、描いてから数カ月してから剥離した。そのときに、MOT8さんに連絡とって今こういう状況だという報告をしたそうです。そのときにMOT8さんが言ったのは、非常に残念だけれども、でもせっかくああいう自分も思い出に残るものを描けたので、もしもう一回そういうことを描けということであれば、私いつでも行くから、そのときにもう一回お話くださいという話もいただいたそうです。 ですから切り取ってあれを持っていくとなると、1メートル四方なのか2メートル四方に切り取って持っていけば当然傷がつくから、そこはやっぱり直さなくてはいけないこともありますし、だから実際に今我々が考えているのは、あそこが剥離するということが今すぐ起こり得ることかどうか、そのことが一つです。それからもし剥離し出したときに、それを持っていくことがいいのか。それとも、新たにMOT8さんに費用はこっちのほうできっちり払った上で描いてもらうのがいいのか、そういったことも含めて検討しなければいけないと思うのですね。 ですから私は、さっき議員がおっしゃったように、せっかくあれだけのものを、うちの事業を活用したといっても市民の皆さん方とか、それからいろいろな方たちが費用負担してつくってくれたものです。ですから、その思いというのはすごく重いと思っていますので、どういう形であれ今のあのMOT8さんが描いた絵というものを残すためにどうしたらいいかということを、今検討したいと思っています。 ですから、議員がおっしゃるように「剥がして持っていけ」というのもあるでしょうし、そのときの費用対効果もありますし、それからもう一回MOT8さんに甘えてお願いするという手もあるのかと思っていますので、その辺をよく検討したいということであります。 ○議長(武田正廣君) 小野 立君。 ◆3番(小野立君) MOT8さんが場合によってはもう一回行って描くよと言っているということは、私も聞いております。大変うれしい言葉なのですけれども、せっかくあれだけのものができたので、やっぱりこの町のものとしては今あるものも残すということを検討してはいかがか。そしてふさわしい置く場所として、先ほどの話で体育館、体育館と申しておりますが、私は体育館の外側のことを言っているのであります。ちょっとそのことも、検討するときの一つの材料にしていただければ幸いです。以上です。 ○議長(武田正廣君) 以上で小野 立君の質問を終了いたします。 この際、休憩いたします。午後3時10分再開といたします。                         午後2時53分 休憩-----------------------------------                         午後3時10分 開議 ○議長(武田正廣君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 本日の会議時間を、午後5時まで延長いたします。 次に、20番渡辺優子さんの発言を許します。20番渡辺優子さん。     (20番 渡辺優子君 登壇)(拍手) ◆20番(渡辺優子君) 20番、平政・公明党の渡辺優子でございます。順次質問をさせていただきます。最初に、子育て支援についてお伺いいたします。母子の健康と子供の健やかな成長を目指し、妊娠期から子育て期までの切れ目のない支援について、厚生労働省は2017年度から新たな事業を実施いたします。 出産後の母親が、育児への不安や重圧などによって精神的に不安定になる産後鬱は、新生児への虐待を招く恐れもあります。こうした事態を防ぐには、産後2週間や1カ月などの時期に産婦健診を行い、母体の回復や授乳の状況、精神状態を把握して適切な対応を行うことが重要とされます。新たな助成事業は産後ケア事業を行う市区町村が対象で、健診1回当たり5,000円を上限にし、2回分まで助成されます。助成にかかる費用は、助成事業を導入する市区町村と国が半分ずつの負担となっています。 一方、新生児聴覚検査の推進体制整備では、県がこの検査について関係機関による協議会を設けたり、研修会の実施や普及啓発に取り組んだ場合、国が経費の半分を負担するものです。 新生児の聴覚障がいは1,000人に1人から2人の割合でいるとされておりますが、早期発見と適切な支援により、影響を最小限に抑えることができます。 新生児聴覚検査は専用の機器を用いて、寝ている赤ちゃんの耳に音を流し、脳波や返ってくる音によって聴力を調べるもので、痛みはなく検査は数分で終わります。生後3日以内に行う初回検査と、その際に再検査が必要とされた赤ちゃんを対象に生後1週間以内に実施する確認検査があります。これらの検査にかかる自己負担額は医療機関によって異なりますが、1回当たり5,000円程度、費用面が壁になって検査を受けないと判断する母親も少なくないそうです。 検査を受けた子供は、早期療育に至る確率が受けていない子供より20倍も高くなり、コミュニケーション能力は3倍以上も上昇するという研究結果が出ています。人とのコミュニケーションは孤立を防ぎ、その後の人生を大きく左右します。だからこそ早期発見が重要です。 産後鬱予防などの観点から、出産後間もなく産婦の健診費用の助成、及び先天性の聴覚障がいの早期発見に向けて新生児聴覚検査の助成について、切れ目のない子育て支援をする本市でもぜひとも導入すべきだと思いますが、いかがでしょうか。市長のお考えをお聞きいたします。 次に、新たな住宅セーフティーネット制度についてお伺いいたします。居住支援としての空き家活用について、政府は2月3日空き家を住宅の確保が困難な高齢者や低所得者、障がい者、子育て世帯向けの賃貸住宅として登録する制度の創設などを盛り込んだ住宅セーフティーネット法改正案を閣議決定いたしました。 今回の改正案に盛り込まれた新制度は、家主が保有する空き家・空き室を住宅確保が困難な高齢者らのための賃貸住宅として地方自治体に登録、低所得の高齢者や子育て世帯が入居する際、国などが最大4万円の賃貸補助を行う内容で、賃貸契約の際に必要な家賃の債務保証料も最大6万円補助するものです。低所得者は、月収15万8000円以下の世帯が対象となります。 また、住宅に関しては、バリアフリー化や耐震改修の費用を国などが1戸当たり最大200万円補助します。法律を所管する国土交通省では、2020年度までに登録住宅を17.5万戸整備する方針です。 さらに、円滑な入居を促すため、NPO法人や自治体、不動産関係団体で構成する入居支援協議会の機能を拡充。NPO法人などが住宅情報の提供や入居相談に応じるとともに、家賃の債務保証などのほか見守りサービスの紹介も行います。 法改正の背景の一つとして、高齢者や生活困窮などを理由に民間賃貸住宅への入居を断られるケースが少なくない点が挙げられます。2015年度の国交省の調査によれば、民間賃貸住宅の家主の70.2%が高齢者の入居に拒否感があると回答。入居制限の理由としては家賃の支払いに対する不安が61.5%と、最も多い回答でした。 一方、人口減少などにより全国の空き家は約820万戸を数え、そのうち賃貸住宅は429万戸に上ります。国交省はこの点に着目し、今国会で成立させ、秋ごろからの実施を目指しています。地方自治体の公営住宅については応募倍率が高く、全国平均で5.8倍で、公営住宅に入居できない世帯が多い現状にあります。 低所得高齢者らの住居支援に積極的に取り組んでいる川崎市は、2000年に全国に先駆けて居住支援制度を創設し、連帯保証人を確保できず入居を拒否される高齢者や障がい者らを支援しています。この制度は、借り主が市指定の保証会社と契約を結び、月額家賃に共益費を加えた額の35%を約2年分の保険料として支払えば、借り主が家賃を滞納したときや死亡時に保証会社が家賃などの費用の一部立てかえ払いする仕組みですが、万が一保証会社が借り主から立てかえた費用を回収できなかった場合は、市が保証履行額の2分の1を補助、保証会社が間に入ることで家主が安心して契約を結べるようになりました。 2014年度末までに制度を活用した世帯数は累計で2,173件、うち8割が高齢者でした。さらに川崎市は、昨年6月から借り主が病気や事故に遭った場合には関係団体と見守り支援を行い、福祉サービスなどにつなげています。市担当者は、行政と民間が情報共有や連携を密にして、入居後の支援にも力を入れたいと話しています。 居住支援として、空き家活用制度の創設は、住宅の確保が難しい高齢者や子育て世帯にとって追い風になっていくものではないでしょうか。また、本市の空き家バンク制度の課題として、賃貸に対する需要が多く、需給の不均衡が発生しているようですが、賃貸の物件がふえることで需要にも応じることができるようになるのではないでしょうか。その際、実際に入居相談に応じる居住支援協議会の存在が重要であり、本市においても居住支援協議会を設置して、ふえ続ける空き家の活用推進と社会福祉の拡充につなげるべきだと考えますが、いかがでしょうか。市長のお考えをお聞きいたします。 次に、公共施設と学校のトイレの洋式化についてお伺いいたします。総合体育館で幼稚園の行事があり、御家族で参加された方からトイレについての相談を受けましたお孫さんのトイレに付き添ったところ、洋式トイレは1基しかなく、長い列ができていて驚いたそうです。 総合体育館はさまざまなスポーツ大会やイベントなどが開催されて、市外や県外からのお客様も多いのに、申しわけない思いになりました。ぜひとも、洋式をふやしてくださいという内容でした。 かねてから、学校のトイレについても洋式をふやしてほしいとの相談もありました。和式トイレがうまく使えず、不安を抱えているようです。生活環境の向上により住宅等のトイレの改善がなされ、多くの子供たちが洋式トイレでの生活をしております。学校は、生徒が1日の大半を過ごす生活の場であり、トイレを含め学校施設全体が快適な環境であることは重要だと思います。 昨年、文部科学省が公立小学校のトイレについて、初めて実態調査を実施しております。この調査によりますと、全国の公立小中学校にある約140万の便器のうち洋式は43.3%、秋田県は44.0%、能代市は31.0%、平成29年2月24日現在では32.3%です。学校や公共施設は、震災時に地域の方々の避難場所として利用されます。高齢者や障がいの方などの利用も考えられます。こうしたことから、今後さらに公共施設と学校で安心して利用できる、清潔で快適なトイレの洋式化を進めるべきではないでしょうか。教育委員会のお考えをお伺いいたします。 最後に、教員へのサポート体制の拡充についてをお伺いいたします。小中学校の学習指導要領の改訂案を、文部科学省が公表いたしました。一般から意見を公募した上で、年度内に次期指導要領が告示されます。 改訂案では、グローバル化に対応するため英語を小学5・6年生で教科化するほか、小中学校ともに討論や発表などを通し、みずから課題を見つけて解決する力を育成する「主体的・対話的で深い学び」を各教科で導入します。児童・生徒の語彙力や読解力アップに向けた新聞・本の活用に加え、理論的な思考力を身につけるプログラミング教育も小学校で必修化します。いずれも、基礎的な学力を形成するための学力量を維持しつつ、授業の質を高めて思考力や判断力を養うことに力点が置かれています。 次期指導要領は、小学校が2020年度、中学校は2021年度から全面実施されますが、それまでの準備期間が大切だと考えます。とりわけ、教員の負担への目配りを忘れてはならないと思います。 日本の教員は、授業だけでなく生活指導や書類作成、部活動などを幅広く受け持ち、世界一忙しいとさえ言われております。教員の置かれている現状としては、教員以外の専門スタッフが諸外国と比べ少なく、児童生徒の個別のニーズも多様化しており、教員に求められる役割が拡大。教員の1週間当たりの勤務時間は日本が最長です。次期指導要領が成果を上げる上で、その中核を担う教員のサポート体制をどうするか。この点で、チーム学校の視点が大切になってくると思います。 チーム学校とは、スクールカウンセラーや福祉の専門スタッフなどを積極的に活用して、学校全体の組織力や教育力を高め、教員が子供と向き合う時間を確保できるようにする取り組みです。実際、教育立国を掲げるシンガポールでは、教師が授業に専念できるよう担任教師の事務作業を専門の教職員が代行しています。本市においても、あらゆる方策を動員し、教員へのサポート体制を拡充していただきたいと思います。 さらに、教員のスキルアップも欠かせないと思います。次期指導要領を踏まえた研修の充実も必要になってくるものと思われます。 東京都は2014年度から、都内公立学校の外国語科教員を海外に派遣する研修事業を実施しています。同事業は中学校と高校の若手教員などを北米やオーストラリアの大学に毎年140人派遣するもので、期間は約3カ月です。派遣先では、最新の英語教授法を学び、指導力や英語力を高めるとともに、ホームステイや現地の学校での交流を通じて、異文化への理解も深めます。また今年度からは小学校の英語教育推進の中心的な教員も派遣対象となっております。 6回目となる同事業の研修報告会が、立川市の都立多摩社会教育会館で開催され、270人の教員が参加しました。今回から、派遣先で研修の受け入れを担当した海外の大学関係者なども登壇しております。また、報告会では、派遣された教員の研修報告の後、これからの英語教育を踏まえた国際協力の推進をテーマに討論も行われました。 報告会には、海外研修の参加を希望する教員も参加。20代の小学校教員は、実際に研修会に参加した人の声を聞いて、さらに海外で学びたいという意欲が高まったと話しております。グローバル化に対応するためにも、次期指導要領を踏まえた研修の充実や具体的な実践例の共有などを通して教員の創意工夫を促し、深い学びを生み出す授業の実現を後押しすべきと考えます。以上の観点からお伺いいたします。 1、教員へのサポート体制の拡充をどのように進めてまいりますか、お聞かせください。 2、教員の英語力を高める海外研修を実施すべきだと思いますが、いかがでしょうか。 以上、2点について教育長のお考えをお聞かせください。これで一般質問を終わります。御答弁のほど、よろしくお願いいたします。 ○議長(武田正廣君) 市長。     (市長 齊藤滋宣君 登壇) ◎市長(齊藤滋宣君) 渡辺議員の御質問にお答えいたします。初めに、子育て支援についてでありますが、産後鬱の予防や新生児への虐待予防等を図る観点から、厚生労働省では産後ケア事業を行う自治体を対象として、新たに産婦健診2回分の助成を実施する予定となっております。 産後ケア事業は、心身の不調または育児に不安がある産婦等に対し、心身のケアや育児のサポート等のきめ細かい支援を実施するもので、宿泊型・デイサービス型・アウトリーチ型がありますが、本市では実施しておりません。 現在本市で行っている産後の支援としては、1カ月健診並びに母乳育児相談3回分助成するめんchoco親子応援事業のほか、生後4カ月までの乳児のいる家庭に訪問する乳児家庭全戸訪問事業があり、産後の母体や育児に関する不安や困り事の解消の支援を行っております。さらに、分娩医療機関や関連機関と情報を共有し、手厚い支援が必要な妊産婦へは声かけや訪問、相談等の継続する支援を行っております。これらの事業は、引き続き取り組んでまいりたいと考えており、このたびの国の補助事業については今後検討したいと考えております。 次に、新生児聴覚検査費用の助成についてでありますが、聴覚検査は新生児の聴覚障がいを早期に発見し、早期に療育することによって言語のおくれを最小限にすることを目的に行われます。県内では22カ所の医療機関で実施しており、料金は3,780円から8,748円となっております。 能代の分娩医療機関である能代厚生医療センターでは、保護者の同意を得て聴力検査を行っており、検査費用は3,780円で全額自己負担となっております。能代厚生医療センターによりますと、年間数名は費用の面から同意しない保護者もいるとお聞きしておりますので、検査の重要性から経済的な理由で受けないということがないよう、費用の助成について検討してまいりたいと考えております。 次に、新たな住宅セーフティーネット制度についてでありますが、県では住宅確保要配慮者に対する賃貸住宅の供給の促進に関する法律に基づき、平成27年12月1日に秋田県居住支援協議会を設立しております。協議会では、低額所得者、被災者、高齢者、障がい者、子供を育成する家庭等が円滑に民間賃貸住宅に入居できる環境を整備するため、情報提供等の支援など必要な措置について協議することとしており、本市としても趣旨に賛同し会員となっております。 今後、秋田県居住支援協議会が実施する支援活動が、住宅確保要配慮者へ与える効果や、空き家の活用につながるかどうかを検証しながら、市居住支援協議会設立の必要性について検討してまいりたいと考えております。 なお、公共施設と学校のトイレの洋式化についての御質問、及び教員へのサポート体制の拡充についての御質問につきましては、教育長から答弁させていただきます。以上であります。 ○議長(武田正廣君) 教育長。 ◎教育長(須藤幸紀君) 渡辺議員の御質問にお答えいたします。初めに、公共施設と学校のトイレの洋式化についてでありますが、教育委員会所管の公共施設のトイレの洋式化については、平成25年度に文化会館・中央公民館、27年度は子ども館・能代球場、28年度は二ツ井公民館の改修を行っております。29年度では、能代市総合体育館のほか二ツ井球場、二ツ井公民館二ツ井分館の改修を予定しております。残る施設についても、これまでと同様早期改修に取り組んでまいりたいと考えております。 学校のトイレについては、小学校4校、中学校5校の洋式トイレが少ない状況となっております。そのため、29年度で渟城西小学校・渟城南小学校・向能代小学校・能代東中学校の改修に必要な実施計画を予定しており、残る小学校1校、中学校4校についても計画的な改修に努めてまいりたいと考えております。 次に、教員へのサポート体制の拡充についてのうち、教員へのサポート体制の拡充の推進についてでありますが、市教育委員会では不登校児童生徒対策事業として適応指導教室はまなす広場を開設し、悩みを抱えている児童生徒や保護者への対応等、学校や教員へのサポート体制に努めております。平成28年度は、このほかにも特別支援教育支援員35名、心の教室相談員11名、学校図書支援員16名、学校生活サポート支援員4名、情報学習支援員1名と、総勢76人の人的配置を進めており、チーム学校としての機能を高めております。 また、学校に地域人材の力を活用する学校支援ボランティア制度では、今年度119名の地域の皆様から御協力をいただいております。今後とも、学校現場の声を聞きながら、サポート体制の拡充に努めてまいります。 次に、教員の英語力を高める海外研修の実施についてでありますが、本市では毎年1回外国語活動研修会を実施し、小学校教員の授業力向上に努めております。29年度は、県高校教育科英語教育推進班指導主事を講師に招き、研修会を予定しております。加えて、外国語活動充実のため外国人ALT2名のほか、教育専門監1名、外国語活動支援員3名が小学校12校で授業の支援をしております。なお、教育連携を進めている東京都豊島区は、小学校1年生から英語活動を行っている先進地であることから、そのカリキュラムや教科化に向けた準備等、教師間交流の中で学んでいきたいと考えております。 教員の海外研修の実施は、英語力を高める上で有効な研修になると思いますので、今後国や県の動向を見きわめながら検討していきたいと考えております。以上であります。 ○議長(武田正廣君) 渡辺優子さん。 ◆20番(渡辺優子君) 御答弁ありがとうございました。最初に子育て支援についてですが、29年度の予算を見ますと国の基準は14回なのに16回になっておりまして、能代市は国に先駆けて実施をしていたのかなと思いましたが、尋ねてみました。そうしたら、14回プラス2回というのは出産日を越えてその後の、要するに出産日の延びているお母さんですね、その方に対する支援が2回ふえているのだということで、本当にきめ細かい政策をしてくださっていることに感謝申し上げます。 ですが、私が今回の質問をしておりますのは、どちらも新規の事業であります。産後ケアを、市長は本市では行っておりませんとおっしゃいました。昨年私もこの事業を取り上げまして、市長は30年度までに実施をしたいというような御答弁をいただいたかと思います。今の市長の御発言で、産後ケアは正確に言うと行っていないことにはなるかと思いますけれども、市長が述べられた宿泊・アウトリーチ・デイサービス、例えばアウトリーチに対しては訪問をして、そのお母さんの声を聞いて、しっかりとカバーをしていらっしゃる、サポートしていらっしゃるということで、産後ケア事業に一歩前進かなというふうにもお聞きをしたのですが、この点いかがでしょうか。 ○議長(武田正廣君) 市長。 ◎市長(齊藤滋宣君) 御承知のとおりだと思いますけれども、今回の産婦健診では問診ですとか診療、血圧の測定、尿検査、そういったものが入っています。今、私の答弁の中で今後検討というのは、今やっている事業とこれから今国がやろうとしている産後ケア事業がどう違うか、その辺のところの比較検討が必要かなと。 そういう中で、例えば私どもが今やっている中でそれが全部含まれるということであれば、また繰り返しやる必要もないことですし、そうではなくして抜けているものがあったり、それかもう少し改良の余地があるということであれば、そういう事業を活用するということはあろうかと思っています。 ですから決してやらないという意味ではなくして、今後国の補助事業と今私たちがやっている事業とを比較精査した上で、判断させていただきたいと思います。 ○議長(武田正廣君) 渡辺優子さん。 ◆20番(渡辺優子君) 私は、今新規事業です、と言いましたけれども、御存じのとおりこの2回分というのは産後鬱を防ぐため、児童虐待を防ぐための政策でありまして、女性は出産をするとホルモンのバランスを崩します。するとすごい不安になりまして、誰かがそばにいて支えてくれないと大変な状況になるという経験を、私もいたしました。ですが、昔は核家族化はありませんでしたので、家族や周りに支えてくださる人がいっぱいいらっしゃいました。ですから、これが大きな問題にはならなかったと思います。ですが核家族化が進んで、この方たちをどう支えていくかということでは、早期に見つけてあげるということだろうと思います。先ほどの厚生医療病院では実施をしておりますが、年数人受けない方がいらっしゃるということでは大変問題だろうと思います。もしもその中に、本当にこうした病気の方がいらっしゃれば、難聴聴覚障がいの方がいらっしゃれば、それは今後の人生に大きくかかわってコミュニケーションがとりにくくなるということがありますので、両方とも一緒に支援をしていただきたいと私は考えているのですが。 この子育て支援の2回というのは、すぐ1カ月以内にまず2回を受けていただくということでありますし、また聴覚の検診の補助のほうは今までも自治体の交付税措置がされていたかと思います。ですが、自治体が交付税を使ってこの検診の状況を把握して実施をしているという自治体が、実は1%にも満たないという現実がありまして、全国の底上げをするというそういった施策で予算が組まれたものと理解をしておりますので、どうかこの両方とも助成をぜひとも実施をしていただきたいというふうに考えておりますが、もう一度お聞きをいたします。 ○議長(武田正廣君) 市長。 ◎市長(齊藤滋宣君) 済みません、ありがとうございます。ちょっと今確認させていただいたのは、先に聴覚検査票の交付税措置についてうちで確認していないものですから、私も確認していなかったので、今確認させていただいたのですが。まだ、うちのほうできっちり把握はしておりませんけれども、これについては交付税措置があろうとなかろうと、今我々としてはやる方向で検討したいと思っております。 それから、産後ケア事業について鬱の話ですけれども、エジンバラ産後うつ病質問票というものをとりながら、お産をしたお母さんがどういう傾向にあるかというのをやっているというのは聞いております。ですから、先ほど申し上げたとおり、今議員のお話では産後鬱になる方が大変多いということでございますから、こういうことをやる必要性があるかどうか、内容等も含めまして精査させていただいた上で、これを取り上げるかどうか検討させていただきたいと思います。 ○議長(武田正廣君) 渡辺優子さん。 ◆20番(渡辺優子君) 産後鬱は専門家によりますと、ほぼ自分がなるかもしれないと思ったほうがいいというほどの確率で起こるそうでありますので、また聴覚検査は先ほど市長がおっしゃいましたように、実費で今支払われているという点もございますので、ぜひとも切れ目のない支援をお願いして、次の質問に移らせていただきます。 新たな住宅セーフティーネット制度ですけれども、居住支援協議会が県には既にあるということで、能代市は会員としての立場にあるということですけれども、会員という立場はどのようないわば立場になるんでしょうか。詳しく教えていただいてよろしいでしょうか。 ○議長(武田正廣君) 市長。 ◎市長(齊藤滋宣君) なかなか難しい質問ですけれども、御承知のとおりでありますけれども、この協議会というのは先ほど質問の中にも入っておりましたけれども、法律に基づきまして低額所得者だとか、さらには被災者、高齢者、子育て世代、障がいを持つ人たちがなかなか民間の賃貸住宅に入りづらい。実際に子供がいれば騒ぐのではないか。それから、障がいを持っている方たちだとバリアフリーの問題もある。さらには、高齢者等だと実際にお金を払えるのかと、そういった問題がありますから、その辺のところをいわゆるアパートを貸す人と借りたい人と、その間に入って調整をするということが大きな役割です。 ですから、今我々が県の枠組の中に入ってやろうとしているのはそういったことを、県の協議会の中に入ることによってそういう勉強をさせていただく、そういう場にしていきたいと思っておりますし、さらにはそういう情報の交換を県とやるためにも必要なことだろうということで、参加させていただいております。 ○議長(武田正廣君) 渡辺優子さん。 ◆20番(渡辺優子君) 例えば北九州市さんでもこういった取り組みをしておりまして、NPO法人抱樸という支援活動をしているところがあるそうです。例えば、1人の60代の男性だったかと思いますけれども、日雇いの仕事をしていらっしゃいまして、2年前に交通事故に遭われて収入が激減をすることになって、また保証会社の債務もあり家賃も滞納していたということで、このNPOが動いて生活保護の申請をして、また運営するNPOでは自立支援住宅というものがあるそうでありまして、そこにいっとき入居をされて、それとともに健康診断を行いながらしっかりした賃貸住宅に移ることが、これもまた保証人を提供する制度だそうですので、先ほどお話しした国の制度を前もって進めていたのかなと思う部分がありますけれども、そういう制度を使って賃貸住宅に引っ越すことができて、今ではしっかりとパートとして働いて心身ともに安定した生活を送られているという例があるそうです。 これを思ったときに、我が市だったらどこまでできるのかなと思いました。生活保護を受けて、住居までは支える部分があるかもしれませんが、実際この人に付き添ってここまでのことができるかなという心配もあります。 以前、生活困窮制度についてもお伺いいたしました。そのときも、こういった方々に対処をする制度だということで取り組みをしてくださっているかと思いますけれども、ぜひともこのセーフティーネット、金額も結構大きな額だと私は思っておりますので、取り組んでいただきたいと思います。 何せこの条件が、入居相談に応じる居住支援協議会の存在が不可欠だということでありまして、住宅政策と福祉行政、それから民間の力を借りる、また社協さんの力を借りると、こういうことになっているのが条件でして、県がもう既に動いているのですから、これが秋にスタートするというふうにも伺っておりますので、それまでの準備期間というように考えていただいて、ぜひともこれを実施をしていただきたい、この事業に取り組んでいただきたいと思いますが、再度お聞きをいたします。どのようなお考えをお持ちでしょうか、お伺いいたします。 ○議長(武田正廣君) 市長。 ◎市長(齊藤滋宣君) 特に貸す側からしても、今空き家・空き室が多くなってきていますから、そういった面でも効果があろうと思っております。それと、やっぱり住宅を必要とする要支援者の皆さん方からすれば、そういう保証機能というものを持った協議会がついてくれることによって信用性も高まって確保するということもできますので、今のお話のようにその効果、さらにはどういった支援ができるのかを含めて検討させていただきたいと思います。 ○議長(武田正廣君) 渡辺優子さん。 ◆20番(渡辺優子君) ありがとうございました。次に、3番に移らせていただきます。以前、トイレについては文化会館とか二ツ井の公民館等で提言をさせていただきまして、取り組みをしていただきました。本当に感謝をしております。ありがとうございます。また、今回の総合体育館についても改修工事が行われるということで、トイレの洋式化を進めるというふうなお答えだったかと思いますけれども、本当に使われる方々が喜ばれるなという思いで先ほどの計画をお聞きいたしました。 これは、先ほどは小学校については4カ所、中学校については4カ所残りますというような御答弁だったかと思いますけれども、これでよかったでしょうか。再度お聞きいたします。 ○議長(武田正廣君) 教育長。 ◎教育長(須藤幸紀君) 渡辺議員の再質問にお答えいたします。残る小学校1校、中学校4校というお話しをいたしましたけれども、この小学校1校は第五小学校、中学校については能代第一中学校、能代第二中学校、能代南中学校、二ツ井中学校の5校であります。以上です。 ○議長(武田正廣君) 渡辺優子さん。 ◆20番(渡辺優子君) 今回、公立学校の施設整備費に本当に多くの予算が組み込まれているかと思いますので、今後もこの残る学校に対しては順次計画を立てて進めていただければいいかなとも思いますので、よろしくお願いいたします。もう一度お聞きをいたします。 ○議長(武田正廣君) 教育長。 ◎教育長(須藤幸紀君) 私も、学校は最優先に改修していかなければならないと考えておりますので、県や市財政課とも協議しながら、有利な財源が確保できればできる限り早期に改修に努めたいと考えておりますので、よろしくお願いします。 ○議長(武田正廣君) 渡辺優子さん。 ◆20番(渡辺優子君) 全国の教職員が求める学校施設の子供たちのための改善場所の第一にも挙げられておりますので、第二とは格段の差をもってこのトイレの改修が望まれるところです。また、洋式は和式に比べて約50%の節水効果もあるということもあるようですので、ぜひとも取り組みをお願いしたいと思いますが。 トイレに関してもう1点、体育館のトイレがないところが多いようにお見受けいたしましたが、こういった体育館はどのようにそうしたときは使われ、今後どのような計画などあるものなのかどうなのかをお伺いいたします。 ○議長(武田正廣君) 教育長。 ◎教育長(須藤幸紀君) 渡辺議員の再質問にお答えいたします。具体的なことについては、これから残っている施設のトイレについて計画的に進めてまいらなければならないなと思っておりますので、よろしくお願いします。 ○議長(武田正廣君) 渡辺優子さん。 ◆20番(渡辺優子君) 教育長の決意のほどをお聞かせいただきましたので、安心して次の4番の質問に移らせていただきます。 教員へのサポート体制の拡充の推進についてですけれども、今回新たな拡充が随分行われて、本当によかったなと、チーム関連予算がしっかりと使われていることには本当によかったなという思いでお聞きをいたしました。支援員のところで35名というのは、いかにも多い数字かなと思いますけれども、特別支援教育が必要な児童は相当数いらっしゃるということでのこういった対応なのでしょうか、お聞きをいたします。 ○議長(武田正廣君) 教育長。 ◎教育長(須藤幸紀君) 渡辺議員の再質問にお答えいたします。今議員がおっしゃったように、通常学級に通っている生徒で特別な支援を要する子供が100数十名おりますので、昨年度から市の財政をいただきながら35名のサポート体制でおりますけれども、これからも生徒数は減っておるのですけれども、そういう支援を要する子供たちがふえておりますので、学校への支援体制を固めていかなければならないなと、そういうふうに感じております。以上です。 ○議長(武田正廣君) 渡辺優子さん。 ◆20番(渡辺優子君) ありがとうございました。本市の児童生徒の学力は、本当に誰しも能代市民であれば誇れるものだと思います。教育委員会、また先生の皆様の努力のたまものがあって、こういうレベルにあるのだと思います。本当に感謝申し上げます。そういう意味では、しっかりと今後もまた拡充の部分がございましたら、一生懸命取り組んで先生のサポート体制を強化していただきたいと思います。 次の2番の教員の英語力を高める海外研修の実施についてお伺いいたしますが、指導要領が変わるということでは、今年度8月には県の指導主事が来て研修会が行われるということで、しっかりと取り組みを進めていらっしゃることには本当に感謝申し上げます。また、豊島区では小学校1年生から行っているということで、カリキュラム等を学んで有効にと。また、海外研修は有効だと思いますと教育長は先ほど言ってくださいましたので、ぜひとも海外研修、聞くのと異文化に触れながら学ぶということでは随分と違うと思います。東京都も、最初は若い先生というふうに派遣をしていたようですけれども、そうではない状況にもなってきておりまして、そこに英語教科をするための先生たちも参加をさせるという、こういうふうに動いているようにもお聞きをしておりますので、この海外研修は本当に大事なものではないかなとも思っております。 2月24日だったかと思いますけれども、文部科学省は中学3年生を対象に英語の聞く、話す、読む、書くの4技能をはかった2016年度英語力調査の結果を公表しております。ここで、この四つの技能の中で、政府が目指しております中学卒業段階で英検3級程度以上の割合を50%とする目標を掲げておりまして、それが達成できたのは書くという、この1技能のみでした。では、全て書くというところがよかったのかといえば、決してそうではなくて、書くというところには実は無得点者もおりまして3.0ポイント増の15.6%に上昇しているということであります。 私が気になりましたこのアンケート調査では、英語が好きではない、どちらかといえば好きではないの合計が45.4%に上っている点です。本市は、本当にレベルの高い授業で、児童生徒がしっかりと向上心を持ってこの成績も誇れるもので、全国の視察も随分多いというふうにお聞きをしております。ですので、だからこそそのつまずき、能代市には本当にそのカバーも、先生の公開授業も参加をさせていただきましたけれども、本当に先生のサポート力ってすごいなというふうにも感じておりますけれども、何せ新しい分野ですのでどうか本市においてつまずきの児童生徒を出さないためにも、この海外研修に本当に取り組んでいただきたいなと思います。 先生たちの熱い思いも随分感じる機会が、所管の委員会になりましてから感じております。本当にすごいなという、日々の努力がすごいのですよね。生徒に対する熱い思いが、本当に人を動かす力のあるような熱い思いもお聞きをしております。だからこそこの海外研修、お若い先生またはベテランの先生ともに海外研修、ぜひとも事業を実施していただきたいと思いますが、もう一度お聞きをいたします。 ○議長(武田正廣君) 教育長。 ◎教育長(須藤幸紀君) 渡辺議員の再質問にお答えいたします。秋田県では、今から10年くらい前までは教員をヨーロッパ及びアメリカ、それから東南アジアに派遣し、英語力あるいはコミュニケーション能力、異文化理解等に先生方を派遣しておりましたけれども、5年くらい前までは英語の先生をオーストラリア等に派遣する英語力の充実に努めておりましたけれども、ここ数年は派遣しておりません。でも、私も議員おっしゃるとおり「百聞は一見にしかず」、あるいは経験も1回の海外研修で相当身につくのでないかなと思うこともありまして、できれば実施したい。ただ、これには財政が伴いますので、そのことも国や県の動向を見ながら、そういう財源が確保できれば実施してみたいなと思っております。 ちなみに、先ほど全国の中3卒業時に3級程度というのは、能代市にとっては平成27年度で37.6%、これを29年度の4中学校3年生卒業時点で50%を満たしたいというふうに考え、さまざまな施策を講じているところであります。特に、先ほど豊島区の例が出ましたけれども、豊島区は小学校1年生から6年生まで教科書ができておりまして、それをいただいておりますので、各学校にその教科書の使い方等の研修を受けて、また紹介して充実を目指したいなと思っております。 ただ不安がありまして、先ほど私も英語がそんなに得意ではなかったし、苦手であった。さらに英語の教科化で、そういう子供たちがふえないか非常に心配でありますけれども、ALTや教育専門監の派遣を行いながら、できるだけそういう事態が発生しないように各学校に指導しながら、お互いに高めてまいりたいなと思っていますので、よろしくお願いします。 ○議長(武田正廣君) 以上で渡辺優子さんの質問を終了いたします。----------------------------------- ○議長(武田正廣君) お諮りいたします。本日は日程の一部を残して延会することに御異議ありませんか。     (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(武田正廣君) 御異議なしと認め、本日はこれをもって延会いたします。明7日定刻午前10時より本会議を再開いたします。                         午後4時01分 延会...