• "都市基盤"(/)
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  1. 高岡市議会 2021-06-02
    令和3年6月定例会(第2日目) 本文


    取得元: 高岡市議会公式サイト
    最終取得日: 2023-05-22
    ↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1                                 開議 午前10時00分   ────────────・─────────────・────────────               開             議 ◯議長(福井直樹君) 皆さん、おはようございます。これより、本日の会議を開きます。  なお、本日は、議場内で上着を脱ぐことを許可いたします。ただし、登壇される際には上着の着用をお願いいたします。  本日の議事日程は、お手元に配付いたしました議事日程(第2号)のとおりでございます。   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━               議  題  の  宣  告 2 ◯議長(福井直樹君) 日程第1 市政一般に対する質問並びに議案第89号から議案第99号までを議題といたします。   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━            一括質問・一括答弁方式による一般質問、質疑 3 ◯議長(福井直樹君) これより、各議員による市政一般に対する質問並びに提出議案に対する質疑を行います。  なお、議員の質問時間は20分以内、答弁を含め60分以内で行うこととなっており、再質問、再々質問及び反問もその枠内となっておりますので、議員及び当局におかれましては、御留意の上、発言されるようお願いをいたします。  再質問に当たっては、答弁に漏れがあるのか、答弁が質問の論旨から外れているのか、または答弁論旨を再確認するためなのか、理由を冒頭に述べた後、発言されるようお願いいたします。  また、当局が反問権を行使される際は、議員の再質問、再々質問に対し、議長の許可を得た上で行っていただきますようお願いをいたします。  通告に従いまして、発言を許します。26番 高畠義一君。       〔26番(高畠義一君)登壇〕 4 ◯26番(高畠義一君) 皆さん、おはようございます。  高橋市長には、12年間本当に御苦労さまでございました。私からは、12年間の感謝の気持ちを込めて、今回2点にわたって質問をさせていただきますので、どうかよろしくお願いを申し上げる次第でございます。  昨年12月定例会におきまして、我が会派の畠議員の質問に答える形で、高橋市長が御勇退の意思を表明されました。熟慮の上での御決断と厳粛に受け止めております。
     市長におかれましては、合併、斎場、北陸新幹線と市政の最重要課題と位置づけられました大型事業にめどがつく中で、当時の橘市長からバトンを受け継がれ、就任当初から、開町400年の大きなイベントや北陸新幹線の開業に向けた取組など、大きな役割を担われました。  そこで、原稿には書いてないんですけど、特に私、印象に残っているのは開町400年でございます。市長が平成21年7月に当選されて間もなく、2か月余りで大きなイベントがあったわけでございます。その間、今日、議場にもおられますけれども、当時の大井正樹議員が議長で私が副議長ということで、私も議長の後について、訳の分からんうちに何か大きなイベントが終わったと。高岡にあれだけのたくさんの人が集まったのは本当に久しぶりかなと思っておったわけでございます。夜になるとけんか山もわざわざ伏木から来ていただいて、本当に大きなイベントとなって大変盛り上がったということを鮮明に覚えておるわけでございます。また、今振り返ってみますと、いろんなイベントがございましたが、雨が降っていても市長が来られたら大概晴れてきたということで、雨男じゃなくて晴れ男の市長じゃなかったかなと、そういうふうに今感じておるわけでございます。  それでは質問に入ってまいります。  新幹線開業後は、飛越能の玄関口として北陸新幹線、新高岡駅の利用促進を図る中で、高岡の魅力を県内外にPRし、交流人口のさらなる拡大に努められました。  そして、何より特筆すべきは、先人から受け継がれてきた歴史・文化資産やものづくりの伝統に光を当て、その価値を高め、まちづくりに反映されたことであり、その結果、高岡の文化力、地域力を向上させた功績は誠に大きいものがあると思います。また、新高岡駅や高岡駅周辺の整備、高規格道路の整備、高岡やぶなみ駅開業に伴う周辺整備など都市整備を進められるとともに、戸出、中田、伏木地区の各コミュニティセンターの建設、福岡駅前土地区画整理など、地域の活性化にも目を配られました。  一方で、財政健全化新型コロナウイルス感染対策が、市政後半の市長の手腕の発揮どころとなりました。平成29年度に約40億円の構造的財源不足が見込まれ、その解消のためにここ数年厳しい財政運営が続き、ようやく令和3年度予算編成において収支均衡達成に一定の見通しが立ったとのことであり、不断の努力の下で、市長には苦しい決断に迫られた場面もあったと推察されます。  あわせまして、公共施設の再編にも早くから取り組まれ、令和2年度には、将来の公共施設整備・改修に備え、市債発行額の抑制を図るための基金10億円を積み立てられました。市長の強い意思の下、今後の健全な財政運営のために道筋をつけられたことを大きく評価するものでございます。また、いまだ感染の収束が見込めない新型コロナウイルス対策には15か月予算を編成するなど、切れ目ない対応に全力を傾注されたことに感謝をいたします。  本市では、人口減少、高齢社会が急速に進んでおりまして、さらにコロナ禍の状況下で経済活動や市民の生活、行動が大きな岐路に立っております。中心市街地の活性化や大型公共施設の在り方など、本市に残された課題はまだまだありますが、決して先送りではなく、今後の市政運営のスムーズな移行のために頑張ってこられてのことと思っております。  高橋市長は、北陸新幹線利用促進学校再編統合などでの攻め、財政健全化新型コロナ対策などでの守り、地方創生、呉西6市連携、ごみや消防広域化などの調整と、この12年を振り返って非常にバランス感覚のある市長であったと、その行政手腕を高く評価するものでございます。  今定例会をもって市長の職を辞されることは誠に残念ではありますが、市長が尽力されました高岡市勢発展の道筋を汚すことなく、私たち議員も市民の皆さんや市職員と共に、引き続き前に向かって次世代につないでいきたいと思っております。  そこで、市長最後の市議会に当たりまして、これまでの高岡市政の取組を振り返って、思っておられること、また、今後の市政に期待すること、この2点について伺ってまいります。  高橋市長には、この12年間本当に御苦労さまでございました。人生100年時代とも言われております。今後の御多幸と御活躍を我が会派としても心からお祈りして、私の質問とさせていただきます。  ありがとうございました。   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━               答             弁 5 ◯議長(福井直樹君) 当局の答弁を求めます。市長 高橋正樹君。       〔市長(高橋正樹君)登壇〕 6 ◯市長(高橋正樹君) 高畠議員の一般質問にお答えをいたします。  議員からは、私のこれまでを様々に御評価いただきまして、またおねぎらいを賜りました。誠にありがとうございます。  せっかくの機会を頂戴いたしましたので、少し長めになるかもしれませんけれども、思いを述べさせていただきたいと思います。  開町400年の記念すべき当日のお話がございました。その日の晴れがましい1日を思い出しております。私が市長に挑戦いたしました第1回目にパンフレットを作ったわけでありますけれども、そのパンフレットのタイトルには「元気創造!「ふるさと高岡」」と表現しておりました。  「元気」には、市民の皆さんがそれぞれの自らの個性や能力を発揮して、積極的に、元気に活動を展開する姿を思い描いておりました。この考えは、市民と共につくる共創のまちづくりとして、私の市政運営手法の基本となりました。  「創造」には、豊かな自然、特色ある歴史や文化、その中で育まれました生活や産業など、高岡の持つ資源や資産を活用し、市民がその創造的な力で新たな価値を生み出していく姿をイメージしておりました。この考えは、高岡の将来像を導く理念として、文化創造都市市民創造都市の提案に結実いたしました。  市長として登庁いたしまして、初めて入った部屋で私を迎えてくれましたのは、彫刻家の北村西望翁97歳の書、「創造開拓」と記されておりました。「元気創造!」を訴えてきた私にとって、この書との出会いは必然であったのかと思い、大いに感激いたしました。97歳にしてなお気迫にあふれ、つくり拓くことにかける北村西望翁のエネルギーを感じながら、時に励まされ、時に厳しく諭され、毎日を過ごしてまいりました。  市長に就任いたしました私が直面した課題は、まず開町400年を迎え、歴史・文化を基本としたまちづくりを進めること、そして、5年後に迫った北陸新幹線開業を契機に都市構造の転換を図ること、この2つであると思い定めました。  平成18年にユネスコ世界文化遺産に挑戦いたした近世高岡の文化遺産群は、高い評価をいただきながらも、開町400年を迎えるその時点では登録されるには至っておりませんでした。このため、まず各歴史的・文化的資産の価値を確認することから再出発し、「まちを「磨き」、魅力を「つなぎ」、未来を「創る」」を合い言葉に新たな取組を始めることといたしました。  高岡の歴史・文化は、現在も生きていることに意義があると思います。鋳物や漆器などの伝統工芸技術は今も産地を形成しており、一貫した生産活動により新たな経済価値を生み出しております。また、祭りやお茶、お花、能や謡曲などの伝統文化は、日常の生活の中にしっかりと受け継がれております。これを踏まえて、歴史まちづくり計画文化創造都市高岡推進ビジョンを策定し、歴史・文化面での施策の方向性を定めましたが、高岡の大切にしてきた歴史・文化資産に磨きをかけ、全国有数の歴史都市としての歩みを加速してまいりました。国指定史跡高岡城跡、金屋町の重要伝統的建造物群保存地区、国名勝「有磯海」、高岡御車山祭のユネスコ無形文化遺産登録、そしてこれら磨かれた個々の資源を「つなぎ」「創る」ことで「加賀前田家ゆかりの町民文化が花咲くまち高岡」というストーリーが日本遺産として認定されるなど、高岡の歴史・文化がまちの魅力として国内外に認められたことを市民の皆様と共に喜びたいと存じます。  一方、北陸新幹線の開業へ向けて、新高岡駅及び高岡駅を中心に広域、日常の2つの交通結節拠点の整備が進み、これからの都市構造の在り方として、コンパクト・アンド・ネットワークまちづくりを打ち出しました。新高岡駅、高岡駅両駅を結び、まちなかや歴史的町並みへ延びる都心軸に沿って高次都市機能の集約を進めるとともに、増大する交流人口を受け止める観光、文化の拠点として高岡御車山会館や藤子・F・不二雄ふるさとギャラリーなどの整備が進みました。  そして、平成27年3月には、いよいよ半世紀にわたる市民の夢であった北陸新幹線が開業いたしました。その記念すべき瞬間に立ち会うことができたことは、大変誇らしい出来事でありました。市民の皆様も同じ思いでこの日を迎えていただいたことと存じます。  新幹線の開業に合わせて、高速道路網をはじめとした交通ネットワークや、新幹線から各地への交通アクセスの整備を進めてまいりました。これらを背景にオフィスパークやICパークなどに企業立地が集積し、ものづくり分野創造的取組が進んでまいりました。このような都市の強みによって人や物の流れが活発になり、新しい素材やデザインや異なる分野とのコラボレーションが導入されるなど、新事業、新商品の開発、海外への展開が図られました。高岡固有の伝統や文化に内在する、そのうちにある革新性や創造力が多様な交流に触発され、ものづくりを刺激し、新たな産業創造に至ったものと頼もしく思っております。  また、単に物をつくるということだけではなく、その過程を、プロセスを見せ、体験してもらうことを通じて、新たな経済価値、特に観光分野での価値の創造、創出が進んでおります。さらには、重要伝統的建造物群保存地区などの古民家をリノベーションした体験宿泊施設や個性的な飲食店、ショップなどがオープンするなど、訪れた人がまちを楽しむための環境が整ってまいりました。高岡が歴史や文化を通して人々に来てもらい、風情に浸るまちに生まれ変わってきたことを大変うれしく思っております。  令和の時代となり、これまで万葉のふるさとづくりを進めてきた高岡には追い風となっております。市の北部地域、越中万葉の舞台となった伏木台地一帯において、万葉集研究のメッカである万葉歴史館リニューアルオープン重要文化財「勝興寺」の修理完成を見ました。今後、越中国分寺など重層的な歴史・文化資産の環境整備に取り組み、古代から近世、近代にかけての高岡の歴史に連続性と厚みが増すように努めてまいりたいと存じます。  ポストコロナ社会に向けて、地方のよさが見直されております。このときこそ高岡は、築いてきた都市の強みと、磨いてきたまちの魅力を最大限に活用して、関係人口、交流人口の拡大を促し、移住、定住を推進する地方創生の歩みを確かなものにしていかなければなりません。  今、総合計画第4次基本計画の策定を進めております。これまで地方創生の柱としてきたまち・ひと・しごとづくりの成果を踏まえ、これらを生かす「ひとの力」に着目し、市民が主役のまちづくりを進めることで、「市民創造都市 高岡」の実現、すなわち時代に応じた変革に取り組むことで、将来にわたって持続可能で進化し続けられるまちを実現することを期してまいりたいと存じます。  これまで市行政を運営するに当たり、私を支える職員の皆さんと思いを共有し、企画し、実践してまいりました。課題は常に現場にあり、その解決方法も現場にあります。職員には、常に現場で市民の声に耳を傾けることをお願いしてきました。就任早々提案した新産業創造プラットフォームというプロジェクトがございますが、これは商品開発や市場開拓もさることながら、言わば前垂れ精神で、職員が企業や市場の現場に出かけ、経済の実態を肌で感じ、市民の生の声に触れて一緒に考えるということを意図したもので、職員はよく理解をしてくれ、頑張ってくれたと思います。全国的に見てもその当時低い水準であった創業比率──新しい企業を起こすということでありますが、創業比率が全国水準を超えるにまで至ったことは、もちろん事業者の皆さんの御努力によるものでございますが、職員も頑張ってくれたと思い、誇らしく存じます。  職員には引き続き、行政サービスを提供する行政側の論理だけではなく、サービスを受ける市民の側の論理にも思いを致し、常に市民の目線、立場で考え行動すること、市民から信頼を得られる市役所、職員であることを期待したいと存じます。  次に、今後の市政に期待することということでございます。  まずは、新型コロナウイルスの感染症についてでありますが、現在も全国で猛威を振るっており、また世界でもなかなか収まるところを知らないわけでありますが、我が国では国、地方を挙げて、この1年間、感染防止対策と経済対策の両面で各般にわたる対策を講じてまいりました。しかしながら、感染の拡大は第4波に達し、今、人流を止めるとの強力な取組の下で一定の落ち着きは見せておりますものの、最終的な収束は、残念ながら今後に委ねざるを得ない状況であります。  現在、新型コロナウイルス接種感染拡大防止の要とされる状況の下で、まずは優先順位の高い65歳以上の高齢者などへのワクチン接種が進められております。政府が目標とする7月末までの完了に向けて懸命な取組が行われておりますが、高岡市をはじめとして各自治体でもおおむね見通しが立ったものと考えております。今後、64歳以下の国民にもワクチン接種が行き渡り、我が国において新型コロナウイルス感染症の収束への道筋を確かなものにしていく必要がございます。引き続き、ワクチンの適正な配布、供給を前提として万全を尽くしてまいりたいと存じます。  その上で、これまでの経過を学習、検証しながら、リバウンドを繰り返す状況も見られております。そのような過程を、経過をしっかりと学び、そして検証して感染拡大防止対策に万全を凝らし、市民の安全・安心な生活を取り戻す、傷んだ我が国経済、地域経済の回復進展を図る、そのために全力を挙げなければならないと存じます。  新型コロナウイルス感染症は、これまで地球規模で進んできた、言わば地殻変動とでも言うべき変化を加速することになりました。すなわち、ポストコロナ時代の到来に向けて、リモート・非接触社会の構築やSDGsの目標達成を図るべく、5G技術の活用などのデジタルトランスフォーメーションの推進、水素エネルギーの活用をはじめとするカーボンニュートラルの推進など、新たな課題に対し、革新的で創造力ある新たな挑戦が求められております。  ポストコロナ社会では、大都市圏と地方圏の関係をはじめとする国土構造にも大きな変革が予想されます。利便性や効率性を志向する、目指す過密な都会を離れ、地方での生活、経済、文化などが持つ安全で安心な、そして多様性や快適性を志向する、そのような時代が訪れると確信いたします。GDPに象徴されるような物の豊かさだけではなく、暮らし方、生活の質、最近ではGDWという、グロス・ドメスティック・ウェルビーイングですか、そういう言葉も言われるようでございます。このような生活の質、暮らし方の在り方が重要視される本来の意味での人間社会、共感社会が求められてまいります。まさに、集中、集権ではなく、自立、分権の地方の時代が改めて認識され、新しいステージを迎えることとなります。地方創生の下、地方圏においてもまち・ひと・しごとづくり、なかんずく、特に「ひと」の視点が重視される時代が訪れます。  高岡市が目指す都市の将来像「市民創造都市 高岡」は、ポストコロナ社会に求められる大きな潮流を先取りしたものと言えると思います。人口減少という構造的な変化が進む中、少子・高齢化に対応した新しい社会システムや働き方の構築、北陸新幹線のさらなる活用による交流人口・関係人口の拡大、移住・定住の促進、歴史・文化を生かしたシビックプライドの向上と観光まちづくりの推進、中心市街地の活性化、LRT等の地域の足・公共交通の充実、地域百年の大計とも言うべき教育改革などなど、高岡市が直面する課題は、これまで進めてきたとはいえ、まだまだ多くの課題に直面しております。市民をはじめ、企業、団体、学校など様々な主体──ステークホルダーと言うようでございますが、様々な主体がこれら市の課題、地域の課題に率先、主体的に取り組む共創のまちづくりの実践によって、「未来を拓く子ども、挑戦する若者がきらめく、市民創造都市 高岡」が構築されることを心から願っております。  これらを、これから新たな体制に委ねることになってまいりますけれども、改めてこれまでお支えいただいた皆様に、議会の皆様、市民の皆様、多くの企業、団体の皆様方、全ての方々に改めて感謝を申し上げまして、答弁とさせていただきます。  どうもありがとうございました。   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 7 ◯議長(福井直樹君) 20番 金平直巳君。       〔20番(金平直巳君)登壇〕 8 ◯20番(金平直巳君) 高橋市長さんへの最後の質問となります。  今回は9項目について質問したいと思います。  まず、地域経済を支えている中小事業者への支援についてお聞きいたします。  新型コロナ感染拡大緊急事態宣言まん延防止等重点措置経済的影響は全国に及び、特定の業界、業種だけでなく全ての中小事業者に深刻な打撃となっています。コロナ禍による売上減少で苦しむ中小事業者への支援が緊急に求められています。  そこでまず、2回目の持続化給付金並びに家賃支援給付金の支給を強く国に要請をしていただきたいと思います。  また、県と連携して、高岡市独自の給付金等の直接支援をお願いしたいと思います。  また、現在の住宅リフォーム助成制度住宅リフォーム全体に対象を広げた助成制度に改善をして、仕事づくりにつなげていくように求めたいと思います。  地域経済の振興に緊急な対応が求められている事業承継の取組の強化に向けた見解をお聞きします。  次に、コロナ禍の下での市民生活への支援策の強化についてお聞きします。  まず、コロナ禍で仕事や収入が減り、生活に困窮している多くの人たちへの支援策として、一律10万円の給付を国に要請をお願いしたいと思います。  次に、国保税の引下げであります。  3月定例会で私は、8億7,000万円の国保基金の一部を活用した国保税の引下げを提案いたしましたが、残念ながら当局の答弁は否定的でありました。全国各地では、基金の一部を活用した国保税の引下げを実施している自治体は存在をしています。  コロナ禍で納税に苦しむ国保加入者の痛切な声を真摯に受け止めていただき、高過ぎて払えない国保税の引下げを、8億7,000万円の国保基金の一部を有効に活用して実施されるよう求めます。  第3に、新型コロナウイルス感染症対策についてお聞きします。  まず、新型コロナワクチンの安全、迅速な接種についてであります。  ワクチン接種の予約をめぐって、電話が全くつながらず、多くの高齢者から市への厳しい批判や落胆の声が聞かれます。「一日中電話しても全くつながらない。心が折れてしまった」「ワクチンの接種が本当にできるのか、不安でたまらない」「予約の方法をすぐに改善をしてほしい」などの痛切な声を聞いています。  ワクチン接種を迅速に進める上で、現場の実態をリアルに把握し、ネックとなっている問題をつかみ、ワクチンの安定的供給と自治体への全面的支援という国の責任を果たすことが今緊急に求められています。  この観点から、ワクチンの供給スケジュール、配分量について、確定日付で速やかに示すよう国に要請すべきと思います。  医師、看護師の確保、保冷バッグ、注射器等の機材の確保など、接種体制の支援の強化を国、県に要請をしていただきたいと思います。  また、集団接種のためにクリニックを休診することへの補償を含め、医療従事者への適切な報酬を確保するよう国に要請すべきと思います。  また、集団接種会場のさらなる増設が必要と考えますが、見解をお聞きします。  全国各地で、インターネットに接続できない人に自治体が申込みを手伝う事業が広がりを見せています。ぜひ検討をお願いしたいと思います。  感染拡大を封じ込める上で重要なPCR等検査の抜本的強化についてお聞きします。  射水市の障害者支援施設でのクラスターの発生後、県はようやく高齢者施設等へのPCR検査を実施する方針を打ち出しました。  そこで、高齢者施設、保育園、小中学校の職員への頻回検査の実施を国、県に要請をしていただきたいと思います。  この項の最後に、高岡市民病院へのコロナ後遺症外来の設置を求める見地からお聞きいたします。  2020年2月以降、倦怠感、頭痛、強い疲労感、食欲不振などの症状が長引いたり消えたりしている人たちが国の内外でも増えています。後遺症のために失業した事例も発生しており、重大な社会問題にもなっています。  このようなコロナ後遺症に悩む人たちを対象とする専門外来を設置する医療機関が増えています。高岡市民病院でもぜひ検討を求めたいと思います。  教育行政について4点お聞きします。  コロナ禍の下での小中学生の心のケアについてであります。  新型コロナウイルスによる世界的なパンデミックが発生している中で、急激な環境変化の下で子供たちは強いストレスを抱え、不安な状況になっています。  WHO(世界保健機関)は世界中の保護者に向けてアドバイスを発信しております。子供と1対1の時間を取ること、子供に対して肯定的な対応を行うこと、焦らずにストレスマネジメントを行うことなど、示唆に富んだアドバイスを行っています。  コロナ禍の下での小中学生の心のケアに十分な対応をお願いしたいと思いますが、見解をお聞きします。  コロナ禍の下での安心・安全な学校給食について、現場では多大な努力が行われておりますが、見解をお聞きいたします。  災害時の避難拠点となる小中学校の体育館へのエアコンの設置について、国の財政支援を求めながら早めの対応を期待しておりますが、見解をお聞きします。  図書館行政についてお聞きします。  まず、昨年度、市民から寄せられた図書館に対する要望内容とそれに対する対応状況をお聞きします。  日本図書館協会の図書館員の倫理綱領は、「図書館員は、社会の期待と利用者の要求を基本的なよりどころとして職務を遂行する」ことや「図書館員は利用者を差別しない」こと、さらに「図書館員は利用者の秘密を漏らさない」こと、「図書館員は住民や他団体とも協力して、社会の文化環境の醸成につとめる」ことなど12項目をうたっています。  そこで、この倫理綱領を踏まえて、市民に愛され、信頼される図書館づくりに向けた御決意をお聞きいたします。  福祉行政について3点お聞きします。  経験豊かな保育士の能力、貢献を適正に評価し賃金に反映させることなど、保育士の処遇改善を含めた保育の質の向上の取組の強化を求めるものであります。  高齢者等への音楽療法の普及についてお聞きします。  音楽療法とは、音楽が持つ生理的・心理的・社会的働きを用いて、心身の障害の回復、機能の維持改善、生活の質の向上や行動の変容などに向けて、音楽を意図的、計画的に使用することです。音楽療法士は、適切な音楽を選び、その音楽の力を用いて対象者のケアを行います。  現在、音楽療法は、認知症、リハビリテーション、がん治療、緩和ケアなど様々な医療現場で実施され、多職種と連携、協働しながらその効果を発揮しています。ぜひ音楽療法の普及に尽力をいただきたいと思います。見解をお聞きします。  3月定例会で値上げされた介護保険料について、コロナ禍の下で年金削減や消費税増税で苦しむ高齢者から多くの不満が聞かれます。この状況を真摯に受け止めていただき、介護保険料の減免を積極的に実施していただきたいと思います。  浸水対策であります。  気象庁は、線状降水帯の形成を盛り込んだ、顕著な大雨に関する気象情報を今年の梅雨期から新たに発表します。線状降水帯は、積乱雲の連続発生で同じ場所に雨を降らせ続ける現象です。昨年7月に九州を中心に大きな被害をもたらした豪雨や2018年の西日本豪雨などで確認され、激しい豪雨被害の要因の一つとされています。  防災という観点から、線状降水帯の危険性を簡潔で分かりやすく迅速に市民の皆様に伝達することが極めて重要と考えますが、見解をお聞きします。  京田地内のアンダーパスの冠水対策についてお聞きします。  近年、ゲリラ豪雨の多発の中で冠水被害も多発しています。冠水警報装置、注意喚起看板、水深表示、路面標示、地点名称板の設置、停電対策など万全の対応が必要と思いますが、取組の現状をお聞きします。  空き家対策でありますが、小矢部市での廃屋の火災事例を踏まえた空き家の防火対策の強化をお願いしたいと思います。  次に、多くの市民が願っているコミュニティバスの全市的運行についてお聞きします。
     「安心して運転免許を返納できるように、一日も早くコミュニティバスを運行してほしい」、こういうふうな切実な声が急速に広がっています。当局が実施されましたアンケートでもコミュニティバスの運行を願う意見が数多く見られたことは注目されます。  6月2日、市長宛てに、コミュニティバスの全市的な運行を求める約800名分の署名簿が提出されました。今後も署名は広がると思います。  このような市民の切実な声を真摯に受け止めていただき、コミュニティバスの全市的規模での運行を真剣に検討をいただきたいと思います。  最後に、感染対策と両立しない東京オリンピック・パラリンピックの中止を国に要請することについて質問します。  新型コロナウイルスの感染拡大が止まらない中、「五輪は中止し、コロナ対策に集中してほしい」との声が急速に高まっています。5月15日から16日に実施されました共同通信社など4社の世論調査で、東京オリンピック中止・延期を求める声は約7割にもなっています。  6月2日の衆議院厚生労働委員会での日本共産党の宮本徹議員への答弁で、政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会の尾身会長は、「一体何のためにこのオリンピックを開催するのかという明確なストーリーというか、いかに感染のリスクを最小化するということをパッケージで話をしないと国民は協力しようと思わない」、このように発言しています。  東京五輪の中止を求める理由は、第1、ワクチン接種が間に合わないこと、第2、アスリートのフェアな大会にならないこと、第3、医療従事者を東京五輪のために医療現場から引き剥がし集めることは許されないこと、この3点であります。このまま東京五輪を強行すれば取り返しのつかない事態となって、日本が五輪パンデミックの発信地にもなる心配があります。  市長が東京五輪の中止を国に要請すべきと思いますが、答弁を求めます。  以上で私の質問を終わりますが、3期12年にわたり、私、毎回、高橋市長さんに質問をしてまいりました。盛りだくさんの質問で大変だったと思いますが、その御苦労をねぎらって、私の質問を終わります。   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━               答             弁 9 ◯議長(福井直樹君) 当局の答弁を求めます。市長 高橋正樹君。       〔市長(高橋正樹君)登壇〕 10 ◯市長(高橋正樹君) 金平議員の一般質問にお答えをいたしてまいります。  私からは3点お答えいたしますが、まずコロナワクチンの関係でございます。  供給スケジュール等についての国への要請でございますが、その前にといいましょうか、現在、希望する全ての高齢者が7月末までに2回のコロナワクチン接種ができますよう、その体制を整えております。予約状況について大変御心配をおかけしておりましたが、今週に入りましてといいましょうか、ここに来て大分見通しが落ち着いてまいったように思います。集団接種の本格的な実施など、接種量が増えた、予約枠が増えたということもございまして大分落ち着いてきていると思います。空きもできてまいりましたので、確認できましたので、私も先日予約をいたしたところでございます。御高齢者の皆様、安心して落ち着いて予約を取り、積極的にワクチン接種に進んでいただきたいと思います。  そこで、今後、64歳未満の方々への接種も見通されているわけでございますが、このワクチン接種を円滑に推進するには、お話ありましたような接種スケジュールに応じたワクチンの安定供給が大変重要でございます。  私も先般、県と市町村長とのワンチーム会議などがございましたが、そこでもワクチンの供給を定期的にといいましょうか、現場にきちんと届くようにお願いをしたところでございますし、先月14日の「ワンチームとやま」連携推進本部会議では、ワクチンの安定供給体制の構築が各市町村長さんからも議論が出まして、いろんな議論がございまして、その後、県から速やかに国に対する要望が行われ、ワクチンの供給数や時期に一定の改善が見られたところであります。また、ワクチンの在庫を安定的に管理することができるよう、高岡市のディープフリーザー──冷凍庫ですけれども──の追加配備をお願いしておりまして、去る5月31日には配備したところでございます。  コロナ禍に対し市民の安全・安心を提供するためには、希望する全ての世代の方々に対しワクチン接種を円滑に進めることが肝要でございます。これからも国、県に対し、ワクチンの安定供給について要請してまいりたいと存じます。  次に、集団接種会場の増設をということでございました。  今ほども述べましたが、集団接種についても取り組んでおります。本市の接種体制は、各医療機関と連携して個別接種を基本としつつ、市民ニーズに応じた多様な接種機会を確保するため、集団接種会場を設置することといたしております。まずは先月29日の急患医療センターを皮切りに、御旅屋セリオ内に集団接種会場を常設いたしておりまして、明日12日以降、毎週木曜の午後及び土曜、日曜の午前、午後を通じて約1万2,000回分の接種枠を確保したところでございます。  さらに、県においては、県西部地域を対象とした集団接種会場を設けるとのことでございまして、高岡市内でも設置することが発表されてございます。この県の集団接種会場の活用も含めまして、市民の接種機会の拡大に努めてまいりたいと存じます。  次に、東京オリンピック・パラリンピックの中止を国に要請すべきではないかというお問いででございます。  現在、政府関係機関やIOC、またJOC等においては、東京2020大会の開催に向けて取り組んでおいでと承知をいたしております。その際には新型コロナウイルスの厳格、万全な感染防止対策を講じることは当然のものと存じております。  私からは以上でございます。その他の質問につきましては担当の部局長からお答えをいたします。 11 ◯議長(福井直樹君) 産業振興部長 福田直之君。       〔産業振興部長(福田直之君)登壇〕 12 ◯産業振興部長(福田直之君) 私からは、大きな質問の1項目め、地域経済を支えている中小事業者の支援についての3点についてお答えをいたします。  まず1点目、持続化給付金家賃支援給付金の2回目の支給を国に要請をとのお尋ねにお答えいたします。  持続化給付金家賃支援給付金につきましては、新型コロナウイルス感染症の拡大により大きく影響を受けている事業者の事業継続を下支えするため、昨年度、国において実施されていたものでございます。本市ではこれまでも全国市長会を通じて、こうした持続化給付金の複数回の給付等について、国に対し要請を行ってきたところでございます。  本市といたしましては、国の経済対策の動向や新型コロナウイルスワクチン接種の本格化に伴う社会経済活動の状況など、引き続き地域経済の影響などを注視しながら、必要に応じて国への要請等も含め適切に対処してまいりたいと考えております。  次に2点目、県と連携して、高岡市独自の給付金支給等の中小事業者への直接支援をとのお尋ねにお答えいたします。  本市では、今年度より市独自にマル経融資に対する利子補給制度を創設するなど、金融支援の強化を行ってまいりますとともに、新しい生活様式に対応する新商品の開発やオンラインによる販路開拓等に取り組む事業者への支援など、国、県の支援策などとも連携しながら事業者の取組を後押ししているところでございます。  本市といたしましては、引き続き国、県の支援策との連動性や本市施策とのバランスなどを考慮しながら、事業者へのより効果的な支援となりますよう、適時適切な対策を講じてまいりたいと考えております。  次に、この項目の4点目でございます。事業承継の取組の強化とのお尋ねにお答えいたします。  本市ではこれまで、融資制度や企業立地助成制度におきまして事業承継に取り組む事業者を対象とした支援措置を講じますとともに、支援機関と連携して事業承継セミナーを開催するなど、市内事業者の円滑な事業承継が促進されるよう努めてきたところでございます。  今年度もさらに、事業承継を契機に新たな取組を行う事業者への支援を創設いたしましたほか、金融支援として県の事業承継に係る融資を利用した事業者に対し、保証料を補給する支援制度を市独自に創設したところでございます。また、首都圏をはじめとする県外の事業者と市内事業者とのマッチング機会を創出するため、市内外の事業承継案件の掘り起こしを進めることとしております。  引き続き、企業訪問やヒアリング等を通じて、事業承継に関する課題、ニーズの掘り起こしに継続的に取り組み、国や県、関係機関等と連携し、中小企業や小規模事業者の円滑な事業承継に向けて積極的に取り組んでまいりたいと考えております。  私からは以上でございます。 13 ◯議長(福井直樹君) 都市創造部長 赤阪忠良君。       〔都市創造部長(赤阪忠良君)登壇〕 14 ◯都市創造部長(赤阪忠良君) 私からは3点についてお答えいたします。  初めに、1項目め、地域経済を支えている中小事業者の支援についての3点目、住宅リフォーム助成制度を充実し、仕事づくりをについてでございます。  本市では、「良質な住宅ストックの形成と適切な維持管理の推進」「定住の促進」「空き家等対策の推進」に向け、市内全域を対象とする木造住宅耐震改修支援事業をはじめ、令和元年度には、耐震改修、三世代同居、断熱リフォーム助成対象エリアをまちなか区域から居住誘導区域に拡大するなど、制度の充実に努めてきたところでございます。  加えて、昨年度には、空き家の賃貸活用の促進を目的として空き家賃貸活用支援事業を創設しまして、さらなる空き家の流通、活用の促進を図ったところでございます。今後とも多くの方々に御利用いただき、リフォームが促進されますよう、市民、そして事業者に対しまして、様々な機会を捉えまして広くPRに努めてまいりたいというふうに考えております。  次に、6項目めの浸水対策についての2点目、京田地内のアンダーパスの冠水対策についてお答えいたします。  京田地下道の冠水対策については、速やかに排水できますよう複数の排水ポンプを設置するだけでなく、地下道内の路面や壁面への水深表示に加えまして、回転灯や電光標示で通行止めを通知するなどの対策を講じておるところでございます。  また、停電を含む冠水時におきましては、現場に到着しました職員が通行制限を行いますとともに、可搬式の排水ポンプによります緊急排水を行うなどの体制を整えておりまして、アンダーパスの冠水対策に万全を期してまいりたいというふうに考えております。  次に、7項目め、空き家対策について、小矢部市の廃屋の火災事例を踏まえた空き家の防火対の強化についてでございます。  本市では、高岡市空家等の適切な管理及び活用に関する条例に基づきまして、火災が誘発されるおそれのある管理不全の空き家の所有者等に対しまして、適正に管理が行われますよう助言、指導に努めておるところでございます。  また、空き家の防災、防犯等の諸問題に対応するため、高岡市空家等対策計画に基づきまして庁内関係課で構成いたします空家等対策庁内連絡会議を設けておりまして、消防本部とも管理不全な空き家に関する情報を共有するなど、空き家の防火対策の強化に向けた連携を図っているところでございます。  本市といたしましては、引き続き所有者による空き家の適正な管理の必要性について訴えるだけでなく、所有者、さらには広く市民の皆さんにお知らせし、空き家の状況に応じまして庁内で連携を図り、条例に基づき適正な対応に努めていきたいというふうに考えております。  以上、私からの答弁とさせていただきます。 15 ◯議長(福井直樹君) 福祉保健部長 川尻光浩君。       〔福祉保健部長(川尻光浩君)登壇〕 16 ◯福祉保健部長(川尻光浩君) 私からは9点お答えいたします。  大きな柱の2番目、コロナ禍の下での市民生活への支援策の強化について2点お答えいたします。  生活困窮者への一律10万円の給付を国に要請をについてお答えいたします。  本市においてはこれまで、新型コロナウイルス感染症の影響により生活に困窮する方への支援策として、住居確保給付金の支給や国民健康保険税の減免等、様々な支援に取り組んでまいりました。また、国では新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金の支給、社会福祉協議会では緊急小口資金等の特例貸付け等、一人ひとりの生活状況に応じた幅広い制度を設けております。  現在、国では生活困窮者への新たな追加支援として、住居確保給付金や特例貸付けの申請受付期間の延長等、重層的セーフティネットによる支援施策を進めることとしており、本市といたしましては円滑な実施に向け、制度の周知に努め、迅速に対応してまいりたいと考えております。  このように、生活に困窮する方々に対しては様々な支援策が講じられているところでありまして、市としては、相談窓口において、就労や家計状況等、個々の生活状況や困り事を具体的に把握し、必要な制度につなげる等、その方に合った対応が重要であると考えております。  2点目、国保基金の一部を有効活用して国保税の引下げをについてお答えいたします。  国保の財政調整基金については、年度によって生じる収入と支出の不均衡を調整するために活用していきたいと考えております。本市の国保事業においては、被保険者数の減少による保険税の減収や、1人当たりの保険給付費の伸びに伴う後年度の国保事業費納付金の高止まりが懸念されるため、将来にわたって持続可能な制度の安定的運営を図るためには、基金を一定額保有しておく必要があると考えております。  なお、保険税の減免については、所得の少ない世帯に対し、1人当たり課税される均等割と、世帯ごとに課税される平等割の2割、5割、7割の軽減を行っており、加えて、被災者や失業等により所得が前年に比べて著しく減少した方などに対する減免を行っているところでございます。さらに、昨年度に引き続き、新型コロナウイルス感染症の影響により事業収入等が減少する見込みの方に対する減免を今年度も実施するところでございます。  新型コロナウイルス感染症に係る減免については、5月に開催した高岡市国民健康保険運営協議会において、「対象世帯全てが制度適用されるよう、その周知に努めるなど、丁寧な対応を行っていただきたい」との意見を付した答申を受けたところでございます。この答申を踏まえて、まずは7月に発送する納税通知書に制度内容を記載したチラシを同封し、国保に加入する全世帯に送付するなど制度の周知に努め、被保険者の負担軽減を図ってまいりたいと考えております。  続いて、大きな柱、新型コロナウイルス感染症対策についてのうち中項目、新型コロナワクチンの安全、迅速な接種について3点お答えいたします。  1点目、医師、看護師の確保、保冷バッグ、注射器等の機材の確保について国、県に要請をについてお答えいたします。  本市においては、7月末までに希望する全ての高齢者への接種完了に向け、医師会等と連携を図りながら個別及び集団接種での接種機会の拡大に取り組んでおります。本市が接種予約を開始した5月6日時点と比べ、6月7日現在、約4万7,000回の接種機会を拡大したところでございます。  現在、さらなる接種機会の拡大に向けた取組を進めているところでございます。市内医療機関においては、個別接種への協力のみならず集団接種についても御協力をいただいております。また、これに加えて、市内の大規模事業所に常駐する看護師の派遣や求人募集等により、集団接種会場の運営についても医師や看護師の確保について一定のめどが立っているところでございます。また、保冷バッグや注射器等の機材についても、必要数は十分確保できている状況でございます。  続いて、中項目の2番目、クリニックを休診することへの補償を含め、医療従事者への適切な報酬を確保するよう国に要請をとの質問にお答えいたします。  現在、国においては、新型コロナウイルス感染症緊急包括支援交付金を通じ、医療機関向けに様々な方策を講じているところであります。その中で個別接種においては、時間外や休日の接種費用に対する上乗せ措置を行うとともに、一定の接種回数を超えた場合に対する新たな財政支援を設けているということでございます。加えて、一定の基準を超える個別接種を実施する医療機関または集団接種会場に医師や看護師を派遣する医療機関に対し、財政的支援として、医師及び看護師の接種に要する労働時間等を基準に所要の額を交付することとしております。  続いて、3点目、インターネットに接続できない人に市が申込みを手伝う事業の実施をについてお答えいたします。  5月6日から接種予約を開始して以来、多くの高齢者の方々の予約が殺到し、電話がつながりにくいことにより大変お手数をおかけしていることに対して、誠に申し訳なく思っております。  本市では、予約の改善には、まずは接種機会を十分に確保することが肝要と捉え、医療機関への協力を仰ぎながら接種機会の拡大に努めているところでございます。また、5月18日の予約再開に当たって、インターネット等による予約が困難な方に対し電話優先予約枠を設定するとともに、本庁や保健センターにおいてインターネット等による申請相談があった際には、操作方法についてサポートを行ってきたところでございます。さらには、ホームページやLINEのみならず、ケーブルテレビにおいて本日の予約状況を案内したり、新聞広告により予約枠の拡大情報を発信したりするなど、インターネット環境がない方々においても落ち着いた行動が取れるよう情報発信に努めてきたところでございます。  これまで高齢者の接種予約に当たり、親族のみならず多くの市民や自治会、地域の事業者等の方々の自発的な御協力をいただいたことに対し、深く感謝申し上げます。希望される市民の方々に対する接種機会は十分確保していることに御理解いただくとともに、今後とも接種枠の拡大に努めてまいる所存であり、慌てることなく予約いただきますようお願い申し上げます。  次に、大きな項目のうちの中項目、PCR等検査の抜本的強化についてのうち、高齢者施設、保育園、小中学校の職員への頻回検査の実施を国、県に要請をについてお答えいたします。  国の検査体制の拡充に向けた指針では、「地域における感染状況を踏まえ、感染拡大を防止する必要がある場合には、地域の関係者を幅広く検査」し、特に高齢者施設等の施設内感染対策の強化のため、「感染者が多数発生している地域やクラスターが発生している地域においては、その期間、高齢者施設等に勤務する者、入院・入所者全員を対象に、いわば一斉・定期的な検査の実施を行う」こととされております。そのため、県では、先月の大規模クラスターを踏まえ、障害者や高齢者入所施設等の職員に対する一斉PCR検査を実施する予定でございます。  また、令和3年4月からは、まん延防止等重点措置区域では高齢者施設への重点的検査が実施され、従事者等に対し検査が頻回に実施されることになっております。  現在、県内の感染者の発生状況は、全国に比べると比較的落ち着いておりますが、濃厚接触者や医師が必要と判断した者には幅広い行政検査が実施されており、引き続き適正な行政検査が実施されるものと考えております。  続いて、大きな項目5番目の福祉行政について3点お答えいたします。  1点目は、保育士の処遇改善を含めた保育の質の向上に向けた取組の強化をについてお答えいたします。  保育士は、専門的知識及び技術をもって児童の保育及び保護者に対する保育に関する指導を行う専門職でございます。このことから、保育士が各種の研修を受講するなど、その専門性を向上させることで保育の質を向上させていくことは重要だと考えております。  国では平成29年度に、保育士が研修を受け、専門的な技能を習得することでキャリアアップができる仕組みを創設しております。保育士の経験年数や職務内容に応じて、1分野につき15時間程度の専門研修を受けることで職務分野別リーダーに認定され、民間保育園等ではそのことが処遇改善の要件にもなっております。  公立保育園等においても、今年度よりキャリアアップ研修に参加するための予算を確保し、研修への積極的な受講を図っているところでございます。今後も、キャリアアップ研修を含めた研修の受講を推奨し、保育の質のさらなる向上につなげてまいりたいと考えております。  2点目、高齢者等に対する音楽療法の普及に尽力をについてでございます。  音楽療法とは、歌うことや楽器の演奏、音楽に合わせて体を動かすなどのプログラムを実施することで心身を整えるリハビリテーションの一種であり、身体の運動機能の向上やコミュニケーションの支援、脳の活性化等に効果があると言われております。  市内の多数の高齢者施設において、季節の曲の合唱や音楽に合わせた体操を実施しているほか、認知症の人やその家族を対象としたオレンジ倶楽部においても、認知症の進行の予防にオカリナ等の楽器を演奏するといった音楽療法を取り入れております。  本市では、御提案の音楽療法をはじめ、絵やオブジェなどの作品を楽しみながら制作する臨床美術等も含めた芸術活動が認知症の予防や健康づくりに効果があると考えており、引き続きこれらの活動の普及に取り組んでまいりたいと考えております。  最後に、値上げされた介護保険料について、払い切れない高齢者への減免措置の実施をについてお答えいたします。  介護保険条例に基づき、本人または主たる生計維持者が災害で著しい損害を受けた場合や、主たる生計維持者の死亡、長期入院、失業に伴い収入が減少する場合など、保険料を納付することが困難と認めた際に介護保険料の減免制度を適用しております。  加えて、令和2年度からは、新型コロナウイルス感染症の影響により、主たる生計維持者が死亡または重篤な傷病を負った場合、事業収入等が前年から30%以上減少が見込まれる場合にも減免を可能として、今年度も継続することとしております。  介護保険料の納付相談等の機会を通じて個々の事情を伺いながら、減免対象になり得る方には申請をいただき、減免を実施しているということでございます。  私からは以上でございます。 17 ◯議長(福井直樹君) 市民病院事務局長 柴田文夫君。       〔市民病院事務局長(柴田文夫君)登壇〕 18 ◯市民病院事務局長(柴田文夫君) 私からは、問い3の(3)高岡市民病院にコロナ後遺症外来の設置をについてお答えいたします。  新型コロナウイルス感染症の後遺症については、呼吸困難、倦怠感、精神不調など多種多様な症状が見られるとされております。  本院には各方面の専門医が在籍しており、このような症状につきましてはそれぞれの診療科の専門医によって対応いたします。また、本院は新型コロナウイルス感染症患者を積極的に受け入れているところでありますが、本院での治療が終了した後も引き続き地域の医療機関と連携しながら、患者の社会復帰を支援いたしたいと思っております。  以上、私からの答弁といたします。 19 ◯議長(福井直樹君) 教育長 近藤智久君。
          〔教育長(近藤智久君)登壇〕 20 ◯教育長(近藤智久君) 私からは、大きな項目の4点目、教育行政についての5問についてお答えをいたします。  まず、コロナ禍における小中学生の心のケアにつきましてお答えをいたします。  コロナ禍において、子供たちは感染防止対策をしながら様々に工夫をして学校生活を送っております。  そうした中、不安やストレスを抱えていることが懸念されますことから、各学校におきましては、担任や養護教諭等を中心に、スクールカウンセラーなども活用いたしまして一人ひとりの子供たちの様子をきめ細かく把握し、チームによる支援を行っているところでございます。  今後とも、スクールカウンセラーなどの専門家や保護者、地域との連携を図りまして、学校で子供たちが安心して学び過ごすことができますよう心のケアに努めてまいります。  次に、コロナ禍の下での安心・安全な学校給食についてお答えをいたします。  コロナ禍におきましても、食中毒や異物混入等を防止するために、文部科学省が定めております学校給食衛生管理基準を遵守、徹底することが感染症予防対策にもつながるとされているところでございます。  さらに、本市におきましては、給食を食べる際には向き合わず、他の子供たちと一定の距離を保ちながら、黙って静かに食べる、いわゆる黙食の習慣が定着しているところでございます。  引き続き、新型コロナウイルス感染防止対策を含めました衛生管理を徹底いたしまして、安心・安全な学校給食の提供に努めてまいります。  続きまして、小中学校体育館へのエアコン設置につきましてお答えをいたします。  本市では、児童生徒の学習環境の整備のため、令和元年度に国の臨時特例交付金を活用いたしまして、小中学校の普通教室にエアコンを設置したところでございます。また、今年度には国の補正予算を活用いたしまして、特別教室や給食室にエアコンを設置することとしているところでございます。  財源が限られます中、現在、教育委員会では多くの今日的な教育課題の解決に取り組んでおりますが、今後、学校の再編統合に伴う環境整備が本格化いたしますほか、老朽化した学校施設の改修等を優先して行う必要があると考えているところでございます。  御提案の体育館へのエアコン設置につきましては、防災の観点からも配慮が必要であると認識しているところではございますが、今後の優先順位などを考えますと当面の整備は難しいものと考えているところでございます。  次に、図書館行政についてのうち、図書館に対する市民からの要望等についてお答えをいたします。  高岡市立中央図書館では、窓口やメール、それから館内に設置した御意見箱で随時、要望、問合せを受け付けているところでございます。  昨年度は、「図書館のホームページを分かりやすくしてほしい」「資料情報のメモをできるようにしてほしい」「図書館通帳があればよい」などの要望や提案が寄せられておりまして、これらを受けまして、ホームページの表示の改善、資料情報を記入する用紙を作成して設置、また図書館通帳のデータをホームページに掲載いたしまして、必要に応じてダウンロードしていただけるようにいたしますなどの対応をしております。こうしたことを重ねましてサービスの改善を図っているところでございます。  最後に、図書館づくりへの決意についてのお尋ねにお答えをいたします。  これからの市立図書館は、新刊書を無料で貸し出すだけではなく、子育て期から高齢期までを通じてそれぞれの世代の市民ニーズに応じた学びや交流の場として、また、地域の情報発信や地域の歴史を後世に残すなどの多様な役割を果たしていくことが重要であると考えているところでございます。  今後は、議員のお話にもありましたが、日本図書館協会が提唱している倫理綱領等を踏まえた運営に努めますとともに、市民の皆様の日常と本を結びつける体験を提供する場として、幅広い世代に御利用いただけるよう、郷土の先人や高岡ならではの歴史・文化に関する関連資料の企画展示、あるいは学び直しへの支援、学校図書館との連携、さらには地域の記録の収集など、文化創造都市高岡の市立図書館として、市民の皆様に愛され信頼される図書館となるよう努めてまいります。  私からは以上でございます。 21 ◯議長(福井直樹君) 総務部長 梅崎幸弘君。       〔総務部長(梅崎幸弘君)登壇〕 22 ◯総務部長(梅崎幸弘君) 私からは、大きな問いの6点目、浸水対策についての1点目、線状降水帯の情報を市民へ迅速に伝達をにお答えをいたしてまいります。  近年、九州北部豪雨や令和2年7月豪雨をはじめといたしました線状降水帯による豪雨被害が多数発生していることから、気象庁は今月の17日より、線状降水帯による大雨発生のおそれがある場合に顕著な大雨に関する情報を発表し、厳重な警戒や身の安全の確保を呼びかけることとしております。  本市といたしましても、気象庁より顕著な大雨に関する情報が発表された際には、防災情報メールやヤフー防災速報アプリ、SNS、市ホームページなどを活用し、線状降水帯による大雨により、命に危険が及ぶ土砂災害や洪水による災害発生の危険度が急激に高まっている状況を市民へ迅速に伝達してまいります。  私からは以上でございます。 23 ◯議長(福井直樹君) 市長政策部長 鶴谷俊幸君。       〔市長政策部長(鶴谷俊幸君)登壇〕 24 ◯市長政策部長(鶴谷俊幸君) 私からは、問いの8、コミュニティバスの全市的運行の検討をについてお答えをいたします。  近年、旅客運送制度の改正などによりまして、地域交通システムの運行形態などについて選択の幅が大きく広がっております。このような流れを背景といたしまして、昨年度開催いたしました高岡市総合交通戦略推進協議会では、既存の公共交通機関の維持に努めますとともに、それらを補完する市民協働型地域交通システムの導入に引き続き取り組むことが確認されたところでございます。  本市では、それぞれの地域において、その地域の特性に応じた効率的で将来にわたり持続可能な交通システムを確立することが望ましいと考えておりまして、現在、導入を検討されております複数の地域と継続的に意見交換等を行っているところでございます。地域における移動ニーズの把握等への支援も予定しておりまして、今後、負担の在り方や運行形態などについて、地域と共に検討を進めてまいりたいというふうに考えております。  私からは以上でございます。   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━               再      質      問 25 ◯議長(福井直樹君) 20番 金平直巳君。       〔20番(金平直巳君)登壇〕 26 ◯20番(金平直巳君) ただいまの9点目、オリンピック・パラリンピックの中止の問題で市長から答弁をいただきましたが、確認のために簡潔に再質問をしたいと思います。  私は質問で、東京オリンピック・パラリンピックは感染対策と両立しないという質問をいたしましたところ、市長からは簡潔な答弁をいただきましたが、市長の御答弁の意味は、オリンピック・パラリンピックの開催は感染対策と両立できるという、こういう解釈でよろしいでしょうか。  答弁をお願いいたします。   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━               答             弁 27 ◯議長(福井直樹君) ただいまの再質問に対する当局の答弁を求めます。市長 高橋正樹君。       〔市長(高橋正樹君)登壇〕 28 ◯市長(高橋正樹君) 金平議員の再質問にお答えをいたしてまいります。  両立するよう万全の対策を取るべく、政府関係機関等の動向を注視しながら万全を尽くしてまいりたいと思います。   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 29 ◯議長(福井直樹君) 17番 中川加津代君。       〔17番(中川加津代君)登壇〕 30 ◯17番(中川加津代君) 自由民主党高岡市議会議員会の中川加津代です。  今次6月定例会に当たり、通告に従い大きく3項目にわたり質問をしてまいります。  大項目1つ目は、次々と変異株が現れ、いまだ収束を見ない新型コロナウイルスの感染症対策についてです。  幸いなことに県内では爆発的な感染拡大には至っていませんが、特別警報の発令は継続しており、ステージ3への移行も懸念されています。  まず1点目は、目下の大きな関心事であるワクチン接種についてお伺いしたいと思います。  連日連夜、ワクチン接種の動向が報道されていますが、気がかりなのは本県の進捗度です。接種状況は競うものではありませんが、他県よりも遅れているとの報道が県民の心理的なストレスになっていることは否めません。そんな影響もあってか、本市でも接種体制についての不安や不満の声を多く耳にします。「予約の電話がつながらない」「ネット予約をしようと思ってもすぐに受付終了になってしまう」「かかりつけ医で接種したいが希望が通らない」などなど、運営上のクレームは枚挙にいとまがありません。  このような状態の中で、本市の接種状況は、国が目途としている7月末までに65歳以上の高齢者の接種が完了する見通しであると報告されました。しかし、現下の混乱ぶりからして、このままの流れで64歳以下の一般接種に移行すれば、さらなる課題が持ち上がることが予測されます。  市民の不安を取り除く意味でも、今後のワクチン接種の進め方として、接種対象者を64歳以下に移行する際にも、まだ接種していない65歳以上の方の優先度を重視する、つまり順番が入れ替わることのないように配慮すべきと考えますが、見解をお伺いいたします。  次に、65歳以上の高齢者分の見通しが立ったことを踏まえ、これに続く64歳以下の一般接種の優先接種に対する本市の考え方をお伺いしたいと思います。  先般開かれた県の「ワンチームとやま」連携推進本部会議では、小中学校や県立高校などの教育現場で優先接種を実施するよう求める意見が出たとのことでした。  一方で、介護・福祉現場からは、従事するスタッフの優先接種を強く求める声が上がっています。また、コロナの感染リスクが高く、かつ感染者が出るとクラスターにつながりかねない障害者支援施設や児童福祉施設での接種を優先的に進めるべきとの専門家の意見もあります。そして、県が独自で設ける特設集団接種会場では、運営員や民生委員などのスタッフを優先して接種させることの報道もありました。  このように様々な御意見や動きがある中、今後は64歳以下の一般接種が焦点になっていきます。線引きなく先着順とするのか、65歳以上を優先したように年齢や基礎疾患のある方から先行させていくのか、優先接種を含め、その進め方については早々に方向性を示し、市民のワクチン接種にかかるストレスを和らげる対応が求められます。  そこで、このコロナ禍における弱者支援という観点から、64歳以下の方の接種順位について、親がコロナに感染した場合、その子供に二次的課題が生じやすい独り親家庭や妊産婦、また感染リスクが高いと言われる障害者の接種を優先的に進めるべきと考えますが、見解をお聞かせください。  次に、国が主体となって進める企業や大学における接種、いわゆる職域接種についてお伺いいたします。  効率的なワクチン接種に向けて国が打ち出した職域接種については、今月21日からスタートさせるとのことで、実施の方向で準備に入っている大手企業もあるようです。  職域接種に当たっては、実施する企業や大学側が医療従事者や会場などを自ら確保し、自治体の接種事業に影響を与えないこととされています。市町村自治体の負担を軽減するなどの狙いもあるようですが、保険料精算との兼ね合いもあり、最終的に自治体負担となって跳ね返ってくることが危惧されます。本市においても既に実施している個別接種や集団接種と並行して行っても、後々支障を来さない仕組みをつくっておく必要があります。  そこで、事務的な処理も含めて混乱のないワクチン接種となるようにするために、職域接種について、企業等への働きかけや支援など、本市の具体的な取組についてお伺いいたします。  替わって、コロナに感染したときに二次的被害を受ける可能性が高いとされる独り親家庭や低所得の子育て世帯への支援について、2点お伺いいたします。  先般、超党派の富山県市町村女性議員有志一同で、新田知事に対して弱者支援に関する要望書を提出いたしました。具体的には、独り親家庭をはじめ全ての子育て家庭への多面的な支援として、自宅療養者への配食サービス等の食事支援や、新型コロナウイルスの感染により休業を余儀なくされた家庭への財政的支援、また分かりやすい情報発信と相談体制の充実などを求めました。県のみならず、本市においても重ねての支援をお願い申し上げます。  そこで1つ目の質問ですが、今定例会にはコロナ対策の一環として、低所得者への経済的支援に関する補正予算が盛り込まれていますが、そのほか、親が感染した場合、子供の生活を支援する体制は整備されているでしょうか。現況をお伺いいたします。  また、小さな子供を持つ保護者からは、「親が罹患した場合、子供がどのような状況に置かれるのか」「相談先が分かりにくい上、情報が十分に届いていない」との声が聞かれます。特に独り親家庭や低所得者層は情報弱者になりやすい傾向があります。万一の場合にはどのようなセーフティネットがあるのか周知を図るなど、少しでも不安を解消できるような事前の対策を講じていただきたいと思います。  そこで2つ目の質問は、支援についての分かりやすい情報発信と相談体制の充実を図るべきと考えますが、見解をお伺いいたします。  替わって、2項目めは、防災対策についてです。  災害は、いつ、どこで、どのように起きるか分かりません。震災や豪雨被害など、あらゆる場面を想定した備えが必要です。  東日本大震災では、本来被災者を支援すべき行政自体が被災し、機能が麻痺したことで、自助と共助の重要性を改めて強く認識させられました。また、昨今は新型コロナウイルスの蔓延が避難の在り方や避難所運営、支援体制の見直しを行政と住民に突きつけています。  それらのことを踏まえて、今後の重要な取組とされるのが地域における防災力の強化です。本市の地域防災計画でも地区防災計画の策定が促されています。ただ、地区防災計画は、住民が自助、共助の観点から自発的につくるものとされており、市のフローチャートでは国、県、市の体系図にまでは落とし込まれていません。これでは、いざというときの縦の連携の機能がし難いと思われます。災害による被災をできるだけ少なくするためには、自助、共助に加えて公助の連携は不可欠です。  そこで、本市の地域防災計画に地区防災計画をしっかりと位置づけ、共助の重要性を明確化すべきと考えますが、見解をお願いいたします。  また、本年度当初予算には、防災、減災対策の推進に向けて、地区防災計画策定を支援するための防災士を招聘する補助金が盛り込まれています。防災士が地区防災計画の策定に関わることによって、地域の防災力の向上はもとより、希薄になっている住民同士の絆を呼び覚ますことで地域コミュニティの再生につながることを期待します。  防災士や補助金を大いに活用して災害対策を講じていただきたいものですが、実際のところ、地区防災計画を全て一からつくることは至難の業です。本来、地区防災計画は、地区の居住者等が自発的に行うボトムアップ型の防災活動計画です。  しかし、住民任せではなく、行政も何らかの形で手助けをする必要があるのではないかと思います。例えば富山市では、推進手段として富山市地区防災計画作成マニュアルを住民に提示しています。平常時の活動や災害時の初期・初動体制、災害の復旧・復興など、基本的な考え方については市役所と地域住民とで共有しておくことは大切なポイントです。  そこで、行政と地域が一体的に災害対応に当たる上で、地区防災計画は本市の地域防災計画と連動した計画とすべきと考えますが、どのような点に重点を置いて策定されることを望まれるのか、見解をお伺いいたします。  次に、コロナ禍で生活様式が見直される中、新たな視点での社会の仕組みづくりが求められています。災害時の避難もその一つです。  コロナ対策は、密閉、密集、密接といった3密を避けることが大原則です。雑魚寝、大規模、過密という避難所の在り方も根本から問われています。  そこで浮上してきたのが、避難場所以外への分散避難という考え方です。分散避難では、自宅や知人宅、車中などへの避難が想定されます。ただし、分散避難という言葉が独り歩きし、災害情報をキャッチしても「我が家は大丈夫だろう」「ここまで水は来ないだろう」といった自己判断で避難が遅れるケースが少なくありません。リスクがあるのに自宅にとどまるといったことが起きないようにすべきです。  分散避難を呼びかけることで相対的に既存の避難場所の意義が薄れ、避難場所の確保が後退してはなりません。重要なのは、誰にとっても安全な避難場所があることです。避難場所しか頼るところがない人も必ずいるはずです。公助の役割を担う市役所の災害対策として、誰が避難しても安全が担保される避難場所をつくっておかなければならないと考えます。  そこで2点目は、在宅避難などの分散避難を疑問視する声が聞こえてきますことから、避難場所を確保する必要があると考えますが、公共施設再編を進める中でどのように対応していくのか、見解をお伺いいたします。  災害に強いまちづくりに向けた方策の一つとして、無電柱化があります。電柱は、地震や台風の際に倒壊して車などの通行を阻害しかねないほか、一帯に張り巡らされた電線とともに景観を損ねるとの指摘もあります。  おととしの9月に千葉県を直撃した台風15号では、多数の送電線や電柱が被害を受け、首都圏を中心に最大で93万戸が停電しました。防災や景観向上の意義を踏まえて、無電柱化を着実に推進しなければなりません。  無電柱化の取組をさらに進めるため、国土交通省は新たな計画をまとめました。重点的に進める区間は、災害時に物資輸送に使う市街地の緊急輸送道路や避難所にアクセスする道路、世界文化遺産周辺地区などで、今年度から2025年度までの5年間で全国でおよそ4,000キロの区間の電柱をなくすとしています。  そこで3点目の質問ですが、国により無電柱化を一層推進する計画が示されましたが、本市の無電柱化についてどのように考えているのか、見解をお聞かせください。  3項目めは、高岡駅周辺の活性化についてです。  まずは、第3期中心市街地活性化基本計画についてです。  平成29年4月から令和4年3月までの5年間を期間として、「光り輝くまちなかの創生 ~400年の資産を守り、育み、繋ぐ~」をスローガンに、北陸新幹線の開業や富山県西部6市による連携中枢都市圏の形成、日本遺産の認定、高岡御車山祭のユネスコ無形文化遺産への登録などを推進し、民間投資の流れなども生かしながら中心市街地の活性化に取り組んでおられます。  まず1点目の質問ですが、第3期中心市街地活性化基本計画の総括を踏まえて、第4期計画の策定に向けた課題についてお聞かせください。  次に、第3期高岡市中心市街地活性化基本計画では、新たに「交流人口の拡大」「まちなか居住と生活サービス・事業創出機能の充実」の2つの目標を定めて、行政、民間企業、地域住民や関係団体が一体となって事業を取り組むことを進めておられます。  中でも高岡駅前東地区においては、交流人口の拡大に向けて老朽化した建物や低未利用地の機能の更新を図り、看護学校を含む複合ビル、ホテル、マンションなどの開発が進むなど、再開発のスピード感は目覚ましいものがあります。  そこで2点目の質問ですが、高岡駅前東地区整備事業などのまちなか再生の取組などを踏まえた、今後のにぎわい創出の考え方についてお伺いいたします。  都市計画マスタープランでは、将来都市構造としてコンパクト・アンド・ネットワークの考え方に基づき、都市機能等の集約を目指す「拠点」、都市や拠点間を結ぶ「連携軸」を設定するほか、土地利用の大きな区分を示す「骨格的エリア」を設定しています。  骨格的エリアの一つである都心エリアは、県西部地域の中核都市にふさわしいにぎわいと魅力ある空間の創出を図るエリアで、都心軸を中心にまちの顔を一体的につくり上げていく空間として計画されています。その都心エリアは、5つのサークル状のゾーンに細分化されますが、高岡駅から新高岡駅周辺にかけて3つのだんごを串で刺したような形になっています。  構想から20年近くが経過し、高岡駅の南北の一体化や北陸新幹線の開業、そしてそれに伴う周辺の環状道路の整備など、市の中心部は大きく変化しました。しかし、20年の歳月をかけてもやっとこれだけの状態であるとも言えるわけで、しっかりと中心の3つのゾーンを連携させ、相乗効果を上げるためには、あと何十年かかるのだろうかと気が遠くなってきそうです。  今後は、計画がまだ白紙状態と言ってもよい真ん中の駅南ゾーンに目を向け、高岡駅と新高岡駅を結ぶ1.5キロメートルの距離を歩いて移動するのが苦にならないほどのにぎわいあふれる場所へと進化させていくことが、マスタープラン実現のための手がかりになると思います。その手始めとして、将来に向けた具体的な計画づくりが必要と考えます。
     高岡駅周辺で言えば、現在進められている東地区の開発にゴールが見えてきました。第4期中心市街地活性化基本計画を推進する上でも、次のまちづくり計画を考察するタイミングであると捉えています。高岡駅周辺の円形ゾーンをしっかりと肉づけするためにも、南側での進展は欠かせません。これまでの議会でも、南側でのまちづくり構想については公民連携での視点で様々な提案をしてまいりました。本市の民間力を生かしたまちづくりの考え方とも合致していると認識しています。期待される民間の力をスムーズに導入するためにも計画の策定は大きなアピールポイントであり、非常に意義のあることだと考えます。  そこで、本日最後の質問になりますが、民間活力による駅周辺整備を促すため、高岡駅南地区(瑞龍寺口周辺)整備構想を策定すべきと考えますが、見解をお伺いいたします。  以上で質問を終わりますが、最後に、高橋市長におかれましては、12年の市政運営の御労苦に対しまして敬意と感謝を申し上げますとともに、さらなる未来発展のための前向きな御答弁にも期待を申し上げたいと思います。  ありがとうございました。   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━               答             弁 31 ◯議長(福井直樹君) 当局の答弁を求めます。市長 高橋正樹君。       〔市長(高橋正樹君)登壇〕 32 ◯市長(高橋正樹君) 中川議員の一般質問にお答えをいたしてまいります。  私からは、大きな柱の3つ目の2番目、まちなか再生についてお答えいたしたいと思いますが、その前に、私のこれまでの取組に対しおねぎらいをいただきまして、誠にありがとうございます。この場で述べられることは限定的ではございますけれども、残された期間、精いっぱい努めてまいるということを申し上げつつ、お答えをいたしたいと思います。  お話ありました高岡駅周辺から末広町、御旅屋通りへ至る区間は、長く高岡の中心市街地・商店街として繁栄してきたところでございます。先ほど御質問がありましたが、新高岡駅から駅南地区を通りまして高岡駅、そして商店街、また歴史的な町並みゾーンへとつながる都心軸というものを設定して、それぞれについて取組を進めてまいりましたが、この都心軸の中央に位置する区間でございます。高岡に訪れる人々をもてなし、また高岡の魅力の源泉でもございます歴史・文化ゾーンへ誘導する、そういうエリアとしてまちなか再生の要のエリアと考えております。現在、高岡駅周辺整備に次いで、高岡駅前東地区において民間活力を生かした施設立地が進んでおります。都心軸への高次都市機能の集約ということをかねて申し上げておりますが、その言わば象徴的なエリアでございます。  また、この地区には御旅屋セリオがございます。高岡駅周辺と御旅屋セリオを結ぶ、この2つの核を結ぶ地区を念頭に置きまして、この地区の御旅屋セリオではセリオタウン構想に基づきまして事業展開が進んでおります。飲食、物販などの民間テナント、子ども広場やZIBAなどの公益機能の導入が図られてございます。加えて、Takaoka eParkがこの施設に入居しておりますが、ここではeスポーツの大会やプログラミング教室など、次代を担う若者が活動するスポットとして生まれ変わりつつあるところでございます。これら2つの核の整備をてこに、この間の空間を線や面としてつなぎ、歩いて楽しいまち、最近ではウォーカブルシティ、そのままでございますけれども、歩いて楽しいまちの構築など、エリア全体の活性化を図っていきたいと考えております。  一方、この区間には店舗兼住宅と申しましょうか、などが多く存在しておりまして、そしてそれらは多く老朽化しております。また、商店主の皆さん方はじめ住民の方々の高齢化も進んでいる地域でございます。かつての機能が衰退していくことを懸念いたしております。このため、商店主や地主などの民間活力、またこういう方々、ステークホルダーというんでしょうか、こういう方々の全てのエネルギーをいただきながら、再開発事業の誘導、促進を図る、またリノベーションなどの手法を導入いたしまして、若い人たちを中心として、若い人たちでも可能な小さな拠点づくりなどを促進してまいりたいと存じます。  あわせて、野外アート、このエリアにはかつてといいましょうか、跡を利用した彫刻のまちづくりなどの展開場所でもございますので、それらの野外アートの活用など特色あるイベントを開催する、また、歩行者天国やモール化などを見通しましてまちなかの空間環境づくりを進めてまいる必要があろうかと思っております。これらを通じて、エリア内の事業者あるいは若者の主体的な活動を促進してまいりたいと存じております。  私からは以上でございます。その他の質問につきましては担当の部局長からお答えをいたします。 33 ◯議長(福井直樹君) 福祉保健部長 川尻光浩君。       〔福祉保健部長(川尻光浩君)登壇〕 34 ◯福祉保健部長(川尻光浩君) 私からは、大きな柱の新型コロナウイルス感染症対策について5点お答えいたします。  うち、中項目のワクチン接種について3点お答えいたします。  1点目、接種対象者を65歳以上から64歳以下に移行する際に、順番が入れ替わらないようにすべきと考えるがについてお答えいたします。  本市では現在、7月末までに希望される65歳以上の方々の接種が完了するよう接種機会の拡大に努めているところでございます。今週末の時点で7割を超える方が1回目の接種予約を完了する見通しであり、まだ予約をしておられない方で接種を希望する方についても予約を受け付けられる状況となっており、64歳以下の接種に向け準備を進める状況となっております。  まだ1回目の接種予約を完了していない高齢者に対しては、改めて案内を送付するなど注意喚起に努めた上で、64歳以下のワクチン接種を進めてまいりたいと考えております。また、64歳以下の方の予約が可能となった後でも、65歳以上の方も予約いただくことは可能でございます。  2点目、64歳以下の方の接種順位について、独り親、妊産婦、障害者を優先すべきではとの問いにお答えいたします。  64歳以下については、ワクチンの供給量や職域接種の開始等の状況から柔軟な対応ができるよう、接種順位については自治体の判断で設定することが可能になったところでございます。  このような国の方針を受けて、本市では、高齢者福祉施設や障害者支援施設の入所者の接種を6月1日から進めているところであり、一部の従事者についても先行的に接種を進めている状況でございます。さらに、これに続く層として、現在、障害者手帳を有する方など社会的な配慮が必要な方や福祉サービスの従事者と同様に接種を優先すべきエッセンシャルワーカーについても、64歳以下の接種開始時期に先立って優先接種の対象とすることを考えているところでございます。  今後、市医師会の御意見も仰ぎながら速やかに検討を終え、できるだけ早期に御案内してまいりたいと考えております。  3点目、職域接種について、具体的な取組内容はでございます。  職域接種については、地域の負担を軽減し、職域単位での接種を可能とするものであり、医療従事者や接種会場等は企業や大学等が自ら確保し、自治体の接種事業に影響を与えないことが基本とされております。  市内企業においては、接種業務についての御経験がないことから、職域接種の可否について実施ができるかどうかの判断に迷われる可能性があるものと考えております。こうしたことから、今後、企業等から御相談がある場合に当たっては、本市としても関係部局と横断的に連携を取りながら御相談に応じるなど、対応に努めてまいりたいと考えております。  また、職域接種は、市外にお勤めの本市の住民の皆様が対象となることも見込まれることから、企業等からの依頼に応じ、接種券を事前に送付する対応も行ってまいりたいと考えております。  職域接種は、結果として市民の効率的な接種機会の確保につながることから、本市としてもその円滑な推進に向け、必要な対応に努めてまいりたいと考えております。  続いて、中項目の独り親家庭や低所得の子育て世帯への支援について2点お答えいたします。  1点目、親が感染した場合、子供の生活を支援する体制は整備されているのかとの質問にお答えいたします。  子育て世帯の保護者の方、特に独り親世帯の保護者の方は、自分や同居家族が新型コロナウイルスに感染した場合の子供の生活について不安に思われることがあると考えます。  小さな子供を持つ親が新型コロナウイルスに感染した場合、一緒に生活している子供は濃厚接触者と判断される可能性が高く、親子で感染していることも想定されます。  親子が安心して治療できるよう、県厚生センターが症状、家族構成、養育環境など、それぞれの状況を丁寧に把握し、親族による養育や、県が指定するホテルあるいは病院等で保護者と子供が一緒に療養できるよう個別に対応されていると聞いております。  本市においても、保護者からの相談の際は、関係機関と連携をしながら安心して療養ができるよう努めてまいりたいと考えております。  最後に、支援についての分かりやすい情報発信と相談体制の充実を図るべきではについてお答えいたします。  本市においては、独り親世帯に対し、国の事業である子育て世帯生活支援特別給付金の支給を開始したところであり、また独り親世帯以外の低所得のその他の子育て世帯に対しても、今定例会において生活支援特別給付金を補正予算として提案しているところでございます。  これらの支援に関する情報発信については、申請受付が開始された給付金から随時、広報紙「市民と市政」や市のホームページ、子育て専用サイト・アプリ「ねねットたかおか」等において周知啓発を行うこととしております。  また、独り親世帯や低所得の子育て世帯への相談支援としては、子ども・子育て課だけでなく、個々の状況に応じて社会福祉課や社会福祉協議会等の関係機関と連携し、重層的、横断的な対応を取っているところであります。今後も、各関係機関と連携を図りながら相談支援に努めてまいりたいと考えております。  私からは以上でございます。 35 ◯議長(福井直樹君) 総務部長 梅崎幸弘君。       〔総務部長(梅崎幸弘君)登壇〕 36 ◯総務部長(梅崎幸弘君) 私からは、大きな問いの2つ目、防災対策について3点お答えいたします。  まず、地区防災計画の策定についての1点目、本市地域防災計画に位置づけ、共助の重要性を明確化すべきと考えるが、見解はにお答えをいたします。  地区防災計画は、自身が住んでいる地域の災害リスクを正しく理解し、自発的な防災活動を行うための計画でございます。これを策定することで、地域での防災活動の継続、防災力向上が期待できるため、本市においても地域防災計画の改定に併せ、自助、共助、公助がうまく連動するよう地区防災計画策定の促進と指導に関する内容を明記したいと考えております。  今年度より、地区防災計画の策定を支援するための新たな補助制度を創設したところでありまして、補助制度の周知と併せて計画策定の必要性について自治会等に広く周知を図り、自分の身は自分で守る、自分たちの地域は自分たちで守る、そういった自助、共助の取組の一層の強化を図ってまいります。  次に、本市地域防災計画と連動した計画とすべきと考えるが、どのような点に重点を置いて策定されることを望むのかにお答えをいたします。  住民による地区防災計画につきましては、市の防災対策の指針である地域防災計画と整合性の取れた内容とし、なおかつ地区の実情に即した地域密着型の計画となるよう策定に取り組んでもらいたいと考えております。  策定に当たりましては、地区ごとにより効果的な防災活動が実施できますよう、過去の事象の調査、まち歩き等を通しまして地区の特性を把握するほか、災害ごとの避難所や避難路を検討するなど、地区居住者自身の視点から「災害時に、誰が、何を、どれだけ、どのようにすべきか」、そういったことについて考え、計画に反映していくことが重要だと考えております。  市としては、地区防災計画の策定について広く周知を図るとともに、計画策定に当たりましては、専門的知識を有する防災士の派遣を支援するほか、段階ごとに市の防災担当職員が助言するなど、地区防災計画の策定に協力してまいります。  次に、分散避難を疑問視する声を聞いていることから、避難場所を確保する必要があると考えるが、どのように対応していくのかにお答えをいたします。  災害からの避難行動につきましては、内閣府が令和3年5月に作成した避難情報に関するガイドラインにおきまして、ハザードマップにより災害リスクを認識した上、自宅が危険であれば指定緊急避難場所に立退き避難することが原則とされておりますが、自宅が安全であれば自宅にとどまる在宅避難あるいは親戚・知人宅への縁故避難、そういった分散避難も有効であるとされております。  本市では、令和2年3月に作成いたしました洪水ハザードマップにより、地区によっては洪水時の指定緊急避難場所が不足していることから、指定緊急避難場所の混雑回避あるいは収容人数の不足を補うため、指定緊急避難場所以外への分散避難についても推奨しているところでございます。  一方で、高齢者世帯や身近なところに安全な知人・親戚宅がない方のように、分散避難が困難なため、指定緊急避難場所への避難を希望する方も大勢いらっしゃることから、引き続き民間施設も含めた新たな指定緊急避難場所の確保に努めてまいります。  私からは以上でございます。 37 ◯議長(福井直樹君) 都市創造部長 赤阪忠良君。       〔都市創造部長(赤阪忠良君)登壇〕 38 ◯都市創造部長(赤阪忠良君) 私からは2点についてお答えいたします。  初めに、防災対策についての3点目、国により無電柱化を一層推進する計画が示されたが、本市の無電柱化について、どのように考えているのかについてお答え申し上げます。  議員のお話にもありましたとおり、本年5月に国で策定されました第8期無電柱化推進計画におきましては、特に災害時、救助や物流の要となります緊急輸送道路の無電柱化を推進するというふうにされたところでございます。  本市におきましては、これまで第1期から第7期にわたる国の計画で示された方針に基づきまして、防災性の向上、あるいは安全で快適な通行空間の確保、歴史的景観の保全等の観点から、国、県、市、電線管理者等の御協力の下、緊急輸送道路や金屋町通り、山町筋、また本市の玄関口となります高岡駅あるいは新高岡駅周辺等におきまして無電柱化を進めてきたところでございます。  引き続き、これまで進めてまいりました取組の効果を一層発揮するということの観点からも、新たに国から示されました8期計画の考え方を基本といたしまして、国や県の御協力もいただきながら、さらなる無電柱化の促進に努めてまいりたいと考えております。  次に、高岡駅周辺の活性化についての3点目、民間活力による駅周辺整備を促すため、高岡駅南地区の整備構想を策定すべきと考えるが、見解はとのお尋ねについてお答え申し上げます。  高岡駅南地区におきましては、昭和40年代から10年にわたりまして、高岡市を事業主体とします土地区画整理事業を実施し、計画的な市街地整備が図られたところでございます。それによりまして、これまで駅周辺部でありますとか幹線道路沿線におきまして商業・業務施設などの立地が進んできたところでございます。  本市の都市づくりの基本方針でございます都市計画マスタープランでは、高岡駅南地区を含む高岡駅周辺ゾーンを、交流・観光や商業機能を中心とした多様な高次都市機能を集約するゾーンに位置づけているところでございます。  本市といたしましては、今後ともこの方針に基づきまして、中心市街地活性化基本計画をはじめ個別計画によります取組の実施に当たりまして、民間活力も生かしながら、駅南地区を含む高岡駅周辺地区がさらなるにぎわいの核となりますよう努めてまいりたいと考えております。  私からは以上でございます。 39 ◯議長(福井直樹君) 産業振興部長 福田直之君。       〔産業振興部長(福田直之君)登壇〕 40 ◯産業振興部長(福田直之君) 私からは、大きな質問の3項目め、高岡駅周辺の活性化についての1点目、第4期中心市街地活性化基本計画の策定に向けた課題についてお答えをいたします。  第3期中心市街地活性化基本計画に基づきまして、本市ではこれまで、集合住宅やホテル開発への支援や、山町筋の複合商業施設「山町ヴァレー」、金屋町の移住体験施設「さまのこハウス」の整備支援のほか、博労地区のまちなか防災モデル事業やまちなか居住の推進など、中心市街地のにぎわい創出に資する取組を進めてまいりました。  一方、計画の目標指標に関しましては、新規開業店舗数は既に目標を達成したものの、歩行者・自転車通行量につきましては、新型コロナウイルス感染症の拡大が大きく影響したことで数値を大きく落としておりまして、今年度も先行きが不透明なこともございまして、その達成は厳しい状況にございます。また、居住人口の社会増減につきましても、集合住宅の建設により人口増加が図られたものの、これを上回る流出により社会減の状態にございます。  今後、このようなそれぞれの目標達成に向けて見えた課題とともにその課題に対処し、第4期計画の策定に生かしていくためには、こうした指標の推移や比較だけでなく、まちなかのにぎわい等に資する施策、事業がそのターゲットとする世代などにどう影響したかなど、効用や質的な成果も考慮していくことも重要な課題であると考えております。  第4期の計画に当たりましては、これまでの取組を生かしながら、人口減少や社会情勢も踏まえたコンパクトなまちづくりを進めることや、新しい生活様式にも配慮しつつ、御旅屋セリオを核とする多様な交流によるにぎわいづくりを進めていくこと、さらには、中長期的な視野を持って市民の皆様に御期待いただけるビジョンを描くことなど、今後これらを基本に据えながら策定作業を進めてまいりたいと考えております。  私からは以上でございます。 41 ◯議長(福井直樹君) この際、午後1時まで休憩いたします。               休             憩   ────────────・─────────────・────────────                                 休憩 午後0時14分                                 再開 午後1時00分   ────────────・─────────────・────────────               再             開 42 ◯副議長(薮中一夫君) 休憩前に引き続き、本会議を再開いたします。  なお、議長に代わりまして私がその職務を行いますので、よろしくお願いいたします。  一般質問、質疑を続行いたします。23番 大井正樹君。       〔23番(大井正樹君)登壇〕 43 ◯23番(大井正樹君) 私は今次6月定例会におきまして、通告に従い、本市が抱える3点の案件につきまして当局の皆さん方にお尋ねをしてまいります。  まず初めに、新型コロナウイルス感染症対策に関して幾つかお尋ねをいたします。  昨年来大きな人的被害を出している新型コロナウイルス感染症の猛威は、いまだ収束の気配が見えない状況となっております。隣の石川県では去る5月6日に非常事態宣言が発出され、それから僅か3日後の9日には県独自の緊急事態宣言が発出されるに至りました。新型コロナウイルス感染症は、もはや大都市だけの大事件ではなく、地方の都市にもその勢力を大きく強めつつあると考えなければなりません。  実際、富山県においてもいまだ収束の見通しは立っておりません。お隣の石川県で独自に発令された石川緊急事態宣言は、当初5月31日までの予定でしたが、コロナの収束のめどが立たず、6月13日まで延長されております。兼六園やいしかわ動物園、また、のとじま水族館などの施設は臨時休館しており、事態の深刻さがうかがえます。このように、新型コロナウイルス感染症の脅威は、本市の近隣自治体でも猛威を振るっています。  そこで、本市として、近隣自治体における新型コロナウイルス感染症の発生状況と対策の進行状況の把握等について、近隣自治体とどのような綿密な情報共有体制を構築してこられたのか、お尋ねをいたします。  また、大変苦しい判断になるとは思いますが、市民の皆さんに石川県への往来について、本市として改めてどのような注意の喚起やお願いを、あるいは要請などをされるのかどうか、お尋ねをいたします。  次に、今回の新型コロナウイルス感染症の問題に対し、高岡市民病院としても当初から様々な対策を取ってこられました。昨年度末には体外式膜型人工肺──ECMOと呼んでおりますけれども──が導入され、市民の皆さんにも心理的な安心感を与えることができたのではと思っております。  高岡市民病院は、高岡医療圏における唯一の感染症指定医療機関であり、その果たす役割には大きな期待が寄せられております。  入院加療を要する市民に対してその持てる力を大いに発揮していただきたいと思いますが、県内に5か所ある第二種感染症指定医療機関相互間の協力支援体制の整備について、どのように協力体制を整えられておるのか、お尋ねをいたします。  今後、新型コロナウイルス感染症対策の切り札として、ワクチン接種に今大きな期待がかかっております。可能な限り迅速で多くの人数に対するワクチン接種を実現するためにも、高岡市民病院には改めて御尽力をお願いしなければなりません。  そこで、今後のワクチン接種の推進に際して、高岡市民病院の果たす役割についてどのように考えておられるのか、考え方をお尋ねをいたします。  次に、農業問題について何点かお尋ねをいたします。
     本年度より、本市では新たに第3期高岡市農林水産業振興プランがスタートしました。このプランでは、「高い競争力とイノベーションにより成長する農林水産業の実現」が基本施策の第1として挙げられております。この考え方には大いに賛同するものでありますが、現代社会の中で、例えば若い世代の方々に「成長する農林水産業」と言っても、そんなことが現実に可能なのかと疑念を持たれてしまうのではないかと危惧いたしております。  このプランの中では、「多様な担い手の確保と経営体の育成」が推進すべき施策として挙げられていますが、具体的に「多様な担い手の確保」とはどのような政策によって実現できると考えておられるのか、本市において実行されようとしている具体的な政策の内容についてお尋ねをいたします。  次に、農業の担い手の高齢化に伴う労働力不足を補う手段の一つとして、スマート農業の推進が考えられます。今回のプランの中でもリーディングプロジェクトの一つして取り上げられており、熟練農業者の技術の承継等の問題をクリアするため、効果的な対策の一つになるのではないかと期待をいたしております。  現在、本市においても中田地区、佐野地区、醍醐地区、北般若地区等においてスマート農業の導入が始まっていますが、今後、スマート農業をより一層強力に推進していくためには、国や県の補助制度の整備充実が不可欠と考えます。  既に国や県にも農薬散布用ドローンに対する補助制度はありますが、今後、スマート農業をより推進していくために、本市として国や県の補助制度のさらなる充実のために強力な要望活動をしていくべきと考えますが、どのように国や県に働きかけていくつもりか、本市としての考え方をお尋ねをいたします。  また、このプランでは高岡産ブランドの開発、育成を支援し、1億円産地づくり品目の産出額を、令和元年度の1億1,000万円から令和7年度には2億8,000万円へと約2.5倍に増やす計画となっております。本市に住む一人として高岡産という言葉にプライドや自尊心を持ちたいと思いますし、ぜひとも県西部の他の5市に負けない実績を上げてほしいと願っております。  しかし、現状では、隣接する県西部各市におかれてはこの分野において本市よりもリードしているのではと思いますし、今後ますます各市も力を入れてこられると思います。  本市として新たな高岡産ブランドの育成や開発に、どのような覚悟で臨まれるのか、考え方をお尋ねをいたします。  農林水産業は、自然が相手の産業であります。異常気象や特定家畜伝染病等の危険にも常にさらされております。本年1月23日には近隣の小矢部市において高病原性鳥インフルエンザが発生し、14万1,000羽が殺処分されました。この高病原性鳥インフルエンザは、ハヤブサやフクロウといった猛禽類でも死亡例が報告されており、カモやハクチョウ等の渡り鳥が運んでくる可能性が指摘されております。  本市において、家畜を飼っておられる方への迅速な情報提供や対策の指示など、自治体からの適切な支援が必要と考えます。  この小矢部市の先行事例を踏まえ、特定家畜伝染病対策について、本市としてどのように取り組んでいるのか、改めてお尋ねをいたします。  最後に、高岡市総合計画第4次基本計画についてお伺いをいたします。  本市の総合計画基本構想は、平成29年度から10か年の市政運営の基本方針を示すものとして「市民創造都市 高岡」をその基本理念としています。本年度で前半の5年が終了し、いよいよ来年度からは新たな基本計画と実施計画が施行され、中期的な本市の都市構想が実際につくられていくことになります。本年3月には、そのための第4次基本計画素案が発表されたところであります。  本市独自の政策努力により若い世代の社会動態の増加を目指し、2060年で本市の人口12万5,000人を維持するという具体的な数値目標が掲げられています。私はぜひとも達成していただきたい数値であると思っております。  また、今回の高岡市総合計画第4次基本計画は、高橋市長の12年にわたる市政運営なくしては策定できなかった計画であり、市長の12年の御努力に対し深く敬意を表するものであります。  そこで質問の最後に、これからの高岡市の将来像を展望したとき、この高岡市総合計画第4次基本計画に今後の高岡市に対してどのような期待を込めておられるのか。また、本計画を着実に実行していくことにより、高岡市にどのような未来が訪れることを願っておられるのか、御所見の一端をお伺いいたしまして、私の質問とさせていただきます。   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━               答             弁 44 ◯副議長(薮中一夫君) 当局の答弁を求めます。市長 高橋正樹君。       〔市長(高橋正樹君)登壇〕 45 ◯市長(高橋正樹君) 大井議員の一般質問にお答えをいたしてまいります。  大井議員には、私が市長に就任いたしましたときの議長でおいででございまして、市長と議長という立場で、私はそのときは新人でございますが、いろんな意味で御指導いただきまして、これまでも陰になりひなたになりいろいろと御指導賜ったこと、改めて感謝申し上げたいと思います。  私はそのとき、開町400年の年に市長に就任いたしましたわけで、以来、本市の持っている資源や資産、歴史・文化資産もそうでございますし、あるいはものづくりの力といったものもそうでございます。全ての資源、資産を活用して市民が創造的な力で変えていこうというんでしょうか、今あるものを利用しながら新しいものを生み出していこうという、そういう創造的な力で新たな価値を生み出す創造のまちづくりというのを進めてまいりました。これは、後に文化創造都市あるいは市民創造都市という形で施策の中に織り込んできたところでございます。  これまで、まちを磨き、多くの歴史・文化の価値を高め、2つの日本遺産、また山町筋を含めまして3つの重要伝統的建造物群保存地区など、歴史都市高岡が名実ともに確立できたものと思っております。あわせて、ICパークをはじめ企業団地の造成、そこへの企業誘致などを通じまして新しい産業創造、新規創業の促進などに努めてまいりました。古い町並みの中に新しい感覚のサービスを提供するスポットが誕生しておりまして、先日のミシュランという食を審査するものの中で、大変なことだそうでありますが、星を獲得するお店も生まれてきたことをうれしく思っております。  このように市民のエネルギーが結集して一つにまとまって、一つの大きな方向を示しながら高岡が大きく変わりつつあることを感じております。これらの成果を背景に、日本海側を貫く大動脈となる北陸新幹線、今まさに敦賀までの延伸、さらにその先の大阪までの延伸が射程距離に入っておりますけれども、この北陸新幹線を生かし、関係人口、交流人口の拡大、移住、定住の促進に結びつけてまいりたいと存じます。  現在、世界中で猛威を振るう新型コロナウイルス感染症に対しまして、感染防止対策ワクチン接種によりまして、我が国では国を挙げて収束に向けて懸命の努力が払われております。その後のポストコロナ社会では、リモート・非接触社会への対応、デジタルトランスフォーメーションの推進などが不可欠でございますが、一方、物質的な豊かさを超えて、暮らし方や生活の質が問われることになると存じます。過密な都会から離れ、地域の絆や豊かな多様性を求めて地方への回帰が生まれるものと存じます。  現在策定している第4次基本計画では、人口減少が見込まれる中でありましても、これまで築き上げてきた都市の強み、まちの魅力に加え、ポストコロナ社会の地方回帰の流れなど社会変容をもたらしますが、これらを最大限にむしろ活用して、第4次計画に定める人口目標を達成することが肝要だと思っております。全ての主体がそれぞれの個性や能力、エネルギーを結集する共創のまちづくりを進め、「ひと」が主役となる市民創造都市の新しいステージをつくり上げることで活力ある未来の実現を期してまいりたいと存じます。そのような願いを込めて、第4次基本計画の策定に期待をいたしたいと思っております。  私からは以上でございます。その他の質問につきましては担当の部局長からお答えをいたします。 46 ◯副議長(薮中一夫君) 総務部長 梅崎幸弘君。       〔総務部長(梅崎幸弘君)登壇〕 47 ◯総務部長(梅崎幸弘君) 私からは、大きな問いの1番目、新型コロナウイルス感染症対策について2点お答えをいたします。  まず1点目、近隣自治体でも新型コロナウイルスの爆発的感染が発生しているが、どのような情報共有体制を構築してきたのかにお答えをいたします。  感染症に関する事務は県が担っておりまして、市では、新型コロナウイルス感染症に感染された方が確認された場合、県が発表する情報を収集しているところでございます。県の本部会議が開催された場合には、市の本部会議に県厚生センター所長にアドバイザーとしてお越しいただき、県の本部会議の内容と併せ、県内の感染状況でありますとか県の取組、そういったことを御説明いただき情報共有を行っております。  また、県内において感染が急拡大した際は、隣接市の対策本部と連携を密にいたしまして、イベントの延期、中止あるいは市所管施設の休館、そういった市独自の取組について情報共有をし、感染防止対策を講じております。  今後とも県と密接な連携を図り、必要な情報を収集するほか、近隣自治体の事例も参考にしながら、市内における感染拡大防止対策に取り組んでまいります。  次に2点目、新型コロナウイルスの発生が止まらない石川県との人的往来について、市民に対して注意喚起やお願い、要請等を行うべきと考えるが、見解は。これにお答えをいたします。  県では5月の連休明け以降、新型コロナウイルスの急激な感染拡大を受けまして、5月21日に感染拡大特別警報を発出したところでございます。本市では、市民の皆様に向けまして市長メッセージを発信し、基本的な感染防止対策の徹底に加えまして、この警報発出期間中の全都道府県との不要不急の往来について自粛をお願いしているところでございます。  現在、県内や石川県における感染拡大は収まりつつあるわけでございますけれども、今後再び感染拡大の兆候が確認されたときは、県と連携を取りながら注意喚起等のメッセージを発信してまいりたいと考えております。  私からは以上でございます。 48 ◯副議長(薮中一夫君) 市民病院事務局長 柴田文夫君。       〔市民病院事務局長(柴田文夫君)登壇〕 49 ◯市民病院事務局長(柴田文夫君) 私からは、問い1(3)の市民病院について2点お答えいたします。  まず1点目、県内の他の4か所の第二種感染症指定医療機関とどのような協力体制を整えているのかについてお答えいたします。  富山県内には第二種感染症指定医療機関として感染症病床を持つ医療機関が5つあり、本院は高岡医療圏唯一の第二種感染症指定医療機関として新型コロナウイルス感染症患者を受け入れ、治療を行っております。  今後、富山県内の感染状況により、富山県から他圏域の感染症患者の受入れ要請の打診があれば協力してまいりたいと考えており、引き続き県や他の医療機関とも連携しながら新型コロナウイルス感染症に対応してまいります。  2つ目、高岡医療圏唯一の感染症指定医療機関として、ワクチン接種の推進にどのような役割を果たすのかについてでございます。  本院は、感染症指定医療機関として新型コロナウイルス感染症の対応を行う一方、ワクチン接種については、これまでも医療従事者及び高齢者の接種に積極的に取り組んできたところであります。  また現在、高岡市新型コロナウイルスワクチン接種事業実施本部の方針の下、当院での接種に加え、集団接種会場への医師、看護師の派遣についても協力をしております。引き続き、本市のワクチンの接種が早期に実施されるよう、医療機関としての役割を果たしてまいります。  私からは以上です。 50 ◯副議長(薮中一夫君) 産業振興部長 福田直之君。       〔産業振興部長(福田直之君)登壇〕 51 ◯産業振興部長(福田直之君) 私からは、大きな質問の2項目め、農業問題についての4点についてお答えをいたします。  まず1点目、第3期高岡市農林水産業振興プランにおける「多様な担い手の確保」について、具体的にはどのような政策によって実現するのかとのお尋ねでございます。  令和3年度から7年度までを計画期間といたします第3期高岡市農林水産業振興プランにおきましては、次世代を担う青年農業者の確保、育成や、障害者の方々などの多様な人材の活躍の推進など、ひとづくりを軸とし、産業政策と地域政策を車の両輪として各種施策を展開していくこととしております。  「多様な担い手の確保」の取組につきまして、具体的には、昨今の田園回帰のニーズを捉えました都市と農村交流の機会提供など、農業分野へ興味を持ってもらうための魅力発信施策を推進いたしますとともに、農業分野に飛び込もうとする若者等に対して、関係機関と連携した就農サポートに加え、就農初期の経営資金助成や機械導入支援、経営継承などの支援策を充実させ、新規参入しやすい環境づくりに努めていくこととしております。また、若者等に農業を魅力ある産業と感じてもらえるよう、IoT、AI等を活用したスマート農業の推進にも取り組んでまいります。  一方、農業現場における貴重な労働力の確保と、障害者の方々の生活の質の向上や生きがいの創出が期待されます農福連携につきましても、その普及拡大に向け、福祉部門や関係機関との協議を重ねているところでございます。  本市の農業農村が将来にわたって持続的に発展するよう関係機関との連携を密にしながら、今後、多様な担い手の確保に向けたこうした取組が着実に進むよう力を注いでまいりたいと考えております。  次に2点目、スマート農業の推進をどのように国や県に働きかけていくのかとのお尋ねでございます。  担い手の減少、高齢化が進行する中にありまして、スマート農業は、農作業の効率化、省力化による労働力の補完や、熟練農業者の技術継承の円滑化といった労働力確保のための施策でありますとともに、農作物の品質の安定化と向上、また若者にとって農業が魅力ある産業となるための有力なツールでございまして、積極的に推進に取り組むべきものと考えております。  本市では、スマート農業推進施策について、導入機械等の規模に応じて国や県の補助制度を活用いたしますとともに、本市独自の事業といたしまして高岡地域担い手育成総合支援協議会を通じ、小規模な機械導入の支援やドローンの技能認証取得支援にも取り組んでいるところでございます。  スマート農業のさらなる普及促進に当たりましては、中小規模の農業経営体に対する国、県補助事業の積極的な活用が不可欠でございまして、令和4年度の本市の重点事業に関する要望の一つといたしまして、中小規模の農業経営体が活用しやすくなるような取組を国、県に求めていきたいと考えているところでございます。具体的には、低コスト、小型化など汎用的な技術の開発に加え、補助金制度の事業要件の緩和や採択基準の見直し、財政規模の拡充を求めていくこととしております。  今後とも、機会を捉えまして国、県などの関係機関への働きかけなどを通じて、スマート農業がより一層普及する仕組みが構築されますよう努めてまいりたいと考えております。  次に、3点目でございます。高岡産ブランドの育成や開発に、どのような考え方で取り組むのかとのお尋ねでございます。  本市では、これまで高岡産ブランドの育成、開発に対しまして、特産品アドバイザーの派遣や6次産業化への支援、1億円産地づくり品目への支援等を行いますとともに、たかおか食彩フェアといった各種イベントにより、高岡産農業特産物の魅力向上や発信に取り組んでまいりました。近年は、戸出地区におきますチューリップ切り花の産地の育成が進んでおりますものの、農業特産物の産地間競争は激しくなってきておりまして、ブランド化に向けては産地化への取組を一層強化する必要があると考えております。  本市では、引き続き土地の汎用化等の基盤整備やスマート農業等を推進し、1億円産地づくり品目をはじめ、本市の地域特性を生かした作物の作付について、県の指導の下、農協等の関係機関と一体となって栽培面積の拡大や生産性の向上に取り組んでまいります。  一方、販売、消費の観点からは、学校給食における地場産品の活用などの地産地消の推進を図ってまいりますほか、今年度より農業特産物の高付加価値化あるいは販路拡大等への支援を行うこととしております。  今後とも、県や農協等関係機関と連携し、高岡産ブランドの育成、開発に総合的に取り組みまして、市民の皆様が誇れる高岡産ブランドの確立に努めてまいりたいと考えております。  最後に4点目、特定家畜伝染病対策について、本市としてどのように取り組んでいるのかとのお尋ねでございます。  本市には、養鶏に取り組む事業者が5事業者いらっしゃいまして、約8万羽の鶏が飼育されております。鳥インフルエンザが発生した場合、甚大な被害が想定されますことから、養鶏事業者への注意喚起はもとより、定期的に関係機関と発生時における対応確認を行いますとともに、県主催の家畜伝染病防疫訓練に参加するなど、発生、拡大の防止に取り組んできたところでございます。  先般の小矢部市での高病原性鳥インフルエンザの発生を踏まえまして、本市では時期を捉え、関係機関と連携し、市内の養鶏農家に防鳥ネットの再確認や畜舎の消毒といった発生防止対策の徹底を指導していくこととしております。また、対応マニュアルを再整備し、庁内の対策会議において、小矢部市での事例を基に迅速かつ的確な初動対応が行えますよう、発生後の蔓延防止体制の強化を図ったところでございます。  一方、本市にも酪農、肉牛に取り組む事業者がいらっしゃいますことから、口蹄疫等の特定家畜伝染病をはじめとする疾病の防疫体制に取り組んできておりまして、畜舎の消毒や予防接種等による発生防止対策を支援いたしますほか、獣医師の定期回診による発生防止の衛生指導を行うなど、疾病の早期発見体制を整備してきております。また、発生後は、県が取り組む防疫作業が円滑かつ迅速に実施できますよう、協力体制の構築を図っているところでございます。  今後とも関係機関と連携し、情報収集や情報提供に努め、発生防止対策の支援や蔓延防止体制の確認等により、適切な防疫対策に取り組んでまいりたいと考えております。  私からは以上でございます。   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 52 ◯副議長(薮中一夫君) 24番 金森一郎君。       〔24番(金森一郎君)登壇〕 53 ◯24番(金森一郎君) 自由民主党未来創政会の金森一郎です。  4月来、新会派として初めての一般質問となりますが、高橋市長にとって今次定例会が最後の質問となります。大変寂しく複雑な気持ちでもありますが、よろしくお願いいたします。  私自身、12年にわたり、高橋市長とその市政運営を議会の側から見てまいりました。自治省時代から各地に赴任され、地方の課題や可能性を現場で見てこられ、同時に総務省統計局では統計調査部を率いて国家運営の根幹となるデータ収集と分析を行ってこられました。現場とデータ両面から深く行政に関わってこられたバランスの取られた方であるというふうにも思っておりました。そんな高橋市長にとって、この高岡のかじ取りを行った12年とはどのようなものであったかということも含め、その成果と課題について大きく3項目5点にわたってお聞きしたいと思います。  まず、大きな1つ目の質問として、産業都市高岡の復活に向けてお伺いいたします。  県内はもとより国内でも、高岡は、代表する銅器や漆器をはじめとするものづくりのまちとして多くの市民が知るところでもあります。開町以来400年以上の歴史を持つ高岡のものづくりが今後もずっと市民の誇りとなるように施策を実行してこられました。  高橋市政において、時代の潮流をどのように捉え、ものづくり産業の発展に取り組んでこられたのか、見解をお伺いいたします。  さらに、6年前の2015年3月14日、長年の夢であった北陸新幹線が金沢まで開業しました。それまで、ルート決定に至る経緯やスーパー特急構想が持ち上がるなど大変な苦労もありましたが、高岡が東京と直結し、新幹線が走る姿を日常として見ることが当たり前となった今日を見れば、その先輩諸兄の苦労も市長にとって大きな達成感に変わったのではないかと思います。  新幹線の開業は一つのゴールでもあり、また新しい高岡が始まるスタートでもあったかと思います。  そこで、北陸新幹線の開業を本市の観光産業の発展にどのように結びつけてこられたのか、その考えをお聞かせください。  この項最後の質問は、新産業についてお伺いいたします。  この4月には菅総理が、2030年に向けて2013年度比で温室効果ガスの46%の削減目標を表明されました。かなりハードルが高く設定されたなと個人的には思っておりますが、現在、日本のみならず、世界が官民挙げて脱炭素社会の実現に向けて様々な試行錯誤を行い始めています。  産業革命以来続いてきた化石燃料が、クリーンで再生可能なエネルギーへとシフトしつつあります。例えばアメリカのアップルは、2030年に向けて全てのサプライチェーン、取引先や関連企業、細かく言いますと、ねじ1本から段ボール、配送するトラックに至るまでの企業に対し、カーボンニュートラルの呼びかけをし、トヨタ自動車グループもいち早く動きを見せました。この流れは止めることができないどころか、ますます加速していくものと思われます。  そこで、高岡市としても脱炭素社会に向け、水素エネルギーなどを活用した新産業の創出を推進してはと考えますが、見解をお伺いします。  行政といえど無視することのできない大きなトレンド転換の中で、高岡がこれまで培ってきた技術や経験を生かし、新しい市場に挑戦していけるような積極的な産業施策を実行していただくためにも、前のめりでぜひ答弁をお願いしたいと思います。  次に、大きな2項目めとして、新型コロナウイルスワクチンの接種についてお伺いいたします。  先ほどからもいろいろ答弁されておりますが、今さらではありますが、昨年当初から新型コロナウイルスによる活動の自粛、移動の自粛は地域経済に相当なダメージを与えています。経営難に陥る中小企業や、経済的に困窮する個人も増えている状況を脱出し、大きく傷んだ地域経済を一刻も早く回復する必要があると思います。  そのためにも、5月6日のワクチン接種予約開始以来、当局におかれては多大な努力をされていることを理解した上で、一日も早く、全ての希望者が新型コロナウイルスワクチンを接種できるよう求めたいと思いますが、今後の対応方針をお聞かせください。  それでは、最後の項の質問に移ります。  高橋市長にとってこの3期12年という年月は、長いようであっという間に過ぎた時間であったかと思います。市のトップという大変な重責を担いながら、市民に希望の灯をともし続け、市民と共に歩んできた12年は決して平たんなものではなかったと思われます。  開町400年に盛り上がりを見せていた就任当時の高岡市と、現在のコロナ禍においても頑張っている高岡を比べ、市民の意識や行動にどのような変化が生まれたと思われるか、お聞かせください。  最後に、高橋市長が掲げられた「市民創造都市 高岡」は、市長自身が描いた夢のまちに近づいたでしょうか。「市民創造都市 高岡」の総括と、また、そのことを踏まえ、未来の高岡に期待することは何かということをお聞かせください。  笑顔を絶やさず、常に市民の目線で高岡の未来を考え、厳しい財政状況の中であっても諦めることなく率先して苦難を乗り越えてこようと努力されてきた高橋市長は、確かに私たち市民の誇りでもあり自慢の市長でもありました。  高橋市長におかれましては、肩の荷を下ろされた暁には十分に英気を養っていただき、次のステージで御活躍されることを御祈念申し上げまして、私からの質問を終わります。   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
                  答             弁 54 ◯副議長(薮中一夫君) 当局の答弁を求めます。市長 高橋正樹君。       〔市長(高橋正樹君)登壇〕 55 ◯市長(高橋正樹君) 金森議員の一般質問にお答えをいたしてまいります。  議員とは、議長、副議長等々を通じまして本当にいろいろと御指導を賜ってまいりました。年が近いと言うと失礼になりますけれども、若手のおまとめ役になりながら、また若い感覚をいろいろと御示唆いただきながら進めてまいりました。本当にありがたいことだと思っております。いろいろおねぎらいの言葉などもいただきまして大変恐縮しておりますが、これまでを振り返っていろいろとお話を申し上げたいと思います。  まず私からは、大きな問いの柱の3つ目にありました、そのうちの1つ目、この12年間の意識、行動の変化というものでございます。  高岡市の大きな特色は、私は、変革のDNAとでもいいましょうか、特にものづくり産業、ものづくり文化に内在する、そしてそれを支えるひとに内在するDNAというものが今日までこの高岡の活動を支えてきたものと思っております。これまで高岡のまちができて以来、大きな山や谷を高岡は経験してまいったわけでありまして、その都度、市民の大きな力によって乗り越え乗り越えしてきたわけでありまして、またその都度、これまでとは異なるモノあるいはコト、生活、文化を生み出してきております。そのような高岡市の市民の持つDNAというのを私は信じてこれまで活動をしてまいりました。  これを感じたのは、まさに開町400年の節目に当たった就任の年でございます。歴史や文化を基本としたまちづくりを進めること、そしてお話にもございましたが、その時点で5年後に迫っておりました北陸新幹線の開業を契機とする都市交流基盤の整備、そして都市構造の転換、このことが将来の高岡の活力、起爆剤になると信じてそれらの課題に挑戦してまいりました。  市民創造都市ということをまちの将来像として、共創のまちづくりを進めてまいりました。正直こなれの悪い言葉かなとも思いながら、しかしそこに込められた思いを何とか市民の方々に御理解いただきたいと思い、様々な場面で様々に語ってまいりました。市民による市民のための市民の創造都市というふうなことも言ってまいったりいたしましたし、また、文化や文化活動に内在する革新力、創造力、そしてイマジネーションの想像力、こういったものが高岡を変えていく、高岡を創造していくんだというふうにも申し上げてきたことがございますが、この「市民創造都市 高岡」というものをまちの将来像といたしまして、そしてそれをつくり上げるための手法として、共創(キョウソウ)のまちづくり、何か駆けっこするのかと言って冷やかされたこともございましたけれども、共働・共動──共に働く、共に動くから、共創──共に創る、形をつくり上げていくということへ進んでいこうではないか、進化していこうではないかということでこの共創のまちづくりを訴えてまいりました。  そして、先ほどDNAと申しましたが、ものづくり分野での創造的な取組、そこにあるものをただそこにあるままにするのではなくて、そこにあるものとまた別の異質なものとを組み合わせること、磨きながら、そしてつなぎ、そしてつくるということをものづくり分野でも実践しながら創造的な取組を進めてまいりました。さらには、コンパクト・アンド・ネットワークまちづくり、人口減少化、またスプロールという郊外に拡散していくという、そういう中でやはり地域の活力を維持する、地域のにぎわいを保つためには一定の密度、人口密度なり物事の密度というものが必要でありますが、そういう密度を持った核を市内にも、あるいは高岡市が核となって周辺の自治体ともコンパクトな核をつくりながら、それをネットワークで結んでいく。そういうことによって、地域全体が活性化するんだという考え方をお話ししてまいりました。そのことを実践するための都市構造の再構築あるいは高次都市機能の集約、そして歴史・文化資産の磨き上げに努めてきたところでございます。  都市の強みと申しておりますが、どちらかというとインフラ系というんでしょうか、あるいは産業系というんでしょうか、まさにものとして見えるのが都市の強みかと思っておりますが、都市の強みの構築をしたことによりまして産業や文化、観光など人やものの流れが活発になり、そして異業種の交流あるいは異なるもの同士の結びつき、コラボレーションといったものが生まれてきたように思います。その中から、新しい商品開発や創造的な取組が生まれてまいりました。  また、まちの魅力と申してまいりました。これもそこにある、あるいは歴史であったり文化であったり人の営みであったり、そういう目に見えないもの、心あるいは人の営みの中で生まれること、お祭りもしかりであります。そういうまちの魅力を磨き上げて、歴史・文化資産の価値づけや郷土教育の推進につながってまいりました。  正直、歴史や文化はどのようなまちにも存在するわけでございますので、「なーん、高岡の歴史なんて」というお話もあったわけでございますが、今や高岡は、全国千数百の自治体の中でも歴史都市として間違いなくトップレベルの蓄積を持ったまちでございます。そのことを市民が愛着と誇りを持って共創の意識を持ってつくり上げていく、まさにその過程に現在あるものであろうと思っております。  ものづくり分野で、単にものをつくるということが、失礼な言い方なのかもしれませんが、ものをつくる、ものがそこに存在するということだけではなくて、それにとどまらず、その制作過程を見せる、あるいは制作過程を体験する、そういうことが価値のあることとして認識されてまいりました。できたものだけを見るのではなくて、その過程がいかに大事であるか、多くの人々がそのことによって高岡に引きつけられ、高岡でなくては見ることのできない制作過程の体験、まさに体験しに高岡へ訪れていただいております。そのような産業観光が展開されるに至ってまいりました。  伝統の技を現代に結集した平成の御車山、あるいは伝統技術と先端技術とを融合した国宝法隆寺釈迦三尊像の再現など、本市が誇る歴史・文化に改めて光が当たりました。職人さんや作家さんだけではなく、市民のシビックプライドの醸成にもつながったと考えております。  また、歴史的な町並みである金屋町では、これまでになかったような飲食店や移住体験施設が新たに整備されております。これらはどこにできてもいいというものではなく、まさに金屋だから意味のある、あるいは別の場所であれば、同じものであっても別の意味になる、そういうものが生まれてきております。高岡あるいは金屋町を訪ねて、楽しめるまちとしての環境が整いつつあると思っております。  地域住民をはじめ、市民の皆様が自ら創業──業を創り、そして移住、定住のテーマに取り組み、地域の課題を創造的に解決していこうとするその取組姿勢が、取組の気持ちがもともとお持ちのDNAを刺激して、まさに動き出しているものと思っております。  そこで、「市民創造都市 高岡」の総括といいましょうか、現在進行中でございますので、新しい総合計画の中でもぜひこの進展、さらに深まること、そしてさらに充実していきますことを期待をいたしておりますが、現時点での思い、あるいはこれからの高岡に期待することを申し述べたいと思います。  これまで様々に取り組んでまいりました都市の強み、あるいはまちの魅力によりまして、まちを「磨き」、魅力を「つなぎ」、未来を「創る」、そういう活動が市民の皆様に定着してきたように実感として肌で感じております。市民による創業や移住、定住への取組、産業観光の展開、伝統技術と先端技術の融合など、申しましたような様々な取組が市民や事業者により創造的に取り組まれておりまして、まさに「市民創造都市 高岡」が市民の力で自律的に動き出した、動き始めたことを感じるわけでございます。この動きを一段と高いステージへと引き上げることができるように、その取組を進めることが大切でございます。  このため、現在策定を進めております第4次基本計画では、これまでの成果を活用しながら、「ひと」を主役と捉え、市民一人ひとりがそれぞれの個性や能力に応じて地域社会の中で創造的に活動すること、そして全ての主体、全てのステークホルダーがエネルギーを結集して新しい価値を生み出し、地域経済や地域コミュニティを活性化していくことが肝要であろうと考えております。  人口減少、少子・高齢化が進む中で、新幹線のさらなる活用による交流人口や関係人口の拡大、移住・定住の促進、観光まちづくりの推進や中心市街地の活性化、地域の足・公共交通の充実、教育改革の推進など、本市の課題は数多くございます。また、ポストコロナ時代に向けて、リモート・非接触社会の到来、デジタルトランスフォーメーション、カーボンニュートラル、グリーンエネルギーなどの課題を乗り越えていかなければなりません。  これらの課題に着実に対応するため、市民のお一人おひとりが地域課題、地球規模の課題を自らの課題として、今できることに果敢に挑戦する、シンク・グローバリー、アクト・ローカリー、地球規模で考えて身近なところから行動する、そのような社会は市民創造都市の目指す姿そのものであり、その姿を求めていくことによりまして、次の世代からも共感を得ることができる、今を生きる我々と将来の世代が共々に幸せを実感し、安心して暮らし続けられる高岡となることを期待をいたしております。  全てを私の手で成し遂げることができなかったことは正直残念でもございますけれども、全てが実現したときには次の仕事はないわけでございますので、新しい体制に新しい課題を委ねることで高岡市がますます御発展することを期待いたしまして、私のお答えとさせていただきます。  どうもありがとうございました。 56 ◯副議長(薮中一夫君) 産業振興部長 福田直之君。       〔産業振興部長(福田直之君)登壇〕 57 ◯産業振興部長(福田直之君) 私からは、大きな質問の1項目め、産業都市高岡の復活に向けての3点についてお答えをいたします。  まず1点目、ものづくり産業の発展に向け、時代の潮流をどのように捉え、取組を進めてきたのかとのお尋ねでございます。  本市では、今年度から新たな産業振興ビジョンに基づき、その取組を始めたところでございます。これまで、従前の第1期高岡市産業振興ビジョンの方針の下、産業振興施策を展開してきたところでございまして、この間、北陸新幹線の開業や東海北陸自動車道の全線開通、高岡砺波スマートインターチェンジなどの高速交通網の整備が進み、こうした人、もの、情報の交流が飛躍的に増加する大きな動きをチャンスと捉え、本市といたしまして産業基盤整備や企業誘致、新たな成長分野への進出支援など、本市産業の持続的発展に向けた取組を進めてまいりました。  具体的には、本市が北陸自動車道をはじめとする交通の結節点に位置し、伏木港を有する地の利、高速道路網の整備、発展による時の利を生かした都市基盤の整備が進んでまいりましたことから、こうした都市インフラを生かしながら新たな産業団地等を整備し、企業誘致の推進などに努めてきたところでございます。  また、少子・高齢化の進行に伴って本市産業の全体の市場の縮小が懸念される状況なども背景として、ITをはじめとする成長分野への進出や海外展開などのグローバル化、また創業の促進への対応が求められてきたことを踏まえ、新産業創造プラットフォームによる新たな産業の創出や海外を含む販路拡大、設備投資の促進などの取組を推進し、企業の新たなチャレンジを支援をしてまいりました。  新たな産業振興ビジョンの推進におきましても、こうした時勢の変化を的確に捉えながら取り組むこととしておりまして、今後、産業基盤を担うひとづくりの強化や次代に事業をつなぐ力の強化を図ることによりまして、地域産業の強靱化の実現を目指して注力してまいりたいと考えております。  次に2点目、北陸新幹線の開業を本市観光産業の発展にどのように結びつけてきたのかとのお尋ねでございます。  本市では、北陸新幹線開業をきっかけに本市の持つ魅力を磨き上げますとともに、広域的に観光施策に取り組み、新高岡駅の飛越能の玄関口としての拠点性や認知度を高めてまいりました。  こうした取組を背景に観光客へのおもてなしの機運も徐々に高まりを見せ、市内においては観光客を対象としたショップやカフェ、土産物店舗などの開業が見られるようになるなど、北陸新幹線開業の効果を本市における観光産業を新たなステージに押し上げるための土台づくりに結びつけることができたものと考えております。  本市といたしましては、引き続き高岡の強みであります歴史・文化、ものづくりを活用した誘客を促進いたしますとともに、観光を担う人材を育て支えることを通じて、観光を本市の産業の柱の一つに発展させてまいりたいと考えております。  次に3点目、脱炭素社会に向け、水素エネルギーなどを活用した新産業の創出を推進してはとのお尋ねでございます。  国では、2050年までに脱炭素社会の実現を目指すことを宣言されておられまして、全国的にも脱炭素社会に向けた機運が高まっているところでございます。本市におきましても現在、高岡市環境基本計画において低炭素社会の形成を掲げ、取組を進めてきております。  また、民間企業におきましても積極的に取組を進めている中、市内企業ではアルミ合金から水素を生成する技術開発などの動きもございまして、アルミという本市が持つ地域特性を生かした新エネルギーの利活用は、脱炭素社会の実現に加え、新たな産業創出の可能性に大きく寄与するものと期待をしているところでございます。  これまで本市では、創業や新分野・新事業展開、販路開拓等の事業者への支援を通じて市内の産業創出を推進してきたところでございます。水素をはじめとする新エネルギーにつきましては、本市としても今後の成長が著しい発展性ある産業分野であると認識しておりまして、国や県、市内企業の動向等を捉えながら、新たな産業創出につながるようしっかりと取組を進めてまいりたいと考えております。  私からは以上でございます。 58 ◯副議長(薮中一夫君) 福祉保健部長 川尻光浩君。       〔福祉保健部長(川尻光浩君)登壇〕 59 ◯福祉保健部長(川尻光浩君) 私からは、大きな柱の2点目、全ての希望者が新型コロナウイルスワクチンを接種できるよう求めるが、対応方針はについてお答えいたします。  本市では、新型コロナワクチン接種について、市医師会をはじめとする医療機関の御協力により個別接種を基本とし、集団接種で補完する体制を整えております。現在は、市内の83か所の接種医療機関において1日平均約1,600回の接種を行っており、集団接種では木曜日は約400回、土曜日、日曜日は1日約800回の接種を行う予定でございます。  これにより、7月末までに希望される65歳以上の方々の接種が完了する見込みであります。今週末の時点で7割を超える方が1回目の接種予約を完了する見通しであり、現在では、予約をしておられない方で接種を希望する方についても予約を受け付けられる状況となっており、64歳以下の接種に向けて準備を進める状況となっております。  今後とも、医療機関等関係機関と連携を密にし、接種を希望する市民へ速やかに接種に努めてまいる所存でございます。  私からは以上でございます。   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 60 ◯副議長(薮中一夫君) 13番 上田 武君。       〔13番(上田 武君)登壇〕 61 ◯13番(上田 武君) 全国的に収束の兆しが全く見えない新型コロナウイルス感染症は、県内においても例外なくクラスターが4月以降急増し、新規感染者が多い日で60人という驚くべき人数が出ました。感染力が強い変異株の影響があると言われています。危機的現下においては、不要不急の外出をしないなど、これまで以上の感染対策に加えて、頼みとするコロナワクチン接種の早期終了が求められます。  かかるワクチン接種について、社民・立民議員団の会派として、情報を得る手段が限られている市民も含めて、丁寧な情報提供と市長自らのメッセージを発信することにより、市民が抱えている不安を解消していただきたい、また、集団接種については、安心して円滑に受けられるよう接種会場の増設と、会場に赴くことができない希望者にはタクシーなどを利用できるよう必要な支援策を講じていただきたい等々、緊急申入れを市長に対し5月25日に行いました。対応していただいた市当局におかれては、申入れを真摯に受け止めていただき、その後の取組の中で要望内容を反映していただきましたことに感謝を申し上げます。ワクチン接種がスムーズに行われ、早期の収束を心から願うものです。  では、通告に従って6項目の質問を行います。  最初の1項目めは、コロナ禍における景気と経済についてお伺いします。  長引くコロナ禍で、居酒屋等の飲食業者が廃業に追い込まれたり、従業員の勤務体制を見直して経費を抑えていたり、店舗家賃の支払いに苦慮をしていたり、中小事業者をはじめ多くの業種に影響が及んでいる現状があります。地域経済、景気の疲弊をさらに深めるものとなっており、これまで様々な対策を講じてきたところです。  そこで、この項1点目は、長引くコロナ禍が本市の地域経済や景気に影響を及ぼしていることから、現状をどう評価しているのか、お伺いします。また、今後の方針についてお示しください。  次に、この項2点目は、4月より新たに取り組まれているマル経融資(小規模事業者経営改善資金)の利子補給制度について詳細と利用状況をお示しください。  次に、この項3点目は、県が6月1日より取り組む「とやま地産地消飲食店利用ポイント制度」について、市としてどのような効果を期待しているのか、お伺いいたします。  次に、2項目めは、コロナ禍における安全対策についてです。  本年2月に大阪府で小学5年生の児童が体育の授業中に倒れ、搬送先の病院で亡くなるという痛ましい事故がありました。児童は、新型コロナウイルス感染防止のため、マスクをして授業に臨んでいた可能性があるとのことです。死亡との因果関係は不明のようですが、改めてコロナ禍における児童生徒の体調管理の徹底が求められる事故であったと思います。  そこで、この項1点目は、これから蒸し暑くなる梅雨時期、そして本格的に暑くなる夏を迎えることから、児童生徒へのコロナ禍におけるマスク着用による熱中症対策についてお伺いします。  次に、昨年12月議会で、小中学校等に計画的に自動水栓を導入してはとお尋ねしました。事前の調査では、蛇口数8,502に対し8.2%の導入率でした。教育長からは、「より適切な環境を整えるよう検討を進めてまいる」との答弁がありました。  そこで2点目は、自動水栓導入についての進捗状況をお示しください。  次に、この項3点目は、市役所など、多くの市民が利用する公共施設についても、今後様々な状況を踏まえて自動水栓の必要性について検討していくとのことでしたが、その後の検討状況をお伺いします。  次に、3項目めは、高岡市地域防災計画の改定についてお伺いします。  毎年のように全国各地において、国民、住民の命と財産を奪い、日常生活を根底から破壊する大災害が発生しています。これにより、新たな洪水ハザードマップの作成を本市でも昨年行ったところです。  しかし、近年の災害では「あっという間に水かさが増えた」「浸水想定区域ではないのに想定外の浸水だった」「マニュアルどおりの避難をしたが、間に合わなかった」という状況が発生している想定外のものとなっています。  被災者や被災地のそういった想定外の状況を受け止めて、国においては、災害時の逃げ遅れを防止し、国民の命と財産を守るために本年5月に災害対策基本法が改正され、避難勧告が廃止となり、避難指示に一本化されました。  そこで、この項1点目は、全国的に頻発する自然災害に対して、本市が果たす役割について、見解をお伺いします。  次に、2点目として、災害対策基本法の改正に伴い、本市の地域防災計画についてはどのような見直しをされるのか、お示しください。  次に、4項目めは、除雪計画についてお伺いします。  今冬は35年ぶりの大雪に見舞われ、生活道路も含めてほとんどが麻痺状態となりました。市民生活と社会活動、地域経済にも大きな影響を与えました。雪に強いまちづくりが改めて求められたのではと思います。  そこで、市民の暮らしや地域経済への影響をできるだけ少なくするため、今年度の除雪計画の作成に当たっては今冬の除雪対応の教訓を取り入れるべきと考えますが、見解をお示しください。  次に、5項目めは、消雪施設設置の取組についてお伺いします。  まず、最初の1点目は、消雪施設整備事業の考え方についてお伺いします。  次に、2点目は、過去10年間の新設も含めた消雪施設設置の要望内容と件数及びその対応状況についてお示しください。  次に、さきの3月議会で、通称角街道に消雪施設を設置すべきとの私の質問に対し、都市創造部長より、設置についての検討を行ってまいるとの答弁がありました。沿線自治会や地元住民からは大歓迎と早期の実施を求める声が上がっています。  角街道は8号線と結ぶアクセス道路で、本市の補助幹線道路であることから、沿線住民はもとより沿線以外の多くの市民が利用されています。児童生徒や住民が安全・安心に通学、通行できるよう、一日も早く消雪施設設置の計画に着手していただきたいと思います。  なお、角街道は一部が県道とつながっているため、工事の際は県との協議も必要となります。  そこで、この項3点目は、角街道の消雪施設設置に向けての状況をお伺いいたします。  次に、最後の6項目めは、公共交通についてです。  コミュニティバスが廃止されてからは、その復活と地域の要望に応える公共交通の充実を図るべきとの質問がほぼ毎定例会で出ています。自動車免許自主返納者や交通弱者からは「まちに買物にも出かけられない」「病院に行くのも不便でおっくうになる」という声が多く私にも寄せられています。そうした市民の思いにぜひ応えていただきたいのです。  そこで最後の質問として、コミュニティバスの復活も含めて、公共交通の利便性向上を図ってはと考えますが、見解をお示しください。  本期をもって勇退されます高橋市長におかれましては、3期12年にわたり市勢の発展と市政運営に当たってこられたその御苦労に対し感謝を申し上げて、私の質問を終わります。  誠意ある回答を求めるものです。   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━               答             弁 62 ◯副議長(薮中一夫君) 当局の答弁を求めます。市長 高橋正樹君。       〔市長(高橋正樹君)登壇〕 63 ◯市長(高橋正樹君) 上田議員の質問にお答えをいたしてまいります。  私のこれまでの取組に対しましておねぎらいをいただき、感謝を申し上げます。上田議員とは本会議場におきましていろいろと厳しいやり取りもさせていただきました。本当にありがとうございました。  私からは、大きな柱の3つ目の地域防災計画等につきまして、まず本市の果たす役割についてお答えをいたしたいと思います。  近年、お話ありましたように、前線の影響あるいは台風の接近などの自然災害によりまして、全国各地で洪水や土砂崩れ等による甚大な被害が発生しておりまして、大変憂慮いたしております。かかる災害に対して、住民の生命、身体、財産を保護することは市町村の基本的な責務でございますし、また、市町村の様々な仕事の中で安全・安心、住民の命を守るということは、まさに全ての行政の基礎になるものでございます。  このため、市内で災害が、発生しないのが一番でございますけれども、発生することを想定して平時から災害に万全に備え、そして災害発生時には迅速な避難情報を発し、市民の安全確保を最優先に対処すること、これとともに、災害によって傷んだ市民生活を一日も早く回復するよう災害応急対策に当たることが本市に課せられた使命であろうと思っております。  これら使命を果たすべく、本市として、平常時には住民に対する防災普及をはじめ、河川改修、土砂災害対策などに適切なインフラ管理をいたしまして災害に備えること、そして災害の危険性が高まったときには、あらかじめ定めた市の出動基準に基づきまして、職員の参集、大雨や洪水などの警戒体制に入ることにいたしております。さらに、この災害の発生が切迫いたしました場合には災害対策本部を設置いたしまして、的確な状況判断により迅速な避難情報の発令、避難場所への円滑な受入れ体制を整えるとともに、災害危険箇所の応急対策に当たることにいたしております。  引き続き、高岡市地域防災計画に基づいて防災活動に万全を期してまいりたいと存じます。出水期でございます。気を引き締めて災害対策に当たってまいります。  私からは以上でございます。その他の質問につきましては担当の部局長からお答えをいたします。 64 ◯副議長(薮中一夫君) 産業振興部長 福田直之君。       〔産業振興部長(福田直之君)登壇〕
    65 ◯産業振興部長(福田直之君) 私からは、大きな質問の1項目め、コロナ禍における景気と経済についての3点についてお答えをいたします。  まず1点目、コロナ禍が本市の地域経済や景気に影響を及ぼしているが、現状の評価と今後の方針についてのお尋ねでございます。  富山県の直近の経済情勢報告を見ますと、「新型コロナウイルス感染症の影響により、依然として厳しい状況にあるが、持ち直しの動きがみられる」とされておりまして、本市におきましても同様の状況にあり、依然として厳しい情勢が続いているものと考えております。  こうした現状を踏まえまして、本市では、小規模事業者への融資(マル経融資)に係る利子補給制度の創設や新たな取組を行う事業者への支援など、国、県の支援策との連動性や本市施策とのバランス等を考慮しながら事業者を下支えし、その取組を後押ししているところでございます。  本市におきましても、現下の業態によって異なります景気状況の中にありまして、今後とも新型コロナウイルスワクチン接種の本格化に伴う影響など、地域経済の状況を注視しながら適時適切な対策を講じてまいる所存でございます。  次に2点目、マル経融資の利子補給制度の詳細と利用状況についてのお尋ねでございます。  本市におきましては、コロナ禍における市内小規模事業者の円滑な資金繰りを後押しするため、高岡市小規模事業者経営改善資金利子補給事業制度を創設したところでございます。この事業は、令和3年4月1日から令和4年3月31日の間に小規模事業者経営改善資金、いわゆるマル経融資を利用する市内の事業者に対して、その対象利子を融資実行から2年間補給する事業でございます。  4月の制度開始以降、融資の申込窓口であります商工会議所及び商工会と一体となって、ホームページやチラシ、メール等により市内事業者への周知や案内を行ってきております。6月1日時点では2件の申請があったところでございまして、現在、認定に係る手続を進めております。今後とも、この制度を必要とされる事業者の方々に有効に御活用いただけるよう、一層の周知に努めてまいりたいと考えております。  次に3点目、県が実施する「とやま地産地消飲食店利用ポイント制度」について、市としてどのような効果を期待するのかとのお尋ねでございます。  とやま地産地消飲食店利用ポイント制度につきましては、地産地消を推進する飲食店で地産地消メニューを1,000円以上飲食し、精算時に店舗に設置されたQRコードをスマートフォンで読み取るとデジタルポイントが付与される制度でございまして、従来の県産品購入ポイント制度をデジタルに対応させたものでございます。  この制度の参加店舗が提供する食材には高岡産農畜水産物も含まれているものと考えておりまして、高岡産農畜水産物の消費拡大や魅力の発信を期待しているところでございます。また、スマートフォンアプリを利用いたしますことから、若者への地産地消に対する関心度を高める効果にも期待しているところでございます。  一方、昨年、本市におきましても、コロナ禍で消費が低迷しております農畜水産物の配送料などの支援や花の販売支援を実施したところでございまして、一定の効果も見られましたことから今年度におきましても支援に取り組むこととしておりまして、現在、その具体的な内容等を検討しているところでございます。  今後とも本市の農畜水産物の消費拡大につながりますよう、関係機関と連携し、地産地消の推進に取り組んでまいりたいと考えております。  以上でございます。 66 ◯副議長(薮中一夫君) 教育長 近藤智久君。       〔教育長(近藤智久君)登壇〕 67 ◯教育長(近藤智久君) 私からは、大きな項目の2つ目、コロナ禍における安全対策についてのうちの2点についてお答えをいたします。  まず、児童生徒のマスク着用による熱中症対策についてお答えをいたします。  高温多湿といった環境下でのマスクの着用につきましては、熱中症のリスクが高くなるおそれがありますことから、厚生労働省や文部科学省のマニュアル等を参考にいたしまして、登下校時や体育の授業等、屋外で身体的距離が十分に確保できる場合などには、マスクを外すよう指導をしているところでございます。  また、教室内におきましても、エアコンによる室温管理を行いつつ、室内換気にも留意しながら児童生徒の体調管理に努めているところでございます。  今後とも児童生徒の安全・安心を最優先といたしまして、学校の新しい生活習慣の定着に向け、適切に対応してまいります。  最後に、自動水栓導入の進捗状況等についてお答えをいたします。  本市では、これまでも校舎等の増改築や耐震補強、大規模改修工事に併せましてトイレなどの水道蛇口の自動水栓化を図ってきておりますが、議員御指摘のとおり、導入率は全体では約8%という現状にございます。  そのうちトイレの手洗い場につきましては、現在で約3割程度が自動水栓化されている状況でございまして、今後も校舎の改築や大規模な改修工事等に併せまして、まずはトイレの手洗い場を優先として自動水栓の導入を進めてまいりたいと考えているところでございます。  私からは以上でございます。 68 ◯副議長(薮中一夫君) 総務部長 梅崎幸弘君。       〔総務部長(梅崎幸弘君)登壇〕 69 ◯総務部長(梅崎幸弘君) 私からは2点お答えをさせていただきます。  まず1点目、コロナ禍における安全対策のうち、市役所など、公共施設における自動水栓についてお答えをいたします。  自動水栓については、不特定多数が触れる水道の水栓ハンドルからの感染防止に一定程度効果があるものと認識しております。市の公共施設の一部では既に導入しておりまして、市役所の本庁舎におきましては、今年度中に手洗い場等の蛇口を自動水栓に更新することとしております。  残りの公共施設につきましては、施設内の設備更新や修繕の優先度など、施設ごとに状況が異なりますことから、施設管理者の意見も踏まえまして引き続き検討してまいりたいと考えております。  次に、高岡市地域防災計画の改定についてどのような改定を予定しているのか、これにお答えをいたします。  本市では、災害対策基本法の改正を踏まえまして高岡市地域防災計画の改定作業を進めているところでございます。主な内容といたしましては、避難勧告と避難指示を一本化し、従来の避難勧告の段階から避難指示を発令することのほか、避難先は市の指定緊急避難場所だけではなく、安全な場所に位置する親戚・友人宅や在宅避難等の分散避難も有効であることの周知、それから今般の感染症対策を踏まえた避難所の運営と備蓄の拡充、そういったものが主な内容でございます。  今後とも、頻発する自然災害に対応して、災害時における円滑かつ迅速な避難情報の発令や感染症を踏まえた適切な避難所の運営をするなど、市民の安全・安心を確保してまいります。  私からは以上でございます。 70 ◯副議長(薮中一夫君) 都市創造部長 赤阪忠良君。       〔都市創造部長(赤阪忠良君)登壇〕 71 ◯都市創造部長(赤阪忠良君) 私からは4点についてお答えを申し上げます。  まず、4項目めの除雪計画について、今年の冬の除雪対応の教訓を取り入れるべきではないかというお問合せでございます。  今年の冬の除雪対応に関しましては、低温に加えまして日中も降雪が続きまして、幹線道路や交差点部での圧雪、また雪置場の不足などのため作業に時間を要したことが大きな課題であると考えております。一方で、地域の方々それぞれが非常に大変な状況にあったわけでございますけれども、それにもかかわりませず献身的に通学路等の除雪作業に取り組んでいただきましたことは大変ありがたく、また地域の力の大きさ、自助、共助の重要性を改めて実感したところでございます。  本市といたしましては、除雪業者のヒアリングをはじめ、「ワンチームとやま」連携推進本部会議や高岡土木センターとの連携、協議などを通じまして、今年の冬の教訓を生かした効率的、効果的な除雪体制への見直しを行いますとともに、地域の皆様によります自助、共助を含めました取組の充実強化に努めてまいりたいと存じます。  続きまして、5項目め、消雪施設設置についての3点についてお答えいたします。  まず、1点目の消雪施設整備事業の考え方についてでございます。  市道の除雪につきましては機械除雪を基本としておりますが、市が実施します消雪施設の設置につきましては、地下水の保全を前提といたしまして、主要な公共公益施設へのアクセス道路、あるいは国道や県道を結ぶ幹線道路などを基本に検討することとしております。  次に、2点目、過去10年間の新設も含めた要望内容と件数及び対応についてお答え申し上げます。  過去10年間の地域からの要望につきましては、既存施設の修繕が3件、新規整備が18件となってございます。  このうち、既存施設の修繕は全て対応済みでございます。また、新規整備は2件が検討中となっておるところでございます。  続きまして、同じ項の3点目、角街道の消雪施設設置に向けての検討状況はついてお答えいたします。  市道中川一丁目能町線、通称角街道の消雪施設の設置につきましては、まずは今年度、必要水量の試算でありますとか水源の調査などを行いまして、設置に当たっての課題等を整理することとしております。  私からは以上でございます。 72 ◯副議長(薮中一夫君) 市長政策部長 鶴谷俊幸君。       〔市長政策部長(鶴谷俊幸君)登壇〕 73 ◯市長政策部長(鶴谷俊幸君) 私からは、問いの6、地域公共交通について、コミュニティバスの復活も含めて、利便性の向上を図ってはという御質問についてお答えしてまいります。  近年、人口減少や高齢化などを背景といたしまして、地域公共交通の在り方が全国的に注目されているところでございます。一方、昨年実施いたしました交通に関する市民アンケート調査の結果からは、現時点で市民の移動手段の中心はまだまだ自家用車であることが明らかとなったところでございます。公共交通を取り巻く状況が大変厳しい中にあって、まずは今ある公共交通を次世代につないでいくことも大切な視点ではないかというふうに考えております。  昨年度開催されました高岡市総合交通戦略推進協議会においても、限られた交通資源を有効に活用していくこと、そして今ある鉄軌道や路線バスなどの骨格的公共交通を維持しながら、地域の特性に応じた市民協働型の地域交通システムの導入などによって持続可能な公共交通体系を構築していくこと、こういったことが確認されたところでございます。  現在、地域の特性に応じたルート選定あるいは運行形態、そして負担の在り方などについて、複数の地域と継続的に意見交換を行っているところでございます。今年度は、各地域における移動ニーズを把握する取組に対する支援も行うこととしております。  本市といたしましては、持続可能な市民協働型の地域交通システムの導入に向け、引き続き地域の方々に関係制度の御説明やモデルケースの提案などを行ってまいりたいというふうに考えております。  私からは以上でございます。 74 ◯副議長(薮中一夫君) これをもちまして、本日の一般質問、質疑を終了いたします。   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━               次 会 の 日 程 の 報 告 75 ◯副議長(薮中一夫君) 次に、議会の日程を申し上げます。  次回の本会議は、来る14日開議時刻を繰り上げて午前10時より再開し、本日に引き続き、各議員による市政一般に対する質問並びに提出議案に対する質疑を行います。   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━               散             会 76 ◯副議長(薮中一夫君) 以上をもちまして、本日の日程は全部終了いたしました。  本日は、これで散会いたします。   ────────────・─────────────・────────────                                 散会 午後2時43分 Copyright © Takaoka City, All rights reserved. ↑ ページの先頭へ...