次に、具体的な状況等について
商工労働部長に何点かお尋ねするものであります。
本市においても景気の低迷状態が続いており、本市の雇用状況の推移はどのようなものか、平成11年1月までの推移等についても伺うものであります。また、依然として厳しい雇用情勢にあるとは思いますが、こんなときこそ高岡市民は元気を出して、再び希望にあふれ、安心して安全に働かれる
経済社会実現を目指していかなければなりません。政府においても、雇用の創出、職業職場の再現とその柱と充実感を備え、
雇用活性化総合プランが打ち出されているのでありますが、このプランに対する本市の考え方を伺うものであります。
次に、本市の平成10年度、今期9月までの分の
中小経済動向調査結果を業種別に分けて、その概要を伺うものであります。また、これ以降の平成11年3月までの概要もあわせてお聞かせ願いたいと思います。そして、これらの
業種別調査をどのように分析して、今後、行政の立場からの御指導をしていかれるかということをお伺いするものであります。
次に、金融対策に関し、今定例会に提案されております平成11年度予算の中で、活力ある産業づくりの施策の一つとして金融対策の充実に41億 5,235万 4,000円が計上されていることは、まことに意義あるものと考えます。
中小金融対策の充実、
市内中小企業に対する制度融資のための預託、金融機関の貸し渋り対策として
中小企業振興資金などの大幅な融資枠の拡大を行うとともに、
商工業活性化資金の融資枠の拡大等にも積極的に取り組まれておるのであります。この金融対策の中で
小口事業資金は17億 5,000万円となっておりますが、同資金における平成10年度の業種別の利用状況と
平均的融資額を伺うものでございます。また、平成10年4月に
緊急経済対策として時限的に設けられました
中小企業振興基金、いわゆる「緊急基金」については、平成11年度も引き続き開設されるとのことでございますが、その趣旨と平成10年度の融資実績について伺うものであります。
以上、雇用と金融対策について何点か御質問申し上げましたが、景気の低迷はまだまだ続くものと思われます。特に県下では西部地区は深刻な状況にあります。このような情勢のもとで、市民の皆さんが安心して生活が送れるよう雇用の確保とともに、市民の立場に立った金融対策に取り組まれるよう要望いたしまして、この項の質問を終わります。
続きまして、農村の振興について2項目を
荒木農林部長にお伺いするものであります。
戦後の数次にわたる農地改革後、昭和36年に現行の
農業基本法が制定され、今日までの我が国の農政の根幹を成してきたことは御承知のとおりであります。その目標は、農業及び農業従事者が産業、経済及び社会において果たすべき重要な使命にかんがみ、経済の発展や社会生活の進歩向上に即応し、農業の自然的、経済的、社会的制約による不利を補正し、他産業との格差が是正されるように、農業の生産性の向上と他産業並みの生活水準の確保に向けて所得の確保等を目指したものであります。
農業基本法制定後40年近くを経た本市の農業・農村の状況は、兼業化が定着し、都市部よりも10年近くも早い高齢化が進み、しかも、恒常的な米の生産調整が実施される中で疲弊の度を深めつつあるのであります。
一方では、世界的な人口増加によって食糧不足が危倶されているのでありますが、我が国は飽食の時代にあって、我が国だけはいつまででも食糧は確保され、飢餓が訪れることはないといった考え方が多くの人々の心にあることもまた事実なのであります。私は、農村に生まれ育ち、戦前戦後の食糧難の時代から今日までの時代を農業者の一人としてもつぶさに見、経験をしてまいりました。高岡市の農業の変遷には目を見張るものがあります。戸出地区を例にとってみましても、昭和41年に高岡市に合併して以来、放寺地区では第1次
農業構造改善事業により圃場整備、
チューリップ球根施設等の整備が行われました。また、昭和45年ごろからは、是戸、醍醐地区、北般若地区の圃場整備と並行して第2次
農業構造改善事業が実施され、集落単位の
水田作協業施設を中心とした施設整備と機械化が推進され、その後の
農村総合整備モデル事業等の展開により農業基盤の強化が図られてきたのでございます。他地区においても同様であると思うのであります。
しかし、このように積極的に取り組んできたにもかかわらず、全体としては兼業の定着や高齢化の進行に加えて恒常的な生産調整に伴う農家の生産意欲の減退等は、高岡市の農業、とりわけ農業の中心地域である市の南部地域の農業の行く末に危倶の念を抱かざるを得ないのであります。
市においては、懸命に農業後継者の育成や労働力不足を補うための
集落営農体制の整備、大
規模経営農家や法人経営の育成とその支援、複合経営による
農業経営基盤の強化などに懸命に取り組んでおられるのであります。また、高岡市総合計画第7次事業計画に掲げている
カントリーエレベーターの建設など、各般にわたる農業施策も必要に応じて計画年次を調整されるなど、
農業振興施策を積極的に展開され、的確な対応をされてきました。市長はじめ担当部局の御努力に対し心から敬意を表するものであります。
もとより、活力ある地域社会を形成するには、産業や文化であれ一つの分野だけが抜きんでたものであっては実現できないものと考えます。商工業の発展や住宅問題においても農業と密接な関係があると思うのであります。兼業農家率が97%を超える本市にあっては、中核農家や
農業生産法人による大規模経営の育成を図りながらも、農地の大部分が兼業農家によって支えられているのが現状であります。言いかえれば、兼業農家の子弟が地域の商工業やサービス業に従事することも地域農業を維持することにつながるわけであります。そして、農業・農村は、平地における空間や緑地の役割、自然との触れ合いの場であります。永遠に食糧を確保し、飢えをなくすることが使命なのであります。
以上、いろいろと申し上げましたが、既に、食糧法の改正や農地法の一部改正が行われたほか、政府は今国会において現行の
農業基本法にかわる「食料・農業・農村基本法」を提案する予定であります。また、昨年12月には、
農政改革大綱プログラムを発表され、国や地方での平成11年度から12年度までの対応と、それ以降平成15年度までの具体的な取り組みが示されたのでございます。
そこで第1点目でありますが、21世紀の本市農業はもとより、高岡市全体のまちづくりの根幹をなし、今後の
土地利用計画と密接に関係する高岡市
農業振興地域整備計画、農業経営の指針である「
農業経営基盤の強化の促進に関する基本的な構想」などの改定はどのような
スケジュールで行われるのかお伺いするものであります。また、その際にはどのような方向で取り組もうとされるのか、このこともあわせて伺うものであります。
第2点目は、畦畔や用排水路の保全管理についてであります。
先ほども申し上げましたように、県営あるいは団体営による
土地基盤整備事業が行われましてから相当の年月が経過しております。このため、用排水路や畦畔等がかなり老朽化してきているのであります。当局では
県営土地改良総合整備事業等の導人により用排水路の改良や農道の再整備などを実施されております。一方で、新年度においても水田の30%を超える生産調整が実施されているのでありますが、転作は麦や大豆、園芸作物の生産拡大が中心となっており、農家では懸命にその対応に努めておる今日であります。
申し上げたいのは、これまで水田の整備は水稲を栽培するために整備を進めてまいりました。その3分の1もの転作の大部分は畑作物であるということであります。このため、用排水路や畦畔の改良・保全事業をさらに推進するとともに、水田の汎用化を積極的に推進すべきと考えるのであります。本市の圃場整備の現状と用排水路の改良、農道舗装の状況、そして今後の取り組みについてお尋ねするものであります。
また、農地流動化が進めば進むほど、地権者と使用者が異なり農道や用排水路の管理が宙に浮くことになるのでございます。こうした状況にどのような対応をされようとしているのかをお伺いするものであります。
次に、本市の
下水道整備の方針について
室谷都市整備部長にお伺いするものであります。
市民は、きれいな水と緑という豊かな自然をほうふつとさせる居住環境を求めていることは、衆目の一致するところであります。市当局が、魅力ある都市づくりに向けて総合的に取り組まれ、一歩一歩ではありますが着実にその成果を上げておられることに対し心から敬意を表するものであります。
さて、
小矢部川流域下水道の幹線整備は、
高岡福岡幹線を残しすべてが完成しております。本市が施行する公共下水道、
特定環境保全公共下水道の整備済みの地区の家庭では快適な生活環境が整い、このことにより市街地の用水や排水路に流れる水も以前に比べて大変きれいになっている今日でございます。しかし、上流部における水質保全のための抜本的対策を講じない限り、市全体の水質保全が図られないことは明白であります。農村下水道の整備は、これまで
国吉佐加野地区での整備に引き続き、現在は
中田般若野地区での整備が行われており、また、同様の施設として太田地区の
下水道整備も行われてきました。
これらは、一地域を対象としたものであり、処理施設も地区ごとに設置しなければならないのであります。幸い、本市では
小矢部川流域下水道の
砺波庄川幹線、
小矢部川幹線が南北に縦断していることから、一定の期間を要するとは思いますが、これらを使い順次市の南部地域の整備を進めていかなければならないと考えるものでありますが、そこで、今後の本市の
下水道整備の方針について伺うものであります。
以上で、私の質問を終わりますけれども、ここで終わりに当たり、郷土の偉人、稲垣 示先生の詩を紹介したいと思います。「古里は あれにあれても 樫の実の 我に 代りて 独りわぶらん」。もう一回詠みます。「古里は あれにあれても 樫の実の 我に 代りて 独りわぶらん」。
どうもありがとうございました。終わります。
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答 弁
5 ◯副議長(磨伊義広君) 当局の答弁を求めます。市長 佐藤孝志君。
〔市長(佐藤孝志君)登壇〕
6 ◯市長(佐藤孝志君) 松井議員にお答え申し上げます。
松井議員からは、今日の地域経済における、特に金融対策に対する基本的な考え方についてお尋ねをちょうだいしたわけでございます。
中小企業は、一般的に大企業に比べ経営基盤が弱く、担保力や信用力が不十分であり、必要とする融資を受けられない場合が多いこと、また、日本経済を支える
中小零細企業を支援、育成していく必要があること。そういうことから、
中小企業金融制度融資が設けられているものでございまして、中小企業を金融面から支援することによって、その振興を図っていこうとするものでございます。このことから、本市の
中小企業制度融資につきましては、
市中金融機関に比べ低利で、かつ無担保・無保証人の制度を加えるなど融資条件を有利に設定するとともに、本来、利用者が負担すべき保証料につきましても、制度によってその全部または一部を市が負担することによりまして、
市内中小企業の経営基盤の強化と健全育成に努めているところでございます。本市の制度融資は、
経営安定資金としての利用のほか、新技術、新商品の開発、販路の開拓、人材育成など経営構造の改善、強化や設備投資、また新たに事業を興す際の資金などにも活用できることになっておりまして、今後とも経済動向に対応して有効かつ適切な運用を図っていきたいと思っております。
以上をもちまして、松井議員の私に対する御質問の答弁とさせていただきます。
7 ◯副議長(磨伊義広君)
商工労働部長 高林繁行君。
〔
商工労働部長(高林繁行君)登壇〕
8
◯商工労働部長(高林繁行君) 松井議員の私に対する御質問にお答え申し上げます。
まず、本市の雇用状況の推移についてであります。
最近における雇用状況の推移につきましては、
高岡公共職業安定所管内における
有効求人倍率で見ますと、平成10年4月0.60倍、8月0.56倍、12月0.55倍、そして平成11年1月には0.47倍となり、長引く景気の低迷によりまして過去最悪の状況となっております。
次に、
雇用活性化総合プランに対する本市の考え方についてであります。
国の方では、さきの第3次補正の中で 100万人規模の雇用創出、安定を目指した
雇用活性化総合プランが策定されたところであります。このプランにつきましては、さきの代表質問で市長が答弁いたしましたとおり、その柱としては、総量としての雇用の場の拡大、労働者の
就職支援対策、労働力需給のミスマッチの解消等があります。これらの施策の一環として、医療、福祉、情報通信、環境、住宅など成長産業への円滑な労働移動のための情報提供や、企業等に対する支援が盛り込まれております。具体的な施策につきましては、現在、国の方で検討中であり、今後これらの各種施策が着実に実行されることが雇用の創出、安定に結びつくものと考えているところであります。
次に、平成10年度の
中小企業経済動向調査結果について、今期12月までの業種別概要と平成11年3月までの見通しはという御質問でありました。
高岡市における
中小企業経済動向調査は、四半期ごとに市内の製造業、卸売業、小売業の 350社を対象に実施しているところであります。この調査の昨年10月から12月における業況についての総合判断は、製造業でマイナス12.7ポイント、卸売業でマイナス30.0ポイント、小売業でマイナス15.4ポイントとなっているのであります。これを前回調査7月から9月期と比較いたしますと、それぞれマイナス幅は縮小しており、やや改善の兆しがうかがえますが、これは年末の需要期という季節的な要因が影響しているものと考えております。平成11年1月から3月までの業況予想につきましては、製造業でマイナス39.7ポイント、卸売業でマイナス30.0ポイント、小売業でマイナス41.0ポイントとなっておりまして、依然厳しい状況が続くものと予想いたしております。
続きまして、
業種別調査の分析と今後の指導はということでありますが、
中小企業経済動向調査は、四半期ごとの比較的短期の経済動向について、業種ごとに業況、売上高、経常利益、生産高などの項目に分けまして調査をいたしているところであります。これまでの調査結果を見ますと、業種や項目によって、あるいは季節的要因によって一時的にマイナスになることはありましたが、平成9年7月から9月期、それ以後はすべての業種のほとんどの項目で
連続マイナスとなっておりまして、市内企業の景況は非常に厳しい状況にあるのであります。市といたしましては、この調査結果に加え、業界関係者との経済懇談会や日ごろからの情報収集あるいは国、県、
民間調査期間の各種資料などから市内経済の実態や動向の把握に努めているところであります。
このような状況を踏まえまして、昨年4月から企業経営を支える大きな柱である金融面からの施策として、緊急資金を創設するとともに、借りかえ要件の緩和や
融資限度額の引き上げ等の対策を講じたところであります。これまでも、本市経済の活性化に向け企業団地の造成や各業界団体が取り組む各種事業への支援をはじめ、
商工業振興条例を見直すなど適時適切な対策を講じてきたところであります。今後とも各業界の実態把握に努めながら、本市経済の活性化に向け努力していきたいと考えております。
続きまして、
小口事業資金について、平成10年度の
業種別利用状況と
平均的融資額はという御質問にお答え申し上げます。
平成10年4月1日から本年1月末現在における
小口事業資金の利用状況は 1,019件、対前年比15.3%の増、融資額では42億 8,432万円で22.9%の増となっており、件数、融資額ともに大きく伸びているところであります。これは4月1日からの借りかえ要件の緩和や10月16日からの
融資限度額の拡大、また現下の不況下から来る資金需要の増大などが要因と考えられます。
業種別利用状況につきましては、製造業が 267件、融資額で11億 2,052万円と最も多く、続いて小売業が 264件、融資額で9億 8,385万円、建設業が 240件、融資額で11億 1,141万円となっており、この3業種で全体の75.7%を占めております。なお、その他の業種では卸売業が 125件、サービス業が 101件、その他22件となっておりまして、全体の1
事業所当たりの平均融資額は 420万円となっております。
最後に、
中小企業振興資金「緊急資金」について、平成11年度も引き続き開設するとのことであるが、その趣旨と平成10年度の利用実績はという御質問にお答え申し上げます。
中小企業振興資金「緊急資金」は、景気の低迷が長期化し、市内企業の経営状況が大変厳しいことから、平成10年4月1日に
緊急経済対策の一環として、平成11年3月末日までの1年間の取り扱いとして設けたものであります。しかしながら、景気の低迷や金融不安が現在も続いていることから、同制度に対する需要や必要性はまだ続くと思われますので、平成11年度におきましても引き続き取り扱うことといたしたものであります。
平成10年度の利用実績につきましては、本年1月末現在で99件、融資額で5億 6,843万円となっております。
以上で、松井議員の私に対する御質問の答弁とさせていただきます。
9 ◯副議長(磨伊義広君) 農林部長 荒木不二夫君。
〔農林部長(荒木不二夫君)登壇〕
10 ◯農林部長(荒木不二夫君) 松井議員の農村の振興についての御質問のうち、私に対するものにつきまして御答弁いたします。
まず、「高岡市
農業振興地域整備計画」及び「
農業経営基盤の強化の促進に関する基本的な構想」の改定の
スケジュール及び方向性でございます。
近年、農業・農村を取り巻く諸情勢はまことに厳しいものがあります。本市では、年々、
農業従事者数や農家戸数が減少し、加えて市街地よりも先行する形で高齢化が進んでいますことから、農業・農村の活性化に向けて、後継者の育成、営農体制の確立、複合経営化、米の生産調整への対応などが課題となっております。
しかし、新規就農者や中核農家・法人経営の育成、集落営農の推進、水稲作と園芸作を組み合わせる
複合経営農家の育成等を積極的に行ってきた結果、それぞれが着実に増加しておりますことから、本市農業の将来に希望が持てるものと確信しております。
政府は本日、新
農業基本法である「食料・農業・農村基本法(案)」を国会に提出する予定であります。これによりますと、農政の理念として、1つには食料の安定供給、2つには農業・農村の多面的機能の発揮、3つには農業の持続的発展、4つには農村の振興がうたわれております。
また、昨年12月に公表された農政改革大綱では、これらを実行に移すための個別改革の骨子として15項目を掲げ、今後5カ年間のプログラムが示されました。その主なものは、1つには食糧自給率の目標の策定、2つには優良農地の確保、3つには農業生産基盤の整備、4つには幅広い担い手の確保、5つには農村女性の地位向上、6つには農業の自然循環機能の発揮、7つには農村地域の総合的、計画的整備等であります。これらは、平成11年度、12年度の2カ年間で関連の法整備や計画の改定を行い、新
農業基本法推進に向けた枠組みの構築を図るとともに、平成13年度から15年度の3カ年で新制度の定着や見直しを図ることとしております。
御質問の高岡市
農業振興地域整備計画の改定
スケジュールにつきましては、平成10年5月に
土地利用計画を中心に見直したところではありますが、今国会に「農業振興地域の整備に関する法律」の改正法案の提出が予定されておりますことから、これを待って農政改革プログラムに従い、優良農地の確保・有効利用と耕作放棄の解消、農地の流動化の促進等を中心に検討すべきものと考えております。
また、「
農業経営基盤の強化の促進に関する基本的な構想」の改定
スケジュールにつきましては、平成9年5月に経営形態の内容を中心に見直しをしておりますが、農政改革プログラムでは、認定農業者など経営感覚にすぐれた意欲ある農業者の育成とその創意工夫を発揮した経営の展開などにつきまして、平成12年度までに見直す予定でありますことから、これに沿って対応したいと考えております。
次に、畦畔や用排水路の保全管理の取り組みでございます。
本市の圃場整備は、昭和30年代後半から50年代後半にかけて各地区において実施され、現在、圃場整備率は全体の94%となっております。そのうち30アール区画の圃場整備率は71%であります。
昭和50年代後半からは、農業機械の大型化や用排水路の老朽化、さらには米の生産調整での畑作物拡大に対応するため、用排水路の改修や農道の拡幅・舗装を土地改良総合整備事業や農道整備事業等により実施し、農地の汎用化に努めてきたところであります。
これまでの20年間の整備は、主に老朽化に対するものでありまして、用排水路では約 264キロメートル、農道で約 106キロメートルの改修を行っております。現在のところ幅員4メートル以上の農道の舗装率は76%となっております。
土地改良事業で整備されました用排水路や農道等の維持管理につきましては、幹線施設は土地改良区や集落で、末端施設は各農業者が管理しておられます。しかし、近年の農村地域における急激な都市化・混住化に加え、高齢化の進展により水路の維持管理をめぐっての農業者と非農業者との利害関係等が絡むなど、管理が困難な状況も見受けられます。また、一方で農地流動化の推進に伴い、地権者と利用権設定を受けた人との間で、用排水路や農道管理のあり方が問題となっていることも松井議員御指摘のとおりでございます。
こうした用排水路や農道などの土地改良施設の管理のあり方につきましては、農政改革プログラムでは、土地改良法の改正が平成12年度までに行われることとなっておりまして、今後、各土地改良区や関係機関と連携をとり万全を期したいと考えております。
このような状況を踏まえまして、本市としては国・県の農業政策の進展や方向を見きわめるとともに、農業者の皆様や関係団体・関係機関とも十分に協議を重ねながら、21世紀を見据えた本市農業の振興に積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
以上で、松井議員の私に対する御質問の御答弁とさせていただきます。
11 ◯副議長(磨伊義広君) 都市整備部長 室谷泰弘君。
〔都市整備部長(室谷泰弘君)登壇〕
12 ◯都市整備部長(室谷泰弘君) 松井議員の農村地域における今後の下水道事業の取り組み方針についてお答えいたします。
下水道につきましては、生活環境の改善や都市の雨水対策、川や海などの水質保全等、自然環境を守り、健康で文化的な生活をする上で欠くことのできない施設でございます。今日まで公共下水道及び農業集落排水事業等を進めてきたところでございます。平成10年度末では、汚水処理施設整備率──これはいわゆる公共下水道、農業集落排水等、汚水処理施設すべての整備率でございますが、その整備率については、およそ74%となる見込みでございます。
そこで、今後の
下水道整備計画について申し上げますと、まず、市街化区域についてでございますが、小矢部川流域関連公共下水道事業については平成12年度末まで、また、平成9年度に事業着手しました神通川左岸流域関連公共下水道事業については平成17年度末までにおおむね整備を終えたいと考えております。
また、市街化調整区域につきましては、平成4年度に認可を得た小矢部川流域関連
特定環境保全公共下水道事業区域の整備を進めていくこととしております。なお、この区域内につきましては、市街化区域に隣接した地域や幹線沿いの地域を中心に、浄化センターに近い下流部から上流部の南部地域に向かって順次整備を進めていきたいと考えております。
今後も、公共下水道の整備に当たりましては、厳しい財政状況のもとではございますが、緊急度、優先度、投資効果等にも十分配慮するとともに、コストの縮減を図るなど、精いっぱいの英知を結集して下水道普及率の向上に努めてまいりたいと考えております。
以上で、答弁とさせていただきます。
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13 ◯副議長(磨伊義広君) 16番 柴田陽子君。
〔16番(柴田陽子君)登壇〕
14 ◯16番(柴田陽子君) 3月定例議会におきまして、通告に従い御質問いたします。
まず1点目は、教育問題について教育長にお伺いいたします。
教育問題に関しては、我が会派でもこれまで、いじめ、不登校などを中心にカウンセラーのあり方、特に子供たちの相談体制について多くの提言をしてまいりました。特にこの間、行政として子供たちの心の教育を重要視され多くの施策を展開されるにもかかわらず、子供たちの内面的な問題の解決には至らず、いじめや不登校問題も解決されないまま、今や教育現場全体の多くの問題点が明らかにされようとしております。
特に、今議会で教育委員会に御質問したいことは、市内小・中学校における校内暴力及び学級崩壊についてであります。昨年度に公立の小学校、中学校、高校の児童・生徒が学校で起こした暴力行為は、学校側が把握しているだけで2万 9,000件に上ることが昨年12月の文部省の問題行為の調査で明らかになりました。
そのうち小学生による校内暴力は約 1,300件、中学生の対教師暴力は 3,000件を超え、30%の中学校で校内暴力が発生している状況になっております。それは昨年度と比べると校内暴力の件数はほぼ倍増という状況であり、学校現場全体に暴力が広がっていることが浮き彫りになっております。
教師に対する暴力は、中学校で 3,116件、今回初めて調査されました小学校でも 113件、生徒間暴力は、小学校で約 720件、中学校では1万 1,000件、施設損壊は中学校で 6,000件、小学校でも 470件となっており、最近ようやくこのような教育現場の校内暴力の実態が問題視されてきました。
一方、授業が成立しない学級崩壊現象も1990年半ばから問題になり始めており、文部省は従来の学校ごとの取り組みを大きく転換させる形で、学級崩壊を、いじめ、不登校、校内暴力と並ぶ重要課題としております。これまでは学級崩壊が教師の指導力と裏表の関係にあることや、このことが40人学級の定員見直しの議論につながることも配慮し、実質的には教育委員会に解決を任せたような状況でありました。しかし、この一、二年少年犯罪の低年齢化とともに、校内暴力や学級崩壊も地方議会で取り上げられるなど全国的に表面化してきており、また、学級崩壊が原因と見られる教師の早期退職や途中休職も目立ってきたためこのまま放置できないということから、文部省はここにきてようやく個別事情をできるだけ多く把握し、原因や背景を調査することで解決の糸口を探ろうという姿勢に変わってきました。
校内暴力、学級崩壊、いずれも教育現場の抱える大きな問題であり、最近では残念なことに本市の小・中学校でも何件かの警察が介入したような事例も聞いております。保護者の間からは多くの不安の声もあります。教育委員会としても、いじめ、不登校だけではなく、本市における校内暴力、学級崩壊についても早急な対応が迫られているのではないかと思われますので、以下4点について提言も含めお尋ねいたします。
1点目は、市内小・中学校における校内暴力、学級崩壊の件数及び実態についてどのように把握しておられるのか。
2点目は、いじめ、不登校、今言いました校内暴力、学級崩壊など教育の危機が叫ばれている今、子供たち一人ひとりに応じたゆとりある教育が求められており、30人学級の実現が必要であると言われております。欧米諸国では20人から30人の学級編制が常識であり、それらの少数学級体制の実現によって初めて子供たちの思いや願いを教師に届けやすくなり、また教師もゆとりある教育ができることから大きな成果が期待されると思いますが、30人学級の実現に向けての教育長の御見解をお聞かせください。
3点目には、昨年9月の中央教育審議会において学級編制については地方自治体の判断で少人数学級にできることが提言されております。全国的にも少人数教育を実現するために1クラスに教員2名の配置や空き教室を利用してクラスを2分割するTT、すなわちティームティーチングを導入するなどして創意工夫をしながら取り組んでいる市町村もあります。本市小・中学校の新入学児童数、また各学級編制を見ましても40人学級から20人学級など大変不平等な学級編制状況であり、少数クラスへの本市独自での対応は早急な課題ではないかと思われます。いかがお考えでしょうか。
4点目には、子供の相談体制について、私ども会派としてもこれまで何回も提言してまいりました24時間対応の電話相談(チャイルドライン)の設置と、その相談内容によっては子供の人権にかかわることも多いことから、その人権侵害の解決に当たる子供人権オンブズパーソン制度の導入について早急に検討すべきではないかということです。
昨年10月に東大和市が導入した子供人権オンブズパーソン制度は、教育長直属の独立機関として、弁護士や人権擁護委員、主任児童委員で組織され、相談活動だけではなく、直接、学校や家庭に出向き子供に対する人権侵害の解決策を探る制度で、24時間対応の電話相談窓口(チャイルドライン・ヤマト)を設置し、その連携によって導入以来、いじめや教育現場の問題解決に大きな成果を上げております。本市においてもこの緊急事態においてぜひ検討すべきではないかと御提案申し上げます。
次に、高岡市における救急体制について消防長にお伺いいたします。
私は、本市の救急体制につきましては、年々増加する救急出動件数や搬送人員、特に高齢者が多くなっている状況や、今後の超高齢社会に向けての課題、介護保険制度導入による在宅医療、在宅介護の増加が予想されることから、平成9年12月定例会において救急高度化事業の一環として、まず救急救命士の養成計画、高規格救急自動車の導入計画、市民への応急処置の啓発など、まだ救命率を向上させるための通信指令員の救急資格者、救急救命士の配置について質問いたしました。そしてそのときは大変前向きな御答弁をいただき、救急救命士の養成や高規格救急車の導入など、この本市の厳しい財政状況の中、現在もそれぞれ計画的に取り組んでおられることは大変評価すべきであると思っております。
しかしながら、救急救命士法が施行されて7年を迎えた現在、高齢化だけではなく、社会状況も複雑多様化していく中で、私はハード面の整備だけではなく、ソフト面でもいろいろな問題が生じている中、今後さらに救命率の向上を目指すために、以下何点かについて御質問いたします。
まず1点目は、平成9年12月議会でも御提案申し上げました、救命率向上のための通信指令係に救急資格者を設置してはどうかということです。これについてこの間どのように検討されてきたのかお聞かせください。答弁では、自治省消防庁で救急資格を有する通信指令係員による口頭指導のガイドラインを作成中であり、そのガイドライン及び全国の動向をかんがみながらとのことでありましたが、今回、行財政改革において県西部の携帯電話からの緊急通報をすべて本市の消防本部で受配信することから、新たに通信指令課を設置されるのであれば、ぜひこの機会に検討すべきであると思っておりますが、御見解をお聞かせください。
続きまして、本市の救急体制と医師との連携についてであります。
昨年暮れ12月に「レッドライン」と題して、高岡市の交通事故をとらえ、本市の救急隊と医師との連携で一命を救った事案を通し、現在の救急の抱える問題点などを提起した番組がテレビ放送されました。番組の中の事故については、車が電柱にぶつかり、運転手は相当なけがをし、つぶされた車から脱出できないというものでした。救助隊、救急隊は懸命の措置をしましたが、救助には長時間を要すること、現在の救急救命士法では特定行為を実施するには医師の指示を必要とすること、また、この事故の場合、現場でも医療行為が必要とされることなどから、隊長の救急救命士が医師を要請し、救助隊、救急救命士、医師との連携で一命を救ったものでした。私は、あの番組で関係機関が協力し一つのとうとい命を救った行動に深く感動するとともに、救急の奥の深さを再認識いたしました。
そこで、お尋ねいたします。
1点目には、さきにも述べましたように、複雑、多様化する社会の中で、これからは救急事案にもいろいろなケースがあると思いますが、どういう基準で活動されているのか。そして、救急救命士などの救急隊員の教育内容についてお聞かせください。
また、今回のケースのように、時として救急現場に医師の要請が必要な場合があるとすれば、日ごろから医療機関との密接な連携が必要と考えられますが、どのような取り組みをしておられるのかお聞かせください。
最後になりますが、救急車に常時医薬品を搭載することができないかということです。今回の事故のように、医師が一刻を争う救急現場へ向かうとき、処置用の医薬品を準備してから行動することは非常にはがゆさを感じます。番組で医師も「救急車に医薬品が準備してあれば、たとえ非番で自宅にいても体一つで現場に行けるのですが」という発言をしておられました。それならば、そういう事態を考慮して最初から救急車に医薬品を積んではおけないのでしょうか。消防本部の考えを伺います。
小・中学校の机、いすの更新につきましては、平成8年に実施した実態調査に基づきまして、年次計画を立てて整備を図っているところでございます。中学校においては、机、いすとも平成8、9年度の2カ年で更新が完了しており、更新数は机 877台、いすが 410脚でございます。小学校につきましては、いすについては平成8、9年度で 1,396脚を整備し更新を完了しております。机につきましては、平成8年度から10年度までに 1,006台更新しておりまして、この後平成11年度で更新を完了する計画でございます。また、図書室、音楽室などの机、いすにつきましても順次更新しているところでございます。
平成11年度のグラウンドの整備につきましては、極めて厳しい財政状況の折、事業の優先度・緊急度等を考慮した結果、見送りをせざるを得なかった次第でございます。今後のグラウンドの整備につきましては、本市における現下の厳しい財政環境をも踏まえながら、その計画的な整備に努めてまいりたいと思っております。
グラウンドの整備に限らず、議員御指摘の各種の学校施設の改善につきましては、これからも極めて厳しい財政状況が続くと思われますけれども、そういう中にありましていろいろ努力をしてまいりたいと思っております。
次に、公立学校施設整備費の増額の国への要望でございますけれども、これにつきましては、全国公立学校施設整備期成会が中心となりまして毎年行っているところでございますが、今後とも国庫補助事業量の確保や国庫補助制度の拡充などにつきまして、国に対し要望してまいりたいと思っております。
次に、大型事業を見直し、学校施設の施設改善予算を充実すべきとのお尋ねにお答えいたします。
何度も申し上げておりますように、本市の財政を取り巻く環境はこれまで以上に厳しい状況となっております。こういうことから、平成11年度の予算編成に当たりましては、従来にも増して施策・事業の徹底的な見直しを行い、施策・事業の優先度、緊急度、事業効果などを十二分に考慮した上で、大型事業の新規着手と各種事業の事業規模の抑制とまた各種経費の節減合理化を行う一方で、当面する諸課題にできるだけきめ細かく取り組み、限られた財源の重点的かつ効率的な配分に努めた次第でございます。
このような基本的な考え方をもとに、新年度の学校施設整備に関する予算を見ますと、総額で5億 1,200万円となっておりまして、対前年度比で 4.8%の増となっております。具体的には中田中学校校舎の増改築、芳野中学校プールの改築、戸出小学校校舎の耐震診断等を計上するということで、学校施設の一層の充実に配慮してきたつもりでございます。厳しい財政状況が今後も続くと見込まれますけれども、今後とも学校施設のより一層の充実に努力してまいりたいと考えております。
次に、国保事業会計の平成10年度の決算見込みと国保税の引き下げについての御質問にお答えいたします。
平成10年度の国保事業会計歳入歳出決算見込みにつきましては、歳出の大きな部分を占める医療費について見ますと、昨年の4月から12月までの前年同期の比較で約2億円余の増となっておりまして、この後1月から3月までの3カ月間を残しておりますけれども、インフルエンザの流行等があり、一定の医療費の伸びが見込まれる次第でございます。また、歳入の根幹である国保税につきましては、大幅な収納の伸びを見込むことは困難であること、さらに国の特別調整交付金につきましても、交付額がはっきりしていないことなど、歳入歳出ともに未確定部分が大きいわけでございまして、現時点では決算見込みは極めて厳しい状況にあるものと考えております。
国保税につきましては、御案内のとおり国保事業の運営はその年度の収支バランスを保つことに配慮していくことは申すまでもなく、翌年度以降の医療費等の動向も十分勘案して、国保財政の中長期的な安定経営に努める必要がございます。
国保税につきましては、それぞれの年度において被保険者の方々の負担の軽減に配慮しつつ、適正なものとするよう努めてきたところでございます。平成11年度の国保税の水準につきましては、医療費等の動向を十分見きわめるとともに、平成10年度の収支決算状況を勘案し、今後十分検討していきたいと考えております。
最後に、総合斎場についての御質問にお答えいたします。
まず、総合斎場への取り組みの現状についてでございます。
先般、自民クラブ代表 清都議員の御質問の際にお答えいたしましたように、総合斎場の取り組みにつきましては、現在候補地を絞って慎重に地元との接触を続けているところでございまして、当該地元においても施設の受け入れにつきまして真剣な検討を重ねていただいている状況でございます。
住民の皆様におきましては、斎場施設そのものについては総じて公害もなく衛生的であることや、早期建設の必要性も十分御理解いただいておりまして、住民の中には施設の受け入れに御理解を示され、これを認めてもいいのではないか。またその際、当該地域の長年の懸案事業の改善、整備を図ってはどうかという御意見がある一方で、これを迷惑施設であるとして施設の立地に異論を唱える方々もございまして、現段階ではまだ地元全体としての意見の集約が図られていない状態でございます。
次は、全庁的な取り組み体制の内容とその発足の時期についてでございます。
地域の長年の懸案事業の改善、整備とあわせて総合斎場のことに真剣に取り組んでいただいております地元の方々の御熱意と御厚情に心から期待申し上げているものでございます。また、私といたしましても、地元の御要望等にどのようにおこたえすべきか、地域全体の整備計画などをも積極的に検討していきたいと思っております。そしてその周辺地域はもとより、事業推進に必要な関係行政機関との調整などにつきましても、順次着実に取り組んでいく必要があるものと考えております。
このため、これらの課題につきまして、事態の推進状況を見ながら、庁内関係部局の連携による全庁的な取り組み体制で適時的確に対処してまいりたいと考えております。
次に、岩坪地区での用地購入費用の借入金の総計と各年度の元利払いの額並びに平成11年度の元利払いの予定額についてお答えいたします。
岩坪地区での用地購入のための借入金額の元金合計は1億 5,914万円であります。各年度の利払い金額は、平成4年度が 718万 6,000円、5年度が 798万 2,000円、6年度が 860万 4,000円、7年度が 893万円、8年度が 931万円、9年度が 949万円、そして当10年度が 973万 2,000円で、利息の合計は 6,123万 4,000円となっておりまして、平成10年度末の元利合計額では2億 2,037万 4,000円となるのであります。また、平成11年度末における元利合計の予定額は約2億 3,000万円と見ております。
次に、この岩坪地区で購入した用地の利用計画をどのように考えているのかという点についてでございます。
岩坪地区におきます取得済みの用地につきましては、その取得の趣旨から見まして、何らかの公的な利用が適切であると考えております。今後改めて地元の方々の御理解を得ながら、その御意見も十分にお聞きし、また当議会にも御相談申し上げながら、この用地の用途について検討し対処してまいりたいと考えているわけでございます。
それから次に、本件総合斎場問題についての私の任期中の目標
スケジュールなどについてお答えを申し上げます。
私どもの考えております総合斎場は、荘厳で静粛な雰囲気を持つとともに、清らかで、優しさのある施設であり、また旧来のイメージを一新した最新技術の導入による無煙・無臭化はもとより、周辺環境に十分配慮した施設でございますが、このような総合斎場を一日も早く建設することが私に課せられた責務であると考えておりまして、高岡市民と福岡町民の皆様の長年の御要望におこたえする道であると肝に銘じている次第でございます。
このため地元において、引き続き施設受け入れに向けた御検討を住民の皆様全体に広げていただき、さらに御理解を深めていただくよう切にお願い申し上げますとともに、私もまた一日も早い斎場建設を目指して今後さらなる努力を傾注して取り組んでまいる所存でございます。議会の皆様をはじめ、市民の皆様、また福岡町の皆様には何とぞ温かい御理解、御支援、御鞭撻を賜りますよう、この壇上から心からお願い申し上げる次第でございます。
以上をもちまして、金平議員の私に対する御質問の答弁といたします。
30 ◯議長(北世七雄君) 助役 藤井 孝君。
〔助役(藤井 孝君)登壇〕
31 ◯助役(藤井 孝君) 金平議員の駅南ジャスコ出店問題に関連した大型店問題庁内検討会議の取り組み状況についての御質問にお答えをいたします。
関係する部長で構成をしております大型店問題庁内検討会議及び関係課長によって構成しております同幹事会におきまして、現在、市内商業でございますとか、あるいは大型店の現状、仮に出店した場合に商業面など地域に及ぼす影響、あるいは交通問題や生活環境面からの影響、本市の各種計画との関係などについて鋭意調査検討を行っているところでございます。今後さらに幅広く検討していかなければならない点が種々ございます。また、商工会議所等との意見交換、協議しなければならないこともございます。また、現時点では出店者側から具体的な説明が全くなされておりません。こういうことから、大型店問題庁内検討会議での結論を得て結果の公表等の時期につきましては、いましばらく時間がかかるものと思います。この点で御理解をいただきたいと存じます。
以上、答弁といたします。
32 ◯議長(北世七雄君) 教育長 細呂木六良君。
〔教育長(細呂木六良君)登壇〕
33 ◯教育長(細呂木六良君) 金平議員の私に対する御質問の答弁をさせていただきます。
最初は、高岡市の小・中学校でのインフルエンザの患者数の変遷はどうであったかというお尋ねであります。
各学校の発生状況は、1クラスで20%以上の欠席者があった場合に報告を受けておりまして、毎日集計をしておるのであります。1月22日に本年度に入って初めて、千鳥丘小学校、博労小学校、中田小学校の3校から報告があり、2月に入って徐々にふえ始め、学級閉鎖、午後の放課、部活動の中止等の措置をとる学校が出てきたのであります。特に2月の中旬以降、発生が多くなってきております。
3月5日現在の発生状況は、欠席者が20%を超えた学校は、小学校で20校、中学校で6校、延べ欠席者数は 3,288名、延べ罹患者数は 2,997名であり、このうち学級閉鎖の措置を講じた学校は9小学校で延べ77クラスとなっております。
次に、手洗いやうがい、マスクの活用など保健衛生面での指導は十分であったかというお尋ねでございます。
本年に入りまして、1月12日と1月29日に富山県教育委員会から各小・中学校に対して集団風邪について、予防対策に万全を期するために適切な指導を行うよう通知があり、直ちに各校長あてへ予防対策や事後の措置に十分配慮されるよう通知したところでございます。
さらに、高岡市学校保健会養護教諭部会や保健主事部会の会議に出席をいたしまして、各学校において感染状況を的確に把握するとともに、学校医との連絡を密にして、罹患者・欠席者がふえた場合は、午後の放課や部活動の中止、学級閉鎖等の適切な措置を講じて集団発生を最小限にくいとめるよう指導したところでございます。
学校では、健康観察、うがい、手洗い、マスク着用の励行、室温調整、換気等に十分留意し、健康管理と保健指導の徹底に努めております。また、「保健だより」を随時発行いたしまして、集団風邪の発生状況やその対策、治療方法等について児童・生徒はもとより、各家庭にも周知しているところであります。
次に、30人学級の早期実現をというお尋ねにお答えを申し上げます。
学級定数の改善につきましては、先ほど柴田議員の御質問にもお答えしたとおりでございますが、国におきまして平成10年度までの第6次公立義務教育諸学校教職員配置改善計画が平成12年度まで2年間延長されまして、またさらに平成13年度以降の計画も現在明らかにされておらないということを県教育委員会より連絡を受けておるのでございます。こうしたことから、現時点におきまして、市が単独事業として30人学級や少人数学級を実現することは、かなりの財政負担を要し、極めて困難であると考えております。
先般、文部省が設置いたしました教職員配置のあり方等に関する調査研究協力者会議におきまして、これからの望ましい教員配置のあり方や、その財源確保等について検討が進められていると聞いております。こうした国の動き等も十分注視しながら、一人ひとりの児童・生徒に一層行き届いた指導ができるよう、引き続き国・県に対しまして教職員定数の拡充等について働きかけてまいりたいと考えておるところでございます。
以上で、答弁とさせていただきます。
34 ◯議長(北世七雄君) 福祉保健部長 中條八郎君。
〔福祉保健部長(中條八郎君)登壇〕
35 ◯福祉保健部長(中條八郎君) 老人福祉施設と保育園でのインフルエンザの患者数の状況について金平議員にお答えいたします。
まず、市内の養護老人ホーム、特別養護老人ホーム合わせて5カ所ありますが、そこのインフルエンザの患者数は、1月末で15人、2月末時点及び3月3日現在で患者数はゼロとなっておるのであります。1月27日から現在までの1日当たり患者数が最も多かったのは1月27日の21人。また、3月末現在の延べ患者数は 139人であります。
一方、市内の46保育園においてインフルエンザにかかった児童数は、1月末時点で延べ25人、3月3日現在で延べ 141人であります。その間の推移を見ますと、最も多かった日は2月16日で30人であります。
次に、衛生指導上の措置についてお答えします。
市内の老人福祉施設に対しては、インフルエンザ感染予防のためインフルエンザの流行状況をお知らせするとともに、手洗いとうがいの励行やマスクを使うことのほか、十分な栄養と休養をとること、人込みを避けるようにすること、室内の乾燥に気をつけること、罹患したと思われる場合には早目に診療を受けるなどの措置をとるよう文書で依頼を行ったところてあります。
一方、保育園につきましては、乳幼児が集団で生活しており、例年冬場には集団風邪等の発生が危惧されることから、日ごろから児童の健康管理を図る一方、保護者に対しては「園だより」等を通じて、うがい、手洗い等の感染の予防について周知してきたところであります。
1月に入って集団風邪の予防対策により万全を期するため、改めて全保育園に対し園児、職員の健康管理の徹底を図るよう通知するとともに、2月3日には園長会議を開き予防対策に関し周知、徹底を図ったところであります。
以上、答弁といたします。
36 ◯議長(北世七雄君)
商工労働部長 高林繁行君。
〔
商工労働部長(高林繁行君)登壇〕
37
◯商工労働部長(高林繁行君) 金平議員の私に対する御質問にお答え申し上げます。
御質問は大型店問題庁内検討会議の取り組み状況に関連いたしまして、既存の商店街など地域経済への影響、大型店の地元仕入れ率、自治体独自の指導要綱についての調査状況はいかにということでありました。
既存の商店街など地域経済への影響につきましては、先ほどの助役答弁のとおり、現在鋭意調査検討を行っているところであります。大型店の地元仕入れ率につきましては、各店とも特にデータはとっていないとのことでありますが、青果、水産物の生鮮2品につきましては、各店とも鮮度や輸送コスト面等を考慮し、地元業者からも相当数量を仕入れているとのことであります。しかし、仕入れ方法というものは、店舗によって、また取り扱い商品によって異なるのが実態であると考えておりましてなかなか困難な面もありますが、引き続き調査を行っているところであります。大型店の出店に伴う自治体の独自要綱につきましては、要綱を持っている5つの市区について調査を行っているところでありますが、これらの要綱を見てみますと、地域の環境保全を主たる目的としたものであり、平成12年6月に施行予定の大規模小売店舗立地法の趣旨を先取りしたような内容と思われます。引き続き調査検討を行ってまいりたいと考えております。
以上、答弁とさせていただきます。
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再 質 問
38 ◯議長(北世七雄君) 再質問を許します。23番 金平直巳君。
〔23番(金平直巳君)登壇〕
39 ◯23番(金平直巳君) ただいまの答弁について確認の意味合いから何点か再質問をしたいと思います。
まず第1は、新ガイドラインの問題でございますが、残念ながらただいまの市長さんの答弁、私の質問とは全くすれ違っているというふうな印象を強く持ちました。とりわけ今回の周辺事態法によって、地方自治体は政府が一方的に決めた対応措置として必要な協力を求めることができるということで、例えば市民病院等が米軍の後方支援ということで米軍の傷病兵を優先して治療しなきゃならんということになるわけです。そして、大切な市民の手術が後回しにされるという事態が容易に予想されますので、佐世保市長はこれはとんでもないということでノーを言っているわけですね。そういった意味では、私は特に地方自治体の長として、こういう地方自治体の基本的な事務事業に重大な影響を及ぼすガイドライン法については、やはり長としてものを言うべきだという問いに対して、市長からはまともな答弁はありませんでした。この点に絞って市長としてどうされるのかと、この点をお聞きしたいと思います。
2つ目は、孤独死の問題についてでありますが、今後の対策として緊急情報システムの普及の強化という提言をいたしまして、このシステムは所得の多少によって料金が違うわけです。そういった意味で、私は軽減措置あるいは無料という方向を具体化することによって緊急情報システムがもっと普及されて、過日のような事態が起きないような防止措置としてそういう措置を求めたわけですが、残念ながら市長からは無料が 176、有料が7という客観的な事実の説明とPRを強めるということのみの答弁しかありませんでした。私の質問した点については、答弁がなかったわけです。この点では答弁漏れですので、ぜひ正確な答弁をいただきたいと思います。
3点目は、特定疾患治療者見舞金制度についてでありますが、この制度の後退について私は知り合いの難病の方にお会いしましてお知らせしましたら、大変ショックを受けておられました。市長からは患者全員の方々にお知らせをして御理解をいただくという答弁でございましたが、私は理解をいただくことは大変困難だという印象を受けております。ぜひ今回の改定を取り下げていただいて現行の制度を守っていただくように再度お願いしたいと思います。御答弁をお願いしたいと思います。
次に、学校の施設の問題でありますが、全体として努力をされるという答弁として受けとめておりますが、例えばある小学校の階段の滑りどめが損傷していると。私は現場で見たわけですが、現場からは早急に直してほしいという要望が出ておるのにもかかわらず、わずか20万円の予算なのに予算がないということで教育委員会がやってくれない。そういうようなことを私は仄聞しております。先ほど私が申し上げたとおり、学校保健法では非常に厳しい措置を決めておるわけです。毎学期1回以上、これは学校保健法の施行規則の第22条の5で、安全点検は毎学期1回以上やる必要がある。そして点検を行った結果に基づいて必要に応じて危険箇所の明示、施設及び設備の修繕と危険を防止するための措置を講じなければならないという義務規定なんです。ところが、危険な状態が放置されている。ここに問題があるというふうに私は指摘したわけでありまして、これについてはすぐに措置をする。危険をなくすためにすぐ措置をする。これが私は当然だと思うんですが、その点での答弁がありませんでした。そういった点で正確な御答弁をいただきたいと思いますし。
トイレについても、先ほど申し上げたとおり、これは早急な改善が求められるわけであります。そういった意味で雨漏りの問題についても、何と小・中学校の3分の1が雨漏りがあるわけです。こういうような実態を放置できないわけでありまして、そういった意味では、この面でも早急な対応という点での答弁を期待いたしたいと思います。
以上で、再質問といたします。
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答 弁
40 ◯議長(北世七雄君) ただいまの再質問に対する当局の答弁を求めます。市長 佐藤孝志君。
〔市長(佐藤孝志君)登壇〕
41 ◯市長(佐藤孝志君) 金平議員の再質問にお答え申し上げます。
確認の意味を含めまして全部で4点ほどあったかと思いますけれども、最初のガイドラインのことにつきましては、私はこの今の周辺事態法案というのは、私の認識として、これは我が国の平和と独立を守り国の安全を保つことが国の責務とされておる中にありまして、現在こういう法案が提案されているわけでございます。これにつきましては、いろいろと政党、各会派でもいろんな御意見ありましょうし、また国民の中にもいろんな御意見、疑問の方もいらっしゃるわけでございますので、何度も申し上げておりますように、国会におきまして十分に真摯かつ慎重な論議というものが尽くされて、そして合意が得られるよう、そういうふうに私としては強く望んでいるということを申し上げたわけでございまして、これが現時点での私の考えでございます。
先ほど佐世保の市長の例もおっしゃいましたけれども、私、佐世保の市長さんが具体的にどういうことをおっしゃったのかよく把握はしておりませんけれども、先般の代表質問の際にもお答えいたしましたように、いろいろと現段階ではまだ地方自治体の協力につきましては具体的に定まっていないわけでございますけれども、一応現段階で幾つかの例を挙げているわけでございます。そういうことがありますものですから、これからまだはっきりしてない面もありますので、国会の場におきまして、地方自治体の意向なども十分踏まえて御検討いただいて、そして十分な合意が得られるようお願いしたいというのが私の意見でございまして、もろもろのそういう地方自治体の協力のことも含めましてそういうふうなお答えをしたわけでございます。
それから、孤独死、ひとり暮らしの方が孤独死ということで非常に気の毒なことが起こっているわけでございまして、これに対する対策がいろいろあるわけでございますけれども、その中で緊急情報システムのことにつきまして答弁漏れがあると、こうおっしゃたわけでございますけれども、私としては答弁漏れがあるとは思っておりません。議員の御質問は、この緊急情報システムにつきまして拡充をしていくべきじゃないかという御質問があったわけでございますので、私としては、市としてはいろいろとPRに努めて、今もかなり普及されておりますけれども、もっともっとこの緊急情報システムが、せっかくのシステムがさらに一層普及していくようにPRに努めていきたいということを申し上げたつもりでございます。議員は腹の中では、心の中では、何といいますか、有料もありますけれども、それを引き下げていくということもあったかと思いますけれども、私はやはり福祉といえども、ある程度所得の高い方にはある程度の負担をしていただくということも、これはむしろあってもいいと思っておりましてですね、そういう意味では多くの方には無料でありますけれども、一部の方には有料があるということでございますので、それについては今の体制、今のシステムでいいんではなかろうかなと、こう思っているわけでございます。しかし、せっかくの制度でございますので、これがもっともっとPRして多くの方々に使っていただける、そういう努力をしていきたいということを申し上げたつもりでございます。
それから3つ目に、特定疾患見舞金制度につきまして、市内の方には特に現実に特定疾患にかかっていらっしゃる方が、これについていろいろと議員に対して意見をおっしゃった。あるいはそれを議員がお聞きになったということをおっしゃったわけでございまして、私はこれまでこの特定疾患ということで、市の見舞金制度を受けていらっしゃる方々に対しては、まことに申しわけないと思うわけでございますけれども、しかし今ほど申し上げましたように、この制度が我が市がつくってから、国や県のこういう特定疾患に対するところの医療費の体系というものが非常に大幅に変わってきているということ。それから、現在、県内を見ましても、市では高岡市だけがやっているということで、この制度を廃止するんじゃございませんで、廃止はしないんでございまして、最初に特定疾患ということで認定を差し上げる方、その方と翌年度以降、1週間以上入院治療をなさった、そういう方に対しましてこの特定疾患見舞金3万円でございますけれども、これを引き続き市の方から差し上げていこうということでございまして、その辺につきましてはいろんな施策もあるわけでございます。いろんな事業あります。何度も申し上げておりますこの現下の非常に税収等々が厳しくなってくる我が市の財政状況が厳しい中にありまして、それはできれば何もかも存続ないしは引き上げていきたい面もありますけれども、しかし福祉の面につきましては、先般来御説明しておりますように、いろいろと例えば高齢者福祉について申し上げますと、だいご苑だとか、あそこに併設されますところのデイサービスセンターというものが新たに始まってまいります。これについては多額の予算措置をしております。あるいはまた児童福祉につきましては、かねがね当議会でも議論されてまいりました3歳児未満児の通院費の全額無料というのもありまして、これにつきましては平成11年度から実施をさせていただこうということ。あるいはまた、知的障害者の方々のための通園施設といいますか、このたび2園そういうものについて市としては助成をしていこうということで、いろいろと福祉につきまして十分力を入れているわけでございまして、その中にありまして、いろいろと施策事業の見直しという中で、一部につきましてそういうふうに特定疾患見舞金制度につきましては、廃止をするんじゃなくて、見直しをさせていただくということで提案させていただいているわけでございまして、その辺のところをひとつ御理解いただきたいというふうに思うわけでございます。
それから、学校のいろんな施設のことにつきましては、私、先ほど議員がおっしゃったトイレの改善以下5つのことにつきまして逐次御答弁申し上げさせていただいたわけでございまして、今具体的におっしゃった危険箇所がお願いしてからもなかなかできないということ。その点につきましては、どの学校のどの場所かは存じ上げていませんけれども、私といたしまして、教育委員会といたしましては、そういう学校の子供たちが、児童・生徒が学校に来ていて勉強するだけじゃなくて生活の場でございますので、そこでもし万が一けがでもして取り返しのつかないことが起こってはいけませんから、これはもう金平議員おっしゃるとおりでございまして、そういうふうにならないようにいろんな修繕予算の中でやっていくということでございまして、その辺の具体的な今の点につきましては、先ほど議員さんもどの学校のどの場所とおっしゃいませんので具体的には申し上げられませんでしたけれども、それは通常の学校の施設運営の中で教育委員会の方できちんと対応していくべきものであろうと、こう思っております。
私は、具体的なあれではございませんで、そういういろんなものにつきましては、計画をつくるものは計画をつくってやっていくとか、あるいは逐次やっているということを申し上げたわけでございまして、これからも財政厳しいかと思いますけれども、精いっぱいの努力をしていきたいと、かように思っております。
トイレ、雨漏り等につきましても同じでございまして、先ほど議員は御質問の中で市長はもっと学校等々を回るべきであると、こう御指摘いただきましたけれども、私といたしましては、この11年間近くいろんな機会を通じて学校──小学校、中学校がございます、あるいはまた養護学校がございます。あるいはまたいろんな福祉等々の施設がございますけれども、回りましてですね、そしてそういうところのいろんなトイレだとか、例えば窓ガラスだとか階段等々で私なりの目で見まして、気づいた点につきましては後ほど検討方を教育委員会の方にもお願いしておりますし、そんなことで私なりの最善の努力をしているつもりでございます。
最近ではなかなか朝から晩まで本当にもう分刻みの日程でございまして、もちろん学校とかだけじゃございませんけれども、とにかくそういういろんな地域を回るとか、いろんな施設を見るということで、またこういう議会等もありまして、本当に昼御飯でさえ、もう5分、10分で昼御飯を済ませているという、そういう毎日でございます。一生懸命そういう努力をしているわけでございまして、御指摘をまつまでもなく、いろんな施設について私なりの目で見て、そして改善を図っていきたいということで、私の答弁とさせていただきます。
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42 ◯議長(北世七雄君) 14番 樋詰和子君。
〔14番(樋詰和子君)登壇〕
43 ◯14番(樋詰和子君) 3月定例会に当たり、さきに通告してあります3項目についてお尋ねをいたします。
厳しい財政事情の中での11年度の予算編成ですが、さらに行財政改革に取り組み簡素・合理化を図っていただき、効率的な財政運営を期待し、質問に入ります。
今、日本の労働力人口は労働省推計によると、若年人口の減少に伴い、労働力人口が減少し続けると試算され、大きな課題になっております。そこで、女性の潜在的な労働力を顕在化することが焦点となっております。女性の中には、安心して子供を産めて仕事と家庭が両立可能なら働きたいという潜在的な労働力人口が約 745万人いると推定されております。仕事と育児・家事が両立する社会・職場環境の整備により、こうした潜在的労働力を顕在化することが人口減少社会を迎える際の焦点になると考えられております。その方策として女性の社会進出増へ環境改善が求められており、特に富山県では、共働き率が高く67.4%と、全国平均56%を大きく上回っております。
そこで第1点目は、今回「改正男女雇用機会均等法」「改正労働基準法」「改正育児介護休業法」が4月から施行されますが、働く女性の快適環境の整備と対応について企画調整部長にお聞きいたします。
特に、改正男女雇用機会均等法のポイン卜は働く女性に対する差別の禁止であります。日本の女性の賃金は、卒業後同一企業で働き続けたとしても、年齢とともに賃金格差が拡大し40歳代で高卒男子の7割。全体では6割の賃金と言われ、先進国の中でも格差が大きい部類に入っています。
企業が、女性の能力開発を積極支援するガイドラインが「ポジティブ・アクション」であり、これは企業が女性の能力開発を自主的に定めてその実現に取り組むことであります。特に女性の能力開発の機会を男性と同じように与えることが必要で、その延長線上に女性の管理職登用があると言われております。
そこで、今回の法改正を機に市でも研修や講習の拡大と市民への啓発に積極的な取り組みを期待しておりますが、具体的な対応予定をお聞きいたします。
次に、欧米に比べ立ちおくれてきたセクハラ対策に対して、セクハラ防止義務は企業の責任が明確になりました。今回の改正の21条で、事業主には職場におけるセクハラ防止のための雇用管理上の義務があることを定めております。
職場での不快な性的言動によって女性が人格を侵害され、仕事の能率が低下し経済的な損失を生んでいるかはかり知れないと日経新聞にもありましたが、卜ップの意識変革こそが必要であると言われております。改正後は相談窓口を設け担当者を決め苦情処理制度を設けることになっております。また相談、苦情への迅速な対応が求められておりますが、市の対応予定はどのようになっているのでしょうかお伺いいたします。
第2点目は、仕事と育児の両立に向けた環境整備について伺います。
女性の社会進出や核家族化の進展で育児サービスへのニーズが年々高まっております。市でも提案しておりました「子育て支援センター」が開設され、幼児を持つ利用者から大変好評で、安心して子育てに取り組めると喜ばれております。
また、ゼロ歳保育、延長保育促進基盤整備事業費 734万円も今年度予算に計上されており、緊縮財政の中での子育て支援を大きく評価しております。
今回、労働省の子育て支援として、21世紀職業財団富山事務所で保育サポーターになるための養成講座を受講し、サポーターとして登録する「保育サポート制」がこの3月より開始されました。育児、仕事両立支援へ人の輪ができて、健やかな子育てとともに、子育てが一段落しゆとりができた地域貢献を希望している方の力も活用され効果的です。今後、多様な子育てニーズに対応でき保育サボーターが求められることを考え、本市でも保育サポーターの育成を図ってはどうか、
商工労働部長さんにお伺いいたします。
次に、フルタイムで働く人や多様な仕事の時間帯で働くには、子供が病気のときや交代制勤務など、育児支援ニーズに対応するには現状では十分とは言えず、病後児保育や日曜、休日保育の支援が必要です。
保護者の就業形態の多様化に押される形で、厚生省は延長保育などさまざまな保育サービスを導入しております。例えば、夜間保育制度を拡充し24時間保育所が滋賀県の守山市で国の認可を受け、保護者の勤務時間に応じる終日保育所がオープンしました。夜間勤務のある看護婦さん、またジャーナリス卜など帰宅が遅くなる人たちの利用が多いようです。今後、市でも若い家庭の子育て支援に病後児保育や夜間保育への取り組みの拡大が必要になってきますので、今後の対応予定を福祉保健部長さんにお聞きいたします。
第3点目は、再就職やキャリアアッブの支援について
商工労働部長さんにお伺いいたします。
長引く不況の影響で、雇用環境の厳しさの中、資格や技術を習得する人がふえております。中でも資格習得の受講費などの費用を国が負担する教育訓練給付制度の指定講座や職業訓練校の講座の人気が高いようです。出費を抑え効果的に再就職やキャリアアップをなし遂げたいという人が大半と言われております。そこで大変人気があり、希望者が多い「働く婦人の家」で申し込みを受けているパソコン、ワープロの人数枠の講習拡大と時代に必要なインターネットの講習を拡大してはどうでしょうか。時代の変化の中で働く女性たちのニーズも幅広く、何かを始めたいと望んでいる方も多いようです。
市が平成8年より取り組まれた創業者資金支援事業も好評で、利用も多いようですが、そこで「小さな起業化支援セミナー」を開催し、資金面とともに知識の蓄積をしてベンチャー等の機会をつくり、地域活性化の一環として取り組んではどうか。今後の計画をお聞きいたします。
続きまして、国際高齢者年の取り組みについて以下、福祉保健部長にお尋ねをいたします。
日本の高齢化は世界でも類例を見ない速さで進み、2015年に国民の4人に1人が65歳という高齢社会の到来が予測されております。国連は高齢化問題に取り組むため、「自立、参加、ケア、自己実現、尊厳」という「高齢者のための国連原則」を採択しております。全国的に単発的なイベン卜より高齢化問題を世代を超えてすべての人が考える年にしたいとの取り組みが多いようです。本年導入予定の高齢者に優しい超底床ノンステップバスに、市も補助金を計上されておりますが、バリアフリー化が一歩進むと思われます。公共交通の利用促進を図るとともに、高齢者が気軽に出かけやすい環境づくりが大切です。
このたび県は16年ぶりに富山高岡広域ゾーン総合交通体系を見直しし、公共交通機関がクローズアップされ、高齢化や環境に配慮が求められる社会変化に対応しているようです。公共交通の利用が減少して毎年赤字の補助金を出すより、喜ばれ効率的な予算の利用が望まれます。
例えば、東京都では高齢者の環境づくりに、70歳以上に無料のシルバーパスを出しております。人口10万人の松江市では、空洞化する中心市街地の活性化のため無料買い物バスを開始しております。財源内訳は松江市が3分の2の 556万円、3分の1は大型店、商店街やデパー卜などのバス運営協議会が当たり、バスは29人乗りのハイブリッド車を採用しております。当初の目的の1日利用者 200人をクリアしつつあるようです。
山形県酒田市でも、既存バス事業者へ運営委託し、福祉ふれあいバス「るんるんバス」を昨年10月より運行し、全路線を一律 100円、ワンコインで車の運転ができない高齢者の移動が困難な方々の利用のため38人乗りのバス3台を購入し、定期券の発行も予定しているとのことです。
また、山形市でも中心部の病院や市役所を結ぶ「高齢者福祉バス」を試験的に運行し、11年度から導入予定などを決めております。
そこで第1点目は、高齢者の出かけやすい環境整備として、希望される70歳以上の高齢者に「福祉半額パス」を導入をしてはどうでしょうか。家庭に閉じこもりがちな高齢者が気軽に出かけやすくなり、寝たきり老人も少なくなるのではないかと思われます。対応予定をお聞きいたします。
第2点目は、国際高齢者年に記念行事として横浜市は市主催の記念シンポジウム、11月には「元気な高齢者大集合」といった内容の記念大会を企画しております。
仙台市では、5月に市主催の記念シンポジウムなど企画しておりますが、高岡でも国際高齢者年に「元気な高齢者大集合」等を計画して、健康で長生きを喜び合える福祉のまち高岡をアピールしてはどうでしょうか、お考えを伺います。
第3点目は在宅福祉の拡充へ「ホリデーサービス」など土日、祝日の老人デイサービスを拡充してはどうか。近年、デイサービスの利用数が大幅に伸びて利用者や家族に喜ばれております。市が導入しているデイサービスは、これまで平日に限られておりましたが、介護する家族の多様な就業形態も違い、今後の拡充が求められておりますので、取り組み予定をお聞きいたします。
第4点目は好評の高齢者向け音楽療法をリハビリに取り入れてはどうかお尋ねいたします。愛知県春日井市では音楽療法講座を取り入れ、機能回復や健康づくりに役立てておりますし、鯖江市では障害のある高齢者を対象に歌や音楽演奏などで機能回復を図っており、この音楽療法をデイサービス事業のリハビリテーションプログラムに導入し、好評とのことです。欧米を中心に古くから老人性痴呆症患者や心身障害者のリハビリテーションに取り入れられてきました。市では音楽療法を保健センターで実施され、リハビリに利用されておりますが、デイサービス事業など、各方面のリハビリテーションプログラムに導入されてはどうか、今後の対応をお伺いいたします。
続きまして、介護保険制度導入への対応についてお尋ねをいたします。
いよいよ12年4月より介護保険制度の実施を前に問題点が浮き彫りになり、議論が再燃しております。市でも万全の体制で介護保険制度導入事業費 6,848万円が計上されており、市民への説明会を開催されるなど、職員の皆様の御苦労に対して大きく評価をしております。
介護保険制度導入には、各自治体でも体制整備に大きな不安があるとの報道があり、市民からもよく問い合わせがあり、関心の深さがうかがえます。また、要介護度の認定をめぐり、85項目の厚生省のつくったコンピュータの要介護度の認定ソフトが理解に苦しむ答えを出すケースが目立ってるとの報道も先日ありました。
そこで第1点目は、本年10月より認定作業が始まりますが、現在入所し要介護認定で施設保健サービスを受けられない人への問題の対応は、どのようにお考えかお尋ねいたします。今年度の県の要介護認定モデルでは、5.3 %の人が施設保健サービスを利用できない自立、要支援と判定されております。特別養護老人ホームの入所者は5年間の経過措置があり、老人保健施設でも介護保険から施設療養費が給付されることになっているようですが、市の対策をお聞きいたします。
第2点目は、福祉のマンパワーを強化する具体的対策についてお伺いいたします。私も「高齢社会をよくする女性の会」樋口恵子代表のメンバーの一員ですが、家族介護の実態調査では介護者の高齢化、介護期間の長期化で平均 7.3年。10年以上が26.2%と深刻な状況です。在宅介護を支えるヘルバーの増員とともに、ヘルパーを経済的に自立できる誇りある職業とすることも大切ですので、具体的対応をお聞きいたします。
第3点目は、3級ヘルパーの資格講習の拡大や夜間講座の開設です。介護保険制度導入は、家族だけの介護ではなく、介護が社会の責任として変わると、そういう意識の変革という問題点を持っております。ヘルパーという雇用機会をつくるチャンスともまた言えます。将来に備えて福祉の仕事を希望する方も多く、せめて3級ヘルパー資格の講習受講の希望者が多い現状です。資格講習の拡大や夜間講習の開設について具体的な対策をお聞きいたします。
第3点目は、介護保険料の金額の設定時期と低所得者への対応はどのようでしょうか。県議会の答弁では10月ごろとありました。また低所得者は平均 2,500円の介護保険料は生活を圧迫いたしますし、また、試算されている各地のデータでは保険料は 3,000円以上とも言われております。市の独自の考え方や具体的な対応をお聞きし、介護保険が安心して介護を受ける介護保険制度対策をつくっていただきたいことを強く要望し、質問を終わらせていただきます。
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答 弁
44 ◯議長(北世七雄君) この際、本日の会議時間は、議事の都合により、あらかじめこれを延長することといたします。
当局の答弁を求めます。企画調整部長 北山秀明君。
〔企画調整部長(北山秀明君)登壇〕
45 ◯企画調整部長(北山秀明君) 樋詰議員の働く女性の快適環境の整備についての私に対する御質問にお答えをいたしたいと思います。
まず、改正男女雇用機会均等法の対応についての中で、今回の法改正を契機に、研修や講習の拡大と市民に啓発をについてお答えをいたしたいと存じます。
高岡市では、平成5年3月に高岡市女性プランを策定いたしまして、この中で「市役所は、男女共同社会実現のモデルとして市役所内部の問題解決の実践を進め、意識の改革を図る」ということを主要施策に掲げているところでございます。これを踏まえまして、職員の処遇面で、男性・女性にかかわらずあらゆる面で機会均等を図り、能力、意欲等のすぐれた職員を積極的に登用することはもとより、管理・監督者が職員に対して自覚を持って職務を遂行できるよう積極的な指導、育成を行っているところであります。また、職務の割り当てにおいても、職員それぞれに補助的業務だけを与えることなく、より積極的な仕事の付与に配慮をいたしておるところでございます。研修や講習について具体的に申し上げるなら、新規採用職員から管理職までの階層別研修や専門研修等で女性プランに関するカリキュラムを設け、職員への意識啓発に努めているところであり、去る2月1日には女性プラン推進に関する講演会を開催いたし、雇用機会均等法の改正に関する啓発を行ったところでございます。
また、本市といたしましては、今回の男女雇用機会均等法の法改正の趣旨を踏まえまして、今定例会に市職員の職名のうち「保母」を「保育士」に、「寮母」を「介護士」に改める条例改正を提案いたしておるところでございます。
私といたしましては、今後とも今ほど申し上げたようなさまざまな機会をとらえて、職員の意識啓発等に努め、職員が相互に尊重し合い、能力を十分に発揮し合える職場環境づくりを目指していきたいというふうに考えております。
次に、市民への啓発の取り組みについてでございますが、男女平等社会の形成に向けての啓発事業として実施いたしております男女共同参画講座や女性プラン地域セミナーの中で、改正男女雇用機会均等法をテーマに取り上げまして意識啓発に努めておるところでございます。さらに、市内の各事業所の事業主、人事労務担当者に対しまして、男女雇用機会均等法推進のための女性雇用管理セミナーや各種雇用に関する研修、セミナーの中で啓発に努めているところでございまして、このことにつきましては今後も積極的に取り組んでまいるという考えでございます。
続きまして、セクハラ防止義務は企業の責任となる。市にも相談窓口を設置し、相談、苦情への迅速な対応についてということでございます。
セクシュアル・ハラスメント、いわゆるセクハラというのは、職場の環境を悪化させ、働く男女、とりわけ女性職員の人権や働く権利を侵害し、その勤務条件に不利益をもたらすおそれがあり、また職務の円滑な遂行を阻害し、市政の効率的運用に重大な影響を及ぼしかねないものでございます。
本市では、これまでも職員研修の実施や啓発パンフレットの配布などを行い、職員の意識改革を促してきているところでございますが、このたびの男女雇用機会均等法の改正の趣旨を踏まえまして、新たに「セクシュアル・ハラスメント防止のための基本方針」を定めるとともに、セクシュアル・ハラスメント相談窓口を設けるための準備を現在進めてきておるところでございます。
相談窓口の設置に当たりましては、実質的な相談、苦情を申し出ることができるようにするために、相談を持ちかけやすい体制であることはもとより、実際に相談があった場合には、1つには迅速に事実確認を行うこと、2つには公正な第三者の立場に立った対応をすること、3つにはプライバシーその他人権に配慮すること、4つには相談者に不利益をもたらさないことなどに留意し、安心して相談できる環境づくりに努める必要があるというふうに考えております。具体的などの部局においてどのような体制で担当するかにつきましては、このような今申し上げたような留意点を踏まえまして、近く決定いたしたいというふうに考えておるところでございます。
以上で、答弁とさせていただきます。
46 ◯議長(北世七雄君)
商工労働部長 高林繁行君。
〔
商工労働部長(高林繁行君)登壇〕
47
◯商工労働部長(高林繁行君) 樋詰議員の私に対する御質問にお答え申し上げます。
まず、保育サポーターの育成を図ってはどうかという御質問にお答え申し上げます。
近年、働く女性の数は年々多くなり、女性が仕事を続けていく上で、育児や介護との両立が大きな社会問題となってきております。このため、特に子育て支援策といたしましては、保育サポーターの養成が重要なことから、財団法人21世紀職業財団におきましては、平成10年度の新規事業として、保育サポーター養成講座を受講した者を登録する「保育サポート制」を実施されたところであります。現在、その登録者数は、県内全体で29名、そのうち高岡市内ではわずか3人であります。働く女性の仕事と育児の両立に向けた環境整備を図るためにも、この保育サポーターの養成は重要であると考えておりまして、保育サポーター養成講座の開催を高岡市においても実施していただくよう、財団法人21世紀職業財団に積極的に働きかけていきたいと考えております。
次に、働く婦人の家でのパソコン、ワープロ、インターネットの講習拡大と起業家支援セミナーの開催を図ってはどうかという点であります。
働く婦人の家で実施しているパソコン講習会は、8日間コースを年4回、ワープロ講習会は10日間コースを年6回開催しているところであり、非常に人気が高く、毎回定員の3~4倍の申し込みがあり、抽選で受講者を決めている状況であります。今後、情報化が進む中でますます希望者がふえるものと予想されますので、機器や会場、さらには費用等の問題も多々ありますが、各コースの拡大や御提案のインターネット講習会の新設も含め検討してまいりたいと考えております。
また、御提案の女性のための経営セミナー、起業家支援セミナーの開催につきましては、現在、高岡商工会議所等の協力を得ながら、毎年開催いたしております高岡の経営セミナーに多くの女性の方々も参加いただいているところでありますが、それとは別に現在、働く婦人の家の事業として行っている女性セミナー、これは4講座でありますが、この女性セミナーの中でも実施できないか、利用者の方々の要望等も調査しながら検討していきたいと考えております。
以上で、答弁といたします。
48 ◯議長(北世七雄君) 福祉保健部長 中條八郎君。
〔福祉保健部長(中條八郎君)登壇〕
49 ◯福祉保健部長(中條八郎君) 樋詰議員の御質問にお答えいたします。
最初に、病後児保育、夜間保育の対応についてお答えをします。
病後児保育は、国においては、乳幼児健康支援一時預かり事業として位置づけられております。その対象児童は、保育所通所児童で病気の回復期にあり、医療機関による入院治療の必要はないが、安静の確保に配慮する必要があり、かつ集団保育が困難な児童であって、保護者が病気、事故等やむを得ない事由がある場合とされております。実施施設は、病後児への適切な対応が可能な乳児院、病院、診療所に併設した一時預かり施設となっているのであります。県内では、富山市において昨年4月より県立乳児院において実施されており、現在のところ利用者は少ないと伺っているのであります。議員御提案の市内での実施につきましては、医療機関との協力体制の確保や実施場所等クリアすべき問題も多々あり、現状では極めて困難であると考えているのであります。
また、お尋ねの夜間保育の拡充につきましては、本市におきましては、野村保育園で午後10時まで実施しているのでありますが、今後、保育ニーズを見きわめたいと考えております。
次に、国際高齢者年の取り組みについて4点のお尋ねがありました。順次お答えをいたします。
まず、福祉半額パスの実施についてのお尋ねであります。
第47回国連総会において、1999年を国際高齢者年とする決議が採択されました。この高齢者年に当たり、高齢者へ福祉半額パスを実施すれば、公共交通の利用促進にも効果があるのではと提案でありますが、本市においては高齢者に対する福祉施策を予算で提案しておるとおり、多くの事業を積極的に実施することとしているところであり、御質問の福祉半額パスの実施につきましては、何らかの財源手当などもなしにそのような新たなサービスを設けることが適切であるかどうか。それに加え、現下の厳しい財政状況を勘案するとき極めて困難な状況にあることを御理解願いたいと存じます。
次に、記念行事として「元気な高齢者大集合」ということでありますが、国においては国際高齢者年に関する国連決議を受けて、1つは広報啓発活動の実施、2つは現在行っている高齢者対策を推進する際、国際高齢者年の目的に留意すること、3つは
地方公共団体への情報提供等の協力、4つには我が国の高齢者対策の現状を諸外国へ情報発信するなどの国際協力などのことを実施し、国際高齢者年を推進することとしております。
また、非商業目的の場合や国際高齢者年の説明、情報提供の目的の場合は、国際高齢者年のロゴマークを自由に使用することができることになっております。
御質問の記念行事として「元気な高齢者大集合」の実施についてでございますが、本市の取り組みの予定としては、現在行っている事業の中で、国際高齢者年の啓発を実施したいと考えており、生きがいと健康づくり推進事業において、例年、敬老の日近くに実施している「健康と生きがいフェスティバル」などを国際高齢者の日と定められております10月1日の前後に開催することや、フェスティバルの開催の広報活動にロゴマークを使用するなどして国際高齢者年の周知を行い、高齢社会に対する認識を深めたいと考えております。
次に、ホリデーサービスに関するお尋ねでございます。
デイサービスは、おおむね65歳以上の要介護老人に対して、デイサービスセンターにおいて、入浴、給食、生活指導、日常動作訓練、家族介護者教室、健康チェックなどを行うものであり、現在7つのデイサービスセンターで行っております。
これら施設で提供しているサービスは、平日の午前9時から午後3時30分までとなっておりますが、香野苑デイサービスセンターと鳳鳴苑デイサービスセンターについては、午前7時から午後7時までの時間延長サービスを行っており、さらに香野苑については土曜、日曜、祝祭日もサービスを提供するホリデーサービスを実施しているのであります。
2000年から実施される介護保険制度下において、平日のサービスのみならず、時間延長や土曜、日曜、祝祭日にもサービスを提供し、利用者の希望にこたえていく必要があることから、今後ともホリデーサービスへの取り組みを指導してまいりたいと存じております。
次は、音楽療法によるリハビリを取り入れてはとのことでありますが、音楽が人間に及ぼす効果には、生理的な効果、心理的効果及び社会的な効果があると言われ、近年このことを利用し、主として精神科、心療内科等の医療の分野で取り入れられ効果を上げていると聞いております。音楽療法は、患者等に応じたやり方が必要なことから、専門の知識を持ったスタッフが必要であり、この音楽療法士の数は、新しい分野だけにまだ極めて少ないのが現状であります。身体機能の低下した高齢者やハンディキャップのある障害者の心のいやしが病気の治療と同様に重要であることから、近年その関心が高まってきております。
これまで本市では、リハビリ教室を保健センターをはじめ各地区の老人福祉センターで実施しており、その中で音楽を用いた体操や作業療法士の指導によりハンドベルを取り入れたものを実施するなど、音楽療法的なメニューを一部ではありますが取り入れ、集団としての訓練や触れ合いを通じ、参加者のやる気や自信を高めさせるなど、日常生活の向上に役立たせていると考えております。
ただいま御質問の音楽療法につきましては、まだ新しい分野であり、専門的なスタッフも必要であることから、今後、十分調査研究をさせていただきたいと存じております。
次は、介護保険導入への対応についてのお尋ねにお答えします。
第1点目の現在の施設入所者が認定に該当しなくなった場合の対応はということですが、介護保険制度の重要な課題の一つとして、要介護認定に関する事務があります。これは保険給付を行う際に、被保険者が要介護状態にあるかどうか。また、要介護度はどの区分かなどを判定することが必要であるために行われるものであります。そして、介護保険施設での施設サービスについては、この認定によって要介護状態とされなければサービスを受けることができないとされているのであります。
ただ、平成12年4月1日の法施行時に施設に入所しておられる方で、要介護と認定されない場合については、特別養護老人ホームでは5年間は特例的に介護保険から施設サービス費が給付されることになっていること、また老人保健施設では入所期間中は老人保健制度から施設療養費が給付されることになっていることなどの経過措置が講じられているのであります。また、療養型病床群では、経過措置はないものの、介護保険専用部分と医療保険専用部分を区分することで対応されるものと考えております。
2つ目は、福祉マンパワーを強化する具体策についてであります。
介護保険制度を円滑に実施するため、介護サービス基盤の整備を着実に進めていくことが必要であります。
平成12年度以降の5年間の介護サービス基盤の整備につきましては、介護保険事業計画において定めることとなっており、今後、市議会をはじめ高岡市介護保険事業計画策定委員会等において、さまざまな角度から検討、協議をいただくことにしております。
介護保険制度下においては、「可能な限り在宅での自立を支援する」との基本方針から、訪問介護、日帰り介護、短期入所生活介護などの在宅支援サービス利用者が今以上に増加するものと予想されるのであります。また、多様な利用者ニーズに的確に対応することができるよう民間活力の参入、活用も図られることになっており、既存の事業者と新規に参画する民間事業者との連携を図りつつ、サービス提供部門のマンパワーの確保とサービスの質の向上に努めてまいりたいと考えております。
次に、3級ヘルパーの資格講習に関するお尋ねであります。
3級ヘルパー資格講習は、「社会福祉制度」「介護概論」等の講義が25時間、「家事援助」「介護技術入門」等の実技実習が25時間、あわせて50時間のカリキュラムで構成されており、平均的には平日の昼間帯約10日間で開催しているのであります。
そこで、お尋ねの3級ヘルパー講習の拡大に関してでありますが、当該講習会は他の団体においても実施しており、それらの情報も含めてヘルパー講習開催の情報を市広報等を通じ周知徹底を図っていきたいと考えております。また、夜間開催については、講義は夜間の実施も可能と思われますが、実技実習については、ヘルパーとの同行実習あるいは特別養護老人ホームでの介護実習もあることから、実習生を受け入れる施設の協力が必要となってくるため、今後、夜間と休日での実施が可能かどうか検討をしてまいりたいと思っております。
次は、介護保険料の金額の設定時期と低所得者への対応についてお答えします。
本市における第1号被保険者の保険料額の設定については、本定例会の社会民主クラブ代表質問に対する市長答弁のとおりでございますが、今後、介護保険事業計画を策定する中で、本市の給付サービス内容並びに国から示される介護報酬の額などが明らかにされる段階において条例で定めることとしており、平成11年度後半になるものと考えております。
また、低所得者に対する配慮としては、昨年末に交付された介護保険法施行令で第1号被保険者の保険料額は、被保険者本人及び世帯の課税状況等をもとに5つの区分に分けて設定することが規定され、さらに生活保護法の改正によって生活扶助により介護保険料を充当するなど、低所得者の保険料負担に関する軽減策が図られているところであります。
以上、樋詰議員に対するお答えといたします。
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50 ◯議長(北世七雄君) 24番 窪田正人君。
〔24番(窪田正人君)登壇〕
51 ◯24番(窪田正人君) 今任期最後の3月定例会個別質問最終バッターであります。
まず最初に、財政問題について市長にお尋ねをいたします。
地方分権推進委員会が1996年12月に第1次勧告を出して以来、既に5次にわたる勧告を出しています。昨年5月には、政府は地方分権推進計画を策定をしております。さらに12月には、自治法施行以来約50年ぶりの大改正となる地方自治法改正案が明らかになり、今月中には閣議決定がなされると聞いております。このことから、ことしは地方分権にとって画期的な年になるのであります。しかし、第5次勧告を前に中央官庁の抵抗により、公共事業の分権が不十分であるとの指摘があるのであります。また、地方分権の大きな焦点であった、財源の地方委譲問題については、いまだ不明確なところも残っておるのであります。
このような中にあって、政府は長引く景気低迷を打開するため、小渕内閣の命運をかけるとして99年度の政府予算、税制改正、地方財政計画を決めたのであります。そして、この景気対策の柱は史上最大規模の9兆 3,000億円にも上る大型減税と12兆 7,000億円の公共投資の拡大であります。このうち大型減税は地方財政にも大きな影響を与えるのであります。地方税が減収になるのであります。いわゆる恒久的減税として、まず個人住民税の最高税率が15%から13%に引き下げられます。これに15%の定率減税、これは税額控除であります。さらに、扶養控除の引き上げ及び非課税限度額の引き上げが行われます。これらによって地方税の減収額は1兆 700億円と見込まれております。この補てん策として自治省と大蔵省との間で次の4点が合意をされております。1つは、国のたばこ税の一部 1,100億円、これは 1,000本当たり 410円を地方へ委譲するものです。2つ目は、法人税の交付税率の引き上げ 500億円、これは32%を35.8%へ引き上げ、来年度は32.5%にするというものであります。3つ目は、地方特例交付金の創設 6,400億円。4つ目は、減税補てん債によって減収額の4分の1を補てんをすると、以上4点であります。
この減税補てん策は、地方側の意向がかなり通ったものとして、私は評価をするものであります。特に、法人税の交付税率の引き上げは、私もこれまで本議会で何回か指摘をしてまいりました地方交付税法第6条の3第2項に該当するため、交付税率を引き上げるべきだと、こういう主張が実現したものと言えます。これは少額ながら財源の地方移転が進んだことになります。
また、32年ぶりに復活した地方特例交付金は、国の一般会計からの繰り入れによるもので、地方税としての扱いで基準財政収入額にも算入されますから、第2交付税的な、あるいは新譲与税的な財源ということもできるのであります。これは恒久的減税の補てん策でありますから、税制の抜本的改革が行われるまで継続されるものと考えられます。
これらの財源の地方移転は、「財源委譲なき分権」や「地方への仕事と負担の押しつけ」という批判にこたえたもので、地方分権推進のかぎを握る地方財源の充実、地方への財源委譲の第一歩と言えます。
そこで第1点目ですが、今回の交付税率の改定、つまり先ほど申し上げました法人税の32%から35%への引き上げをどのように評価されるのか市長にお尋ねをいたします。
第2点目は、先ほど申し上げました地方特例交付金の復活についてはどのように思われますか、お尋ねをいたします。
第3点目は、この99年度の地方財政対策で、これまで地方公営企業の経営基盤の強化の中で、下水道事業における高資本費対策の拡充として、自然条件等により資本費が著しく高額となっている事業に対する高資本費対策の対象事業に、新たに農業集落排水事業を加えることとなりました。高岡市が現在行っている農業集落排水事業般若野東部地区は自然条件が大変悪いわけですから、これに該当するのではないかと思われます。この制度を利用して事業の促進を図るべきではないかと思うんですが、条件などはどうなっているのかお尋ねをいたします。
第2点目であります。県西部における旅券センターの設置について、藤井助役にお尋ねをいたします。
この問題につきましては、平成9年3月議会の総括質問で私は取り上げ、藤井財役とやりとりをいたしました。その最後には、「本市に旅券センターを設置すべく強く働きかけたい」と約束されましたが、その後余り進展しておりません。経過も含めて改めてお尋ねをいたします。
旅券の発給状況は、有効期間の延長や長引く景気の低迷などで、旅券発行件数はここのところ減少傾向にあるといいながらも、多くの県民、市民が旅券を必要としているのであります。利便性や市民サービスの向上のためにも、高岡市内に旅券センターをぜひ設置すべきであります。
県は、旅券の発行に必要な機械装置等の国の設置基準に満たないことを理由としていますが、全国的には多くの県が基準以上に、常設センターや出張所を設置をしておるのであります。これは前回のときに申し上げたとおりであります。これでは富山県は県民サービスか悪いと言わざるを得ません。しかも、あのときも指摘をしましたが、県は県証紙の収入の半分しか経費をかけていません。つまり県は機関委任事務でもうけているわけであります。
昨年の我が党の県に対する要求書の回答では、「現在のところ計画はないが、来年度、にぎわいの創出という観点から、高岡駅前の再開発ビルでの県のかかわり方を検討していくことになっでおり、この中で旅券センターの取次所を設置することの適否についても調査検討することとしている」と、こういう回答で平成10年度に50万円の調査費をつけたのであります。当然、県は調査検討の過程で高岡市と話し合ってきたはずであります。駅前の再開発ビルの着工はめどが立たないこともあるかもしれませんが、現時点でのこれまでの経過をお聞かせいただきたいと思います。
さらに、11年度も50万円の調査費をつけたようでございます。駅前の再開発ビルができるのを待っていてはいつになるかわかりません。ここは再開発ビルができるまでの間、これにかわるべき適当な場所を用意をし、設置をすべきであると思うのであります。一部の報道によれば、御旅屋セリオなどでの設置検討という報道もなされております。県と積極的に話し合うべきではないかと思うのでありますが、これまでこの問題にかかわってこられた藤井助役にお尋ねをいたします。
次に3点目でありますが、議案第31号 財産の取得について、高岡中央駐車場整備事業用地に関連をして、これも助役にお尋ねをいたします。
私は、この高岡中央駐車場整備事業そのものに若干の疑問を持っているものの一人であります。工期から見て、駅前の再開発ビルが着工してからでも遅くはないと思っているのであります。この財産の取得についてでありますが、議案によりますと、取得の価格が22億 1,022万 8,040円で、面積が5,584.63平方メートルであります。価格を面積で割りますと39万 5,770円、平米当たり。坪当たりにしますと約 130万 6,000円になります。
最近、都市部を中心に地価が下落をしているのであります。私の調べによれば、高岡駅前の中心部の地価、高岡市で一番高いところであります。公示価格では宮脇町1003番の1、これは九華堂のあるところであります。平成5年が平米当たり 135万円が平成10年には平米当たり66万円。半分以下になっております。
県の地価調査では、末広町 968番の2、ここは不破福寿堂のあるところであります。平成4年が平米当たり 142万円。平成10年は場所がちょっと変わっておりますが、平米当たり62万円、ここでは44%までに下がっているのであります。高岡市の固定資産評価額でも大和証券高岡支店の基準地価が平成6年が平米当たり94万 5,000円、11年が平米当たり46万 2,000円で、これも半分以下に下がっております。
また、駐車場予定地前の路線価は平成6年が平米当たり25万 9,800万円、9年が平米当たり21万 9,100円、わずか3年でこれも15%も下がっておるのであります。
このように平成4年から5年をピークに高岡駅前中心街の地価は大幅に下落をしているのが現状であります。この高岡中央駐車場整備事業用地は平成8年から今年度まで分割で土地開発公社が購入したものです。これを今回高岡市がまとめて買い上げるものであります。この場所は、先ほど申し上げました高岡中心街の一番高いところよりも若干離れていますので安くなりますし、貨物ヤード跡地であることから、形状が悪く、価値的にもかなり下がると思われます。
そこで第1点目の質問は、先ほどから申し上げてきましたように、公社からの買い戻しは坪当たり約 130万円であります。近年、中心市街地の地価が下がってきております。庶民感覚では高いのではないかと思うのであります。また、何人かの不動産業者に聞いてみても高いという話でありました。公共事業で買うとその単価が民間の基準になることが多くなります。この点についてお答えをいただきます。
第2点目でありますが、地価が上昇しているときは、土地開発公社で先行取得して安く買い公共事業用地としてきたのでありますが、現在のように右肩下がりの時代になりますと、結果として高い買い物になります。先行取得制度の意義が薄れてきておるのであります。確かに価格の面ばかりは言えないときもあると思いますが、土地開発公社のあり方が問われているときではないかと思うのであります。今後どのように公社の運営をしていかれるのかお尋ねをします。
以上で、私の質問を終わります。
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答 弁
52 ◯議長(北世七雄君) 当局の答弁を求めます。市長 佐藤孝志君。
〔市長(佐藤孝志君)登壇〕
53 ◯市長(佐藤孝志君) 窪田議員の財政問題についての御質問にお答えいたします。
まず、交付税率の改定をどのように評価するか。また、地方特例交付金の復活についてどのように思っているかという2点についてでございます。
現下の我が国経済の深刻な状況に対処するための景気対策として、恒久的な減税が行われることになったわけでございますが、これに伴って地方税の大幅な減収が生ずることになったのでございます。その補てん策として、このたび関係省庁間の折衝とか、あるいは全国市長会を含めますところの地方6団体からの要望を受けまして、最終的に国において将来、税制の抜本的な見直し等が行われるまでの間の措置といたしまして、たばこ税の一部の地方への移譲、地方交付税におきますところの法人税の交付税率の引き上げ、議員今御指摘になりました32%から35.8%の引き上げでございますけれども、その引き上げ、それから地方特例交付金の創設などによりまして、全体の地方税の減収額の4分の3が補てんされることになりまして、残り4分の1は減税補てん債が補てんされることになったのでございます。
このような恒久的な減税の実施に伴う地方税の減収に対しまして、当分の間の措置といたしまして、この地方交付税の法人税の交付税率の引き上げとか、あるいは地方特例交付金の復活があったわけでございますけれども、これにつきましては、私といたしましては現時点における措置として私も一定の評価をすべきものであると、このように考えておるわけでございます。
なお、この地方特例交付金につきましては、議員も御指摘になっておりましたように、かつて40年度、41年度、42年度の3年間にわたりまして設けられたことがございまして、そういう意味では当分の間の実施ということでございますけれども、久しぶりの制度復活であるというふうに受け取っているわけでございます。ただ、議員がおっしゃっておりましたような、恒久的な本格的な著しい財源不足に対しましては、本来は地方交付税法の第6条の3第2項によって、地方財政もしくは地方行政に係る制度の改正、または交付税率の変更でもって行うんだと、こう書いておるわけでございますけれども、これにつきましては私もかねがねこういう著しい財源不足が持続した場合には、地方交付税法第6条の3第2項で措置すべきものと、こう思っておりますけれども、今回につきましてはその措置であるとははっきりは言っていませんけれども、当分の間の措置であると言っておりますけれども、そういうことが行われた第一歩ではなかろうかなという受けとめ方をしておるわけでございます。
それから次は、下水道事業における高資本費対策の拡充として、農業集落排水事業が加わることになったわけでございますけれども、般若野東部地区がこれに該当する見通しはどうかとの御質問にお答え申し上げます。
これまでの下水道の高資本費対策は、御案内のとおり、供用開始後25年以下で、そして単位処理水当たりの整備費用、資本費が全国平均の 1.5倍以上であること。また、住民が支払う使用料も全国平均を上回る場合にその事業者が対象となっておりまして、資本費の割高部分の一部について、普通交付税で手当てしているものでございます。このたびはその財政措置がそのまま農業集落排水事業、いわゆる農業下水道にも適用されるということでございます。
本市におきましては、現在のところ、公共下水道、佐加野地区の農業集落排水事業とも対象となる事業以下でございますけれども、般若野東部地区での農業集落排水事業は建設改良費が割高となっており、予定される平成12年度からの一部供用開始以降につきましては、場合によってはこの新しい制度改正に該当することも考えられます。ただ、新制度の詳しい内容が示されますのは、ことしの4月あるいは5月ごろとも聞いておりますので、その段階で的確に対処していきたいと、かように思っておる次第でございます。
以上をもちまして、窪田議員の私に対する御質問の答弁といたします。
54 ◯議長(北世七雄君) 助役 藤井 孝君。
〔助役(藤井 孝君)登壇〕
55 ◯助役(藤井 孝君) 窪田議員の御質問にお答えをいたします。
初めに、旅券センターの設置についてでございます。
国際化の進展に伴いまして、富山県内におきましても気楽に海外旅行をする機会が年々増大をしてまいっております。このようなことから、旅券発行の利便性を図るために、旅券センター、機会あるごとに要望してまいったわけでございます。旅券センターは単なる旅券センターと旅行業者等誘致もあわせて考えられますので、大いに期待をし、要望してまいったところでございます。
平成10年度予算におきまして調査費を計上し、いろいろと検討もしてまいりました。私どもの要望は、まず第1に、高岡市内で最もにぎわいや利便性が想定されます高岡駅前の市街地再開発ビルの中で設置をすることが望ましいという、こういう要望を再三してまいったところでございます。遅延を見ていることは御指摘のとおりでございます。
平成11年度予算におきまして、富山県としては予算計上を行いまして、高岡市内での旅券センター設置の必要性や計画中の高岡駅前市街地再開発ビルのほか、既存施設の設置の可能性についても検討していきたいとしております。
本市といたしましては、第一義的には、高岡駅前市街地再開発ビルのにぎわい創出のための施設として旅券センターの設置をお願いしているものでありまして、なるべく早く市街地再開発事業の着工・完成に向かって努力を傾注していきたいと考えております。また、旅券センターの内容のいかんによりましては、一時的に既存施設での設置について可能かどうか今後お願いをしてまいりたいと考えております。
次に、高岡中央駐車場整備事業用地の財産取得価格についてお答えをいたします。
今回提案しております高岡中央駐車場整備事業用地でございますが、国鉄清算事業団から平成7年度の桜馬場長慶寺線街路事業用地及び駐輪場用地の取得に続きまして、この中央駐車場でございますが、8年度から平成10年度の3年間で分割購入したような、前段のものをあわせますと4年間で分割購入をしたような形で先行取得をしたものでございます。国鉄清算事業団からは地価公示法に基づきます地価公示価格、あるいは国土利用計画法に基づく地価調査価格等を参考にし、かなり土地条件のよさ等などから大変高額な価格提示があったわけでございます。その価格を基準にすることはもちろんでございますが、事業団と再三再四協議を行った結果、平成7年度に当初提示価格をかなり下回る、当時としては私どもの希望する価格に達しましたので、1平方メートル当たり45万円で合意に至り、4年間の分割購入という形で、平成7年9月29日に高岡市と国鉄清算事業団との間に協定書を取り交わし土地開発公社に委託をして取得したものでございます。
本協定、契約書でございますけれども、当時はこのように下がるとは予想はできませんでした。しかし、下がることもあり得るということを、この条項の中に、契約の条項の中に平成8年度から平成10年度までの取得価格については、高岡市の商業地域内の地価公示法に基づく公示価格等の平均地価変動率をもとにして修正を行い決定する旨の一項を盛り込んで契約を交わしたところでございます。
この取り決めに基づきまして、各年度の取得価格を申し上げますと、地価の下落に伴いまして、平成8年度におきましては前年度比 5.6%減の1平方メートル当たり42万 5,000円、平成9年度にはさらに前年度比 7.5%減の39万 3,000円。平成10年度にはさらに前年度比 5.9%減の1平方メートル当たり37万円でもって購入したものでございます。この事業用地は全体を一つの敷地として購入しましたが、駐輪場、街路、駐車場のそれぞれの土地利用の形状を勘案いたしまして、分割を行いまして、このうち駐車場用地につきましては1平方メートル当たり、今御指摘がありましたように39万 5,770円で委託をしていた土地開発公社から購入することとし、今議会に提案申し上げている次第でございます。御理解を賜りたいと思います。
終わりに、土地開発公社のあり方、そして今後どのように運営していくかという御質問にお答えをいたします。
高岡市土地開発公社でございますが、公共用地、公用地等の取得、管理、処分等を行うことによりまして、地域の秩序ある整備と市民福祉の増進に寄与することを目的に設立されたものでございます。用地の取得に当たりましては、高岡市等からの債務保証、業務委託契約に基づきまして事業担当課と十分協議の上業務を執行してまいっておりますし、そのような運営も図ってまいっております。
今後も、市街地再開発や都市施設の整備の推進に必要な土地につきましては、事業によりましては早期に土地問題の解決を要するものがあることから、土地開発公社が市にかわって土地の先行取得を行うことが事業を計画的に進める上で効率的であることも十分考えられるところでございます。このようなことから、今後とも事業の必要度、緊急度の高いものにつきまして、
土地利用計画でございますとか、あるいは資金面をも十分配慮をしながら、土地開発公社を活用し、運営してまいる所存でございます。
以上、答弁といたします。
56 ◯議長(北世七雄君) これをもちまして、個別質問、質疑を終結いたします。
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議 案 の 委 員 会 付 託
57 ◯議長(北世七雄君) ただいま議題となっております議案第1号から議案第40号まで、報告第1号及び報告第2号の各議案は、お手元に配付してあります議案審査付託表のとおり、それぞれ所管の常任委員会に付託いたします。
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請 願 の 上 程
58 ◯議長(北世七雄君) 次に、日程第2 請願第29号及び議案第30号を議題といたします。
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請 願 の 委 員 会 付 託
59 ◯議長(北世七雄君) ただいま議題となっております請願第29号及び請願第30号は、お手元に配付してあります請願文書表のとおり、議会運営委員会に付託いたします。
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休 会
60 ◯議長(北世七雄君) お諮りいたします。
来る12日及び18日は、議案調査等のため休会といたしたいと思います。
これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
61 ◯議長(北世七雄君) 御異議なしと認めます。
よって、12日及び18日は休会とすることに決定いたしました。
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次 会 の 日 程 の 報 告
62 ◯議長(北世七雄君) 次に、議会の日程を申し上げます。
次回の本会議は、来る19日定刻の午後1時より再開し、諸案件の審議を行います。
なお、11日は、午前10時より総括質問を行います。
また、明10日は午前10時より議会運営委員会を、15日は午前10時より民生病院、経済消防の各常任委員会を、16日は、午前10時より建設水道、総務文教の各常任委員会を、17日は、午後1時30分より議会運営委員会をそれぞれ開催いたします。
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散 会
63 ◯議長(北世七雄君) 以上をもちまして、本日の日程は全部終了いたしました。
本日は、これで散会いたします。
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散会 午後5時26分
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